花俟良王さんの映画レビュー・感想・評価

花俟良王

花俟良王

観た新作を記録したくてシステムをよく理解せず始めました。2016年1月から。旧作は観ても書いてないと思われます。

映画(331)
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30年後の同窓会(2017年製作の映画)

4.5

とてもいい。
どうしようもない悲劇に寄り添うユーモア。
公平な世代感。
そして、アメリカという国への想い。

素晴らしい原作と演者を得て、奇をてらわず語り過ぎず、作家としての成熟をみせてくれる。

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エヴァ(2018年製作の映画)

3.5

ジョゼフ・ロージーの『エヴァの匂い』で有名な原作をブノワ・ジャコーが満を持して映画化。

明快なファムファタール譚として描かれるのではなく、偽りの人生を送る二人を鏡で対峙させたような、知的でトリッキー
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インサイド(2016年製作の映画)

3.5

オリジナルが強烈だと分が悪いけど、サスペンスとして普通に面白い。

明らかにヒッチコックの『裏窓』へのオマージュが漂う脚本を書いたのは『REC』のジャウマ・バラゲロ(兼製作)。

馬の骨(2018年製作の映画)

3.5

『ディアー・ディアー』の長男役でも知られる桐生コウジ監督作。終わりゆく平成と共に自身の過去にケジメをつけた。

「おじさんの夢よもう一度」映画はよくあるが、本物のイカ天バンドが題材なので説得力がある。
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ガチ星(2018年製作の映画)

4.0

競輪の養成学校、そしてプロの世界で繰り広げられるハードな人生再起もので、かなり面白い。

主役の安部賢一がクズ人間の悲哀と踏ん張りを体現。福岡ローカルの全4話ドラマの再編集版らしいが軽さは微塵もない。
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アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

4.0

重い内容かと思ったら、事の真相とマスコミ批判を軽やかなテンポと笑い、映画的ギミックで描く快作だった。

製作も兼ねるマーゴット・ロビーの熱演はもちろん、冷酷ママ役のアリソン・ジャネイも素晴らしい。競技
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私はあなたのニグロではない(2016年製作の映画)

3.5

没後30年経つ作家で活動家のジェームズ・ボールドウィンの未完の原稿を基に綴られる、差別の歴史、人のおごりと無知、そして一筋の光。

「正論」をふりかざし勝手な解釈をしがちな私たちの心にも刺さる。タイト
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大和(カリフォルニア)(2016年製作の映画)

3.0

言いたいことは伝わった。

では、「映画」としてみるとどうか?

極端な例で言えば、地元の先輩のライブシーン。照明は明る過ぎ、オーディエンスは不自然に固まって集まり、ぎこちなくリズムをとる。あんなライ
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四月の永い夢(2017年製作の映画)

3.5

おっさんから見れば、文系男子の女性美化映画、とも思わなくもないが、それでも見続けたくなる魅力があった。所々で素晴らしいセンスを味わった。

朝倉あきと国立(くにたち)の相性はとても良い。ともに飾らず、
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ブリムストーン(2016年製作の映画)

4.5

ようやく観れた。噂に違わず、重い、エグい、面白い!ひたすら辛い2時間半だが、構成の妙とキャストの熱演で目が離せない。

キチ牧師のガイ・ピアースとダコタ・ファニングはもちろん素晴らしいけど、少女時代を
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29歳問題(2017年製作の映画)

3.5

おじさんが観てていいものかと序盤は気まずかったが、話がトリッキーに進むにつれのめり込んだ。

明るかった未来の前に、過去が積み重なり出すあの頃を、原作でもある舞台劇のテイストを取り入れ、切なく優しく描
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ダブル/フェイス(2017年製作の映画)

3.0

遂にニコケイ、筋に絡まず(笑)!!

ニコケイ目当ての人はがっかりでしょうが、知らない男優さんだと思えば普通に楽しめるサスペンス映画ではないでしょうか!

パシフィック・ウォー(2016年製作の映画)

3.5

サメ映画!

『ジョーズ』のロバート・ショウはこのインディアナポリスの生き残りだったっけ?今度確認してみよう。

いずれにせよ史実が基に。こんなことがあったんですね。見て損はないですよ。

ドッグ・イート・ドッグ(2016年製作の映画)

4.0

なんか評判が悪いけど、凄い面白かったよ…。

確かに単純な犯罪ものを期待すると面食らうかもしれないけど、狂気が寄り添う死生・宗教観や諦念がクセになる。

P・シュレイダーこの時70歳。そう言えばフリー
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ヴェンジェンス(2017年製作の映画)

3.5

法で裁けないなら俺が裁く系映画。いいじゃないですか。面白い。このちまちま重箱の隅をつつく時代に気持ちがいい。

個人的にジャンル映画に仔細な辻褄は求めない。期待にどう答えてくれるかだ。

まるで明智小
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キング・ホステージ(2017年製作の映画)

3.5

ニコケイは脇役だけど、情緒不安定でブチ切れる僕の大好きなニコケイ汁が濃縮されてます。グーパンで兄貴(実の兄貴クリストファー・コッポラ)を撲殺するとか流石です!

でもジョンキューは確かに謎の配役だった
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クレイジー・フォー・マウンテン(2017年製作の映画)

4.0

ウィリアム・デフォーのナレーションとリッチな音楽で描く、荘厳な山とそこに魅せられる人々。

ドローンやゴープロなどで繰り出される凄い映像は絶対スクリーン向き!崖っぷち自転車疾走とか、ムササビルックでの
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友罪(2017年製作の映画)

4.0

辛いが、力作だと思う。キャストは瀬々組とも言える豪華な顔ぶれ。『64』に引き続き、素晴らしい演技を見せる瑛太を観るだけでも時間とお金の元は取れると思う。

ただ、瀬々監督はあの素晴らしい『64』2部作
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ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)

4.0

現代ものを撮った時のリドリー・スコットが好きだ。その作家性が際立つから。

今回はサスペンスの醍醐味ではなく、一筋縄ではいかない人間ドラマとして、見事に描いていた。

近年の相棒、ダリウス・ウォルスキ
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女神の見えざる手(2016年製作の映画)

4.0

ジェシカ・チャステインの新たな代表作だろう。

優れた脚本を最良の形で具現化した編集がまた素晴らしい。

間違っても「女神の見えざる手 2」とか作ってくれるなよ。

犯罪都市(2017年製作の映画)

4.0

『新感染』以降の日本で、一番求められているであろう雰囲気のマ兄貴を存分に味わえる快作!

ムチムチパンパンの腕から放たれる張り手は刃よりも強い。ぶっきらぼうで強面だが人情派。でも殺しをためらわない敵は
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ミスミソウ(2017年製作の映画)

4.0

原作は知らなかったけど問題なく楽しめた。

後ろの男子も思わず「うわー」と言ってた景気のいいスラッシャー描写が満載でワクワクしたけど、かなり原作に忠実だったと知って感心した。

そういう配慮が作品をダ
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否定と肯定(2016年製作の映画)

4.0

対決という意味ではあまりに明白な白黒だけど、そういう映画ではないだろう。

人としての信念、裁判に携わる人間としての矜持などに触れる映画として面白かった。

米国人から見た英国式裁判、という描き方が敷
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ロープ/戦場の生命線(2015年製作の映画)

4.5

見逃さないで良かった。

95年、停戦後、バルカン半島危険地帯の援助活動家たちの「パーフェクトデイ」。

辛い現実をユーモアで切り抜けるあの感覚は見習いたいよ。

手が届かない理想に対してもがく彼らと
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.0

やっと観た。もちろんアカデミー賞取ってるのも知って観た。だから期待値がどんどんあがっていたと思う。

で、そこまでハマらなかったというのが正直なところ。

それでもギレルモの愛は伝わる。サリー・ホーキ
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トゥームレイダーファースト・ミッション(2018年製作の映画)

3.5

いや、まあ、色々言いたいことはあります。

でもね、こういう映画見て、遺跡の床から槍みたいのが飛び出したり、床そのものが抜けたり、向こうから針だらけの棒がグルグル回ってきたりするだけで許せてしまうんで
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ラッキー(2017年製作の映画)

4.5

こんなに素晴らしい「遺作」があるだろうか?

トム・スケリットと並んで話すとか胸熱だけど、ハリー・ディーンを知らなくても何の問題もない。

誰にでもくる死と向き合う普遍的な話。

ラッキーの過去の多く
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南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)

4.0

臼田あさ美、よくやった。とてもダメで愛おしい。

抑えた演技の本作と、ハイテンションの『ポンチョに夜明けの風はらませて』を観たら太賀を好きにならずにいられない。

オダジョーの軽薄さは痛快でさえある。
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ゴッホ~最期の手紙~(2017年製作の映画)

4.0

面白かったなー。

俳優の動きを油絵にして再現する試みはまるで絵の中に連れて行かれるよう。

ゴッホ界隈のことを数ミリしかしらないので単純に謎解きサスペンスとしても楽しめたし、有名なガシェ医師のあのポ
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素敵なダイナマイトスキャンダル(2017年製作の映画)

4.0

現段階での柄本佑の代表作で間違いない。

他の監督ならもっとテンション上げたと思うけど、決してアッパーにならない独特の冨永節が心地いい。時代を物語る、小道具と衣裳、メイク、いずれも素晴らしい。

映画ドラえもん のび太の宝島(2018年製作の映画)

3.5

タイトルがシンプルでいい。

別に無理して泣かせなくてもいいんじゃないかな、と思った。

ちはやふる ー結びー(2018年製作の映画)

3.5

正直前半はダレた。

それでも今回は全員に共通する青春の区切りがあるので、下の句ではできなかった感情移入ができた。キャラもみんな息を吹き返したよう。

マツゲ君がようやく最高潮に輝いたのも嬉しいな。

ハッピーエンド(2017年製作の映画)

4.0

意地悪なハネケが帰ってきた!

でもあからさまなエグさはなく、静かに無関心とディスコミュニケーションの暴力が沸騰してる。

難解ではないけど、画面とシーンを読み解く楽しさは健在。

SNSのリアルを探
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さよなら、僕のマンハッタン(2017年製作の映画)

4.0

面白かった!

青春を押した日本版ビジュアルもいいけど、中盤までのギリシャ神話のような恋のパズルはフランス映画の香りすら。

終盤の展開にも泣かされたし、ウェブ監督、語り部としてメキメキ腕を上げてます
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ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ(2017年製作の映画)

4.0

やはり面白かった。

人種の壁と恋人の昏睡を、暗くせずに軽やかに描いた良質なコメディ。

アメリカではウーバーのせいでタクシーが減ったというが、なるほど、リアルに理解できるシーンがいくつもありました。

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