韓国お得意?のオカルト映画。『哭声』でもやっていたような祈祷が今回もエキセントリックで面白い。「破墓」という儀式と土着的な風習をエンタメにしてしまう力業に感服しきり。正直、話の内容は少し回りくどい感>>続きを読む
見終わってまず思ったのは「あ~もう、分かったよ!俺の敗けだよシャマラン!お前の勝ち!」だった。というのも、本作は脚本をテキトーに書いたとしか思えないくらい行き当たりばったりで進むのだが、それを演出と>>続きを読む
傑作。「ユーフォ3」と並び、間違いなく2024年のアニメのベスト。「ひとつなぎの大秘宝」を追い求めない「普通の人々」の物語。主人公の少女はナミに憧れていて、その姿は「ONE PIECE」と共に生きてき>>続きを読む
お前が芸術(シネマ)を選ぶのではない
芸術(シネマ)がお前を選ぶのだ、マイボーイ
…という何だかよく分からんがカッコいいコピー(何だよマイボーイって)と、ひいきにしてる評論家が褒めてたので見た。>>続きを読む
実は初のリンクレーター。嘘のような本当の話。グレン・パウエルの七変化が楽しめる、彼の魅力が爆発している映画。偽りの存在を演じているうちに事態がのっぴきならないことになり、いつの間にか人間の暗黒面に足を>>続きを読む
前作が映画の枠を越え、現実に多大な影響を及ぼしてしまったことを踏まえて作られた続編だが、本当にそれだけに終始した映画だった。つまりは、前作で悪のカリスマ「ジョーカー」として祭り上げられたアーサーを「>>続きを読む
バートンがやりたい放題やっていた『ビートルジュース』の続編。ビートルジュース役のマイケル・キートンをはじめ、キャストも多くが続投。そして、新たなミューズ、ジェナ・オルテガが加入している。このところバ>>続きを読む
低予算の自主映画ながら巷で大ヒットを起こした映画。とある理由から幕末から2010年代前半くらいにタイムスリップしてしまった武士が、時代劇の撮影所で斬られ役として奮闘する姿をコミカルに描く。
設定>>続きを読む
もし、トランプ(のような独裁的な人物)が再選し、強権的な政治を行った場合、起こり得るであろう最悪の事態を想定した映画。それはアメリカで進んでいる分断が進み、遂には修復不可能なまでになった場合である。>>続きを読む
オリジナル版(と呼べばいいのかな?)を見たのは約1年前で、それ以降きちんと見返したわけではないのでどの程度変わっているのかは自信がないのだけど、グロ描写がより鮮烈になっていたのと、色合いがより鮮明にな>>続きを読む
ヨルゴス・ランティモスの最新作は、3つのオムニバス映画。『哀れなる者たち』は壮大なセットを作って世界観を構築したけど、本作は実際の風景を撮りつつ、それでも彼のシュールで不条理な世界を描けている点がと>>続きを読む
過去イチ良かった。過去作の大成功を受けた影響か、おそらく予算が大幅に増えたと思わせる出来で、前作までで不満だった点が解消されていた。
まず、映画全体のルックが改善されていた。過去2作は低予算であ>>続きを読む
黒沢清は今年3本の映画を公開しているのだけど、これらは彼が自身の映画監督としてのキャリアを振り返り、新たに生まれ変わろうとするプロセスではないだろうかと思う。というのも、本作にその一つの結実を見るこ>>続きを読む
シリーズには大して興味はないのだけど、監督がピクサー出身で、『トイ・ストーリー4』のジョシュ・クーリーと知ったので鑑賞した。シリーズ弱者でも問題なく見られる(私も弱者)。
話自体はオーソドックス>>続きを読む
新作の予習で見た。これ普通に考えたら家系ホラーになりそうなんだが、幽霊視点にして、加えてバートンの作家性を炸裂させた結果、唯一無二な感じの映画になってる。『カリガリ博士』好きぶりが遺憾なく発揮されてい>>続きを読む
アルフォンスは…いつだって最高だよ。
リバイバル上映にて。やはり傑作。脚本がとにかくよくできていて、ポリティカル・サスペンス、ロボットアクション、コメディ、そして押井守が完璧な塩梅で揃っている。エン>>続きを読む
良かった。まさに脚本の映画。「アンナチュラル」「MIU404」をつなぐ巧みな構成力だけでなく、さりげない台詞が後々伏線として生きてくる手法、論理的に展開が二転三転する様、そして冒頭と結末で見事に伏線>>続きを読む
三谷幸喜の監督作にはあまり期待はしていないが、それでもこれまでの映画は見ているので、義務感と後は「鎌倉殿の13人」はとても良かったので見てみた。そしたら想定以上に残念な出来で、「やっぱりこの人、脚本>>続きを読む
ちょっと引っ掛かる点はあるが、全体としては良かった。まず、野球をしているところに雪が降る最初のショット。ここで心をつかまれた。各ショットが淡い絵の具で描いた絵のようで、どことなくウェス・アンダーソン>>続きを読む
「さよなら」の物語。台詞無しで、とある女性の日常が描かれる。そこには何となく察せられる喪失感がある。それはきみとの思い出であり、クローゼットを開けたとき、それが溢れ出す。音楽の使い方が上手く、そこで一>>続きを読む
映画とは、観客が映画内の登場人物を「監視」するものである。本作はこの点に非常に自覚的な作品で、題材も「盗聴」であるだけでなく、カメラを固定させ、役者の全身を捉えるショットも多かったりと、「監視」を意識>>続きを読む
河合優美演じるカナは、人生に何の希望も持っていない。一応、彼氏はいるけど、そいつは別に大切な人間ではないしつまらない。友人に割かし深刻な悩みを話されているときも真っ先に気にするのは紙ストローだし、耳>>続きを読む
『エイリアン』直後の映画。一応IMAXで見た。『エイリアン』はシリーズ化しているけど、他のフランチャイズと比べるとかなり特異なシリーズで、作品毎に監督の毛色が出まくっているんですよね。翻って本作は、>>続きを読む
山田尚子監督の最新作であり、初の完全オリジナル映画。加えて、配給は東宝、プロデューサーは川村元気、主題歌はミスチルというメジャーど真ん中な体制。アニメーション監督として最注目の彼女の映画を見ないとい>>続きを読む
「悪霊には生きる力をぶつけんだよ」理論の映画。Jホラーのお約束展開を敢えてひっくり返していく作りで、大変楽しく見た。
序盤は堅実なJホラーで、中古の物件に憑りついていた悪霊「サユリ」によって次々と>>続きを読む
安部公房の原作をまさかの映画化。原作は難解といわれている作品で、私も大学生の頃に読んだが、「訳が分からん」となったことを覚えている。なので、映画化(しかも監督は石井岳龍!)と聞いて、あれをどのように>>続きを読む
「勝てば官軍負ければ賊軍」という諺があるが、「革命」はその最たるものだろう。決起当時は反乱軍だったものが、勝者となることで「英雄」となり、後世の歴史に語り継がれる。本作は「革命」に成功した側の物語で>>続きを読む
これは本当に酷かった。前作とはまた違った酷さ。前作は3DCGがそもそも作品のトーンに合っていないのと、最後のメッセージが酷すぎたのだが、本作は純粋に脚本が酷い。これまでの『クレしん』シリーズのいいと>>続きを読む
デヴ・パテルの初監督作。ちなみに、製作と主演もやってる。初監督作ということもあり、粗削りな部分は確かにある。本作は所謂リベンジものだと思うのだが、デヴ・パテルの行動理由が明かされるのが後半なので、観>>続きを読む
冒頭。不法侵入した子どもたち(この後捕まる)の目の前に広がるレジャー・アイランド(=宝島)。この導入が素晴らしかった。ドキュメンタリーらしいけど、人物が全くカメラを意識しておらず、エリック・ロメール>>続きを読む
ライアン・ゴズリング主演のアクション映画。監督は『アトミック・ブロンド』などのデヴィッド・リーチ。予告を見て景気がよさそうだったので鑑賞。
「映画製作」というものに非常に意識的な映画だと思った。>>続きを読む
黒沢清の初期の映画を追う流れで鑑賞。久しぶりに見たが、全編にわたって画面の中に薄暗い不気味なものが漂っている感じ。ラストは分かっていても戦慄せざるを得ない。人は理由なく人を殺す。そこには特別な理由は必>>続きを読む
前作と繋がってるんだかよく分からない映画。脚本は黒沢清本人が担当。結局は皆、修羅の道をひた走り、最期には死ぬ。残るのは哀川翔の虚無的な表情と、何とも言えない虚無感のみ。長回しが多用され、どれもが面白い>>続きを読む
リメイク版の『蛇の道』を見たとき、楽しみはしたのだけど、一種の寂しさを感じた。「もう、昔の黒沢清は戻ってこないのか・・・」と。本作を見て、この寂しさは氷解した。全然イケるじゃないか!45分という中編>>続きを読む
原作はちょうど映画で描かれた芸大入試あたりまでを読んだ。いちばん興味が湧いたのが、監督が萩原健太郎だったこと。『サヨナラまでの30分』が大変素晴らしく、次作を待っていたこともあり、鑑賞。ちなみに、脚>>続きを読む
『恋は光』『殺さない彼と死なない彼女』の小林啓一監督作品。主演は何かの46である藤吉夏鈴。新聞部部長役で高石あかりも出ている。小林監督の映画はどれも評価が高いので、いつかは見たいと思ってはいたため鑑>>続きを読む