satoshiさんの映画レビュー・感想・評価

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映画(507)
ドラマ(30)

海辺の映画館―キネマの玉手箱(2019年製作の映画)

4.5

強烈なメッセージと、めちゃくちゃな編集、どこまでもアヴァンギャルドで、パワフルすぎる遺作。何に一番驚いたかと言えば、大林監督は、真剣にこの映画で未来を変えようとしていること。

アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

4.5

 城定秀夫監督作という点以外、まったく情報を入れずに観た。何が一番ビックリしたかって、ロケ地が思いっきり地元だったってこと。俺行ったことあるぞあのスタジアム。

 内容も素晴らしくて、要は『桐島』や『
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ジュディ 虹の彼方に(2019年製作の映画)

4.1

 『オズの魔法使い』にドロシー役として主演し、ハリウッドの黄金期を代表する女優であるジュディ・ガーランド。本作は彼女の伝記映画です。私が本作を鑑賞しようと思ったのは、単純に主演のレネー・ゼルウィガーが>>続きを読む

彼らは生きていた/ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールド(2018年製作の映画)

4.9

 『ロード・オブ・ザ・リング』3部作のピーター・ジャクソン監督によるドキュメンタリー作品。最初は「ドキュメンタリーかぁ」と思っていたのでそこまで鑑賞意欲が湧きませんでした。しかし、例によって巷の評判の>>続きを読む

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

4.6

 朝鮮戦争時、巨済捕虜収容所で、所のイメージアップのために結成されたダンスチームの物語。最近の韓国映画によくある実話ベースの作品です。最初はノーマークだったのですが、評判が良く、時間もあったので、上映>>続きを読む

ダークナイト(2008年製作の映画)

4.2

実は初めて映画館で観た。学生時代、Blu-rayで観たときは「すげぇ~!」って思ったんだけど、今観返すと、ストーリーが長く、冗長な印象。それでも他の映画と一線を画しているのは、IMAXカメラによる画面>>続きを読む

悪人伝(2018年製作の映画)

3.8

ヤクザと刑事が手を組んで、シリアルキラーを逮捕する。法で裁けない犯人を法で裁くため、違法な手段に手を染め、「悪人」となっていく刑事も良いけど、やはりマ・ドンソク映画だから最高なのはマ・ドンソク。しかし>>続きを読む

透明人間(2019年製作の映画)

4.5

ホラーだと思って観たら、「透明人間」というモチーフをDV被害に見事に嵌め込んだSFサイコスリラーだった。主人公が本当に狂ってるようにしか見えないのはエリザベス・モスの力の賜物。凄い。ラストには「えっ?>>続きを読む

イップ・マン 完結(2019年製作の映画)

4.4

「不公正には立ち向かわなくては」
これこそ、このシリーズを通してイップ師父が戦い続けた理由。今回の敵はアメリカ海兵。アメリカにおける、中国人への差別の歴史にも触れられている。ブルース・リーの活躍も観れ
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のぼる小寺さん(2020年製作の映画)

3.6

『桐島、部活やめるってよ』の逆パターン映画。小寺さんというボルダリングに一生懸命になっている存在によって、周りの人間が「一生懸命」になっていく話。自分を傍観していた4人が自分と向き合って、皆を繋いでい>>続きを読む

千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)

5.0

まさかの500Mark目。

『もののけ姫』のときも思ったんだけど、やっぱり宮崎駿は天才なんだと思う。『もののけ姫』と同じく、上の世代のせいでどうしようもない世の中になってしまったけど、千尋は労働を通
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はちどり(2018年製作の映画)

4.9

「私」は「私」である。色んな「あり得たかもしれない」姿があったとしても、これだけは変わらない。抑圧されても、世界はこんなに開けている。だから生きようって感じた。全シーンが素晴らしく、ずっと観ていられる>>続きを読む

ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年製作の映画)

3.8

 2016年に公開され、内容的にはアレだったけれども、興行的には大成功を収めた『スーサイド・スクワッド』。基本的にボロカスに言われた作品でしたが、1つだけ誰もが好意的に見たキャラがいました。それが本作>>続きを読む

もののけ姫(1997年製作の映画)

4.9

残酷でどうしようもないこの世界では、生きることすら苦しく難しい。だからアシタカは「共に生きよう」としか言えない。しかし、それでも生きようとする人々の姿が印象的で、多分これが宮崎駿の回答なんだと思う。『>>続きを読む

劇場版 SHIROBAKO(2020年製作の映画)

4.7

 2014年の10月から2015年の3月まで放送されたTVアニメ、「SHIROBAKO」。P.A.WORKSの「働く女の子シリーズ」の第2弾であり、商業的にも内容的にも大成功を収めた作品。私もTVアニ>>続きを読む

ランボー ラスト・ブラッド(2019年製作の映画)

3.7

戦場でしか生きられなかった男は、安息の故郷でさえ、戦場にしてしまう。行き場のない怒りを吐き出すだけだったランボーは、今回、遂に「復讐」として力を使う。過去4作と毛色が全く違う作品。彼の最後の姿には、こ>>続きを読む

悪の偶像(2017年製作の映画)

4.0

前半はサスペンスなんだけど、後半はチョン・ウヒの怪演でサイコスリラーみたいになってた。この社会には「正義」と「悪」があって、「悪」は社会から断罪されるけれど、その基準はとても曖昧で、悪とされるものでも>>続きを読む

ザ・ファイブ・ブラッズ(2020年製作の映画)

4.4

ベトナム戦争時に埋めた金塊を探す5人の黒人達の物語。ベトナム戦争からアメリカの加害の歴史と差別の歴史を詰め込んだ2時間30分は圧巻。「同胞」とは、黒人だけのことではなく、今戦っている全ての人のことを指>>続きを読む

25日・最初の日(1968年製作の映画)

4.1

ロシア革命最初の日を、『カリガリ博士』みたいな画面で描く。この色彩感覚はやっぱりさすが。アニメーションからは当時の熱狂と混乱が伝わってくるけど、そこまでプロパガンダっぽく見えないのは色彩のせいか、それ>>続きを読む

37セカンズ(2019年製作の映画)

4.6

 出生時に37秒間呼吸が止まったことで脳性麻痺を持って生まれた女性の物語。監督は大阪に生まれ、アメリカで映画について学んだHIKARIさん。この手の「障碍者もの」というのは健常者の理想込みの描写とかお>>続きを読む

泣きたい私は猫をかぶる(2020年製作の映画)

3.3

一番似てるなと思ったのは、同じく佐藤監督の『ユンカース・カムヒア』。あれは犬視点の話だったと思うけど、本作では猫視点。そこにファンタジーが加わって、良い話感を出してた。内容はこの世界に希望を持てない女>>続きを読む

T-34 レジェンド・オブ・ウォー ダイナミック完全版(2018年製作の映画)

4.4

 昨年公開された『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』に未公開の映像を付け足してボリュームアップして公開された本作。私は昨年公開された劇場公開版は観ていません。それでも私が本作を鑑賞した理由は、映画秘>>続きを読む

エジソンズ・ゲーム(2019年製作の映画)

3.3

エジソン、ウェスティンングハウス、テスラによる三つ巴の「電流戦争(カレント・ウォー)」を描く。エジソンの成功物語ではなく、描かれるのは企業同士の特許の買収、製品の受注競争など、「企業競争」がメイン。だ>>続きを読む

花筐/HANAGATAMI(2017年製作の映画)

4.6

【監督強化月間⑪ 大林宣彦】


「狂ってる」

 観終わって、思わずそう言いたくなる作品。癌に侵され、余命宣告された人間が撮ったとは思えない。本作には、全シーンに映像加工が施され、監督の熱量が込めら
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アンカット・ダイヤモンド(2019年製作の映画)

3.7

 NETFLIX独占配信の映画。監督はサフディ兄弟で、主演はアダム・サンドラー。批評家からの評価が非常に高い作品だったこと、新型コロナウイルスの影響で映画館が休館してしまっていたこともあり、自宅にて鑑>>続きを読む

サヨナラまでの30分(2020年製作の映画)

4.4

 青春音楽映画です。普段ならば絶対に観ないタイプの映画で、公開直後もノーマークでした。公開後、高評価の感想を読んだりする機会はありましたが、普段ならばスルー案件。だって興味ないんですよ、こういうの。何>>続きを読む

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.3

グレタ・ガーウィグ、監督2作目でこれってマジかよ…。もう名匠の領域じゃないか。『レディ・バード』と同じくストーリーのテンポが恐ろしいくらい良くて、加えて会話のテンポが早い。でも凄くリズミカルで全然混乱>>続きを読む

その手に触れるまで(2019年製作の映画)

4.5

本作は「過激思想に陥ったアメッド少年を解き放つ」と言えばそうなんだけど、本筋はダルデンヌ兄弟が「不寛容」そのものから我々観客を解き放とうとした作品だと思う。この点で『ジョジョ・ラビット』と同じとも言え>>続きを読む

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

4.6

 1頭の子ライオンを盗んだことからとてつもない事態になる、という点は「レ・ミゼラブル」だけど、内容は現代版の『ドゥ・ザ・ライト・シング』。差別ではなく、権力を持った人間の横暴が一大事件を引き起こすのは>>続きを読む

アフガン(2005年製作の映画)

2.6

 先輩から(特に観たいと言った訳でもないのに)「時間あるときに観てみてよ」と言われて渡された作品。

 題材は良いんだけど、「起こったこと」が羅列されて描かれているだけで、全体的に事務的な印象。事務的
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ルース・エドガー(2019年製作の映画)

4.4

『ゴーン・ガール』的な「自分の知らない、恐ろしい顔を持つ家族」のサスペンスなんだけど、それ以上にリスペタクタビリティ・ポリティクスの問題提起にもなっている社会派サスペンス。ルースが、オバマにしか見えな>>続きを読む

デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

4.3

ジム・ジャームッシュなりのゾンビ映画。何回も笑わせてもらったし、終盤の展開とアダム・ドライバーの爆弾発言には「はぁ?」ってなりつつも納得した。俺たちは皆ゾンビみたいなもので、「イカれた世界」からはどう>>続きを読む

野のなななのか(2014年製作の映画)

4.4

【監督強化月間⑪ 大林宣彦】


 前作と比べればまだまとも。「戦争三部作」の2作目。本作の「なななのか」とは、49日のこと。本作には大林監督の死生観が表れていると思います。輪廻転生。それに加えて、過
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この空の花 長岡花火物語(2012年製作の映画)

4.6

【監督強化月間⑪ 大林宣彦】


 「戦争3部作」の1作目。人物がナレーションしてたと思ったら急に第4の壁を破って話しかけてきたり、「この雨痛いな!」などに代表される唐突かつ噛み合ってない会話が超スピ
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Fukushima 50(2019年製作の映画)

3.1

 2011年3月11日。東日本大震災が起こったその日、福島第一原子力発電所で未曽有の事態が起こった。本作は、そこで事態の収束のために奮闘し、世界で「フクシマ50」と呼ばれた人たちの物語です。原作はノン>>続きを読む

サーホー(2019年製作の映画)

4.7

緊急事態宣言解除後、初の映画。これ最高でしょ。「サーホー」の意味が分かった時、この映画の全てが反転する。展開は笑っちゃうくらい荒唐無稽なんだけど勢いと、実は巧みに張られている伏線のおかげで気にならない>>続きを読む

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