制作の背景も演者たちの職業も広島を舞台にしていることも知らずにまっさらな知識で観た。映画として稚拙な箇所もあるが、それらを補う魅力があった。
なにより主演3人が歌い、奏でたときの説得力。もちろん彼らの>>続きを読む
塙体制になってからの漫才協会活性化のテコ入れ施策のひとつ。失礼ながら予想以上にしっかりと作られており最後まで飽きずに観れた。
私たちは東京のお笑いについて知ってるようであまり知らない。(「漫才協会」に>>続きを読む
良かった。
ガイ・リッチーは『オペレーション・フォーチュン』で「ガイ・リッチーらしさ」が完全復活してて嬉しくなったけど(ヒットしないんだけど)、本作ではシリアスな戦争アクションを見事にまとめ上げてさら>>続きを読む
解散ライブをアベさんの追悼で映画化。それを今はチバさんの追悼でリバイバル。生きてりゃ色々あるからそれでいい。この中の4人は最高にカッコいい。不変だ。ロックに理屈はいらねえんだということを体現している。>>続きを読む
「?」な展開に身を任せていると次第に見えてくる構成の妙。最後まで興味深く観れた。ただ、考えれば考えるほどさらなる「?」も出現してきたけれど(笑)
『ゴースト・トロビック』に続いてバス・ドゥボス作品を観た。心地良い作家性だ。
「スロームービー」と言われることをギリギリかわす程度に、ゆっくりと丁寧に、飾り立てることなく人物が交錯する。そこには悪意が>>続きを読む
ポスターの印象よりも、ビターでハード。それでも観て良かったと思う力作。
邦画でも「田舎と東京」という対比で人物の苦悩が描かれるけど、本作は、というか移民を扱う作品の深刻度はその比ではない。それでも母>>続きを読む
面白かったし、こんなに泣いてしまうとは思わなかった。
オマージュもされている『恋人たちの予感』から30年以上。大人のラブコメは宗教や家族、仕事、生き方の多様性を取り入れなけば絵空事になってしまった。>>続きを読む
冒頭の足元、ズボンこんなに毛羽立ってた?と驚き、音の分離が際立ち、ここでこんな音が?と驚く。そして何度も観たのに、こんなにすごい映画だった?と驚く。
デヴィッド・バーンは言わずもがなだけど、改めてジョ>>続きを読む
物語としては想像通り辛いのだけど、映画としてのルックがすこぶる贅沢で眼福。60年代のローマの街と人を始め、画面の隅々まで実直なまでに映画の息吹が吹き込まれている。
例えば、ただアパートにタクシーで乗>>続きを読む
自分のような人間には少し優等生過ぎて物足りないのだけど、気持ちの伝わる良心的な映画で、海も美しい。環境について、母娘についてなど、明らかな目的を持って観るには良いと思う。
誠実な映画。
話は単純だし奇をてらったことはしていないのに、稀有な満足感を得られた。
演技、衣裳、小道具、音楽、建物、言葉…、どれもがノイズにならず、ストレスなく作品世界に没頭させてくれる。ライカート>>続きを読む
ハリウッドに拠点を移してもおかしくない今の状況で、あえて敷居の高い武侠物に本腰を入れたドニーさん。監督もしてるので、もうカッコいいドニーさんしかいない。というか、求められてるドニー像をちゃんと理解して>>続きを読む
何に打ち込むのか。
その素材のバリエーションでいつの時代も青春を後押しするのが青春映画だ。王道こそが求められているのだから、安心して観れる作品こそが正しい。
「ロボコン」「小寺さん」の古厩監督はさすが>>続きを読む
食い入るように観た。
5人家族の途方もない脱出と、北に残した息子を待つ母の2つの視点。共にキーマンとなるのは韓国の牧師。なぜそこまでするのか、次第に明かされる牧師の過去に説得力がある。
脱北者の口から>>続きを読む
夜中の静けさ。そこに点在する人。優しさというよりかは些細な親切。
劇的でない『アフター・アワーズ』のような話を想像してたけど、それよりもコゴナダやチャン・リュルらが慈しむ、土地や時間、そして人の緩や>>続きを読む
『彼女は夢で踊る』から派生したストリップ劇場の挽歌。辛口目線で観るのは野暮な、愛ある広島映画だった。監督・脚本・準主演も勤めた才人アナウンサー横山雄二の芸達者ぶりを堪能。
ただし、ストリップ劇場が舞台>>続きを読む
面白かった。株には疎いけど、見てればまあ分かるし、大資本と市井の人々の対立は分かりやすい。
ポール・ダノが私達の求めるポール・ダノなので、ドライ過ぎる金の世界に立ち向う人間臭い男を無理なく応援したくな>>続きを読む
リーアムは元殺し屋とか元FBIとかでなくビジネスマン。そうなったらそうなったで「何だ違うのかよ!」と思ってしまう程にリーアムに色が付いてしまった。
もう相当のお年なのでアクションをせずにサスペンスを>>続きを読む
演者の熱演・好演もあり目が離せなかった。
力作。
ツチヤがツチヤを描いたのだからこれが正解なのだろうけど、感情移入できるかと言ったら別。世渡り上手に見える人間だって目茶苦茶苦労してそう見せてる場合も>>続きを読む
ドキュメンタリー『リトル・ガール』同様、性自認に悩む(はたから見たら)少年。様々な経験を経てからではなく、幼いときの葛藤は根源的な辛さがあるはず。
映画は淡々と厳しさと優しさを重ねていく。子供、中年、>>続きを読む
面白かった。
物語としてはかなり盛っているのだろうが、表に出ない人たちが命がけで暗躍しているのは事実なはず。
ヒョンビンの役が浮世離れしているのだけど、その分ファン・ジョンミンがしっかり地に足をつけて>>続きを読む
サントラは鬼カッコいいけど、映画自体は随所に光るものがあるにも関わらずあまりのれなかった。それは宣伝から勝手にハードバイオレンスを想像した私が悪いのだと思う。
このレビューはネタバレを含みます
途中まで面白かったんだけどな…。
韓国娯楽映画はエンタメと泣かせのバランスが上手く独特の面白さを醸し出すけど、『奈落のマイホーム』でも顕著だったけど「犠牲愛」によるお涙頂戴は正直ウンザリ。スカッと終>>続きを読む
DJ、Mr.オワゾとしての活躍の方が知名度があるかもな才人カンタン・デュピューの「怪作」…、と思いきや初期設定を除けば意外なほど納得できるブラックコメディだった。
衰えたくない男女の末路を10分以上>>続きを読む
長崎で被爆した郵便配達員と元空軍大佐の英国人作家との絆。
そして当時の写真や録音で父の活動を知る娘。
そしてそこにあえて孫たちを同席させる母としての顔。
「伝える」ことの大切さ、尊さを嫌味なく観>>続きを読む
とてもよかった。
地域のサロンでオタクの学校だったレコードショップの最後の姿。続けろ、変わるな、なんて無責任なことは言えないが、愛に溢れる場所がなくなるの寂しい。
世界中に存在する(した)愛すべ>>続きを読む
人のよいスポーツバーの雇われ店長と、彼女を慕うスタッフたちの人間模様。
前情報だけだと軽いコメディと思ってたけど、時代性をはらんだ真摯で良質な人間ドラマとしてとても見応えありました。
ここまで素晴らしい人物ドキュメントとは思わなかった。
未だに精神疾患と緊張に悩ませれるブライアンを思ってのドライブインタビューだったのか。子供のような素の天才を改めて知り、泣いた。
ビーチボーイズ>>続きを読む
なんとか理解しようと食らいつくも、ことごとくかわされていく動揺という名の快感。
物語が好きなように蠢いていることに対して目が離せない。
主要3人の演技は素晴らしいが、どれもまともに交わらない。>>続きを読む
山田裕貴も松本まりかも、疲弊した名もなき人間を好演して新しい魅力。
城定監督と佐藤泰志文学の相性はどうなんだと思ったけど、さすがの手腕でうまく纏めてくれた。盛り過ぎず迎えるラストもいい。
お気楽コメディからのシリアスサバイバルへの転調が上手く作用しているかは疑問だけど、結局そのパワーに圧倒され最後まで釘付けだった。ウェッティなのもまた韓国映画の良さ。