ヨウさんの映画レビュー・感想・評価

ヨウ

ヨウ

隠された記憶(2005年製作の映画)

3.9

最後まで謎が払拭されない難解物だとは予想外。裕福な家庭に送られる盗撮テープと奇怪な絵葉書。当たり前の暮らしを侵食され狂ってゆく面々。思い起こされる忌々しい過去と浮き彫りになる犯人像。晴れぬ疑い。常軌を>>続きを読む

ダウン・バイ・ロー(1986年製作の映画)

4.1

誰も引っかからないような胡散臭い話に嵌められ逮捕される羽目になったアホ2人。波長の合わない空気を打ち破るようにして新たに収容されるひょうきんなイタリア人。思いがけない巡り合わせで次第に絆を深め脱獄まで>>続きを読む

ゾンビ/ディレクターズカット完全版(1978年製作の映画)

3.8

やっぱりね、ゾンビ映画って昔ながらの演出方法が一番よね。下手なことせずにシンプルなやり口で恐ろしさを体現する。まるで最初からシューティングゲームの世界に閉じ込められた感覚。驚愕のアトラクションの実態に>>続きを読む

南極料理人(2009年製作の映画)

4.5

極寒の地で国の使命を背負って観測に携わる隊員たち。爆発の個性と垂涎必須の絶品料理が結ぶ温かな人間模様。全編に渡って珠玉のユーモアが炸裂し終始相好が崩れる。艱難苦難は多けれどそこで過ごした時間は人生の宝>>続きを読む

トウキョウソナタ(2008年製作の映画)

4.4

ありふれた東京の街並みの中で当たり前のように居を構える4人家族。父親のリストラから連鎖的に伝播する崩壊への道筋。軍隊志願に燃える長男。誰にも言わずにピアノ教室へ通う次男。何処か虚脱感に満ちた母親。家族>>続きを読む

鏡の中にある如く(1961年製作の映画)

4.1

愛すること。それが神の存在証明なのだ。信仰すら届かない人生の現実に達観しながらも結末で導き出されたパーフェクトアンサーを凝視しゾワっと鳥肌が立った。のっぴきならない精神疾患を抱えた少女とその家族。傷つ>>続きを読む

旅のおわり世界のはじまり(2019年製作の映画)

4.2

歌う準備はできた。ここで旅は終わる。ここから世界は始まる。もう私は何にでもなれるわ。心の解放と生への渇望を雄々しく謳った愛の賛歌が私の魂を揺さぶり感涙に咽ぶ。前田敦子って演技力凄いなぁと実感。異国での>>続きを読む

岸辺の旅(2015年製作の映画)

3.5

結末の愛の契りを見届けるための2時間。亡き夫と巡る失われた時間を埋めるための旅路。輪郭を表す真実。複雑だけれども温もりのある人情の機微。悟りを見出す各々の魂。生を持つ者と持たざる者の交流模様を多角的に>>続きを読む

クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

-

まさかこんな鬱映画だとは思わなんだ…
新しく引っ越してきた仲睦まじい夫婦。何処か気味悪さを感じさせる隣人。掘り返される未解決事件。当たり前の生活を密かに蝕む狂気。平和な空気感から一気に地獄へ突き進む展
>>続きを読む

映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

4.5

芸術の可能性を切り拓き我々の心の拠り所となった映画という発明。監督、プロデューサー、俳優、女優。。制作に携わった全ての人たちの血の滲むような努力故に幾多の名作が世へ送り出された。では映画の真なる存在意>>続きを読む

Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

4.6

今年のベスト級きたわ!ランニングしてゴミ出し失敗してコーヒー飲んでバス乗って工場出勤して帰って家族と過ごして寝る。一家の大黒柱たる何の変哲もない空虚な日々の繰り返し。味気無い生活の中で痛いほどに感ぜら>>続きを読む

るろうに剣心 伝説の最期編(2014年製作の映画)

3.9

“生きたい”という魂の叫びが自らを高め、新時代をも切り拓く。今を生きる我々に向けられた深いメッセージがガツンと効いた。師匠との再会。挫折と転生。移ろいゆく人間関係。水面下で進行する策略。白熱の逆襲劇。>>続きを読む

叫びとささやき(1972年製作の映画)

4.2

三姉妹の視点から露わになる女性たちの心の叫び。身近に迫り寄る死。親和性の中に垣間見える不協和音。犇犇と伝わってくる孤独と悲哀。曝け出される激情。人間という生き物は一見普通に見えても皆が並々ならぬ苦しみ>>続きを読む

るろうに剣心 京都大火編(2014年製作の映画)

4.2

シンプルにバカおもれえ!前作を余裕で超えてきたな。初っ端の地獄絵図から度肝を抜かれボルテージは常にMAX。志々雄に四乃森に、壮絶なバックグラウンドを抱えたヴィランたちの佇まいや存在感に脳天ぶち抜かれた>>続きを読む

スモーク(1995年製作の映画)

4.5

何だろう、この気持ち。何故だかよく分からないけれども心から愛すべき一本だった。タバコ屋に集うオヤジたちから派生した群像劇の妙。共鳴し合う悲しみの音。崩壊から再生へと向かう家族の愛。例えそれはモクモクと>>続きを読む

ホーリー・モーターズ(2012年製作の映画)

4.2

大富豪として裕福に暮らしているのかと思いきや老婆へと扮したり怪人を演じたり他の家族の父親としての役目を果たしたり。。1人の人間が11もの顔を持つとはまさに世にも奇妙な物語よ。何が真実で何が幻想なのかも>>続きを読む

ユリシーズの瞳(1995年製作の映画)

4.3

ギリシャ映画の祖が残した幻の3本のフィルムを探す旅。何度も超える国境。そこら中で垣間見える危機的情勢。過去と現在を行き来するような時間の共存。一寸たりとも画面から目を離せない圧倒的な長回しの妙が全編を>>続きを読む

処女の泉(1960年製作の映画)

4.1

敬虔な信徒として日々信仰を重ね裕福な暮らしを送る地主の一家。幸せな空気感の裏で密かに強まる呪詛の念。予知されるそら恐ろしい出来事と待ち構える惨たらしい運命。どうして私の愛娘がこんな目に遭わねばならぬの>>続きを読む

汚れた血(1986年製作の映画)

4.5

ここは近未来のパリ。蔓延する性病。彗星接近によって急上昇する気温。コソコソと蠢く巨大企業の陰謀。歪みに満ちた社会の中で恋人と共に空虚な日々を送る青年。明らかになる父親の死の真相と持ち掛けられる復讐計画>>続きを読む

アオラレ(2020年製作の映画)

3.9

このオッサン、想像の5億倍はヤバかった…
禍々しい雇用問題。一向に解消されない渋滞状況。不満が募りイライラを爆発させる民衆たち。。疲弊し切った社会の歪みが生み出す最凶の悪が暴走開始。煽り運転から派生し
>>続きを読む

ファーザー(2020年製作の映画)

4.4

認知症を患った老人と試される家族の絆。侵蝕される脳機能。見境のつかなくなる現実/虚構、真実/虚偽。自他ともに曝け出されるどうしようもない痛切な思い。ここは本当に私の居場所なのか。大切な娘たちの行方はど>>続きを読む

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

4.2

音楽の素晴らしさに酔いしれる107分。疲弊した現代人の心にスッと浸透するような雄々しい調べ。随所随所に垣間見える痛烈な社会風刺と希望に満ちた未来への道筋。デヴィッドバーンの放つ珠玉のユーモアと圧巻の歌>>続きを読む

ボーイ・ミーツ・ガール(1983年製作の映画)

3.8

恋に振り回され疲れ切った男と女の歩む道が入り組んで辿り着いた一つの悟り。夢現の境界線すら朧げとなる奇奇怪怪なモノクロームがあざといカメラワークの効用によってまたとない世界線を作り上げる。何処か危なっか>>続きを読む

ストレンジャー・ザン・パラダイス(1984年製作の映画)

4.0

従姉妹を10日間預かることから始まる不思議なロードムービー。波長の合わなかったやりとりも徐々に溶け込み合い、時を経て再会し、おかしな終着点へと向かってゆく。モノクロの映像美の中で炸裂する名状し難い愛お>>続きを読む

旅芸人の記録(1975年製作の映画)

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こりゃあ評価が付けられん。ギリシャへの教養が十分に身に付いていないと太刀打ちできぬ。今の段階じゃ0.01%くらいしか魅力を汲み取れていない気がする。字幕を担当した池澤夏樹さんも最初はほんの一部分しか見>>続きを読む

パーマネント・バケーション(1980年製作の映画)

3.6

言うならば僕は旅人だ。僕の旅は終わりなき休暇(パーマネントバケーション)だ。一人の青年が幾多の逡巡と奇人たちとの邂逅の果てに一つの答えを導き出す姿から万人の人生に通ずる真理を見た気がする。僕たちの一生>>続きを読む

LOVE【3D】(2015年製作の映画)

3.6

開幕早々から映し出される男女の合体。ここまで性描写が爆発している映画、初めて観たかもしれん。3Pの場面なんていろいろ秀逸過ぎて笑いが収まらない事態に。「ただのアダルトビデオやんww」と暫くの間小馬鹿に>>続きを読む

ピアニスト(2001年製作の映画)

4.1

生まれた時から抑圧されてきた女性ピアニストの新たなる転生。親の影響もあってピアノの稽古一筋で生きてきた境遇のもとに思いがげず生まれる教え子との恋模様。悠久の間に溜まっていた欲望が発散され、歪な愛の形が>>続きを読む

クルエラ(2021年製作の映画)

4.3

新たなる狂気が産ぶ声をあげる。思い出したくもない過去に囚われたエステラ。散々苦汁を飲まされた末に踏み出した夢への一歩と徐々に輪郭を表す悍しい真実。歯止めのかからぬ復讐の念。毒を以て毒を制する鬩ぎ合い。>>続きを読む

ジェントルメン(2019年製作の映画)

4.3

さすがガイリッチー先生…!今作の権謀術数にもしてやられました。シニカルな台詞と磨き掛かったアクションが目紛しい駆け引きの渦中で堂々炸裂。裏の裏の裏をかくようなイケオジたちの狡猾さが不思議と愛おしい。指>>続きを読む

アレックス(2002年製作の映画)

-

レンタルDISCに支障あって満足に観られなかった🤬 (あの衝撃の9分間すっ飛ばされたのよ?チャプター再生からは何とかいけたけど本当に解せない)
評価は最初から最後までしっかり鑑賞できたら付ける

映画
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エンター・ザ・ボイド(2009年製作の映画)

4.3

俺たちはずっと一緒だ。永遠の約束を契り合った兄妹。違法薬物を嗜みながら今日も歌舞伎町を歩く。淫靡と狂騒が渦巻く空気感。昇天状態を保った心境。極彩色を基調とした目紛しいカメラワークが劇薬的世界観を創出し>>続きを読む

宇宙人ポール(2011年製作の映画)

3.5

SFオタクには堪らない一作。ポールってETみたいな可愛い声してんのかなと思ったらガッツリおっさんじみてて笑った。未知なるエイリアンを巡ってオタク、警察、謎のヴィランを交えて繰り広げられる三つ巴の小競り>>続きを読む

るろうに剣心(2012年製作の映画)

3.5

一作目はまあこんなもんかという感じ笑
原作全く読んでなくともそれなりに楽しめた。
最近幕末期に焦点を当てた本を読んでいるところだから尚一層興味を抱けたのは間違いない。
過去に苦しむ剣心が偽りの自己を捨
>>続きを読む

影裏(2020年製作の映画)

3.5

空虚な表情を見せる今野。やけに馴れ馴れしく接する日浅。二人の奇妙な邂逅と親和、別離、そして徐々に浮かび上がる疑惑。一貫して蔓延る不気味な空気感に得体の知れない不安を感ぜされられるものの、随所随所で映し>>続きを読む

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