踊る猫さんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

踊る猫

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基準点は 3.8 点

ぼくのエリ 200歳の少女(2008年製作の映画)

4.3

雪国であるスウェーデンを舞台に、人間であるオスカーとヴァンパイアであるエリが出会うという、やや捻りの加わったボーイ・ミーツ・ガール的な映画。とにかくオスカーの白い肌や貧弱な裸体が印象的で、それが雪景色>>続きを読む

ピンポン(2002年製作の映画)

4.7

これは面白い! 近年稀に観る(自分の中での)ヒット作だった。もちろん、脚本をあの宮藤官九郎氏が手掛けているのだからその時点で面白いのは保証されているようなものだけれど、どこかネジが緩んだような天真爛漫>>続きを読む

ドニー・ダーコ(2001年製作の映画)

4.7

個人的にこれまでの人生で観て来た映画のベスト 10 を上げろと言われれば、間違いなくこの映画が入る。それくらい私は気に入っている映画なので、何度目なのか分からない今回の鑑賞でも私は存分にこの映画を堪能>>続きを読む

座頭市(2003年製作の映画)

4.3

個人的事情により『血と骨』(2004)を観た後にこの映画を観たのだけれど、『血と骨』のビートたけし氏が「ホット」な存在であるのに比べてこの映画では北野武作品らしく寡黙で、余計な台詞はひと言も喋らない「>>続きを読む

血と骨(2004年製作の映画)

4.0

中上健次の小説を思わせるような、暴君としての父親を描いた作品。とにかくビートたけし氏の体躯の逞しいこと。ボクシングをやっておられたからこその逞しさなのだろうが、たけし氏はこの映画で凄まじく暴力を振るい>>続きを読む

ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

3.0

二度目の鑑賞。一度目に観た時はこんな映画を作ったラース・フォン・トリアー監督の人間性まで疑ってしまうほど憤りを覚えた。とにかく人が機械仕掛けで不幸に陥ってしまい、それに対して何の救いも与えないところが>>続きを読む

クラッシュ(2004年製作の映画)

4.0

マルチスレッド方式で話は進んでいく。文字通り交通事故という「クラッシュ」から始まって、黒人と白人、富める者と貧しき者、男と女、ヴェテランと新人……様々な人間の間に生じる「クラッシュ」が描かれる。マルチ>>続きを読む

ノルウェイの森(2010年製作の映画)

3.9

言わずと知れたあの村上春樹氏の代表作の映画化。あらすじなどは既に有名過ぎるほどだろうから書かないが、割りと(最後に読んだのが十年以上前なので誤りがあるかもしれないが)原作に忠実なのではないかと思った。>>続きを読む

ケス(1969年製作の映画)

4.3

若き日に撮られたケン・ローチ監督の逸品。短いシーンの積み重ねという語り口が多少ぎこちなさを感じさせるのだが、それもまた味と言えようか。兄のジャドに痛めつけられながら、そして朝六時に起きて新聞配達をして>>続きを読む

太陽(2005年製作の映画)

3.0

困った。私はこの作品を正当な立場から評価出来る人間ではないようだ。実際に観ていても眠気を感じてしまって仕方がなかった。タルコフスキーの『惑星ソラリス』のような……だがタルコフスキーの映画はヒロインの凛>>続きを読む

TAKESHIS’(2005年製作の映画)

3.3

この映画は観客を選ぶ。それこそ「ビートたけし」監督が撮った『みんな~やってるか!』のノリに通じるものがあると思うのだ。不条理というか、ただふざけているだけというか、北野武氏の中のデヴィッド・リンチ的な>>続きを読む

麦の穂をゆらす風(2006年製作の映画)

4.1

1920 年のアイルランド情勢を扱った作品。正直に言おう。前半部分は退屈で仕方がなかった。これは私が戦争物の映画を苦手としているからなのかもしれない。ケン・ローチ監督自身もエンターテイメント的に「面白>>続きを読む

HANA-BI(1997年製作の映画)

4.4

北野武氏お馴染みのヤクザと暴力を題材にした映画。銃撃や暴力は言うまでもないが究極の他者否定である。この映画は台詞に多くを依存しない。何か言葉が発せられようとするとその傍から一発撃たれる始末なのだ。だか>>続きを読む

ゼロ・グラビティ(2013年製作の映画)

4.0

宇宙空間に投げ出された女性宇宙飛行士が地球に戻るまでのサヴァイヴァルを描いたサスペンス。『アナと雪の女王』を観た時にも漠然と感じたのだけれど、こうした「戦うヒロイン」を描く映画がヒットした背景にはそれ>>続きを読む

クロニクル(2012年製作の映画)

3.8

超能力を手に入れた男の子たち三人の青春群像劇にして悲劇。ファウンド・フッテージ形式によって撮られた映像が、出来事が起こる異常さを異常さと感じさせない日常に足の着いた作品として成立させることに成功してい>>続きを読む

ポール・ヴァーホーヴェン トリック(2012年製作の映画)

3.8

ポール・ヴァーホーヴェン監督が脚本を公募して、寄せ集められた中からエッセンスを凝縮して撮られた『トリック(原題は "Tricked" 。つまり「ハメられた」という意味か)』と、そのメイキング映像を合わ>>続きを読む

ブロークン・フラワーズ(2005年製作の映画)

4.0

ジム・ジャームッシュ作品にしてはエンターテイメント性があると感じられた。例えば村上春樹氏やポール・オースターの小説が好きな人にはうってつけなのではないだろうか。それはこの映画が、匿名で手紙を送ってきた>>続きを読む

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)

4.2

とにかく強烈な映画である。コミカルなタッチで描かれるこの作品は登場人物の殆どが何らかの強迫観念に取り憑かれており、ある意味で「壊れて」いる。レスターは娘のチームメイトに恋をしてワークアウトに励む一方、>>続きを読む

ある子供(2005年製作の映画)

4.0

困った。実に語りにくい映画である。これほど何の前知識もなく観た方がいい映画もちょっとないだろう。冒頭のブリュノを訪ねてソニアがドアをノックするシーンから始まって、「?」という感覚をキープさせたままで観>>続きを読む

Kids Return キッズ・リターン(1996年製作の映画)

4.5

ボクサーとヤクザを好対照に描いた作品。表層的に舐めただけではとても生み出すことの出来ない、細部の生々しいリアリティが丁寧に描写されていることに北野武監督のこだわりを感じた。頭からひねり出されたチンケな>>続きを読む

この自由な世界で(2007年製作の映画)

3.9

イギリスにおける「貧困ビジネス」について鋭く切り込んだ一作、と言って差し支えないのではないかと思う。興味深いのは、そうしたビジネスを立ち上げた主人公・アンジーを悪役として描くことも出来るはずなのに、必>>続きを読む

ライフ・イズ・ミラクル(2004年製作の映画)

4.5

とにかく登場人物が物を壊しまくる。瓶や皿や家具や額縁や……といったものが呆気なく破壊されてしまう。破壊行為がここまで強調される映画は他にちょっと思い当たらない。そして、この映画の最大の破壊行為と言えば>>続きを読む

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