dudeさんの映画レビュー・感想・評価

dude

dude

若手監督の一押しはジェレミー・ソルニエ。
年に二本は新作撮ってくれ!

マンハッタンの二人の男(1958年製作の映画)

3.7

気怠げなノワール風の人情劇?
面白かったが、あっという間に終わってしまった。登場人物が画面から出ていったあとの、なんとも言えない間が印象的。

人生タクシー(2015年製作の映画)

4.2

表現、そしてリアリズムへの賛歌。
現代的な街並みからそれほど異国情緒を感じられなくとも、人々に触れていくことでイランの社会が浮かび上がってくる。それでいて、どこまでが脚本とか、そんなことはどうでもいい
>>続きを読む

さすらいの二人(1974年製作の映画)

4.4

非常に美しい映像が続くがどこか悲観的。答え合わせの旅で男は何が見えるようになったのか?何をするかで人間が決まるのであれば、彼はどの時点まで生きていたのか?
アントニオーニ作品の呼吸がずいぶん性に合うら
>>続きを読む

スパイダーマン ホームカミング(2017年製作の映画)

3.6

ひたすら陽気で清涼感の塊。敵の暗さに引っ張られすぎず、あくまで素直・純真な主人公。本当に2時間以上あったか?
友情、恋愛、進路、正体がバレるかどうか、敵の背景など、学園ものとしてもヒーローものとしても
>>続きを読む

タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら(2010年製作の映画)

3.4

『悪魔のいけにえ』的な田舎ホラーの読み替えコメディ。何から何までパロディというわけではないのだが、これは『脱出』ネタか!?などとつい考えてしまう。チェーンソーダンスのところはちょっと嬉しくなってしまっ>>続きを読む

ホワイト・ドッグ(1981年製作の映画)

4.2

犬の演技がとにかく凄まじい。
ジキルとハイド的な演じ分けをしているのには愕然とした。またジキル状態の可愛さからハイド状態の恐ろしさへの落差が悲しいんだこれが...。

黒人を襲うように教育された犬とそ
>>続きを読む

ザ・ヴォイド(2016年製作の映画)

4.1

素晴らしい!近年ここまでやってくれる作品はそうそうないのではなかろうか。やっぱり特殊メイクでなくっちゃ。
『パラダイム』や『グッバイベイビー』のような土台から『死霊のしたたり』や『ヘルレイザー』のよう
>>続きを読む

1984(1984年製作の映画)

4.3

56年版から更に恐ろしく変貌を遂げた絶望のビジョン。人間の精神の可能性≒ジョン・ハート演じる主人公が体制によって完膚なきまで踏みにじられ、あらゆる希望を潰されていく過程。
原作も読まなければ...。

死にゆく者への祈り(1987年製作の映画)

4.0

殺しが嫌になった元テロリストと葬儀屋のギャング、過去の罪を抱えた神父、盲目の娘。そんなこれでもかというほど辛気臭い面子が繰り広げる物語だが美術やロケーションが良いからか、閉塞感よりは開放感や荘厳な雰囲>>続きを読む

グッド・タイム(2017年製作の映画)

3.9

やること全てが空回り、足掻けば足掻くほど沈んでいく。貧困を背景に、犯罪に手を染めた人間たちの足を引っ張り合うような負の連鎖を一日の地獄巡りで見せた作品。
『神様なんかくそくらえ』でもそうだったが、この
>>続きを読む

あやつり糸の世界(1973年製作の映画)

4.3

不思議な味わいが胸に残る作品。
鏡を使った多層的なショットなど、画面が常にかっこいい。突然大げさなズームがあったり、主人公の身体能力がやたらと高いのも楽しい。ノイズのような音楽も印象的。
しかし面白い
>>続きを読む

ルイの9番目の人生(2015年製作の映画)

3.5

アレクサンドル・アジャといえば残虐で血がビュービュー出る面白い映画を撮るというイメージだったが、最近は感傷的な作品も手掛けるようになってきたらしい。

この作品は近年水面下で?ブームになっている「ダー
>>続きを読む

フランシス・ハ(2012年製作の映画)

3.8

サブカルっぽいボンクラモラトリアム。
グレタ・ガーウィグの佇まいには自然と笑顔にさせられる。断片的なシーンのどれを取っても絶妙にキマっていない!
妙なプライドなんて憑き物のようなものか。これも一種のお
>>続きを読む

ジャッキー ファーストレディ 最後の使命(2016年製作の映画)

4.5

実績のないまま暗殺されたジョン・F・ケネディ大統領を伝説にした妻ジャクリーン・ケネディの物語。

16mmフィルムによる撮影、現代の王宮たるホワイトハウスのセット、実際のニュース映像の再現、シンメトリ
>>続きを読む

スプリット(2017年製作の映画)

3.6

傷ついた者たちへのエール、と言うには色々とパワフルすぎるというシャマランらしいおかしなバランス。しかし展開の流麗さやスリルの持続はさすがに上手い。
作品を見事に成立させているジェームズ・マカヴォイはも
>>続きを読む

アンダー・ザ・シャドウ(2016年製作の映画)

3.6

戦争、社会に組み込まれた性差別、家庭の問題、そんな影の下に不吉な風は吹き込む。
イランを舞台にロマン・ポランスキーの密室スリラーをやったような作品。こういうのは社会的な不条理のある場所には共通する感覚
>>続きを読む

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

3.8

自由主義的な文化や人々に触れる青春時代。その困った部分も描きつつ、強い郷愁に駆られてしまうのは現代にこの作品が作られた意味だろう。
母親は時代の新たな流れに戸惑うが、小さな衝突こそあれど彼女と若者たち
>>続きを読む

ぼくらと、ぼくらの闇(2017年製作の映画)

4.0

超好み!Netflixありがとう!
学び舎に迷い込んだ瀕死の鹿から映画は始まるが、これは人間も含めた自然界の法則である死に少年たちが直面してしまう物語だからだろうか?
死を目の当たりにして強烈な性に目
>>続きを読む

ありがとう、トニ・エルドマン(2016年製作の映画)

3.8

絶対に図式的な物語にはしないぞ!という意気込みがリアリズムに則った脚本や演出から伝わってくる。やっていることは荒唐無稽なのに、我が身のようにハラハラしてしまうという絶妙な塩梅。
家族愛と聞いて想像する
>>続きを読む

エンドレス・ポエトリー(2016年製作の映画)

3.9

好きかと聞かれるとよく分からない。メッセージとしては分かりやすいが色々とパワフルすぎてたじろぎ、ビジュアルも鮮烈すぎてクラクラする。詩に目覚めたことで前作以上にすごいことに。
特に最後のパレードは、こ
>>続きを読む

ザ・ヴァンパイア 残酷な牙を持つ少女(2014年製作の映画)

3.2

ヒジャブ吸血鬼という発明?を主に評価したい。夜の闇を顔だけが浮いているように見えて非常にかっこいい。
映像も良いとは思うのだが作品としてはあまり肌に合わず。だいたいの映画には説明台詞は省け!と思ってい
>>続きを読む

ドイツ零年(1948年製作の映画)

4.3

戦争三部作は『無防備都市』のドイツ占領下ローマから始まり、今作では戦後ドイツに翻る。
貧困・犯罪・不寛容の渦巻く戦後ベルリンで懸命に生きる少年。その眉間に刻まれる皺。少年愛じみたナチ残党の教師。ベルリ
>>続きを読む

ザ・シンガー(1979年製作の映画)

4.0

伝記映画として普通に面白いが、ライブシーンが特にすごい。カート・ラッセルに惚れ直した。
『ジャージー・ボーイズ』なんかもそうだったが、スターが陥りやすい疑心暗鬼や家庭不和。テレビを撃ち抜くショットが爽
>>続きを読む

ソムニア 悪夢の少年(2016年製作の映画)

3.4

核となる親子のトラウマへの取り組み方が真摯で好感が持てる作品。物語運びの方は強引というか、間を飛ばしている感があるが...。
『死霊館』シリーズなどにも言えるが近年のアメリカホラーの心霊ショック描写は
>>続きを読む

牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

4.4

空間の使い方が巧みで決め絵がかっこいいので、動きが少ないゆったりとした場面でも無性に楽しい。傍観を決め込むように引き気味のカメラ。
押入れの暗闇の中で眠る閉塞感、道を戦車が走り不良たちの社会にも暴力が
>>続きを読む

ハロウィン II(2009年製作の映画)

3.4

マイケルは今回も殺ってるな〜という感じだが、破壊された人体というのはそれ自体が恐ろしいのだ。ストリップ小屋?の場面だけでも満足。
物語の心理的な部分をトリップ映像で無理矢理なんとかしている感は否めない
>>続きを読む

テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

4.5

90年代の映画とは思えないほどニューシネマ。見世物的ではない女性主人公でやりたい放題できるようになったのが90年代以降と言うべきか?
オープンカーで風になびく髪、果てしない荒野、砂煙。二人の主人公の主
>>続きを読む

アメリカン・スリープオーバー(2010年製作の映画)

3.9

学生たちがパーティーを転々とする一夜の群像劇、というのはもはや一つのジャンルになっているが、この作品は大人が語る子供の物語であるということを前面に押し出しているのが面白い。
早く大人になりたいと背伸び
>>続きを読む

マーゴット・ウェディング(2007年製作の映画)

3.8

家族の再会ものでタイトルも似ている『レイチェルの結婚』を思い出しながら観たが、こっちの方が一年早い。そして『レイチェル』以上に辛辣で散漫...。
登場人物たちはみな空回りして人の悪口を言い、しょっちゅ
>>続きを読む

戦火のかなた(1946年製作の映画)

3.7

6つの物語から成るオムニバス。
基本的には戦争によって引き起こされる悲劇を描いているが、修道院のパートでは異なる信仰の交流が前向きに描かれていて印象的。
前半の三編が“戦争を通じて出会ったばっかりに.
>>続きを読む

リトル・ショップ・オブ・ホラーズ(1960年製作の映画)

3.3

何てアホな映画なんだ...。
ボケ通しで簡潔な、ある意味娯楽映画の極北?ロジャー・コーマン恐るべし。

浮き草たち(2016年製作の映画)

3.8

年越しのお供。
ポーランド系の貧困層であるという背景はあれど、これ以上ないほどシンプルなボーイ・ミーツ・ガール。ベタながら服を着替えて自転車で走り出したときの多幸感たるや!音楽も良くてノリノリ。

死刑執行人もまた死す(1943年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

プラハ市民とナチスの熾烈な戦い。と見せかけて市民側が裏切り者を処分する物語だったりする。もちろんナチの暴虐がメインではあるが、もっと広い意味で大衆が、暴力が怖い。
映像もさすがのかっこよさ。

血を吸う宇宙(2001年製作の映画)

3.6

『発狂する唇』の反復にはなっているが、どんでん返しが延々と繰り返されるので何が何やら...。しかし観ていて楽しいのは確かだという不思議。
物語全体が煉獄のような感じなんだろうか?ラストには『マルコヴィ
>>続きを読む

発狂する唇(1999年製作の映画)

3.6

霊能者が出てきたり暴力的な人間がカオスな事態を引き起こしていったりと、白石晃士監督作品の源流なのではと思った。
『予兆 散歩する侵略者』でもやっていたが、大杉漣には変な動きをさせたいものだ。後半突然始
>>続きを読む

野のなななのか(2014年製作の映画)

4.2

なななのか=四十九日に生者と死者が混ざって真を語り出す。皆に語られる時こそ人は雄弁になるのかもしれない。
戦争への距離感や輪廻転生的な死生観など、作品の持つ様々な要素の一つ一つが真似事ではないという感
>>続きを読む

>|