ゲルさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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ちひろさん(2023年製作の映画)

3.2

優しい風が吹いているような素敵な作品ではあると思う。
ただ、自分には合わなかった。
ちひろさんのキャラクターがどうしても無理だった。
同性受けはあまりしなさそう。
何にもとらわれない自由な感じで、包容
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エゴイスト(2023年製作の映画)

3.7

繊細で静かな作品。
タイトルからは想像もできなかった。
浩輔と龍太の絡みのシーンが美しい。
ナチュラルだし、ふたりとも身体が綺麗だし、不快感がまったくなかった。
もっと観ていたかったのに、龍太が思った
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ヴィレッジ(2023年製作の映画)

3.4

藤井道人監督だからと期待しすぎてしまったかな……。
物事には必ず光と影がある。
それについてはまあまあ描かれていたと思う。
藤井監督の作品は人間の内面や心の機微についての描写が繊細で見事な印象なのに、
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死体の人(2022年製作の映画)

4.3

吉田広志役の奥野瑛太と風俗嬢加奈役の唐田えりかがとても良かった。
唐田えりかは私生活でいろいろあったけれど、甘えたような可愛らしい話し方は彼女の武器だし役者としても魅力的だと思う。
他の役者も全員良か
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GOLDFISH(2023年製作の映画)

3.3

音楽好きなら、架空のバンドであっても30年振りの再結成と聞いたら少なからずわくわくするはず。
設定は良いのに、演奏シーンが少なかったのは期待外れ。
北村有起哉演じるハルの内面をもっと描写してほしかった
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

4.0

1980〜81年のイギリスノスタルジー!

あたたかくそっと包み込んでくれるような優しい作品。
映画館の開館準備を映し出したオープニングがとても良い雰囲気で、序盤から大満足。
主な舞台となるエンパイア
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シング・フォー・ミー、ライル(2022年製作の映画)

3.7

字幕で観たかったけれど、350km先でしか上映していなかったので吹替で鑑賞。

楽曲のクオリティーの高さ。
この作品の魅力はそれに尽きる。
主人公が少年のファンタジーで、内容的にはやや子供向け。
ワニ
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.1

とにかくカオス!
これほど次々に場面が変わる作品は後にも先にもないのでは。
ついていくのが大変だったし、体力をすごく消耗した。
観る人を選ぶ作品だが、どちらかといえば若者向けだと思う。
数多くのキャラ
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雑魚どもよ、大志を抱け!(2023年製作の映画)

3.2

昭和末期の11歳の少年たちの友情。
元々子供目線の作品があまり得意ではないので、残念ながら自分には刺さらなかった。
序盤のテンションが高すぎて、チョイスを間違えたかと焦ったが、少しずつ落ち着いていった
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茶飲友達(2022年製作の映画)

4.3

アサヌマ理紗さん、中村莉久さん、市橋プロデューサーの舞台挨拶付き上映にて鑑賞。
中村さんも言っていたように、非常にパンチの効いた作品。
10年ほど前に実際にあった高齢者売春組織摘発事件を元にしているそ
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The Son/息子(2022年製作の映画)

3.7

悲しい鬱映画だった……。
離婚して子供とも離れて再婚して、新たな家庭を築くことの責任の重さを感じた。
観終わってみると、ポスターのビジュアルもフラグにしか見えない。
あれほどフラグがバンバン立っていた
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バニシング・ポイント 4Kデジタルリマスター版(1971年製作の映画)

3.9

暴走ロードムービー。
土ぼこり!
ドリフト!!
轟音エンジン!!!
衝突の危機に何度ヒヤリとさせられたか。
実際、ぶつかっているのだけれど。
アトラクションのようにテンションが上がった。
観客のほとん
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小さき麦の花(2022年製作の映画)

3.9

とても、綺麗な作品。
綺麗だから悲しくなるのか、悲しいから綺麗なのか。
純粋なふたりが心を通わせていく様子に心打たれた。
超が付くほどお人好しなヨウティエは、搾取され利用され、その挙げ句なぜあのような
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.5

狭い場所で生きていくことの息苦しさを描いた作品……なのだろうか?
たぶん、深いところまでは理解できなかったと思う。
会話のやり取りはユーモアがあってなかなかおもしろい。

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.4

ある出来事を描いた話ではなく、ある家族を描いた話。
絵に描いたような幸せな家族の物語ではなく、リアリティーがある。
家族って本当にいろいろあるよね……と切ない気持ちになった。
ひとことでは割り切れない
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ベイウォーク(2022年製作の映画)

3.7

『なれのはて』は観ていない。
取材した日本人、皆さん歯が駄目になっている。
街の喧騒にかき消されて話が聞き取りにくい。
その分、自分もマニラの雑踏の中にいるような錯覚に陥った。
取材中に消息不明になっ
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対峙(2021年製作の映画)

3.7

加害者の親と被害者の親が同席するという驚愕のシチュエーション。
共通の信仰があるから成り立つのではないかと思った。
「赦し」が本作の大きなテーマとなっており、キリスト教圏の作品では時々見受けられる。
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バビロン(2021年製作の映画)

3.3

しぶとく生き残ったある男の目線を通して描かれた、サイレントからトーキーへの移行によって運命を翻弄された者たちの話。
派手で華やかな演出が目を引き、ザ・ハリウッド!といった感じ。
『華麗なるギャツビー』
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はだかのゆめ(2022年製作の映画)

3.8

甫木元空監督の舞台挨拶付き上映にて鑑賞。
始まってすぐはまったく意味がわからなかったけれど、徐々に身体に染み込んでいき、最終的には腑に落ちた。
風のざわめきや川のせせらぎをとらえた自然風景が美しい。
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コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

3.6

静かで淡々としていて、いかにも北欧な雰囲気。
静かすぎて少し眠くなってしまった。
ロードムービーだが、寝台列車での旅なので、景色が次々変わるわけではない。
海外の寝台列車に乗ったときの閉塞感を思い出し
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銀平町シネマブルース(2022年製作の映画)

4.0

日高七海目当てで観たけれど、作品としてすごく良かった!
映画館好きに刺さると思う。
笑いのセンスも◎。
城定秀夫監督の作品で濡れ場がないものを初めて観たけれど、ほっこりと心が温かくなるようで、イメージ
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モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

3.0

エンニオ・モリコーネは、間違いなく映画界に多大なる功績を残した天才である。
本作はその貴重な記録。
学びもあったけれど、マニア向けだと思う。
とりあえず、大勢のインタビューをよく切り貼りしたなぁと感心
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グッドバイ、バッドマガジンズ(2022年製作の映画)

3.4

話があちこちに飛び、結局何を伝えたいのかよくわからなかった。
最後はホラーだし。
会社員の悲哀なのか、過酷な環境で奮闘する若者なのか、大きなテーマを絞ってほしかった。
成人雑誌の編集部が舞台のわりには
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母の聖戦/市民(2021年製作の映画)

3.8

燃えたぎるような熱量と勢いを感じられる作品だった。
『息子の面影』と共通点が多いが、本作の方が躍動的である。
決して許せない相手に直接制裁を加えられたらどんなにスカッとすることか。
シエロの顔のアップ
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

3.4

17世紀より遥か昔の話のように思えた。
修道院が舞台だが、静謐な空気感ではなく、上品でもない。
欲望渦巻く世界。
過激な欧州版大河ドラマのようだった。
大河にあの手の拷問シーンがあるはずもないが……。
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あなたの微笑み(2022年製作の映画)

3.8

渡辺紘文監督演じる「渡辺紘文」というキャラクターの魅力溢れる、静かでシュールなドキュメンタリータッチのミニシアターロードムービー。
若干謎な部分はあるけれど、映画館好きなら楽しく観られると思う。
エン
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ある男(2022年製作の映画)

3.7

原作未読。
派手な演出のないシリアスな作品で、話がわかりやすく、変な言い方だが安心して観られる邦画。
小見浦役の柄本明の演技は、いかにも芝居がかっていて、貼り付けたような怪しさが作り物っぽくあまり好み
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すべてうまくいきますように(2021年製作の映画)

3.7

ばっさり終わった。
『PLAN75』よりも更に迫るものがあった。
自分の友達が、親戚が、親が……と考えたら、安楽死を受け入れることは自分にはできないとはっきり思った。
だんだん元気になっていく父に対し
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アーティスト(2011年製作の映画)

3.7

絶えず流れている音楽が素晴らしい。
ストーリーを邪魔せず上品で、シーンを盛り上げ、登場人物の感情を語る。

他のモノクロサイレント映画は林海象監督の『夢みるように眠りたい』くらいしか観たことがないが、
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終末の探偵(2022年製作の映画)

3.2

連ドラの第一話としてならまだ納得できるけれど、この作品だけでは主要人物にフォーカスされておらず薄っぺらく感じてしまう。
おそらく既に続編が決まっていて、少しずつ新次郎の生い立ち等が明らかになっていくの
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世界は僕らに気づかない(2022年製作の映画)

4.2

『フタリノセカイ』がなかなか良かったので、迷わず本作の鑑賞を決めた。
飯塚監督、こんなに素晴らしい作品を世に送り出してくれてありがとう!!
心から、観て良かった。
終盤の教会のシーン以降ずっと泣いてい
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離ればなれになっても(2020年製作の映画)

3.3

4人分の人生が次々と展開していき、彼らの年齢によって雰囲気も変わっていくので、長くても飽きることはなかった。
ただ、少しばかり説明が多い。
それも、登場人物が突如カメラ目線で観客に語りかけてくるスタイ
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ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

3.6

ロバート・エガース監督らしい、見応えのあるダークファンタジー。
細かいところまではわからなくても、ストーリーは普通に理解できるレベルなので安心。
殴りまくったり斬りまくったり血みどろバイオレンスなシー
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愚か者のブルース(2022年製作の映画)

3.4

愚か者は大根だけ。
皆、精一杯生きていた。

色気だけはお釣りが来るほどあるクズ男役で加藤雅也が主演しているが、もう監督脚本主演:横山雄二で良いのでは?
大根より那須の人生が詰まっていたと思う。
ただ
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ペルシャン・レッスン 戦場の教室(2020年製作の映画)

4.1

ここ数年たくさん公開されているナチス・ドイツ関連の作品の中でもトップクラスに見応えがあっておもしろかった。
緩急のつけ方が上手く、129分があっという間だった。
基本的に常時張り詰めた空気ではあるが、
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ノベンバー(2017年製作の映画)

3.2

独特で不思議な世界観。
好きな人は好きだと思う。
個性的な顔つきの役者がたくさん出演していて、かなり不気味さがあった。
モノクロで構図の美しさが際立っていたが、自分にはストーリーが1ミリも理解できなか
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