Yucarさんの映画レビュー・感想・評価

Yucar

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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.8

話が展開するごとに少しずつ異なる面が見えてくる。法廷シーンがメイン。そんなにドラマチックではなく流れていく。前情報から大きな意外性や異なるテンポを想像してしまっていたためかささらず。前情報の先入観って>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

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なぜ被害を描かないのかと問われてましたが、ノーランにとって人間・人類の定義自体が白人のみをさしているからです。1人称にこだわったと言ってるのはオッペンハイマー自身ということだけでなく白人達による語りや>>続きを読む

ノベンバー(2017年製作の映画)

3.8

幻想的な映像。オープニングやいくつかのシーンや最後の方の池に入っていくシーンが凄く美しい。リーナやハンスの届いてない想いを抱えてるところや死者のことは美しく描かれて、貧困の中貪欲に欲深く生きる農民はと>>続きを読む

ヴェルクマイスター・ハーモニー 4Kレストア版(2000年製作の映画)

4.4

冒頭からとても素晴らしい。ハンガリーの歴史や衛星国のことを知るともっとすごいのかも。扇動者は恐れて、信奉者は何も恐れておらず、というくだり。病院を破壊し最終的にザ無力の裸のおじいちゃんで我に帰る。ラス>>続きを読む

逃げた女(2019年製作の映画)

3.7

実験的な面白み。ガミのほんとのところがわからなくて想像をかき立てる。先輩2人との何気ない会話から定型のセリフが疑わしいことははっきりする。自分の考えてることやほんとのところなんて1人の時間ぼんやり映画>>続きを読む

フライド・グリーン・トマト(1991年製作の映画)

3.9

見たかったシスターフッド映画。
過去のイジーとルース、現在のニニーとエブリンが交互に出てくる。調子出てきたキャシーベイツがやばい感じがいい。経験や知恵を共有して連帯して乗り越える。
1920年代のアラ
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小説家の映画(2022年製作の映画)

4.2

めちゃ良かった。なんで今まで見てなかったのかホンサンス。こういう感じの撮る人だったのか。
とにかく美しいし、流れるままに展開する取り止めもなさ、構図遊び、ヌーヴェルバーグ感というか、はなればなれにみた
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風櫃(フンクイ)の少年(1983年製作の映画)

4.2

アチンが子どもから大人になっていく過程をこんなに自然に見せてくれて素晴らしい。率直な提示というか等身大というかすぐ側にある話みたいに感じられる。ケンカシーンも多いけど見た後は切ないながら清々しい。あの>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.2

この監督が好き。天才。淡々としてるようでマインドは愛があって優しい。令和の山田洋次かというほど温かく人間を描く。直球過ぎず重くもないし見た後はみんな少し優しくなる気がする。放送部がちょくちょく一生懸命>>続きを読む

アンダーカレント(2023年製作の映画)

3.8

ネタバレ
夫の失踪の話かと思ってると、辛い記憶が消えて本来の自分を失ったまま生きてきていた妻の話。友人の兄は妹の喪失を抱えたままそれに引っ張られていきている。誰しも、期待に応えたり合わせたり、無かった
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

3.9

うっかりはじめの方うとうとしてしまい色々逃してる気がする。わかってない。
以下ネタバレ。
番組でのインタビューや共通の知人とのやりとりで少しずつ見えてきて記憶はないがフリオ見つかる。存在と不存在、記憶
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.3

舞台となってる船、城、屋敷、衣装とエマ・ストーン、映像は凄かった。ヴィスコンティ好きなのか装飾の本物志向こだわりは凄い。いっそ1時間位のストーリーなし映像のみの作品にした方がいいのではというくらい。>>続きを読む

街の上で(2019年製作の映画)

3.8

下北感と街のカルチャー感と男女のふわふわした感じがいい。ゆるい感じで続いて人同士交差していってラスト30分あたりで面白み強まる。主人公がいいやつ。若葉君お見事。

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

3.8

70年代のコーク大好き男子とちょっと痛女子の恋模様をスタイリッシュで音楽良く見て、休日の締めにいい感じ。最終的にやっぱり走ってきて抱き合う真横からのショット。安定のポール・トーマス・アンダーソン感。

すべてうまくいきますように(2021年製作の映画)

4.0

良かった。父役素晴らしい。ソフィーマルソーも。家族の描かれ方とか死の周辺の会話、父親に対する感情、兄弟間の細かなとこ、全てリアル。胸詰まる。最近10年ほどのフランソワ・オゾンの社会派っぽいテーマの映画>>続きを読む

コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

3.4

アイルランドの農場の風景や暮らし田舎の意地悪おばさんなど見れて面白かった。主人公の子も人物もテーマも良かった。
概ねリアルでいい感じに撮られてるのにところどころ脚本が荒いのと演出が白々しくてあまり好き
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市子(2023年製作の映画)

3.9

複雑でしばらく心にズーンとくる。あんまりすぐ人とこの話するの難しい。市子の人生に胸痛めながら市子親子に巻き込まれていく人達や巻き込む様子が印象的。不遇が重なって歪んでいく様がリアルで丁寧に描かれてる。>>続きを読む

カラフルな魔女~角野栄子の物語が生まれる暮らし~(2024年製作の映画)

3.8

1人でいくこと。喜びを見つけること。何事も自分が気持ちいい状態にすること。歳を重ねてその人らしいスタイルになっていく。やっぱり孤独って大事。可愛い生活見て元気もらえるかなくらいの気持ちで見たけど、思っ>>続きを読む

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

4.0

切ない。苦しい。2人の演技見事。レオの表情。レオの自責で抱えきれない様子やレミの両親や母の辛さに張り裂けそうになる。話の筋に劇的な展開含めて心揺さぶってくるけど、本当に人の心の揺れ機微を丁寧に描くし、>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

3.8

カウリスマキ好き。真面目なとこも好き。労働者の日常が生活と地続きな感もあって見た後で振り返ると味わいある。歌や限られた台詞、今回は犬もいい感じ。若い女性デュオの歌もあり。主要人物たちは陰気ながらかっこ>>続きを読む

ミカエル(1924年製作の映画)

4.2

老いと孤独の中で袖に振られてもミカエルに愛情を注ぐゾレ。死をもって永遠の愛を手に入れる。ザミコフ侯爵夫人は経済的事情により、儚い無垢な風貌とは裏腹に確固たる意思をもってゾレに近づきミカエルも魅了してと>>続きを読む

あるじ(1925年製作の映画)

3.8

1926年制作の無声映画で聖書教訓系の筋がしっかりあるタイプの作り。100年前の家事の多さと妻の立場の弱さえぐい。真顔のマッスが笑えた。暴君の夫子どもみたい。

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.0

冒頭の重いミットの音といくつかの凝った画面ですぐ好きだと感じた。ケイコの心の機微に添いつつ日常を垣間見たような感覚。こういう描き方凄いな。私は好き。展開は多くなく鑑賞後に引っ張られる感じ。ケイコのひた>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

平山のささやかながら喜びを大事にした生活、思いがけない驚きや人との関わりによる変化で生まれる面白さ等描かれてて余韻が良い。平山の清々しい潔い優しい顔つき。何気ない機嫌良い自転車漕いでる姿が印象的でリア>>続きを読む

吸血鬼(1932年製作の映画)

4.2

久しぶりにドライヤー見たけど、やっぱりこういう映画鑑賞って凄く異質な時間で良い。圧倒的。素晴らしい。美しい上に、むやみに凝ってる訳でなく、怖さ、不安、現実離れ感、色々効果がある。やっぱり見たことない他>>続きを読む

エルフ 〜サンタの国からやってきた〜(2003年製作の映画)

3.7

気になってたもののサムネが見る気を削いできたけど、予想以上に面白かった。コント。けっこう笑った。季節感もあって良い。役者って凄い、このエルフがバービーのCEOの人とは。

ファーザー・クリスマス(1991年製作の映画)

4.0

サンタさんのバカンスとか仕事とか見れて楽しい。基本飲んだくれてて人間くさい。
可愛いくて季節感あってのんびりリラックスできて長くなくてすごく良い。毎年見よかな。

ガザ 素顔の日常(2019年製作の映画)

4.0

ガザであった暮らしを映像で見ることは想像力を持つために必要。2014〜攻撃が酷くなってきてた状況でも痛ましいのに今信じがたいことが起きてる。UNESCOがパレスチナの加盟承認したりガザ人道危機を問題視>>続きを読む

パリタクシー(2022年製作の映画)

3.9

上手くいってない中年と素敵な高齢女性とパリの街並みと人との関わりで起こるポジティブな変化、素敵な話。マドレーヌのこれまでのヘビーな人生と現在の優雅な笑顔と人となり、1950年代の女性が置かれた環境が印>>続きを読む

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.0

以前より見たいと思いつつ気が進まず遅くなってしまった。やっぱり見てよかった。知識としては聞いてても示談とかのディテールをあまり知らなかった。性加害者を守る仕組みのせいでこんなおぞましいことを構造的にず>>続きを読む

RRR(2022年製作の映画)

4.2

やっと観た。面白かった。アクションがクセになる。神話の絵みたいな飛びかかり方。子どもを助けるとこでアイコンタクトでめちゃくちゃわかり合う2人。肩車。壮大な物語で観た後はインド植民地時代を思う。

岬の兄妹(2018年製作の映画)

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どうしたって重いので人に勧めたくない。兄妹の生活に生々しさがあった。福祉関連の皆無とかは現実感ないけど。ちょこっと兆しとか細かな感情が描かれてるとこあったけど現実でも感情ってああいう微かにあらわれる気>>続きを読む

FAKE(2016年製作の映画)

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忘れかけてた佐村河内氏のこと久々にどっっぷり気にした時間。森達也面白いなあ。ところどころ踏み込んで問いかけてて。

A2(2001年製作の映画)

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福田村からの流れ。住民と仲良くなってるのとか街宣車の反対活動とか面白い。

「A」(1998年製作の映画)

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福田村事件からの流れで観た。信仰宗教の信者の一人一人の様子が垣間見えて、総称じゃない信徒の集団が見れる。報道のあり方や公安についても驚き。

福田村事件(2023年製作の映画)

4.4

森達也ドキュメンタリーも見たことなかったけど劇映画凄くいいな。なんか信頼できる。他のも見たくなった。作り手の熱意が凄いし丁寧に作られてる。3人の脚本でこんな風に盛りだくさんを一つにまとめてて凄い。キャ>>続きを読む

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