109maniaさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

4.0

 「空気」の研究という書籍がある。場の空気に飲まれて意思決定することの危険性を唱える内容だが、そのエピソードとして使われているのが、戦艦大和の出撃の意思決定だ。のちの専門家をもって無謀と言わしめたこの>>続きを読む

HOMIE KEI チカーノになった日本人(2019年製作の映画)

4.5

 社会的に制裁を受けるべき人が、賞賛されていいのか、という思いは、見ていて心のどこかにあった。実際、本人も劇中でそう語っている。一方で多くの人を惹きつけて止まない、魅力的な一面を持つ人物だということは>>続きを読む

99.9-刑事専門弁護士‐ THE MOVIE(2021年製作の映画)

3.5

 連続ドラマシリーズや年末のテレビ特番を見た上での鑑賞。新鮮さはないし、見る側に諸々予備知識をもとめている内輪ネタが多いなど、単品としての映画の完成度は高くはないけれど、それは折り込み済みなので、特に>>続きを読む

GUNDA/グンダ(2020年製作の映画)

3.0

 これまであまりみたことのない映像作品。映画の定義について、そんなに考えたことはないけど、これは果たして映画なのか?と感じた。音楽やCGがなく、ナレーションもない。モノクロ動画を音声と共に繋いだだけの>>続きを読む

青葉家のテーブル(2021年製作の映画)

4.5

 いつ始めたっていい。何度も立ち止まっていい。カッコ悪い姿は、次の世代の勇気につながる。爽やか青春讃歌のものがたり。

 クリエイターを目指す娘に是非見てほしい。そして、今後、娘をちゃんと応援できてい
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ボス・ベイビー ファミリー・ミッション(2021年製作の映画)

3.0

 まるでジェットコースターのようなスピード感。そしてブルドーザーの如く話を展開していく。強引なことこの上ない。
 エンタメ映画だからいいっちゃいいのだけど、もっと厚みが欲しい感じでした。

ミラベルと魔法だらけの家(2021年製作の映画)

4.5

 劇場鑑賞はミュージカルものが続いているが、今回はディズニーのアニメ。
 見たのは吹き替え版。どういった意図か二曲は原語のままだったが、私にとってはこれはとても良い演出に感じた。スペイン語の持つ雰囲気
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悪なき殺人(2019年製作の映画)

4.0

 パズルのピースが綺麗にはまるような感覚を覚えるサスペンス。殺人事件を扱っているのに、この爽快感はなんとも不思議な気がした。
 深いメッセージが込められているかと言えば、それほどでもない。ただ不思議な
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

4.0

 前回劇場鑑賞したリスペクトに続き、今回もミュージシャンを描く映画。音楽を堪能できる上に、ミュージカル映画であれば見逃すわけにはいくまい、と見ることにした。
 ラーソンと言うミュージカルの作曲家のこと
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リスペクト(2021年製作の映画)

3.5

 黒人女性にとって、アレサの時代は今とは比べられないほど生きづらかったに違いない。加えて、父や一人目の夫からの、悪意ない束縛もさぞかし苦しかっただろう。 
一方類稀な歌の才能を与えられ、成功も手にする
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劇場版 きのう何食べた?(2021年製作の映画)

3.5

 最初はコミックで、そのあとテレビドラマシリーズでハマったお気に入りの作品。映画化されるとあっては当然見逃すわけにはいかない。

 テレビドラマのテイストそのままに、優しくて思いやりのあるカップルのや
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かそけきサンカヨウ(2021年製作の映画)

5.0

 静かで確かな意思を感じる映画だ。
 丁寧に生きる姿を、十代の若き主人公たちが見せてくれるのは、とても新鮮な気がした。
 色調を抑え、音楽も控えめ。映画全体が統一感を持ってじわじわとしみてくる。この世
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そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

3.5

 親の愛が感じられるほっこりとした映画。父親から子への、母親から子への愛情が溢れていて、見たいと思っていたものがぎっしりと詰まっていた。
 手紙。映画やドラマで涙を誘う定番。この映画でも手紙がしっかり
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CUBE 一度入ったら、最後(2021年製作の映画)

2.5

 キャストが魅力的だなあと思って鑑賞。海外の映画のリメイク版ということは知っていたけど、オリジナルは見ておらず、ストーリー展開も含めて楽しみにしていた。
 
 結論から言えば、よくなかった。
 死と隣
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護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

4.5

 今後ますます深刻さを増していくであろう社会問題の一つ、貧困とセーフティネット。その重たいテーマを扱いながら、ミステリー要素も取り入れたストーリー展開は見るものを飽きさせない。原作の良さもあるだろうし>>続きを読む

総理の夫(2021年製作の映画)

4.0

 ハートウォーミングな映画。
 夫婦愛とともに女性の社会進出、政界での活躍に関するテーマも扱っていて、グッとくるものがあった。女性候補が立候補する自民党総裁選挙の最中ということもあり、今更感がなきにし
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その日、カレーライスができるまで(2021年製作の映画)

3.0

 最後ほっこり感動的に終わる。良かった。
 
 途中までは、演出の小技がふんだんに盛り込まれていて、あざとい感じが否めない。正直いうと、なんの演出かわからないところもたくさんあったので、解説して欲しく
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モンタナの目撃者(2021年製作の映画)

3.5

 山火事と戦う消防士のプロフェッショナリズムを描く作品なのかと思ってみることにしたのだけれど、それとはちょっと違った。凶悪犯から逃れる系のスリルを楽しむやつでした。
 手に汗握るスリリングな展開でハラ
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第三の男(1949年製作の映画)

3.0

昔の映画をAmazonPrimeでみるシリーズ(マイブーム)。
今回は第三の男。
 
 ストーリーはシンプルだが、肝となる部分、なぜそうなるのか理解ができなかった。

 映画には時代や国を超えて普遍的
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フリー・ガイ(2021年製作の映画)

5.0

 なんて楽しい映画なんだろう。
 ゲームの中を舞台にするという設定自体は、特段新鮮さがあるわけではないが、リアル世界とバーチャル世界の往来がわかりやすく、ストーリーや世界観もしっかりと作り込まれている
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オールド(2021年製作の映画)

4.0

 ユニークな着想のホラーサスペンス映画。あまり好んでみるジャンルではないけど、かと言って絶対見ないわけでもない。暇を持て余して、鑑賞したのだが思いのほか見応えのある映画だった。

 瞬く間に時間が進ん
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子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

4.0

 独特のテンポ感が心地よい、爽やかな一夏の成長譚。雰囲気がセトウツミに似ていて、もじくんと美波の会話劇チックなところでは、クスッとなる。
 こんがりと日焼けした上白石萌歌が、女子力低めの女子高生を見事
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ローマの休日(1953年製作の映画)

4.5

 昔の映画をAmazon Primeで楽しむマイブームの第三弾はローマの休日。
 主演のオードリー・ヘプバーンのかわいらしさ、美しさがとても印象的な映画だ。ストーリーは、さながらアラジンと魔法のランプ
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孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

3.5

 ヤクザ映画なので、分かった上で鑑賞しているわけなのだが、暴力と血生臭さにやられてしまった。殺し方にも動機にも猟奇的要素があったせいか、見ていてひどく疲れた。警察ってこんな無茶苦茶するんだ、という一作>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.5

 「信じる」ことをテーマにする映画は多く、私も大好きだが、この映画はどうだろう。信じるというよりも「裏切る」というテーマ。いや「裏切る」というよりも「裏切られる」ことをテーマにした映画と言っていいだろ>>続きを読む

歩いても 歩いても(2007年製作の映画)

4.0

 たかが家族。されど家族。

 家族とその周辺の人間関係を、あまり深刻になりすぎず、スッキリと描く秀作だ。ひとりよく喋る母、というか、それを演じている樹木希林の演技があってこそこのテイスト。一貫性が心
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ポエトリーエンジェル(2017年製作の映画)

4.5

 「詩のボクシング」を題材に、自分の本心・本音、あるいは、ありのままの自分と向き合うことの尊さを描く。コミカルでハートフルでありながら「農家の後継者問題」「吃音の悩み」などいくつかのテーマをうまくスト>>続きを読む

フィールド・オブ・ドリームス(1989年製作の映画)

3.0

 Amazon Primeで昔の映画を鑑賞するマイブームの第二弾は、フィールドオブドリームス。
 ファンタジックな世界観の中で、ベースボールのレジェンドたち、そして亡き父との交流を描く。
 野球愛のあ
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夕陽のあと(2019年製作の映画)

4.5

 思わず泣いてしまいました。
 茜も五月も悪くないのにお互いのことを許せなくなってしまう、この切なさに涙する。子供に対する深い愛情があるからこその対立に、心がざわついてしまった。
 この話がどう展開す
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砂の器(1974年製作の映画)

4.5

 外出自粛のお盆期間。Amazon Primeで昔の映画でも見てみようと思いたち、チョイスしたのがこの砂の器。初めてみる映画だ。

 刑事サスペンスものだがなかなか骨太のストーリで、協奏曲の制作・完成
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ベル・エポックでもう一度(2019年製作の映画)

5.0

 いろんな形の恋心や恋愛感情が輻輳して絡み合って、観るものを惹きつける。誰かを愛おしいと思う感情を持ち続けながら歳を重ねることは、とても大切なことのように思えた。理屈よりも感情に訴えかける、スリリング>>続きを読む

イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

4.0

 マイノリティを背負って生きる若者達を明るく描くミュージカル映画。
 アメリカ、ニューヨークの移民問題を実感として知っているわけではないが、異国の地で同じオリジンを持つ人たちが、苦労しながらも支え合い
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キネマの神様(2021年製作の映画)

3.0

 映画作りにフォーカスを当てたストーリーかなと思いきや、ちょっと違った。昭和パートでは、仕事への情熱を抱きながらも恋に揺れる若者達を描き、令和パートでは、コロナ禍の不安な社会の中での家族愛と夫婦愛と友>>続きを読む

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

4.5

 匿名性の功罪。あまり安直にこの言葉を使うのはやめた方が良さそうだ。

 匿名が原則になっているからこそ踏み出せる一歩。これはとても尊いもので、匿名性は尊重されるべきものなのだと実感する。その上で、正
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逃げた女(2019年製作の映画)

3.5

とても個性的で、ユニークな構成の映画だ。わたしが見てきた映画で似ている作品をあげるのが難しい。でも難解で訳がわからないというわけでもない。わかりやすい訳でもないけど。そこが魅力だ。

 韓国社会での結
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幸せの答え合わせ(2019年製作の映画)

3.5

 映画の宣伝を見て、結婚24年目になる今の自分の状況から、何かしら感じられるところがあるかもな、と思ってみることにした。

 グレースに対して、イラッとする場面もあれば共感して寄り添いたくなる場面もあ
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