花俟良王さんの映画レビュー・感想・評価

花俟良王

花俟良王

観た新作を記録したくてシステムをよく理解せず始めました。2016年1月から。旧作は観ても書いてないと思われます。

アウトレイジ 最終章(2017年製作の映画)

4.0

画的にはかなり地味になってしまったが、北野武のストーリーテラーとしての才が遺憾無く発揮されている。
こうなると本来のバイオレンスの目玉である殴り込みシーンが浮いてくるという。

殺人者の記憶法(2017年製作の映画)

3.5

痴呆症を患うかつての連続殺人犯が、新たに現れた連続殺人犯と対決するというとんでもない映画。コメディではなくシリアス。激ヤセしたカメレオン俳優ソル・ギョング先輩がすんでの所で忘れまくってヤキモキ!そして>>続きを読む

ゲット・アウト(2017年製作の映画)

4.5

とにかく脚本がいい。最後の最後でそっちに着地する洒脱。

情報仕入れる程つまらなくなるので注意。

人類遺産(2016年製作の映画)

4.0

『台詞どころか人間なしの廃墟観測映画。瞬殺で寝るかと思ったら違った。

画面の隅々まで情報はある。「写真で十分」という意見があったがとんでもない。

風・雨・羽音・葉音…、様々な音が時間の流れを強調し
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逆行(2015年製作の映画)

4.0

異国の地で人を殺めてしまった善人の逃避行。

無実ではないので悪夢のような絶望と緊張感がまとわりつくが、映画として上手く着地させている。

地味だが見応えのあるサスペンス映画だった。見終わると邦題の上
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俺たち ポップスター(2016年製作の映画)

4.0

出演・監督・脚本のSNL出身のトリオ、ザ・ロンリー・アイランドも知らないし、パロディネタが全部分かった訳でもないが、すっごい面白かった。

音楽好き、特にヒップホップやR&B好きなら異常なまでの豪華カ
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婚約者の友人(2016年製作の映画)

4.0

1919年という時代設定、モノクロとカラーの交錯、ヒロインと共に変化していくフィリップ・ロンビの音楽がミステリアスな雰囲気と切なさを盛り上げる。

あまり知識を入れないで観た方がいいタイプの映画。一つ
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バッド・バディ! 私とカレの暗殺デート(2015年製作の映画)

4.0

失恋したてのアナケンが馬鹿正直な凄腕の殺し屋と恋に落ちる、白馬の王子様の超変奏コメディ。

気の利いた脚本と、アナケンの暴走ぶりが楽しい。理屈抜きで楽しめる思わぬ拾い物!

僕とカミンスキーの旅(2015年製作の映画)

3.5

ライトなロードムービーを想像してたらかなりの曲者。

ダニエル・ブリュールが下衆過ぎて引くが、だからこそハードボイルド感すら漂うあのラストがジワジワ効いてくる。

小技は沢山使うけど、説明し過ぎないの
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アナベル 死霊人形の誕生(2017年製作の映画)

3.5

面白く観たが、個人的には本家1作目の純正オカルト感が大大大好きなので、微妙に安易なホラーに逸脱してきてて危機感も抱いた。

何度か「そういう過激描写求めてないんだよなー」と心の中で呟いた。あと中学生の
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デ・パルマ(2015年製作の映画)

3.5

駆け足ながらも本当に全キャリアを語りつくす。ファンには長年愛してきたことへのボーナスのような至福の時間。笑って話してるけど相当な修羅場の数々だったのだろう。『ブラック・ダリア』は原作に忠実に「理解不能>>続きを読む

ハンガリー連続殺人鬼(2016年製作の映画)

3.5

社会主義時代のハンガリーで実際に起きた連続猟奇事件を、犯人、冤罪者、警察、3つの視点から描く力作。抑えたトーンは万人に門戸を開くが、見せるべきグロはしっかり描写する心意気がいい。売りにくいだろうがスル>>続きを読む

スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)

3.5

奇天烈で笑えるし、ゴンドリー的センスが次世代に咀嚼・継承されていて存在自体が頼もしい作品。ポール・ダノは相変わらず受難の男を好演。でも良くも悪くもフワフワした印象。作品の芯が細く、切り貼り感は否めない>>続きを読む

笑う故郷(2016年製作の映画)

4.0

作家として成功した男の故郷への凱旋、というと新鮮味はないが、喜劇と悲劇の境い目を歩くような緊張感とシニカルな展開が一瞬も飽きさせない。

都内は岩波のみの公開でお堅いイメージが付いてるが、オストルンド
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三度目の殺人(2017年製作の映画)

3.5

更なる娯楽路線に舵を切った是枝監督。

あの細部まで神経の行き届いたリアルな画面でサスペンス映画が観れることがまず嬉しい。

当然一筋縄ではいかない展開に何を求めるかで評価が違ってくるだろうが、演技・
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エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)

4.0

リドリー先生の美意識と高尚なテーマ(全部理解してない)と血ドバーが混ざってこれはこれで好きですが、『プロメテウス』観ないとダメなやつです。しかしクライマックスの対決シーン、美しかったなー。

Viva!公務員/公務員はどこへ行く?/オレはどこへ行く?(2015年製作の映画)

4.0

人員削減の波の中、何が何でも公務員の地位にしがみ付く強欲下衆男。

『沈まぬ太陽』もびっくりの流転の人生をあくまで自己中に生き抜く突き抜け感が逆に痛快!ゲスで痛快!!

グッド・タイム(2017年製作の映画)

4.0

ヨーロピアンなザラザラヒリヒリした感覚をニューヨークのストリートで具現化した焦燥と狂騒の一夜。

ツイストを効かせた物語に、ワンオートリックス・ポイント・ネヴァーによるバッキバキのシンセサウンドが異常
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パターソン(2016年製作の映画)

4.5

人と生活、そして時間を慈しむ映画。心地良く、優しい。

熟練に達しつつあるジャームッシュが、アートは反骨ではなく自由を求めることであると、映画と彼の生き様とで教えてくれる。

大好きな映画がまた増えた
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エル ELLE(2016年製作の映画)

4.0

予告でミスリードしてくれたおかげで、ゲーセワな展開を大いに堪能。

バーホーベンとユペールなのでハードルは上げたが難なくクリア。

ユペール姉さん最高です。しかしみんなサバサバしてんな(笑)!

ギミー・デンジャー(2016年製作の映画)

3.5

『イヤー・オブ〜』の時のような、被写体へのジャームッシュの想いと距離が醸し出すマジックはないけど、イギーをますます好きになる良質なドキュメンタリー。ドラマー時代のことも知れて嬉しい。とんでもない時代を>>続きを読む

新感染 ファイナル・エクスプレス(2016年製作の映画)

4.0

満席の新宿ピカデリー。近年稀に見る(感じる)無言の一体感。

ゾンビ映画として特に新しいことはないんだけど、ウェットで隙のない韓国映画の良いところがこれでもかと感じられました。大満足。

ワンダーウーマン(2017年製作の映画)

4.0

期待以上の面白さ。

ハリウッドの男女パワーバランス是正に大きな影響を与えたのがこの作品、というサイドストーリーも含め痛快。

もっと女性監督によるアクション大作が観たい。

SYNCHRONIZER(2015年製作の映画)

4.0

万田監督なので期待値は高かったが難なくクリア。それでもきっと解読できていない隠喩はまだまだあるのだろう。

『ザ・フライ』や『スペース・バンパイア』すら彷彿とさせる狂気とその伝播。

しかし立教大学の
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ブラッド・ファーザー(2016年製作の映画)

4.0

面白いじゃないか。

仏人監督がメルギブを、そしてアメリカ映画を再構築している。

強すぎないメルギブだが、逃亡→バイクゲット→MM風ショットガン→髭剃る、というメルギブ値の上げ方が上手!そして、やっ
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アフターマス(2016年製作の映画)

3.5

飛行機事故の余波(アフターマス)のやるせない実話の映画化でシュワちゃん『マギー』に続くダウナーっぷり。

人生の理不尽な展開はトリアーレベルに達してますが、そこに作家性を見つけることは難しかった。
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スウィート17モンスター(2016年製作の映画)

4.0

主人公の右往左往に自分を重ね、ハラハラしたりイライラしたり笑ったり。

そして今こそ思うのが下の世代に対する大人の接し方。ウディ先生のスタンスがいい。お母さんの最後のメールに泣けた。

余計なことは言
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アリーキャット(2016年製作の映画)

3.5

窪塚洋介はやはり空気を作れる天性の役者。市川由衣も嫌味のない色気を放ち存在感を醸し出す。

映画自体はスロースタートだったけど、裏社会モノとして静かに熱を帯びてくる。

個人的な心残りは、せっかくのk
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ボン・ボヤージュ 家族旅行は大暴走(2016年製作の映画)

4.0

いいじゃないか、割り切ったコメディ。ちゃんとハラハラさせてくれた。泣かせないところがまた素晴らしい。

ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦(2016年製作の映画)

4.0

英雄譚ではない、暗殺と報復のやるせない史実。ヒロイックに撮られてないが映画的な緊張感と見せ場がある。

ナチス関連の作品は後を絶たない。私たちの知らない事実が「映画」として伝播し、記憶されていく。

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