tomikoooさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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哀愁しんでれら(2021年製作の映画)

3.4

傷付き歪んだ二人の出逢いは、偶然か必然か───

母親からの最後の無情すぎる言葉が、彼女を如何程に傷つけたことか。

それにより異常に“母親”に固執し、良い母親になること=実母への復讐のような執念を感
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カット/オフ(2018年製作の映画)

3.7

様々なシーンを思い返しては、後から後からいろんな人が怪しく見える。
まったくすっきりしない。

それだけ随所に、気になるシーンが沢山散りばめられていて。

観終わってすぐ、何もかもが、誰も彼もが気にな
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ソウル・ステーション パンデミック(2016年製作の映画)

3.6

ゾンビアニメは初めて観たが、アニメならではの見た目のライト感はゾンビ作品を毛嫌いしている人でも観やすいのではないだろうか。

得体の知れない恐怖、理不尽さ、人間の怖さまでしっかりと描かれていて楽しめた
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子宮に沈める(2013年製作の映画)

3.1

淡々と描かれるネグレクトが進む日常。
故にリアリティーがあると言えばそうなのかもしれないが、作品としては引き込まれない。

子供が部屋に置き去りにされるシーンは、とにかく長い。
映画として観ている側は
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ストックホルム・ケース(2018年製作の映画)

3.3

ストックホルム症候群の語源となった銀行強盗事件を基にした作品。

“犯人と長時間共に過ごしたこと”により生まれた連帯感や好意的感情というよりは、犯人の人柄によるところが大きいのだろうと改めて思った。
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MOTHER マザー(2020年製作の映画)

4.7

母の目も、息子の目も、痛くて離れない。

お互いに愛があるからこそ、辛い。
いっそ嫌いになれたら、見放せたら楽なのに。
こんな親子関係、辛すぎる。

あの時、別の道を選べていたなら───

最後の決断
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フロッグ(2019年製作の映画)

4.5

そうキタか───!!!

何も多くは語るまい。
いやぁ、面白かった!

『フロッグ』という邦題、潔くて好き。

空(カラ)の味(2016年製作の映画)

4.2

もう、自分ではどうすることもできない摂食障害の苦しさが、堪らなかった。

「助けて」
その一言が、重すぎて。

家族の反応や、心に病を抱えた者同士の関係性の難しさも、全部全部とてもリアルで。


「何
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君が世界のはじまり(2020年製作の映画)

4.0

家族、友人、恋愛───
悩んで、躓いて、彷徨って……。
言葉にできない想いをいっぱい抱えていて。

一線を越えてしまうのも、そんな“普通”と変わらなくて。

誰もが持つ危うさを丁寧に描いた青春群像劇。
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タイトル、拒絶(2019年製作の映画)

3.9

もがいて、喚いて、傷ついて。
それでも、必死に生きている。

生きる場所は、誰が決めたのか───

すべてが燃え尽きても生き延びたいと思えるその生命力は、一体どこから生まれるのだろう。

愛に縋れない
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博士と狂人(2018年製作の映画)

4.5

どちらも“博士”で、どちらも“狂人”で。
辞典は“博士と狂人”にしか作れないモノだと痛感した。

これが実話を基にした作品だなんて。

何も感じなくなった瞳と、愛に触れて心を取り戻した瞬間が突き刺さる
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映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(2016年製作の映画)

3.1

役者陣は、とても良い。

それだけに、この物足りなさが悔しい。

良くも悪くもありきたりで。
後に残るモノが無かった。

アンセイン ~狂気の真実~(2018年製作の映画)

3.0

精神病院の闇とストーカーの脅威が、黒い渦を巻く。

誰が狂っているのか───

一度トラウマになってしまったら、一生それがつきまとう。
好かれる相手により、人生はいとも簡単に狂う恐ろしさ。

もう正気
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ビート・パー・MIZU(2019年製作の映画)

3.6

すべてが瑞々しくて。

音楽も、ストーリーも、役者も◎

健太郎さん(2019年製作の映画)

3.5

冒頭から、異様な空気が充満する食卓。

健太郎さんとは、いったい何者なのか。
この家族は、どうしてこんなにも歪なのだろうか。

健太郎さんは得体の知れない恐ろしさがありつつも、子供を見る目は何かが違う
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ラ・ヨローナ~泣く女~(2019年製作の映画)

2.6

虐待と疑われ、それを怨霊によるものだと証明する難しさよ。

母親の執念の対決なのに、何だかとてもあっさりしていて、印象に残らない。

審判(2019年製作の映画)

3.3

9分という短時間に、就活の闇がたっぷりとユーモラスに詰め込まれている。

「どこでもいいから就職したい」になることの恐ろしさ、
そして何でも言うことを聞く奴隷が欲しいだけの会社。

物凄く歪に見えるけ
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Mutual Understanding(2019年製作の映画)

3.3

無意識のうちに求めているモノが引き寄せ合う瞬間は、理屈ではないのだと。

この短さにして、人間の不可解さが詰まっている。

音楽含め、全体の雰囲気が自分の肌に合う作品。

不気味なものの肌に触れる(2013年製作の映画)

3.6

終始湿り気を帯びていて、沼に足を取られるかのよう。

“不気味なもの”に、どうしてこうも惹きつけられるのか。

触れそうで触れないもの───

ナイアガラ(2014年製作の映画)

2.0

衝撃的な祖父母との関係を聞かされても、さほど動じず。

育った環境が影響して、感情が乏しくなってしまったのだろうか。
途轍もない境遇なのに、淡々と受け入れて生活していく姿が、逆に怖かった。

しかしな
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ガンバレとかうるせぇ(2014年製作の映画)

2.1

音声が全く聴き取れず、まず観るのに苦労した。


不甲斐なさ、そして無力な自分に気づくとき───

挫折した後の行動で、人は強くもなるし、弱くもなる。

意地でも、たとえ無様であっても、己を貫き通して
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mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

4.3

いいなあ。
この感覚。

音楽もとても良くて、引き込まれた。

何ものにも代え難い、青春時代の危うさや儚さ、輝きで埋め尽くされている。

知らない世界が目の前に広がり、初めてのドキドキが堪らなかったあ
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パッチ・オブ・フォグ −偽りの友人−(2015年製作の映画)

3.7

地位も名誉もありながら、万引きの高揚感に取り憑かれた主人公サンディ。

出逢うべくして出逢ったロバート。

ほんの少しの歪みが二人を大きく狂わせる。

ロバートが一方的に歪んだ友情を押し付けているよう
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グッドナイト・マミー(2014年製作の映画)

4.2

疑いは日に日に深くなり、行動は次第にエスカレートしてゆく───

愛と狂気が絡み合い、苦しみと哀しみに襲われる。

風景と住居があまりにも美しく、
それだけに残酷だ。

食卓(2016年製作の映画)

3.0

求めていた家族の形は、多分みんな同じで。
だけれどそれが“最高の食卓”では決して無くて。

母親が体制とかどうでもよくなって好き勝手振るまうようになってからの方が、人間同士の繋がりが生まれて、なんだか
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MR.LONG/ミスター・ロン(2017年製作の映画)

3.9

それはまるで、お互いがお互いを必要とし、引き寄せられたかのような出逢い。

負のループから抜け出すためには、
求め合う存在が必要で。

周りの人間によって心は解け、
またその反対に突き落とされることも
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家族を想うとき(2019年製作の映画)

5.0

痛すぎて、観終わってしばらく涙が止まらなかった。
ずっとぎゅっと締め付けられたまま。

愛する人に優しくなれないほど疲弊してはダメなんだ。

ただ、ただ、愛する家族のために、一生懸命働いているだけなの
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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.9

緻密に作り上げられた世界。
時間軸がずれた世界が交わり、ミッションを繰り広げる面白さは格別。
展開が全く読めず、興奮しっぱなし。

よくもまあ、こんな発想が浮かんで、こんな物凄い映像が撮れるもんだ。
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何が彼女をそうさせたか(1930年製作の映画)

4.5

1930年に創られた無声映画。
物語、作風、すみ子の美しさ、すべてに引き込まれどっぷり浸った。

『何が彼女をそうさせたか』
このタイトルにすべてが詰まっている。

ラストシーンのフィルムが残っていな
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星の子(2020年製作の映画)

4.0

傍から見たら怪しく、脱会してほしいと思うような宗教であっても、それに救われ、心底信じている人も居る。

信じることで幸せに暮らせているのであれば、それでいいのかもしれない。
そこに愛があるのなら、そこ
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ファーストラヴ(2021年製作の映画)

4.0

この物語のタイトルが『ファーストラヴ』なことに、堪らない気持ちになる。

話を聞いてもらうだけで救われる。
話を聞くだけで、救いになる。
問題の根本は、その周りの、その先の、ずっとずっと深くにあるから
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デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

3.2

死んで蘇ってしても、好きなモノに囚われているところに、親しみが湧いた。

この世界で自分がゾンビになったら、何に囚われて生きるのだろうか(すでに死んでいるのだが)と想像しながら観て、なんだか泣きそうに
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マーウェン(2018年製作の映画)

3.0

実話を基にした作品ということもあり、主人公のトラウマが痛かった。

妄想の世界くらい、嫌なことが何ひとつ起きなければいいのに。

立ち直っていく過程があまり見えず、現実だと思っている世界も実は妄想なの
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イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014年製作の映画)

4.5

天才哲学者の哀しい人生。
天才が天才として能力を認めてもらうことの難しさ、時代故の苦悩。

唯一、仲間に恵まれたことが救い。

彼の心は、あの日からずっと止まったままだったのだろうか。
物凄い偉業を成
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キュア ~禁断の隔離病棟~(2016年製作の映画)

3.5

物悲しく美しい旋律が耳に残る。

何とも言えないふたりの表情の意味をずっと考えてしまう。

AI崩壊(2020年製作の映画)

3.0

権力を持った人間が、AIを恐ろしい方向へ発展させたなら───

現実に起こり得るテーマで、人間であることの大切さを考えさせられた。

しかしながら、主人公が無敵すぎて緊張感が高まらず、残念。