開明獣さんの映画レビュー・感想・評価

開明獣

開明獣

映画(62)
ドラマ(0)

世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ(2018年製作の映画)

4.0

その丸顔の小太りの老人は、白髪に白髭で、マテ茶を啜っている。それに相対して座している東欧から来た大男は、黙念と葉巻を燻らしている。ホセ・ムヒカ、ウルグアイの元大統領と、世界的な映画監督、エミール・クス>>続きを読む

ナイトクルージング(2018年製作の映画)

5.0

ご紹介兼ねて過去作の再掲載です。

エンジニア兼ベーシストの加藤秀幸氏は先天的な全盲の障害を抱えている。その加藤氏は、ある日ある時、突如として映画を作ることを決意する。ジャンルはSFで、題名は"Gho
>>続きを読む

一度死んでみた(2020年製作の映画)

4.2

世界は元素で出来ている!!開明獣は、シモネタと駄洒落で出来ている!!

品性お下劣で低能なわらひには、ぴたーりの作品でふ。勿論、あのメタルコメディの大傑作、「ヘビィ・トリップ」とは、ミジンコとブラキオ
>>続きを読む

もみの家(2019年製作の映画)

4.2

富山の農村の四季折々に触れて,埒もなく心傷ついていた少女は緩やかに自分を取り戻していく。田を植え、野菜を収穫し、地元の祭りで獅子神様の舞をまい、人と出会い、別れ、命の終わりと始まりにも立ち会う。

>>続きを読む

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

4.0

以下は独断と偏見に満ちた、駄文であり、余りにも長く、例え暇があったとしても、一読を勧めるに値しないと愚考する。では、なぜ書いたのか。答えは末文に記してある。

稀代のカリスマ性を持った、アジテーターに
>>続きを読む

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

3.0

ここに描かれているのは、様々な形での狂気の現出だ。年齢、性別、人種、宗教、肌の色に関係なく、この作品の舞台である歪んだ社会の中で、狂っていることが、当たり前であり、生きていることと同義となってしまって>>続きを読む

ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

4.6

全く違った生き方の2人が、その無垢さや、純粋さに触れた時に起こる共感が世界を変えていくことがあるのかもしれない。

自らのアイドルに献身的な手紙を綴った少年と、その想いに応えようとした、実生活では苦悩
>>続きを読む

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

5.0

邦画、洋画、韓国映画、全部ひっくるめて、現時点で今年鑑賞した作品の中でベスト。個人的には「パラサイト」を遥かに超えている。

1950年代、朝鮮半島、巨済島の収容所には、北朝鮮、韓国の戦争捕虜とそれを
>>続きを読む

37セカンズ(2019年製作の映画)

5.0

その37秒間が無ければ、私の人生は変わったのだろうか?胎内で37秒無呼吸であったがため、脳に障害をもってしまったユマ。漫画を描く素晴らしい才能を持ちながらも、障害のためか、ゴーストライターとして甘んじ>>続きを読む

淪落の人/みじめな人(2018年製作の映画)

5.0

マンダリンの響きは歌のようだ。西洋で言えば、イタリア語だろうか?

二胡の調べにのって、悠久の自然を歌うが如く言葉が奏でられていく。

夢破れたものが、夢を追うものを応援する。夢を追うものは、夢破れた
>>続きを読む

ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!(2018年製作の映画)

5.0

これはやられた。

最初っから最後まで、笑いっぱなし。ヘビメタ好きじゃなくても、腹が捩れるほど笑える。

ここ数年で最高のコメディじゃない?

黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)

4.6

「ショート・ターム」「ガラスの城の約束」と、佳作を発表し続けてきたデスティン・ダニエル・クレットン監督は今回も期待を裏切らなかった。

黒人への差別と死刑制度へ一石を投じつつ、人間性への信頼を謳い上げ
>>続きを読む

ジュディ 虹の彼方に(2019年製作の映画)

4.3

ドロシーが、かかとを3回鳴らすと、そこは懐かしいカンザスの故郷でした。

あの「オズの魔法使い」にそんな過去があったとは・・・。レネー・ゼルウィガーの称賛すべき演技と、数々のスタンダード・ナンバーに魅
>>続きを読む

キャッツ(2019年製作の映画)

4.0

祝、ラジー賞最多部門受賞!!

ミュージカル版を見慣れてきた身としては、それほど違和感を覚えず、むしろダンスシーンとか楽しかった。

30年くらいしたら、また誰か再挑戦してもらいたい。

ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

4.0

ここのところ、障害者を扱った作品が多く、ここではダウン症の男性が主人公。

人生で道をどこかずれてしまった3人が織りなす暖かいロードムービー。

傷ついても、寄り添える何かを見つけることは出来るのかも
>>続きを読む

だれもが愛しいチャンピオン(2018年製作の映画)

4.8

ああ、こういうのはいい。

飲酒運転で捕まった、プロバスケのコーチが、減刑のための奉仕活動として、身障者のバスケチームのコーチをつとめる。

奇跡は起きないんだけど、じわりとくる。それがいい。

初恋(2020年製作の映画)

3.0

こんなものなのかあ。

よくも悪くも、三池崇史。そして、日本映画でアクションだと、この辺りが限界なのだろうか。

韓国映画のクオリティと比べてしまうと、俄然色褪せてしまう。

ベッキーも、小西桜子も、
>>続きを読む

星屑の町(2020年製作の映画)

4.5

祝、能年玲奈、銀幕カムバック!!

天才女優が戻ってきただけで、ご祝儀的に高得点!!

彼女の演技を観るだけでも、銭を払う価値はある。

ファンシー(2019年製作の映画)

3.3

永瀬正敏という役者が好きなので観た。

原作は山本直樹だったのか。昔は随分お世話になったし、ティッシュを消費したものだ。

小西桜子が、惜しげもなく裸身を晒して頑張っているが、どこまで心に残っているか
>>続きを読む

野性の呼び声(2020年製作の映画)

4.0

世評は低いけど、わたしゃ、これ好きだね。

原作はジュブナイル版から何度となく読んできたけれど、これは、原作にインスパイアされた、自然もの。

ハリソン・フォードの渋い演技と、犬好きなら割と満足出来る
>>続きを読む

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.3

劇中で、ダニエル・クレイグが口にする小説、「重力の虹」は、謎の作家、トマス・ピンチョンが1973年に発表して同氏の最高傑作の一つと言われているもの。難解極まりないとされてるが、別に文章自体が難しいので>>続きを読む

無垢なる証人(2019年製作の映画)

4.5

チョン・ウソンは、イケメンの悪役の印象が強かったけれど、今回は正統派の正義の味方。

障害は、ハンディではない、差異なのだ、などというマヤカシは言わない。違うことを違うと認めた時、そこに隠された真実が
>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.0

他の候補作と比べても、アカデミー賞作品賞受賞は至極妥当。 

だが、「殺人の追憶」比べると、ポン・ジュノ監督の最高傑作とは、必ずしも言えない気もする。

家族を想うとき(2019年製作の映画)

4.3

前作、「私はダニエル・ブレイク」よりも救いがなく、しんどい作品。

それでも、ケン・ローチ監督は心を鷲掴みにして揺さぶる確かな手腕をもっている。

心優しき人たちなのに、貧困という癌細胞よりもたちの悪
>>続きを読む

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.3

これは、フォードvsフェラーリという図式を借りた、資本主義至上主義に対する人間至上主義の葛藤だ。

結局、どんなにフォードが金を注ぎ込んでレースで買っても、スポーツブランドのステータスでは、フェラーリ
>>続きを読む

ラストレター(2020年製作の映画)

4.5

岩井俊二完全復活。

何者にもなれない心の痛みを抱えた人達が、心の中で救済を叫ぶか、心を閉ざしているのが、いつしか、次世代への希望に目覚め、再生されていく。

王道にして、簡潔に人間を描く。それ以上で
>>続きを読む

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

3.0

走れメロス、第一次大戦版。

そして、走ったあとには何が残ったのだろう?

映像技法だけで感嘆度合いを最後まで継続させるには無理があると思うんだけどなあ。

虚しさを表すのなら、別に他の手法でもいいん
>>続きを読む

ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.0

よく分からん。

ルーン文字を継承する謎の集落に住う奇習に従う人達と、そこに吸い寄せられていく、外世界からの者たち。

相克なのか、葛藤なのか、断絶なのか、差異、なのか、あまり心に響かなかった。

>>続きを読む

9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.3

ほぼ筋が読めていくし、ストーリーとしても、あまり刺さるものがなく、残念。

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

3.8

うーむ。良作なのだろうねえ。

期待し過ぎたか?

もう一度観ないと、真の評価は出てこないかも。

屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ(2019年製作の映画)

2.5

「女は二度決断する」が良かっただけに期待したのだが・・・。

観なけりゃよかったと後悔した一作。

シリアルキラーの闇も背後もよく分からず、だらだらっと、話しが続くのみ。

アイリッシュマン(2019年製作の映画)

3.3

名優たちの水準以上の演技に、長丁場を飽きさせない演出。これ以上何を求めるというのだろうか?それは、革新性、斬新性、批判性である。ストーンズのドキュメント映画、「シャイン・ザ・ライト」で、大統領一家とそ>>続きを読む

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

3.3

最近の作品、「15:17、パリ行き」「運び屋」とも素晴らしかっただけに期待していたのだが、今一つの出来だったように思える。

世に知られてない実話を紹介することにより、隠された真実を白日の元に晒すのが
>>続きを読む

オン・ザ・ミルキー・ロード(2016年製作の映画)

5.0

同胞が贄となった血を自ら浴びて跳ね狂う家鴨、ミルクに舌なめずりする毒蛇、音楽に合わせて巧みに踊るハヤブサ、鏡に映る己の姿に驚き卵を産む雌鶏、動物たちの奇妙奇天烈な振る舞いに囲まれて、主人公コスタは雨霰>>続きを読む

殺人者の記憶法:新しい記憶(2017年製作の映画)

5.0

ニーチェやモンテーニュを読み、詩を作り、般若心経に心打たれるアルツハイマーの獣医は、殺人者だった。彼は、楽しむためではなく、殺人を駆除と称する。

最初の「殺人者の記憶法」そしてこの「新しい記憶」、加
>>続きを読む

ガーンジー島の読書会の秘密(2018年製作の映画)

5.0

この映画の原作者である、メアリー・アン・シェイファーを想う。

オハイオ生まれの彼女は、作家になることがずっと夢だったという。子育てもしながら、常に本に携わる仕事をしていく。図書館の司書の仕事を経て、
>>続きを読む

>|