ごりぞうさんの映画レビュー・感想・評価

ごりぞう

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亜人(2017年製作の映画)

3.3

 実写化映画。佐藤のコピー感はなかなか良い。ただ、長いストーリーを映画の尺に合わせるのは難しいからか、説明不足のような感じもある。
 主人公の冷たさも、原作があれば理解できるのだが、映画の初見では伝わ
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夏への扉 ―キミのいる未来へ―(2021年製作の映画)

3.3

 ロバート・A・ハイライン原作のSFの映画化。この「夏への扉」は日本人に特に受けているという作品。
 冷凍保存による未来世界への転生というテーマが基盤にある。
 良くも悪くも“邦画化”されている。
 
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.5

 タイムリープというSF展開を、広告代理店の一室という狭いワンシチュエーションに絞り混んだことで、絶妙な面白さを出している。
 しかも、それぞれループしている自覚者を増やしていくというながれや、ループ
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地獄の花園(2021年製作の映画)

4.4

 バカリズム脚本の漫画のようなギャグ・アクション映画。
 ただ、アクションも痛いアクションで、永野芽郁演じる主人公の動きも、代役なのかもしれないがとても良い。
 ベテラン・バイプレイヤーも、違和感あり
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ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

4.4

【作品は、誰かに刺されば良いのだ】
 映画「シン・仮面ライダー」に関するTLに流れてくる批判的な感想に食傷気味になってしまったときに、ふと思い出してNetflixのマイリストから掘り起こした作品。アニ
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ちひろさん(2023年製作の映画)

4.2

 漫画を読んでいたので、正直イメージと合わないのではないか?という先入観はあった。
 主演の有村架純さん本人が言っていたとおり、最後まで「役をつかめなかった」というキャラの深さ。ただ、思いの外良かった
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.9

 マニアのための映画。映画作品としては、ヒューマニズムや家族愛の感動を呼ぶ大作とかの作品ではない。「東映マンガ祭り」の豪華バージョンくらいに受け止めて楽しむのが正解だと思う。
 庵野秀明監督のシン・シ
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カーター(2022年製作の映画)

3.7

 カメラワーク云々の評価は、おいておいて。序盤からの詰め込みアクションは、ゲーム実況を観ている感覚になる。
途中、メタルギア へのオマージュともとれるシーンがあり、ゲーム世代の新たな映像作品であるのか
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.3

 妻と夫、母と娘、父と娘、敵と味方のマルチバース。作中にモザイクが出たり、カナリ攻めたネタもある。
 平日の早朝だったので、高齢のカップルが多かったのだけれど、感想が気になるところ。
 トム・クルーズ
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

3.2

 苦手。生きてる人間の狂った欲が怖い。
伏線が読みやすいので、驚きはそれほどでもなかった。

 ただ、根底にある思想は、「人種は中身も違う」というところだ。ステレオタイプが否定されつつある中で、ステレ
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図書館戦争(2013年製作の映画)

3.5

 Netflixで「ヘルドックス」の関連として配信されているのだろう。およそ10年前の作品であるが、岡田准一さんのキレっキレなアクションが楽しめる。いや、10年経ったのに更に技を磨いているところが素晴>>続きを読む

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

3.9

 前作の主演俳優を喪った部分を、どのように物語に落とし込むかが、最大の課題だった作品。
「喪失と再生」と言えば美しいが、そこに囚われたためにMCUのコミックらしさであるヒーローとヴィランの戦いという点
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ロボコップ(1987年製作の映画)

4.7

 公開当時、試写会で観た映画ではあるが、その後も好きで何度も観て、本日Blu-rayを買って観ている。
 当時も感じたことではあるが、近未来の設定を「ニュース番組とCM」によって説明する方法は導入とし
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返校 言葉が消えた日(2019年製作の映画)

3.7

 ホラー映画としては、幽霊モノというよりは、「サイレントヒル」のような異次元クリーチャー系の作品。
 ひろゆき氏が「日本と韓国の事なんて、他の国の人には興味が無い」と言っていたように、台湾の黒歴史であ
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かがみの孤城(2022年製作の映画)

4.2

 中学生の娘が珍しく「観たい」と推してきたので、「ノースマン」を観る気でいた休日を変更して親子で観た。
 素直な気持ちとして「すずめ」の劣化版くらいのイメージでしか無かったのだが、原作がしっかりしてい
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トロール(2022年製作の映画)

3.7

ノルウェー映画。
 北欧神話に馴染みがないと、なかなかトロールといっても「アナ雪」に出てきた転がる石小人のようなものを想像する人もいるだろう。
 実はこの「石巨人」の存在は、日本でも“泥田坊”のような
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

4.2

 Disney+でも、こういった作品を扱うようになったのは、ありがたいことだと思う。
 天才シェフのコース料理に呼ばれた客達。その中に、唯一“招かれざる客”として紛れ込んだヒロイン。
 料理の内容はな
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ほの蒼き瞳(2022年製作の映画)

4.1

 士官学校を舞台に、若き時代のE.A.ポーと、敏腕捜査官が「心臓くり抜き殺人事件」の謎に挑む。
 ミステリーファンにとっては、E.A.ポーが登場する時点で、スゴイ設定なのに、その寄せ方がハンパない!!
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傲慢な花(2022年製作の映画)

3.1

 ミステリーではあるのだけれど、主人公の女性と刑事の恋愛がストーリーに絡んできて、ハーレクインロマンスを観ているような感じになる。
 中盤以降に怪しいキャラがポロポロ現れ、伏線もなにもなく予想通りの犯
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アベンジャーズ(2012年製作の映画)

4.2

 結局「アベンジャーズ 」が何に対して報復するのかというと、社会的正義ではなくて、むしろ個人的なリベンジなのでは無いか?という微妙なバランスが残される。
 アベンジャーズ を結びつけたのは、長官ではな
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ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

4.3

 この作品の監督が、Netflixのタイトルに前作の“ナイブスアウト”をつけられるのを不快に思うというのが納得。
 前回の作品とはまた違った面白さやトリックが張り巡らされた推理エンタメ。
 しかも、爽
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愛しのローズマリー(2001年製作の映画)

4.0

 父親からの遺言がトラウマになり、見た目ばかりで女性を選んでいたジャック・ブラック演ずる男が、エレベーターの中でセラピストに出逢い、「心の美しさ」が観えるようになったことで、グゥイネス・パルトロー演ず>>続きを読む

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.0

原題「ラスト・デュエル」
 まず、愛や正義というものよりも、名誉やら生活やらが最優先の時代という感覚。
 疫病のために領民を失い、税金を払うために戦争したり結婚したり。
 フランスという国内だけでも“
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96時間(2008年製作の映画)

4.5

 リーアム・ニーソン主演の実は強いパパの元祖作品を改めて観た。
 元国の仕事をして国にとって悪い奴をやっつけてたリーアムパパ。
 もう、素行や言動は完全に裏社会の人。
 妻が尊敬してないのは、いかに結
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コーヒーが冷めないうちに(2018年製作の映画)

3.5

 女優さんも可愛いし、確かに泣けるエピソードなんだろうけれど、泣けなかった。
まぁ、「自宅で観てた」ってこともあったのかな。
 恋人・夫婦・姉妹・親子というそれぞれの関係から泣かせにくる映画。
 過去
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⼭猫は眠らない8 暗殺者の終幕(2020年製作の映画)

4.1

 トム・ベレンジャーの山猫シリーズも8作目。すでに、世代交代を見せてベケットの息子を中心に話が進んでいく。この辺りのキャラ設定は池波正太郎の「剣客商売」のような雰囲気もある。
 今回、息子が罠にハマっ
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ランボー ラスト・ブラッド(2019年製作の映画)

3.2

ランボーシリーズ最終章。
 過去の記憶や後悔と闘いながらも、平穏な農場生活を送る老ランボー。
 家政婦の孫を、実の娘のように見守るも、糞実父に会うためにメキシコへ飛び出してしまう。
 と、ここまでの流
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ウィンター・オン・ファイヤー ウクライナ、自由への闘い(2015年製作の映画)

4.5

 当時、このニュースを知っていた人が何人いるだろうか。
 このドキュメンタリーを観て、今のウクライナの現状を観ると、全く価値観が変わってくる。
 ウクライナでも新ロシア派という人々がロシアに肩入れする
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ライト/オフ(2016年製作の映画)

3.4

 嫁の誕生日なので、嫁のリクエストに応えて、ホラーを観ることに。
 オープニングから、怖いヤツ“ダイアナ”登場。光が苦手なため、暗闇に影だけ見えるというヤツ。
 ただ、この時点で恐怖指数は下がっている
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蜩ノ記(2013年製作の映画)

3.9

 10年の刑期の後の切腹という、理不尽な運命を受け容れる侍の物語。
 この「切腹」という行為に、生理的に嫌悪する人も多いだろうとは思う。
 ただ、余命宣告を受けた人が、自身の人生と向き合いながら、終身
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

【ダイジンとは何者なのか】
 物語の牽引役となるネコの姿をした要石“ダイジン”。ソウタが要石となる運命を辿ったことを考えると、元は人間だった可能性はある。しかも、スナックのシーンでは、周りの人には人間
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鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成(2022年製作の映画)

2.9

【だから長い!って!】
本当に残念な作品だと思う。良いシーンや魅せ場はたくさんある。だけど、長い。
漫画の連載なら良いだろうが。
【マーベルかよ⁉︎】
ディーン・フジオカさんが演じるマスタングが、親友
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鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー(2022年製作の映画)

3.3

 原作ファンの否定的な評価があることは知っていたが、「それほど酷い作品」ではなかった。
 ただ、原作を知らない人からするとダラダラしたシーンが多い。漫画だからこそ必要なコマと、映画では不要なシーンはあ
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ザ・テキサス・レンジャーズ​(2019年製作の映画)

4.1

ボニー&クライドをアンチヒーローとして描く映画は多かったが、その反対のハイウェイマン(交通警察)の立場から描かれた追跡劇。主役二人はもう初老である。でも渋くカッコいいバディムービーであり、ウェスタンの>>続きを読む

まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

3.9

 成田凌演じる塾講師、15分で共感した。といっても数学が好きなわけではなく、「質問に質問で返す」ってヤツ。あと、一人だけで笑うとか。
 そんな、世の中の“普通”に馴染めない二人の物語。“ラブストーリー
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LOU ルー(2022年製作の映画)

3.7

主演のおばさんアリソン・ジャネイ、あまり知らない女優さんだと思っていたが、「アイ・トーニャ」の毒親役を演じた名バイプレイヤーであり、ミニオンやニモといったアニメの声優も担当するベテラン。
ストーリーは
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