さはらさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

俺たちニュースキャスター(2004年製作の映画)

3.6

『これからの男の子たちへ』って
本が話題になりましたが、
これは『これまでの男の子たち』を
コメディで成仏させたような話(違う)

軸にある知的さが
匂ってくるのが心地よかった。
マチズモ、女性躍進や
>>続きを読む

スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス(1999年製作の映画)

3.6

1977年『スター・ウォーズ』から
公開順で過ごした人、
1999年『ファントム・メナス』から
時系列で始まった人。
そして2021年。
全て終わった(Disneyに怒られる、
SWの世界は今後も広が
>>続きを読む

街の上で(2019年製作の映画)

5.0

風通しのいい映画。
下北沢の街で
下北沢の人たちが
近づいて、離れて、
言葉で触れ合う。

おなじみ長回しの会話と
今回ふんだんに詰められた
短くてクスッと笑えるエピソード。
「街」の中で図らずも交錯
>>続きを読む

ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

3.6

2分後の未来がわかったら…
という王道SFの不思議な話。
設定が少し複雑なものの、
登場人物のわかりやすい会話と
展開で取りこぼしなく
楽しむことができます。
アイデア勝負と組み立てのシンプルさ。
>>続きを読む

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

5.0

「ために」がなくても
一瞬々々にときめけたら
生きることは有意義なものになる。

企画のニュースから
楽しみにしてた一本。
劇場で見たかったし、
いつかみたい一本。
「ジャズる」ために生きてる僕たち。
>>続きを読む

すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.5

映画というフィクションの世界で
正直なものを求める姿勢、そして
その物語をフィクションにおさめる。
当然でありつつも大変な仕事を
『すばらしき世界』は
やり抜いているように思った。

仲野太賀はもう邦
>>続きを読む

シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.5

ロケハンするとはいえ
街並みや天候に制限のある
実写映画と比べるとアニメは
画面全てに作者の意図があるように
思えて、勘繰ってしまうので
普段あまり手を出せずにいます。

なので なのでというのはすこ
>>続きを読む

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

4.0

大きな自然災害が起きてから
ニュースを見て情報を得ようとする
数日間のような映画でした。
全貌のわからないこわいもの。
断片的に与えられ、次々に更新される情報。
国のもたつき。日本の組織構造。
誰かに
>>続きを読む

サムサッカー(2005年製作の映画)

3.7

漠然としていて
よくわからないまま
過ぎていく「人生」と
それをどう過ごしていくのか。
人間の普遍的な悩みを、
ADHDという、わかりやすい
人間らしさをもつ主人公を
中心に考える一本。

遠くへ旅立
>>続きを読む

暴力脱獄(1967年製作の映画)

4.5

アメリカンニューシネマらしい
骨太な精神性とポップさもある一作。
刑務所ものですが、
わかりやすい悪役や看守、
不条理があるわけではなく
コメディらしい場面も多いので
一見サラッと見られるように
思い
>>続きを読む

ファイブ・イージー・ピーセス(1970年製作の映画)

3.9

けだるくて退屈。無機質。
主人公の体感そのままの雰囲気。
少々苦痛にも感じられました。
主人公の彼女は
終始品がなくて最悪だったし…

でも
アメリカンニューシネマが
好きな人はすっと腑に落ちる
一本
>>続きを読む

オーシャンズ11(2001年製作の映画)

4.2

友人から
再三見るように勧められた。

進むにつれて輪っかが
大きくなるクライムものは
ワクワクしますね〜

『スティング』みたいに
スマートで爽快。
あっちはポールニューマンと
ロバートレッドフォー
>>続きを読む

ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

4.0

これもとやかく感想を
言う必要がないですね。

見て損はないですよ!

神童レオナルドディカプリオ。
知的障害のある子どもの
落ち着きのなさとか独特な発声とか
動作、視線、どれをとっても見事でした。
>>続きを読む

お葬式(1984年製作の映画)

4.0

これから葬式の人には
教則みたいな内容。
あげた人にはクスッと笑って
ほんのりさびしい。

全て終わった時の
疲労感とあっけなさと
解放された清々しさみたいな、
あの感じがわかるラストも
すごいよかっ
>>続きを読む

あの頃。(2021年製作の映画)

3.7

仲野太賀の力技。
前半と後半がまるで別物。

かけがえのない今があるからこそ
「あの頃」を大切に懐かしむ
恋愛研究会。の皆さんがよかった。

世代的にはAKB隆盛、
坂道グループの全盛に
青春、を過ご
>>続きを読む

四月の永い夢(2017年製作の映画)

5.0

朝倉あきさんが好きなので
彼女が夏の国立を
漂うように生きてるのが
良かったです。

蕎麦屋とか夏の集まりとか、
重めな好青年と軽い教え子とか。
立ち入りすぎない人間関係も
好みでした。

内容として
>>続きを読む

スターダスト・メモリー(1980年製作の映画)

3.7

彼の映画は
芸術的な近況報告ですね。


当時の彼の
うんざりしてる感じがありつつ、
明確な〝やりたい事〟を
やろうとする熱量があります。

「ナルシストだとの声がありますが」
「ギリシャ神話で例える
>>続きを読む

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

4.5

この際内容はまず置いといて…
ロビンウィリアムズが
出てきた時の安心感たるや。

防衛本能の話がよかった。
あとはもう僕が感想をコネる必要ない
おそろしく丁寧でまっとうな話。

みんな元気(2009年製作の映画)

3.8

妻に先立たれた夫が
子供4人を訪ねる小津い話。

突然来て困らせて
勝手に拗ねたり、
バッグに持ち手とキャスター
ついてるの知らなかったり、
それ知ったら無分別にどこでも
ガラガラ音立てて使ったり、
>>続きを読む

ジャック(1996年製作の映画)

4.2

コ…コッポラ…?

4倍の速さで歳をとる少年を
ロビンウィリアムズが演じる。
コメディらしい軽快さと、
彼の数奇な運命から
人生とは何かを問いかける
どっしりとしたテーマ。
『パッチアダムス』
『レナ
>>続きを読む

フロム・ダスク・ティル・ドーン(1996年製作の映画)

3.6

前半をそのままやれば
それで一本できるものを
台本引きちぎって
別の本縫い合わせたみたいな映画。
前半で十分見応えがある分、
突き落とされた感満載。
そういう意味では登場人物達と
同じ体験ということに
>>続きを読む

世界でいちばんのイチゴミルクのつくり方(2014年製作の映画)

3.5

子どもの自由な発想を
大人が真似しようと頑張った感じ。
ぶっ飛び方も大人の発想の域を
出ないけど、創意工夫を感じる。

やりたい事言いたい事はわかる。

子供たちが可愛い。

噂の二人(1961年製作の映画)

4.0

オードリーヘップバーンと
シャーリーマクレーンの共演。
それだけで見たくなるけど
その魅力で鑑賞するには
あまりにも酷なストーリー。。

2人とも素晴らしいから
見る価値はあるんですけども…

それに
>>続きを読む

密偵(2016年製作の映画)

3.7

主人公が
統治下の朝鮮で日本の警察に属する
という複雑な立場にありながら
スマートに話が進みます。
のっけから終わりまで保たれる
スパイものらしい緊張感と
品のある衣装やセットも良かったです。

コン
>>続きを読む

刑事物語(1982年製作の映画)

3.5

独特ですよね、
武田鉄矢のアクション。
素早く見せるけど
あの特徴的なプロポーションが
「素早い」というより
「ちょこまか」に見せてしまう。

もちろんそれが
魅力なんですけど。

寅さん、石立鉄男、
>>続きを読む

グッドフェローズ(1990年製作の映画)

4.0

テンポが良くてスタイリッシュ。
音楽が軽いから余計そう感じる。
2時間半もあったんですねってなる。

ギャングものだね〜 という感想。
胸に残る重いものはないけど
相変わらずデニーロはキマってる。
>>続きを読む

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

5.0

口呼吸になる。

坂元裕ニさんの
ととのった言葉を
浴びにいくつもりで
劇場に入ったものの、
あっけなく〝いち観客〟に
なってしまいました。


むぎくんのような、
絹ちゃんのような、
別府くんのよう
>>続きを読む

あなただけ今晩は(1963年製作の映画)

3.9

愛を込めて、
「おもろかったらなんでもええわけとちゃうど😂」という感じ。

だいぶ前に見た『アパートの鍵貸します』がとてもよい印象で残っていたので、同じスタッフとキャストのこの作品も前々から見たいと思
>>続きを読む

ゆきゆきて、神軍(1987年製作の映画)

4.5

敗戦後に戦病死という不可解な処理をされた兵士。彼らの死の真相と当時の様子を明らかにするべくアナキスト奥崎謙三が当事者たちに詰め寄る凄まじいドキュメンタリー。

言いたいことは分かるけど、彼みたいな尋常
>>続きを読む

大統領の陰謀(1976年製作の映画)

3.7

ウォーターゲート事件そのものと
合衆国の政治を多少でも齧ってないと
なかなか難しい内容。

断片的な証拠から
地道に繋いでいく
過程なので派手さはなく、
少し気を抜くと
たちまち置いていかれる。

>>続きを読む

蜘蛛巣城(1957年製作の映画)

3.9

公開されてから
ものすごい時間が経ってるから
「VFXもないのにすごい迫力!」
みたいな低予算映画のような
評価のされ方する事が多いけど
やっぱり凄いです。

これはゴールデンコンビに
軋轢生じてもや
>>続きを読む

男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋(1982年製作の映画)

5.0

艶かしいいしだあゆみ。
心の幼い寅さん。

見るからに
幸薄そうで儚げな
それでいてしたたかさのある人。
いしだあゆみうますぎる…

これは寅が敵う相手じゃないよ…

今流行りの言葉でいう
共感性羞恥
>>続きを読む

大誘拐 RAINBOW KIDS(1991年製作の映画)

4.2

爆笑問題太田さんが
ガンバレルーヤまひるに
薦めたとの事で鑑賞。

身代金100億円の
まさに大誘拐。
次々繰り出される
奇想天外な展開と、
終始安心して見られる
ほっこり感。

取り分でもめるどころ
>>続きを読む

Mank/マンク(2020年製作の映画)

3.9

教養不足を恥じる…
勉強して何度も見れば
本来の価値がよりわかると思う。

それにしてもよかった。
カリフォルニア州知事選
におけるマンクの憤りは
このあいだの米大統領選にも
通ずるものがあると思う。
>>続きを読む

ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

3.6

全編イメージ映像みたいな映画。
外からやってきて見ると
東京はこんなに味気なく
居心地のわるいどこか不気味で
空っぽな街にみえるのか。

ソフィアコッポラの作品は
どうしても流し見しちゃう…


終始
>>続きを読む