ふーみんさんの映画レビュー・感想・評価

ふーみん

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東京ジョー(1949年製作の映画)

3.5

オキュパイド・ジャパン/フジヤマゲイシャ。現代ハリウッドでも使えそうなプロット。雪洲、極悪密輸商かと思えば大陸から戦犯軍人と右翼(黒龍会!)を連れ戻して再起を図る継戦派という、エライ人物やった。

ねこのガーフィールド(2024年製作の映画)

3.0

リトルジュニアのポプテピピック感。みんな目が繋がってて面白い。

許されざる者(1992年製作の映画)

4.3

久々に観た。イングリッシュ・ボブの凋落が哀れでもありリトル・ビルの引立て役として最高。リトル・ビルは秩序の守り手として有能なのだろうが、そこで切り捨てられる者たちの怒りが無法な賞金稼ぎに託される。法と>>続きを読む

摩天楼(1949年製作の映画)

3.8

音楽やってると"確信"があるから他人の評価を気にしないって人に出会うことあるが大抵は自分を客観視できないだけなんよなあ。
ハワード/クーパーの偏屈とも言える孤立主義、やるべき事をやり結果を受け入れる姿
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大地は怒る(1947年製作の映画)

4.3

往年の大英帝国はサン・ピエールから中国、ニュージーランドへと渡る一大スペクタクル。登場人物みなそれぞれ魅力的で、愛についての深甚な物語なんだが、冒頭と結びはプロットのための演技臭さがあって残念。ワイラ>>続きを読む

山河遥かなり(1947年製作の映画)

4.5

第二次大戦後、破壊の跡が生々しいドイツのアメリカ占領地域。ドキュメンタリーなナレーションと共に映される怯えた子供たちを観るだけでも切ない。なんやかや、アメリカン・ポジティブには普遍的な良さがあるよ。邦>>続きを読む

ブルー・スカイ(1946年製作の映画)

3.9

アーヴィング・バーリンの名曲群。アステアのステッキダンスの素晴らしさ、ビング・クロスビーとのコミックソングも楽しい。

雲流るるはてに/雲晴れるまで(1946年製作の映画)

3.7

ジャズで度々お世話になるジェローム・カーン先生の伝記なんだが創作っぽいサリーのドラマが良かったね。亡くなって直ぐに作ってんだな。ラスト怒涛のメドレーから夢幻セットへの引きがMGMミュージカル十八番の豪>>続きを読む

血と砂(1941年製作の映画)

3.5

古典劇。良くも悪くも闘牛の狂気みたいなもんが弱かったな。

家へ帰ろう(2017年製作の映画)

4.0

淡々と語られる体験に込められた生粋の恨みには心震わすものがあった。それを話し、聴いてもらうことで少し癒やされてしまうことの真実味も。リア王ネタ笑ったわ。

エノケンの誉れの土俵入(1940年製作の映画)

4.5

落語「阿武松」の変形に色んな小咄が入りニ水のゴロ長やら浪花節も入って楽しい。冒頭追っかけっこのスピード感やら減っていく米俵やらワンカットでブチのめされてる手下共やら、江戸風スピーカー放送のアイデアやら>>続きを読む

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

4.0

自分を曝け出して誰かと関わり合う勇気がなけりゃどんな才能も使い所を得られないわけやね。傷付いて来たからこそ他人の傷を的確に抉るウィル、こういう子おるよな〜。

トラペジウム(2024年製作の映画)

4.0

東ゆうさん大した玉ですやん。周りをがっつり傷付けてからでも、自分の身勝手さに気付けるのは偉いよ。アイドルの輝きとかわかんないのでステージシーンとか観てて小っ恥ずかしかったけど、良い話やった。

ルパン三世 風魔一族の陰謀(1987年製作の映画)

4.5

作画が凄すぎて、とても現代のCGアニメは敵わねーなと思ってしまった。声優総入れ替えも遜色なく良い。

ルパン三世 バビロンの黄金伝説(1985年製作の映画)

3.6

バイク曲乗りやらミスICPOやら良い具合に遊んでる感じ。山田康雄の演技が素晴らしい。

侍タイムスリッパー(2023年製作の映画)

3.8

サイドストーリー深掘りしたくなる丁寧なキャラ作りが今風やね。新左衛門の純朴さが良い。

牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

3.7

懐中電灯返したところで一気に佳境に向かうの良いね。どれが誰か咄嗟の見分けがマジ出来なくて困った。

凶気の桜(2002年製作の映画)

4.2

すげー久しぶりに観たくなった。ネオ・トージョー格好良いな。ケータイもネットもマスコミすら出て来ないから安全圏からうだうだ言う野次馬が存在しない世界でのみ成り立つ美学がある。理想や憧れを利用されて使い捨>>続きを読む

アイアンマン(2008年製作の映画)

3.5

エンドロールでサバスのアイアンマン来るの良かった。

エマニエル夫人(1974年製作の映画)

4.5

大衆道徳は脇に置いといて、フィツカラルドと伴にファイト・クラブを思い起こさせるこの生命力の肯定・冒険の肯定が小気味良い。オリエンタリズムを突き抜ける力の思想でしょう。それはそうとエロシーンの度にプログ>>続きを読む

ウィズ(1978年製作の映画)

3.7

舞台っぽくしたかったのかもしれんがカメラワークが死んでるんよな。でもホラーっぽいシーンはやたら上手い不思議。それぞれ出会いのシーンが良かったなあ。

EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

4.7

ずっと死の臭いがしてる中に時折挟まるコミカルな画が虚無的でもあり救いのようでもあり。すげー良かった。

高原の駅よさようなら(1951年製作の映画)

3.3

信濃追分の広々した高原を馬車が走る画はアメリカ映画のようだ。主人公は優柔不断、ヒロインは豆腐メンタルなので三神女史がいてくれて助かる。

アメリカン・グラフィティ(1973年製作の映画)

3.7

73年から振り返る60年代初頭のカリフォルニアの田舎町。これが"アメリカの青春"イメージの典型を作ったのか〜。黒人はほぼ出て来ない。

ラスト・ショー(1971年製作の映画)

3.6

71年(原作は66年)から振り返る50年代初頭のテキサスの田舎町。暗いw

ロバート・アルトマンのイメージズ(1972年製作の映画)

4.3

詩的な朗読は意味の奔流に苛つくので嫌いなんだがここではギミックの過剰に相対化されて良い感じやった。キャサリンは幻覚に苛まれて大変そうやが意志的に動くので清々しい。

ロング・グッドバイ(1973年製作の映画)

4.8

めちゃめちゃ格好良いし、全員(全員)キャラ濃いし、どこでもマッチを点けられる。見終わってからアイリーンの残酷さがじわじわ来た。

ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.8

考えてみりゃ裏稼業やからいうて不当なペナルティに甘んじる筋合いないわな〜。

心中天網島(1969年製作の映画)

4.8

ATGでは二の次に置かれがちな演技がこのいかにも作られた舞台とメタ黒子("宿命"の手足となって動く狂言回しでもある)の効果かその迫真さが際立って引き込まれる。美しい映画だ。

ハワイ・マレー沖海戦(1942年製作の映画)

3.8

予科練の訓練いっぱい見れて有難い。これほど一徹な精神論を見せられるとある意味感嘆する。後発近代国家の俗流武士道てのは別のカタチで現代日本にも生きてる気がするのよな。オハナシとしては普通やけど撮り方上手>>続きを読む

ペルシャン・レッスン 戦場の教室(2020年製作の映画)

4.5

一つ間違えれば殺される緊迫感に疲弊した。収容所の思想を見直さにゃならん。ナチ悪魔化せず人間味あるドイツ人として描いてるのが良い。

雁来紅(かりそめのくちべに)(1934年製作の映画)

3.4

タイピストちゃんが奥様役に成り代わってからいよいよ面白くなってきたのに尻切れトンボで終わってしまった。キャバレーFULORIDAが良い感じ。

黒いジャガー(1971年製作の映画)

3.6

"黒さ"はええねんけど借りてきたようなマッチョイズムがどーもなあ。

キャンディマン(1992年製作の映画)

4.3

キャンディマン意外とイケメンでヘレンがその眷属になるあたりヴァンパイア・ロマンスを思わせる。無機質な都市の空撮と屋内の乱雑さの対比が現代フォークロアの不気味さを感じさせて良い。

名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)(2016年製作の映画)

3.7

冒頭のアクション気合い入ってた。"組織の女"と子供たちのドラマで、探偵はそのドラマの外にいるってのが良かったね。