ギャスさんの映画レビュー・感想・評価 - 18ページ目

クルエラ(2021年製作の映画)

3.5

安直ながらもアガりにアガる怒涛の選曲に、その曲に乗って現れるクルエラのレベチなカッコ良さ。痛快とはこのこと。
最初の、安全ピンやバッジがびっしりつけられた制服からしてクール。
激しい性格にびびりながら
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クラウド アトラス(2012年製作の映画)

3.2

久々2度目。
あの当時でも不快だったし今でもやはり白人のアジア人風特殊メイクはあまりに差別的で、作品を見る際のノイズにしかならない。あとはアジア人女性への画一された性的視点や露出も。

それを抜きにし
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トゥモロー・ウォー(2021年製作の映画)

3.1

自分に直接関係あるのかないのか、
よくわからない戦争に駆り出されるというで足しの設定が興味深い。
つまり、今のところ何もない、が、数十年後の未来の問題に、実際どこまで死を覚悟してやる気になれるのか。
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新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

3.1

スピード感と物量(ゾンビ量)が単純にすごい。
ドライブテクのある女の子かっけー。

プラットフォーム(2019年製作の映画)

3.4

めちゃくちゃ怖くておもしろかった。
ヨーロッパ のホラーはいつもじっとりする不快感がある印象。
究極の不条理哲学ホラー。もしくは社会批判ホラー。ちょいSF。
オリンピックとコロナのカオスの日本の中でこ
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

3.0

実は分かり合えている男女の、ドタバタラブコメなのだが、全体的にふんわり優しい世界で小さく小さく完結していて、特に心に引っかかるところもない。

世の"普通"に対して違を唱えればとりあえず共感してもらえ
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(2020年製作の映画)

3.1

特に感想が思い浮かばない。
「向こうの果て」と「ソワレ」を見た直後だから余計に?

星の子(2020年製作の映画)

3.2

人の幸せとは何かを考えさせてくれる。

薄っぺらい美青年教師の存在がいい味を出していた。
常に表面的で偏見に満ちていて、宗教の"外の世界"をある意味代表するよう。
もう一つ、宗教の外の世界を象徴的に代
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ライド・ライク・ア・ガール(2019年製作の映画)

3.2

実話としては素晴らしいが、それを実写化した映画の出来はそこまででもないかと。
音楽の使い方がチープだったり、伝記映画としてありがちだがエピソードの羅列になってしまっていたり。
あと関係ないが、白人しか
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ソワレ(2020年製作の映画)

3.2

美しい眼下の光景のシーンに、逆にそのどこにも居場所のない厳しさ寂しさ痛さを
痛切に感じた。

記憶や過去、追いかけてくるものから逃げるためには。
いつか後ろを振り返らないでも進めるようにするには。
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ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール(2014年製作の映画)

3.5


すごく良い作品だった。

こんなにポップでこんなにおしゃれで、なかなかビター。
楽しげなメロディに少し痛々しい歌詞も乗せつつ、ミュージカルぽくない楽しいシーンが満載。
恋愛も一筋縄じゃない、そのタイ
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舞踏会の手帖(1937年製作の映画)

3.4

思いのほか面白かった。
ジャンルが決められない面白さ。

若き日の舞踏会あの時の男たちはいまどうしているのか、とふとある未亡人が尋ね歩くのだが、そのバリエーションがすごい。

闇(サイコ的)やまるで漫
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アマンダと僕(2018年製作の映画)

3.2

身近な人の突然の悲劇的な死。
どう向き合うのか、という話は普遍的であるだけにこれまでもたくさん語られてきたが、やはりその時代時代に寄り添うために、常に物語は更新されるべきなのかもしれない。

生意気に
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ハニーランド 永遠の谷(2019年製作の映画)

3.3

これは本当にドキュメンタリーなのだろうか。
そう思えるほど、あまりにも濃いキャラの登場人物たちを揃え、ロケハンを重ねたような場所空間の中で、しっかりした起承転結のある脚本の元に制作されたかのような映画
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下女(1960年製作の映画)

3.1

なぜそんな展開に?と、いろいろあり得なさすぎツッコミどころありすぎで苦笑い。
ホラーという見方もできるが、コメディぽさを感じてしまった。

愛イコール所有欲でしか表現できない女たちに、毒という道具を与
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夕陽のあと(2019年製作の映画)

3.4

とても真摯に作られていた。

子どもたちや人々の居住まいというか、生活や会話の切り取り方がとても自然。夕日の光景の美しさはさすがタイトル。
泣かせようというあざとさもほとんど感じられず、フラットな状態
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ルル・オン・ザ・ブリッジ(1998年製作の映画)

3.2

自由な解釈ができる映画だが、それにしても不思議なテイスト。
これは確かに、ある程度歳をとったおじさんが作る物語。

ネタバレ
男の夢というか、欲と幻想、まさに二つの意味の夢が混じり合った話。
不思議な
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7番房の奇跡(2013年製作の映画)

3.0

苦手なタイプの映画だった。
知的障がい者を天使として描くのは常套句だが、これは薄ぺらい。
人間の情感をしっかりスジを通して重ねていけばぶ厚い話になるはずなのだが、
この映画では最終に用意された「泣きシ
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ディーン、君がいた瞬間(2015年製作の映画)

3.2

拗ねたようにしゃべる潤んだ目の猫背でハンサムなスター。
彼のポートレイトの代表作が少しでも頭にあれば、あの写真はこのように撮られたのかとニヤリとできる。そして彼の演技を見たことがあり、早くに亡くなった
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渚のシンドバッド(1995年製作の映画)

3.2

若さの軽さや残酷さ。
青春は性春だから、どうしても自分のセクシャリティが気になるし重荷にもなる。
好きっていったいなんなのかという戸惑い。
マイノリティなら余計に。
偏見と差別、好きな人に好かれるハー
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ニュー・ミュータント(2020年製作の映画)

3.1


自分のパワーの発見とコントロール、そして仲間になっていくことが主題なのだと思うが、とにかくずっと暗い。
ラストは少し拍子抜け?
それぞれのキャラとパワーはわかりやすくて汎用性があるので、続編(ある?
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オキシジェン(2021年製作の映画)

3.3

とにかくネタバレ厳禁で見るのが鉄則。

閉所恐怖症(私もそうだが)の人は最初は辛いが、そこをどうにかやり過ごすと、どんどん面白くなってくる。

タイムリミットの中、自分は誰なのかがわからないと死んでし
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イップ・マン 完結(2019年製作の映画)

3.1

サンフランシスコのチャイナタウンを舞台に、アメリカ海兵隊のゴリゴリの人種差別主義者(武道は空手:やはりここでも打倒日本を感じさせる)との闘い。親子の情というテーマを通底させつつ。

ネタバレ
回想と共
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イップ・マン 継承(2015年製作の映画)

3.1

今回は無駄にあおりすぎず、
これまた起承転結しっかりと。
後半は別の物語。

同じ流派同士の闘いは落ち着いて見れる。
さらになんと師匠の社交ダンスも見れる。
ラストノートは妻(高畑・ミポリン・充希似の
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イップ・マン 葉問(2010年製作の映画)

3.1

今回もしっかり少年漫画的展開で面白かった。

前知識なしに見たので、サモハンが出てきたときには少し興奮。
今回は香港が舞台で、搾取の相手は縄張りと上納金の現地ボスかと思いきや、さらにそれを牛耳る西洋人
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イップ・マン 序章(2008年製作の映画)

3.2

葉問師匠が紳士的でありかつダントツ強いところが爽快だった。
誇り高く人間ができていて尊敬されているからこその民衆蜂起のきっかけになるストーリーも説得力があった。
日本軍の三浦(池内)はある程度ちゃんと
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母との約束、250通の手紙(2017年製作の映画)

3.3

ほとんど毒親とも言える深すぎる愛(呪縛)を注いだ母親と歩んだ、実在の作家の波乱万丈すぎる自伝的物語。
母親が息子の幸せのためと称して息子に約束させ、その約束を果たすために行われる彼の人生のいろいろは、
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半分の月がのぼる空(2009年製作の映画)

3.1

そこに繋がるのか、と。
純愛難病ものプラスアルファの展開に、
人の弱さと強さが描かれていた。

ただ、なぜ関西弁なのか。
無理してしゃべらせる必要が?
もしくはネイティブを使えばいいのでは?
との雑念
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近距離恋愛(2008年製作の映画)

3.0

何も考えずに気軽に。
いまだとやはりちょっと古めのラブコメ。
ニューヨークとスコットランドの風景が楽しい。
が、前半の楽しさがちょっとしぼむ後半の展開が残念。

ネタバレ
嘘をつくかつかないか、本心を
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シドニアの騎士 あいつむぐほし(2021年製作の映画)

3.1

原作未。アニメ済。
漢字の独特名称のメカメカしさと、つむぎや落合融合体のゾンビぽい有機物感(カッコいい。これこそ弐瓶さんらしさ)に心地よいギャップがあって、いまも斬新だ。

戦闘や発進シーンの動きと音
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ホットギミック ガールミーツボーイ(2019年製作の映画)

3.3

最初は少女漫画の嫌なところが煮詰まったような印象だったが、だんだん自我のようなものが形成されていく過程で世界はどんどん"深まって"いった。"広がって"はいかない。が、それはこの映画では悪いことではない>>続きを読む

オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主(2013年製作の映画)

3.4

ウィットに富んだ会話や、テンポの良いストーリー、ポップだがしっかりキモい死体、どんでん返し、そしてそれらの背景にずっと流れている愛…

今だと少々古さを感じる場面もあるが、
最後まで普通に面白かった。
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SKIN 短編(2018年製作の映画)

3.4

ネットで話題になった時に見て以来2回目。

いわゆる典型的なレイシストの白人男性(タトゥーだらけ)とその家庭。彼は子煩悩な側面もあるが粗野である。
そして起こる黒人への不条理な暴力。

そこからの展開
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ばるぼら(2019年製作の映画)

3.0

ミューズ?ファムファタル?漫画原作とはいえ過分に戯画的で、レトロなテイスト、既視感なキャラ、特異的なエロなどが、
耽美としてもどうにも乗れない変なバランスで混じり合っていた。

この不自然さが好きな人
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アメイジング・グレイス アレサ・フランクリン(2018年製作の映画)

3.3

ザワザワとした期待に満ちた会場の雰囲気から既に体験は始まっている。
幻と言われたライブ会場に時空を超えて参加できるような興奮。
話で聞いたことのある有名人にやっと会えるようなミーハーな気持ち。
そして
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