109maniaさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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最後まで行く(2023年製作の映画)

3.5

 そんなことある?と心の中で一人ツッコミを入れながらクスッと笑って観るのが正解。実際の社会に照らし合わせてオカシナ所を挙げ出すと、この映画の魅力はきっと半減するだろう。

 岡田准一の、工藤の身に降り
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ライフ・イズ・クライミング!(2023年製作の映画)

4.0

 全盲のクライマーコバさんと、彼のチャレンジを支えるガイドの鈴木さんの物語。視覚に障がいを持つ人だけにとどまらず、新たなチャレンジに向けて、自分を奮い立たせたいと思う人には、是非お勧めしたくなる映画だ>>続きを読む

せかいのおきく(2023年製作の映画)

3.0

 映像は好きだ。モノクロ時々カラー。かなり多くのシーンで糞尿を扱うので、モノクロによりその存在感を後退させる効果があったように思う。ごく稀に色彩を伴う映像になる。このアクセントの付け方も印象的だ。
 
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.0

 才能と自信に満ち溢れる女性。TAR。彼女がその地位から堕ちていく過程が描かれる。次第に自分の周りから理解者が離れていく様子は残酷だ。身から出たサビとはいえ、私にも身に覚えのある拗らせぶりには、寄り添>>続きを読む

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.5

 それほど見るつもりはなかったけれど、大ヒット中ということで、見てみようかしらと思い立ち、鑑賞。
 ファミコンでマリオブラザーズで遊んだ最初は40年前ごろ。文字通り兄と二人プレイでカメをひっくり返した
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アダマン号に乗って(2022年製作の映画)

3.5

 映画に入っていくのに少し時間がかかった。そうか、そんな編集なのか。
 ナレーションを入れず、BGMも使わず、基本的に会話を切り取っては繋ぐだけの構成。退屈だなあ、眠いなあと思いつつ「頑張って」見てい
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午前4時にパリの夜は明ける(2022年製作の映画)

4.0

 世代の違う二人の悩める女性、エリザベートとタルラの人生が、深夜ラジオ番組を交点として交わり、さらにエリザベートの子供達も巻き込みながら変化を見せる。
 変化した二人は、果たして順風満帆と言えるかとい
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ヴィレッジ(2023年製作の映画)

3.5

 この映画から感じ取るのは救いなのか、戒めか。閉鎖的なムラ社会への強烈な批判とも受け止められるし、苛烈なイジメの中で支え合う一組の男女の希望の物語とも受け止められる。
 あまりに暗い映画で、劇場鑑賞で
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ロストケア(2023年製作の映画)

5.0

 松山ケンイチは、優しい男の役が良く似合う。

 日曜日の朝、快晴。この映画を観にいく予定を変更するかどうか迷った。あまり映画の事前情報をインプットするのを好まないのだが、そんな自分でもこの映画が社会
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メグレと若い女の死(2022年製作の映画)

4.0

 メグレ警視の地味なカッコよさが魅力の映画。雰囲気のある映像で上質な感じもまた好みの映画だ。
 若い女性と中年男性を描くシチュエーションは基本的に大好き。自分ならどう振る舞うだろうか、などメグレ警視に
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すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)

4.5

 私は映画が好きであると同時に、オーケストラ音楽も好きだ。
 10年以上前になるが、久石譲の映画音楽のコンサートにコーラスメンバーとして参加したことがあった。もののけ姫の「アシタカとサン」崖の上のポニ
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

4.5

 きっと自分も変われるはず、と誓いを立てて、その誓いを自ら反故にしてしまう。そんな弱い自分を認めざるを得なくなる経験は一度や二度ではない。それでも誓いを立てたその時の自分のことは褒めてあげたい。そんな>>続きを読む

映画 ネメシス 黄金螺旋の謎(2023年製作の映画)

2.5

 広瀬すず主演ということで鑑賞することに。ドラマは観ていなかったし、楽しめるかどうか、未知数だったのだが、結論としては今一つ。種明かし系なのだろうが現実味がなく、スッキリ感が得られない。

 まあ、そ
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シャイロックの子供たち(2023年製作の映画)

4.0

 しばらく劇場から足が遠のいていたが、久しぶりに観た映画がこの作品。何気なく選んだ映画だったけど、とても満足度は高かった。
 誰も彼も何かしらの後ろめたさを抱えながら生きている様がとても好きだ。弱さや
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.0

 スラムダンクに続けてのアニメーション作品の鑑賞となった。何かに没頭するティーンエイジャーを描くと言う意味でも共通するところがあり、観終わった時の清々しい気持ちを、再度噛み締めることができた。
 この
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.0

 泣ける映画だった。
 私の長男は中学高校とバスケをやっていて、大会があるたびに私も会場に足を運んでいた。強豪の私立高校(Bチームだったけど)に勝利した時には涙が出るほど嬉しかったし、同世代のスター選
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ピンク・クラウド(2021年製作の映画)

4.5

 危機的な環境下で人間の本質を赤裸々に描こうとする映画は枚挙にいとまがない。無人島、沈みゆく船、故障した潜水艦、時間が著しく速く進むビーチでの監禁などなど。ひとりぼっちの孤独と向き合わなくてはならない>>続きを読む

レジェンド&バタフライ(2023年製作の映画)

3.0

 当たり前のことかもしれないが、戦国時代を舞台にする映画にもその切り口やフォーカスので当て方は様々だ。この映画は夫婦のありようにフォーカスを当てたもので、信長を主人公とした映画として切り口が新鮮だった>>続きを読む

からかい上手の高木さん(2022年製作の映画)

4.0

 中学生の恋バナにアラフィフ親父が喜ぶのはどうかと思う、という意見があったとしても不思議ではないし否定もしない。客観的にはニヤニヤしているだろうが、ほのぼのとして、思わず笑みがこぼれてしまったと言い訳>>続きを読む

モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

4.5

 作品と音楽監督が結びつく映画を沢山挙げられるわけではないけれど、久石譲や坂本龍一やジョンウィリアムズと並んでモリコーネのこととは知っている。ニューシネマパラダイスは私の愛する映画の一つだから。この作>>続きを読む

ディオールと私(2014年製作の映画)

4.0

 ファッションショーを成し遂げるには、チームワークが欠かせない。頂点に立ち、スポットライトを浴びるのはデザイナーなのだろうけど、夜を徹して針仕事を担う職人達の姿に、むしろ思いを寄せる。
 デザイナーと
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嘘八百 なにわ夢の陣(2023年製作の映画)

3.5

 シリーズものの様式美。中井貴一と佐々木蔵之介の芝居も、ストーリー展開も、新鮮さはあまりなく変わり映えしない。でも、それがいい。ハマる。
 
 感想は短めですみません。正直書くことはあまりない。一応褒
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フラッグ・デイ 父を想う日(2021年製作の映画)

4.0

 父と娘の映画と知って鑑賞することに。自分にも娘がいるので、父娘の関係性を描く映画にはつい食指が伸びる。ただ、必ずしも「当たり」の映画に出会えるとは限らない。自分に引き寄せるには、現実の父娘はあまりに>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.5

 岸井ゆきの主演ということで鑑賞。聴力に障害を持つ、気が強くてちょっと不器用なケイコを見事に演じていた。期待通りだ。
 会長役の三浦友和も流石の演技。会長がケイコについてインタビューに応えるシーンがあ
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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

3.5

 過酷なラーゲリにありながら、愛する妻のこと、子供たちのこと、母のことを終始忘れず、逆境に耐え、喜びを見出し、人を裏切ったり貶めたりすることなく、誠実に生きる山本は、尊敬に値する。
 自分にないもの、
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月の満ち欠け(2022年製作の映画)

2.5

 大泉洋の泣きの芝居にもらい泣きはしたけれど、映画としては刺さらなかった。泣いたのに刺さらないという感覚、わかってくださる方いたらちょっと嬉しい。
 映画が刺さらなかったというよりも物語として共感でき
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ミセス・ハリス、パリへ行く(2022年製作の映画)

3.5

 チャーミングなミセスハリスの、ある意味シンデレラストーリー。ベタな話ではあるがそれでいい。ハッピー、ラブリー、超ポジティブなビタミン剤のような映画だ。
 人柄の良さは、自分に返ってきて自分を助けてく
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宮松と山下(2022年製作の映画)

3.5

 過去と決別し、今を生きる。昨日観た「ある男」と重なるテーマでもある。
 記憶障害を扱った映画と言えば「今夜、世界からこの恋が消えても」が記憶に新しい。障害を乗りこえた愛を美しく描く秀作だったが、今日
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ある男(2022年製作の映画)

5.0

 好きな小説家の一人、平野啓一郎原作の映画。随分前から楽しみにしていた作品だ。出演する役者も、安藤サクラや妻夫木聡、柄本明など、大好きかつ実力者が揃う。期待通り、隙の無い秀作に仕上がっていた。
 とか
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.5

 主人公すずめが、自分にとって大切なあの日あの時あの場所へと旅するロードムービー。無念のうちに命を落とした人や、大切な人大切な生活を奪われてしまった人たちのことに思いを馳せながら、紡いでいく恋愛物語に>>続きを読む

窓辺にて(2022年製作の映画)

4.0

 期待を裏切らない、今泉監督のいつもの雰囲気でしっかりと物語に引き込んでくれる。無音の静寂が多様されるのだけれど緊張感は感じない。不思議な世界観。
 かといって雰囲気だけの映画ではなく、文学チックな深
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.0

 ほぼワンシチュエーションの演劇チックな映画。私の好きなジャンル。
 最初、この映画のキモとなる一週間がループしている状況の描き方がしつこくて、ひょっとして失敗なのかと頭をよぎったが、わたし的にギリギ
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線は、僕を描く(2022年製作の映画)

3.5

 爽やかな優しい映画だ。ちょうど自分の息子や娘と同世代の主人公たち。お互い心通わせ、成長していく姿に感動し、時に涙した。
 水墨画を題材にする物語の着眼もいい。私の知らない世界。「線は、僕を描く」の題
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3つの鍵(2021年製作の映画)

3.5

 感想書くのが難しい。描かれる世界観は嫌いではないが、何が言いたいのかははっきりしない。自分がなにを受け止めたのかと言えば、いろんな夫婦の在り方があるのだなということか。
 女は家や男に縛られて、男は
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アイ・アム まきもと(2022年製作の映画)

3.5

 人を悼むという事がどういう事が、自分でもよくわかっていない。なんら関わりのなかった人の死に向かう時の気持ちは、少なからずキリッとするのだけど、それがなんなのか、この映画が答えをくれるわけでもない。>>続きを読む

よだかの片想い(2022年製作の映画)

4.5

 後味が清々しい。
 自分のウィークポイントと思っていたところが、実はストロングポイントだったことに気づいた時、人は一皮むけるのかも知れない。その逆も言えるだろうけど、この作品は良い面にスポットライト
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