ごうさんの映画レビュー・感想・評価

ごう

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わたし達はおとな(2022年製作の映画)

4.1

“わたしだって”
“ぼくだって”
自己主張でぶつかって、許容する事ですれ違う

部屋も空気も人も会話も映ってるものが容赦なく本物だったから
これは知り合いの話なのか、もはや自分の話なのか
地続きの僕た
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猫は逃げた(2021年製作の映画)

3.9

今泉監督と城定監督がお互いに脚本を提供し合うコラボ2作品。“愛なのに”“猫は逃げた”。

こちらの脚本は城定監督だけれど、ラストの長回し、修羅場の会話劇はもう今泉監督節のそれだったし最高。

一度知っ
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愛なのに(2021年製作の映画)

4.5

女「下手ですよね?」
男「……え、ん…??」
女「下手ですよね。」
男「え、何が…?」
ラブホテルでの会話が好き過ぎ。笑
今泉監督(脚本)の会話劇が本当に好きだし、脚本へのリスペクトを感じました。
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ほつれる(2023年製作の映画)

3.9

1人でいる物理的な孤独は好物なんですけど、
誰かといても孤独を感じる事が多々あって、
冒頭から綿子と文則の空気感にめちゃくちゃ苦しくなった。
取り繕って歯車が噛み合う事があるかもしれないし、ないかもし
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オットーという男(2022年製作の映画)

4.0

誰かと出逢う事で、誰かが隣にいる事で、映る景色も音も鮮やかになる事があるし、
それが強ければ強いほど、失った時に世界から色が消えるのは喪失感からじゃなくて、事象でしかなくて

規則正しくてルールや規範
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ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

4.2

超スーパーブラックコメディだった。
人肉を扱うだけでも身の毛がよだつのに、深刻な話しを深刻に描かない良さが際立っていて、鑑賞中は深く考える余地がないほど笑う。深く考えちゃダメ、絶対。

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

4.8

殺し屋にだって社会に適合できない悩みや葛藤があるのね、オンとオフの温度差が最高に面白かった🤣

かがみの孤城(2022年製作の映画)

4.0

痛みを無視したり軽視したり、そうする内に慣れてきて、痛みに不感症になるのは本当に怖い。痛みを知らない人は他人の痛みに鈍感だし。
強くなっても人の痛みもやさしさも見失わなかった喜多嶋先生に泣けた。
孤城
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きさらぎ駅(2022年製作の映画)

3.3

自分への怨みが膨らむほどやがて周囲の他人すら陥れる事態になるんだから、本当にもうやっぱり人間が1番怖いのねって、これまでにも様々な角度や視点からそのゴールにたどり着く表現を何度も目に耳にしてきたから、>>続きを読む

N号棟(2021年製作の映画)

2.9

想像だけで生と死が成り立っているなら俺たちは不死身じゃん。不死身なのか。

行動に共感性が低過ぎると全然入り込めない🥲

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

3.7

ディズニー映画にはあまり触れてこなかったから、劇場で観たのは美女と野獣ぶりだった。

公開前から作品その物の評価とは別のベクトルで話題になっていたけれど、またさらに違うベクトルでぼくの中で話題になって
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うみべの女の子(2021年製作の映画)

3.8

常に何かが足りないと、あやふやな感情を投げやりに放つのが思春期だし、
心の隙間を埋め合う為だけに身体を重ねても、足りない何かは埋まらない事、中学生の若さで知れた2人は強いよ。

小梅を演じた石川瑠華さ
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夜、鳥たちが啼く(2022年製作の映画)

3.5

自分にも相手にも期待するのが怖くて、虚勢をはった所で、相手の懐に飛び込むのが怖いだけ、見透かされてる事に気づいて自己嫌悪して、それでも大人になった分だけ、生き抜き方を知ってるから辛い。2人と1人の再起>>続きを読む

アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

4.8

めちゃ好き。となって、調べてみたら元は高校演劇部の顧問が正規部員4人の為に執筆した戯曲だった。
全国高校演劇大会で最優秀賞を受賞して面白さが話題となり巡り巡って城定監督で映画化されたらしい。


甲子
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サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

4.0

歳を重ねて、大人になれば忘れてしまう感覚は確実にあって、場所も周りにいる人も違うのに、自分の事のように懐かしくなった。

チャリ漕いで遠出するのも初めて立ち寄る駄菓子屋も未確認生物(ヤンキー)との出会
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レジェンド&バタフライ(2023年製作の映画)

3.7

今までにたくさんの俳優さんが織田信長を演じていて、その数だけの織田信長とその物語があって、これほど恋愛物語にスポットを当てた織田信長は新鮮だった。

期待と理想と裏切りは自分の思い描く織田信長像と照ら
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.9

明日も明後日も今日。多くあるタイムループ作品の中でもあまり見ないタイプだと思ったのは、タイムループする参加者が増える事かな。

そしてキャストがとても素敵だったと思う。
だってアンディサムバーグって誰
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アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

3.8

いい意味でめちゃくちゃキモいSFだった。

フェイズ4は、サノス前とサノス後を繋げる為、我々にマルチバースに対する免疫を与える為だったんですね。

新たな幕を開ける重大な役割を担ったアントマンに敬意を
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怪物(2023年製作の映画)

4.1

見えてないものを信じる事はできないけど、見たいものしか見えなくなるのも怖い。見えてる部分だけに執着するのは危険だと思った。
同じものを見ていても人によって感じる事が違うのはそうだし、
それによって生じ
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別れる決心(2022年製作の映画)

4.5

刑事と被疑者、惹かれ合う事が罪で
禁断の愛なんて言葉じゃ表せなくて共感なんて程遠いけど
視覚も聴覚も嗅覚も指先にさえ宿る背徳感を想像させる奇妙で独特な世界観に神経を持っていかれた気持ちです。

まった
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キル・ボクスン(2023年製作の映画)

3.7

殺しがビジネスになるとしたら忍耐や寛容は不要だね。
ブラックコメディたっぷりな爽快感がたまに
無性に摂取したくなります。
キルビルのオマージュかな😂

最後まで行く(2014年製作の映画)

3.8

チョジヌンめちゃ怖かった…。ゾンビとかそういった類の実体よりも生身の人間が醸し出す恐ろしさの方が苦手だから震えた。いい意味で。

どちらの立場にもなれないし、目の前で起こる隠蔽を隠蔽で覆るたびにどっち
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ヴィレッジ(2023年製作の映画)

4.3

閉ざされた世界に身を置けばその心も閉ざされていくのは何となく経験がある。
目はその人の心を映すから、この村には生きた目をした人がいなくてずっと怖かった。

全員が同じ表情で同じ方向へ進む事への違和感に
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余命10年(2022年製作の映画)

4.3

日々あたりまえだと感じる事にこそ価値があるのになんですぐに忘れてしまうのだろう僕らは。

今まで繰り返した季節もこれから繰り返す季節も同じ季節は2度と来ないって思えるほどの時間を過ごせたらきっと人生に
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宇宙でいちばんあかるい屋根(2020年製作の映画)

3.8

窮屈な世界にここは居場所じゃないと思っても、傍にいる人達の言葉に耳を傾けられれば窮屈なはずの世界は自らで作っていただけで本当はもっと広いという事、
つばめの周りにいる人達が温かすぎた。

藤井監督がフ
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

4.4

血中アルコール濃度を常に0.05%に保つと人生うまくいく論を実践する大人達。

デンマークでは高校生が飲酒してもいい事を知らなかったし
むしろ高校生活での飲酒が文化になっていて驚きだった。
なんなら家
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.6

相変わらずハリウッドから見た日本は日本じゃないのよ問題はありつつも
入り組んだ登場人物が絡みあっていく話しの筋は好きでした。

エンタメ性に全振りした演出はそれもそれで映画っぽいと言えるし
コメディ寄
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PLAN 75(2022年製作の映画)

4.0

75歳以上が自らの生死を選択できる未来。

安楽死という観点から見れば否定的になれないのだけれど
死ぬ権利を与えられる事は生きる権利を奪われる事にもなって
生死に対する不寛容さに目を瞑って
そのうち目
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神は見返りを求める(2022年製作の映画)

4.7

劇場で観たかったけれどタイミングが合わずだったので非常に楽しみにしておりました。

さすがです吉田監督🙏
うだつの上がらないユーチューバーを無償の善意で支援し始める事から始まる歪み、設定が現代的で現代
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ギレルモ・デル・トロのピノッキオ(2022年製作の映画)

3.9

ギレルモデルトロがどんな風にピノキオを表現するのか気になってた。
ビジュアルは完全にギレルモデルトロのそれだったのと、ストップモーションアニメでここまでやるのすごい。すごい。

永遠に美しいという証明
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FUNNY BUNNY(2021年製作の映画)

4.0

うさぎの着ぐるみで図書館をジャックする。
どんな展開を繰り広げるのか序盤から気を引かれたし
軽快に繋がっていくプロットが最高でした。

飯塚監督の作品を続けて鑑賞していて、本当に言葉を信じてるんだなあ
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ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~(2020年製作の映画)

3.9

長野五輪ジャンプ団体はうっすらとした記憶にあって
その4年前の五輪は知らなかった。

結果が全ての競技人生において起こりうる事象に精神力がこんなにも試されていたんだ。

西方さんの気持ちも原田さんの気
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ステップ(2020年製作の映画)

4.5

結婚3年目で妻を亡くして男手一つで幼い娘を育てる事、その決心と決意に相応しい行動に胸を打たれます。

忘れようとしなくていい悲しみはあるしそれは乗り越えるものでもなかった。
ずっと寄り添っていけるもの
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少年の君(2019年製作の映画)

4.4

二人の関係に、言葉なんて要らないくらいの説得力があった。

虐め、貧困、受験戦争、孤独、どれだけ過酷な状況でも、信じる誰かがいる事で生きる力になるんだろう。人は笑えるんだろう。

そんな人に巡り合えて
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ちひろさん(2023年製作の映画)

4.4

自分に嘘をついてまで他人と折り合いを付ける必要はないですね。
近いようで遠くて
掴んでも掴みきれなくて
孤独じゃないと怖くなる様な
ちひろさんのようになりたいと思った。

かそけきサンカヨウ(2021年製作の映画)

4.0

久しぶりに今泉監督作品に触れた。やっぱり好きだなぁこの空気感や会話の間。

塞ぎ込まない家族関係も傷つけ合わない三角関係も素敵。
人と人の距離感、曖昧でいる事で上手くいく事ってあるよね。
ピースを埋め
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