猫田さんの映画レビュー・感想・評価

猫田

猫田

記憶が薄れてく自分のための映画メモ
2015.6~

映画(190)
ドラマ(0)

グッド・タイム(2017年製作の映画)

4.3

ちょっと目を離せばストーリーが分からなくなりそうなスピード感のある展開に釘付け。貧困であるがゆえのジレンマが招いた積み木崩しのような成り行きにハラハラしっぱなし。ただ、土壇場での判断力や機転には感心し>>続きを読む

ハッピーエンド(2017年製作の映画)

3.8

金があっても満たされず、些細な不満を隠して嘘で塗り固めて普通のふりしながら生きてる人を虚しく切り取る。幸せは人それぞれ。自分にはラストの彼の後ろ姿が解放されて幸せそうにすら見えた。監督らしい毒のある皮>>続きを読む

ダゲレオタイプの女(2016年製作の映画)

3.9

タハールラヒムと黒沢清のタッグなんて夢のよう。最古の撮影技法ダゲレオタイプに魅せられた人間の成れの果て、みたいな。実際はちがうけども、そんな都市伝説をみてる気分。写真を撮ると魂を抜かれるなんて言うけど>>続きを読む

ザ・トライブ(2014年製作の映画)

4.1

次第に聞こえないはずの会話が聞こえてくるよう。音楽も台詞もなく生活音だけなので、観てる間にこっちも徐々に神経が研ぎ澄まされてゆく。たまに、ふと彼らが聴覚障害を持ってること思い出させるようなシーンが挟ま>>続きを読む

フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

4.0

大人が号泣する泣き声に大爆笑。聞いてるだけで死ぬほど笑える。たかが喧嘩、されど喧嘩の目の付け所が面白いシチュエーションコメディ。これ見てたら、夫婦喧嘩は犬も喰わないってのがよく分かる。そして、男と女の>>続きを読む

ヴィクトリア(2015年製作の映画)

4.2

夜明け前から空が白んでくるまでの空気や高揚感が、ノンストップで味わえて気持ちがいい。深夜の解放感とナゾにわいてくる無敵感が若気の至りに拍車をかけてく雰囲気がすごくリアル。人が恋に落ちる瞬間もリアリティ>>続きを読む

新感染 ファイナル・エクスプレス(2016年製作の映画)

4.0

漢なマドンソクが中盤を全部かっさらっていった。まさかコンユじゃなくマドンソクにとは…!どうりで借りてきたようなストールとジャケットが似合ってないわけだよ。ジャケットを脱いでからのマドンソク素敵すぎ。フ>>続きを読む

アシュラ(2016年製作の映画)

3.7

「金、暴力、権力」という、や○ざの合言葉みたいなキーワードで構成された町だな…。でも、ここまで見事にクズ野郎ばかりだと逆に清々しい。義理も人情もあったもんじゃない。御仏前での修羅場なんて、反則技がばん>>続きを読む

哭声 コクソン(2016年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

宗教的なオカルトと小さなコミュニティ独自の人間の怖さで2倍ゾクゾク。真実を歪めて人をここまで翻弄させてしまう先入観ってのは、恐ろしい。こんだけ振り回されて結局救われないので、実は神様なんて人間が思って>>続きを読む

オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ(2013年製作の映画)

4.1

モノトーンの衣装にサングラス、無造作に置かれたレトロなテイストの家具や小物、オレンジの外灯にぼんやり浮かぶデトロイトの廃れた街並み、流れるレコード。どこを切り取っても絵になる。改めてジムジャームッシュ>>続きを読む

ストロングマン/ストロングマン 最低男の男気大決戦!!(2015年製作の映画)

3.4

劇中の穏やかな海と同じくらい表面上は波風たたないようふるまうおっさん6人による(超どうでもいい)NO.1決定戦。姿はおっさんだが、やってる対決のくだらなさは小学生レベル。他人の欠点を見つけたらすかさず>>続きを読む

手紙は憶えている(2015年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

淡々と進むストーリーとは裏腹に、老いてもなお忌まわしい過去の記憶に囚われ苦しめ続けられる姿がすごく残酷に映る。死を前にした人間たちが自分の心に決着をつけるための哀しい復讐劇。あの出来事で心に負った深い>>続きを読む

トガニ 幼き瞳の告発(2011年製作の映画)

-

実話を基にしてるなんて信じたくないくらい酷い事件。生々しそうでいまいち観る勇気が出ないままだったのをやっと鑑賞。やはり生々しくて、えげつなかった。観ている間中、心がズタズタに引き裂かれる。正義自由平等>>続きを読む

あなた、その川を渡らないで(2014年製作の映画)

4.5

こんなに泣けんのかと思うくらい涙が出て、見終わって自分で自分にちょっと引いた。離婚も当たり前の昨今で、嘘みたいに仲睦まじく可愛くて微笑ましい夫婦の姿。暮らす場所がまた美しいのどかな田舎町でまるでお伽噺>>続きを読む

ぼくとアールと彼女のさよなら(2015年製作の映画)

4.0

自分らで撮影した名作映画のパロディ群のタイトルと映像のくだらなさに思わず吹き出した。父の影響とはいえ、小さい頃からあんな酔狂な遊びするなんて可愛げのない2人組で好き。題材のわりにあっけらかんとした印象>>続きを読む

バットキッド・ビギンズ(原題)(2015年製作の映画)

4.0

こんなことが現実に起きたという事実に感動と幸福感で胸がいっぱい。病気の子供たちのためのmake a wishの活動のことは知っていたけど、ここまでお祭りさながらの計画に変貌を遂げてしまうあたりがすごい>>続きを読む

ハードコア(2015年製作の映画)

4.2

観てるだけで合法的にハイになれる。回転しまくる画面に吐きそうになりながらも、こんなに気分爽快になれるもんを観られた満足感でチャラになった。あんな風に動いてみたいという密かな願望を叶えてくれる仮想現実と>>続きを読む

ギャラクシー・クエスト(1999年製作の映画)

5.0

「んなアホな!」と思うような展開から、ニセモノがあれよあれよと本物のヒーローに。バラバラになった絆や各々が自信を取り戻していく姿は不思議な感動があって、なぜかこっちまで元気が出てくるおバカで楽しいSF>>続きを読む

フィッシュマンの涙(2015年製作の映画)

3.7

金のための治験のせいで魚になりかけてる青年が主人公。コメディかと思えばそんなこともなく、彼を取り巻く周囲の人間や現代社会を皮肉ったような話で、地味に心が痛い。さかな君と化した顔もじーっと見てると、なん>>続きを読む

31 サーティーワン(2016年製作の映画)

3.7

刺客の1人(外人)が日本語でとおりゃんせ口ずさんでたり、「ヤダヨォォォ」とか叫んでてちょっと笑った。このての殺人ゲームもんはやり尽くされてる感があるものの、ロブゾンビらしい悪趣味な殺人ゲーム会場や刺客>>続きを読む

サンセット大通り(1950年製作の映画)

4.5

時が止まったような豪邸に暮らすかつての大女優の姿が、栄枯盛衰を思わせて切なくなる。噂通りにグロリアスワンソンの怪演がお見事。死体が語り出すサスペンス風の脚本も素晴らしい。ハリウッドらしくスキャンダラス>>続きを読む

タンジェリン(2015年製作の映画)

4.3

又聞きした自分の男の浮気をとっちめに行く話なんだけど、笑いだけでまとめていない所がすごくいい。随所にリアルな娼婦たちの姿も挟みながら、Fワード連発の会話も面白い。彼女たちが歩くLAのストリートや音楽の>>続きを読む

罪の手ざわり(2013年製作の映画)

3.8

そこに暮らす人たちの姿は、その国を写す鏡だなと改めて思う。変化する時代の波に揉まれながら必死に生きてる人たちのありのままの姿を捉えた映像は、凛とした美しさもあるけど悲しい。変わる事で良い部分もある反面>>続きを読む

映画は映画だ(2008年製作の映画)

4.0

フィクションが次第にノンフィクションに色づいてゆくような面白さ。泥にまみれた2人の男のガチバトルは胸熱だった。映画が現実と違うってのを見せつけるかのようなラストは有無を言わせぬ説得力。と同時に、違う人>>続きを読む

恋人たち(2015年製作の映画)

4.5

心が抉られて、心がすり減る。みんな不確かな希望を心のどこかで夢見ながら生きている。絶望して、少し立ち直って、また絶望して。生きるって、正直しんどい。ポジティブになんかなれないことも山ほどあるし、他人に>>続きを読む

扉をたたく人(2007年製作の映画)

4.3

目の前の事をこなしながらもどこか上の空で、他人に心を閉ざしている主人公が、あの忌まわしい9.11後のアメリカに暮らす人らの姿に重なって見えた。出会いを通して、脱け殻のようだった主人公に血が通い徐々に生>>続きを読む

籠の中の乙女(2009年製作の映画)

3.9

家庭というより社会から隔離された変な団体の養成所さながら。人間がいかに他の何かに影響されながら生きてるか。その影響次第で、良くも悪くも変化するってのがすごく良く分かる。基本的には狂気じみてるが、思わず>>続きを読む

獣は月夜に夢を見る(2014年製作の映画)

3.5

おとぎ話と呼ぶには残酷で、ファンタジーと呼べるほど幻想的でもない。でも、北欧の寂れた田舎町の風景が、あり得そうな不思議なリアリティーを持たせる。芽生える恋心、変化する体への戸惑い、 親への反抗。思春期>>続きを読む

ステイ・コネクテッド つながりたい僕らの世界(2014年製作の映画)

4.3

現実で埋まらない心をSNSやネットで必死に埋めようとする姿が見ていて痛い。面と向かって会話して、人に直に触れて、そんな当たり前の人間としての喜びが分からなくなっている様々な年代の現代人たちの心の闇が赤>>続きを読む

ロブスター(2015年製作の映画)

3.8

よく考えたら、恋愛も結婚もしない奴は価値がないから死ねと遠回しに言われてるような設定で、その辺がすでにスプラッター映画なんかよりエグい。でも、何かしらの感情を伴うはずの恋愛をああも感情抜きの義務感でや>>続きを読む

野火(2014年製作の映画)

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戦争の真の姿を知らない私たち世代は、戦争に関する資料や体験した人たちの言葉でしかその内容を知り得ない。ましてや体感する術もない。この映画はそんな世にも恐ろしい戦争を体感しているような感覚にさせる。神経>>続きを読む

二重生活(2012年製作の映画)

4.0

水面上ですったもんだしている人らの姿だけを見せられ、真の黒幕は水面下からずっと姿を現さないみたいなこのモヤモヤ。この映画の原題の意味を後から知って、なるほどと思った。まさにそういう話。どんな国でも夫婦>>続きを読む

奪還者(2014年製作の映画)

3.8

開始早々、静かなバーの窓の外を車が横転してゆく静と動を切り取ったような画に痺れた。なんじゃ、あのカッコ良さは。荒廃した風景をバックに余計なもんはほとんど足さないのが、武骨でノワールな世界観も彷彿とさせ>>続きを読む

裁かれるは善人のみ(2014年製作の映画)

4.0

結局、人間は権力に屈せざるを得ないというのを真綿で首を絞められるようにじわじわと見せつけられる。力を持たない人間の脆さや徐々に疲弊してゆく姿をこれでもかと描いていて、始終胸を掻きむしられるようだった。>>続きを読む

クリムゾン・ピーク(2015年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

利用する者、溺れる者、憎しみを抱く者。ゴシック感満載の美しいヴィジュアルの中で、愛により惑わされる人間たちの物語に酔う。屋敷や雪に覆われた地面が真っ赤に染まる景観やらは本当に美しかった。後半の追いかけ>>続きを読む

ベテラン(2015年製作の映画)

4.0

金持ちの3世が絵に描いたようなとんでもないクソ野郎で、地獄に堕ちろ!と何回思ったことか…最悪。現役大統領を取り巻く人間関係やナッツ問題やらが世を賑わせていた韓国での問題も、こういうのが原因なんだろうと>>続きを読む

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