すずやさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙(2011年製作の映画)

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ずっと見るチャンスがなく今回のアカデミー賞特集上映で初見。
晩年のマーガレットの視点から政治人生を振り返る…という回想形式は素直におもしろいなと思ったし、さすが今回ラインナップされた作品なだけあって面
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ニモーナ(2023年製作の映画)

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すっげえ良かった……ここまでボロボロ泣きながら映画を見たのも久しぶりかもしれない。

誰かを"怪物だ"と呼ばせてしまうのはこの社会の構造のせいなんだ、ということを明確に指摘する物語だったのが本当によか
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アシスタント(2019年製作の映画)

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性被害が起きたとき、「それが起きたとき、気づいていたのに何も出来なかった/しなかった人がいる」という着眼点に基づいた映画だった。
傍観者の加害性、なんてことはよく言うけれど、そうやって「被害をそのまま
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

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面白かった~!1作目をオスカーアイザック目当てに観に行った私が4年越しに救われるミゲル・オハラ全推しの映画だった…
スパイダーバースという言葉のとおり、実写もアニメもコミックも、そしてレゴも同じ世界で
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ドント・テル~秘密を話したら最後/誰にも言うな(2020年製作の映画)

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ジャックディラングレイザーとフィンホワイトヘッドが兄弟役で、なおかつ兄弟の間の切り離せない憎しみと愛情を描く…って一体どこの映画オタクが考えた設定だよ、って言いたくなる作品だった。
拗れても結局は兄弟
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

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両親を失って保護された先はワーカホリックでAI開発者の叔母だった…とも言えるし、面倒くさがって開発中のAIに子守りを任せたら大変なことになったお話。そりゃそうだろ……あと子供向けロボには安全装置をつけ>>続きを読む

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

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今、自分には、陸と海という違う世界を結びつける物語ならば、「あの夏のルカ」があるしなあ…と思ってしまい、少々自分向きじゃなかったのかもしれないと思っている。だって、「あの夏のルカ」で主人公だったジェイ>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

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誰かを"怪物"扱いするものこそが"怪物"である、そう解釈したかったけれど、まずどうにもクィア当事者が負ってきた「お前は怪物だ」っていうスティグマが頭をよぎる。そう、何度も何度も聞いてきた言葉で、自分は>>続きを読む

ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

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女性に声がない社会構造、その権力と抵抗のお話。
まず、問題を認識するには"それが問題である"という言葉と、その問題において自分が弱い立場に置かれているという自己認識が必要で、そのスタートラインに立つこ
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ナショナル・シアター・ライブ「ライフ・オブ・パイ」(2023年製作の映画)

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元の小説・映画をなにも知らない状態で見たので、そういう話だったのか…!って驚きがすごくあったし、ひとつひとつのシーンの持つ爆発力は凄まじい。もっとパペッティアさんの表情が見れたらなお良かったな…
シン
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ワイルド・スピード/ファイヤーブースト(2023年製作の映画)

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これまでになんとかすべてのワイスピを見てから…!と思ったけど会えなく間に合わず、大人しくこれだけ見てきた。知らんうちに家族が増えてた。
けどこれだけの人数を捌き切るには荒業なしに乗り切れなかったんだろ
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ファンフィク(2023年製作の映画)

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かなり面白かった…!そもそもの話「トランスでかつ同性に惹かれる」ってセクシュアリティがここまであまり描かれてこなかった印象があるし、トランス男性でゲイの子がシスジェンダーのゲイの男の子と恋をする、って>>続きを読む

アルマゲドン・タイム ある日々の肖像(2022年製作の映画)

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子供の価値観はその時置かれた価値観によって構築されてしまう…というのをすごく感じられた作品だった。考えててすごく楽しかったけれど、だからこそ、あの終盤のお父さんのセリフはそれで良かったのか…?と悶々と>>続きを読む

帰れない山(2022年製作の映画)

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都会育ちの男と山育ちの男、同じ"孤独"を共有していれど、1度すれ違ってしまえばやっぱり2人は違う人間だったんだな…と痛感する。
どうしようもない自分を哀れんで連絡しないでいる間、大事な人がどれほどに自
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ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい(2023年製作の映画)

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この社会を生き抜くつらさに寄り添い、またその残酷さを断じてもいる映画だなあと思った…面白かったし考えがいのある作品だった。
"ぬいぐるみとしゃべる"ことは、自分の弱さと向き合い、"自分は大丈夫じゃない
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

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アダム・ウォーロック周りに情緒をがっつり掴まれていただけに、とにかくどうして???????の気持ちが強い。そんなにウィルポールターの扱いが下手なことある???もっと生かせたんじゃない………
ジェームズ
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ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

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すごくジェーンカンピオンの色だな…と思った作品だった。彼女の映画を観ると凄く知的好奇心が刺激されて満足度が高くて、これも大好き。
冒頭、「声を出さないことは声がないことじゃない」というセリフに代表され
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こぼれる記憶の海で(2020年製作の映画)

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記憶を失っていく夫を支えるドラマ、やや陳腐に思ってしまうなあ…と思っていたところ、ラストの捲りが巧すぎてひっくり返ってしまった。なんだこれ。記憶を失う夫に「私は誰?」と問いかけるエマの描写に、まるで愛>>続きを読む

聖闘士星矢 The Beginning(2023年製作の映画)

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面白かった…!!!とにかくアクションが格好よくてそれを大画面で見られるだけで全然飽きなかった。
今まで日本の映像作品をほとんど見てこなかったゆえに、真剣佑ってこんなおもしろいんだ…!て驚きがあった。体
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

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時折『レゴムービー』の風味を感じてワァ!好き!ってなったけど、制作陣に関係者いたっけ…?
物語の主軸がマリオとルイージの兄弟愛なとこに"ブラザーズ"を冠した映画らしさを感じてすごく嬉しくなった。ただ、
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ガール・ピクチャー(2022年製作の映画)

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ガールミーツガールな物語であったりアセクシャルにフォーカスした物語であったり、クィア映画として多分に刺さる部分のある映画だった。
アセクシャルのロンコの物語が1番刺さってる。ある時突然、自分に欠けてい
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ナショナル・シアター・ライブ 2023 「るつぼ」(2023年製作の映画)

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セイラム魔女裁判のお話だった。この出来事自体の知識が無くてインターバル中に慌てて調べることになったけれどなかなか面白かった。
誰か”魔女”を差し出さなければならないとなったとき、まず最初にやり玉にあが
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幻滅(2021年製作の映画)

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バンジャマンくんをsummer of 85ぶりに見れると聞いて見に来た1本。先日来日した時に見たかったな…summer of 85で演じた"アレックスの理想像としてのダヴィド"とは対照的に、生々しく人>>続きを読む

AIR/エア(2023年製作の映画)

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めちゃくちゃ面白かった…内容云々というよりも、久々に時間を忘れるほど物語に没頭できる作品で本当によかった。楽しかった。
時に、スポンサー企業やチームの名前を凌駕するほどに、その選手自身が大きな価値を生
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WOLF ウルフ(2021年製作の映画)

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矯正施設モノ(と呼んで良いのかは微妙だけど)にしては、「施設からの脱出」っていうゴール設定がかなり曖昧な作品だなという印象だった。
ジョージマカイが普段からいかに鍛えてるかということを見る作品。フィン
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ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

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ホモフォビアとヘイトクライムと陰謀論の関係性を上手く物語に取り込んでただけに、あの終わらせ方にどうして……どうして……ってなってしまった。ずっとエリックの視点からしか物語を見られなかったから、リアクシ>>続きを読む

ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

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吹替版で見たからか、ボケにボケを重ねるツッコミのいない時間が流れててもうどこにツッコめばいいんや…!ってなってしまった。
『暗黒と神秘の骨』のジェンヤさんことデイジーヘッドがいたのが1番びっくり。クロ
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デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム(2022年製作の映画)

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カオティックでありながらも、「その世界の主は何を見ていたのか」っていう軸で貫かれた良作だった。伝記的なドキュメンタリーで、「その人が社会にどのような影響を与え、社会はどれほどそれに狂ったのか」に留まる>>続きを読む

マッシブ・タレント(2022年製作の映画)

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ニック・ケイジ愛が、ニック・ケイジの映画への愛があちらこちらにぶつかりながら蛇行するパワフルなジェットコースタームービーでかなり楽しかった。
まさか本当に『パディントン2』観たくなると思わんじゃん……
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