赤尾慎之介さんの映画レビュー・感想・評価

赤尾慎之介

赤尾慎之介

映画(355)
ドラマ(1)

TOKYO!(2008年製作の映画)

2.8

3人の外国人監督が『東京』を舞台に描くオムニバス映画。3作品とも、わかりづらい『世にも奇妙な物語』といった感じで、あまり好みではなかった。

ミシェル・ゴンドリー(フランス人)の『インテリア・デザイン
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天使と悪魔(2009年製作の映画)

4.2

『ダ・ヴィンチ・コード』と違って原作は読んでいないので、原作の優劣や原作を忠実に描けていたのかといった観点からは評価できない。

だが、純粋に映画として評価するならば、

①終盤のどんでん返しを含む最
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約束(1972年製作の映画)

3.9

岸惠子の美しさを愛でるための作品。岬の宿で煙草を蒸すシルエットには唸らされた。

萩原健一演じる中原は、手塚さんの落ち着きのなさと私の軽薄さを足したような男で、思わずニヤニヤしてしまう。

ストーリー
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鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)

3.8

途中までは、胸が苦しくなる老人のラブストーリー。でも、終盤のドンデン返しで、またしても胸が苦しくなる。。。

一度観ただけではすべてを理解できず、解説を読んで再鑑賞したくなる映画……でもあるけど、やっ
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雪之丞変化(1963年製作の映画)

3.6

歌舞伎でもおなじみの『雪之丞変化』。主演の長谷川一夫は当代のスターだけれども、はたしてこの役が適任だったのか……。

たとえば吉永小百合のように、どの時代の人が見ても「美しい」と評価される人はいるが、
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炎上(1958年製作の映画)

3.8

初めての市川雷蔵作品鑑賞。美形のヤサ男としてスター街道を歩んでいた雷蔵が、吃音の内気な青年を演じ、見事に演技派俳優としての地位を確立することとなった作品。

三島由紀夫の『金閣寺』を映像化するにあたっ
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妻への家路(2014年製作の映画)

4.0

夫(チェン・ダオミン)も、妻(コン・リー)も、穏やかながらも確かな演技力で、それぞれの苦悩を静かな迫力で伝えている。娘役のメリハリのある演技も、物語全体にアクセントを加えていている。

ラストシーンに
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細雪 ささめゆき(1983年製作の映画)

3.7

2021年、1本目。

「こんな時代があったのだなあ」「こんな価値観で人生を過ごした人がいたのだなあ」といった距離感で鑑賞するが吉。

若い頃の吉永小百合が見られるのは貴重。日本人形のような美しさと、
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ホワイト・クリスマス(1954年製作の映画)

3.7

戦後9年目で描かれた世界観。こりゃ戦争負けるよなあ。

映画にもついリアリティを求めてしまう私ではあるが、ここまで幸福感が約束されている物語であれば、虚構も登場人物の浅はかさも許せてしまう。

歌もダ
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戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

4.0

数年ぶりの鑑賞。前回は「たけしも坂本龍一も若いなあ」といった程度の感想にとどまったが、2回目の鑑賞では東洋と西洋の価値観の交錯、戦時下での狂気、のちの『御法度』にもつながる男性に惹かれる戸惑いなど、多>>続きを読む

アラビアのロレンス/完全版(1988年製作の映画)

3.6

『ベン・ハー』より圧倒的に長く感じた。何でだろう。

集中力を欠いてしまうと、途端に置いていかれる。展開が速いというわけではないのだけど……。

数年経ったら、また観てみようかな。

ラクダ最強。

存在のない子供たち(2018年製作の映画)

4.2

ゼイン少年の演技力に圧倒される。演技初経験なれど、映画の主人公と同じような境遇を生きてきたことでリアリティのある演技になったとのこと。それにしてのあの表情、あの表現力にはやられた。この世界に対する怒り>>続きを読む

ベン・ハー(1959年製作の映画)

3.8

4時間近いけど、あまり飽きることなくテンポよく見れる。馬車レースの迫力は圧巻。お金をかけただけはあると感じられる壮大な作品。

顔出しNGの神を讃える映画。

37セカンズ(2019年製作の映画)

3.8

障害のない母のほうが、よっぽど“不自由”だった。ラストシーンを境に、自由に生きていけるようになるといいよね。過去にも、娘にも縛られることなく。

本筋とは関係ないのだけど、タイでの抱擁シーンを見て、お
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顔のないヒトラーたち(2014年製作の映画)

3.7

敬愛する父までが……という展開は、観ているこちらまで心が折れた。

ちょうどこの映画を鑑賞した直後に、鳩山元総理の「無限責任」発言が大バッシングを受けていたので、「いやいやドイツではね」と喉元まで出か
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ヒトラー 〜最期の12日間〜(2004年製作の映画)

3.6

終盤まではヒトラーの冷徹で傲慢な人柄と、ふと見せる優しさを交えながら彼が死へと追い込まれていく姿を描いているのだが、ラスト20分は「その後」の世界を描いており、ここに明確な境界線が引かれる。

生き延
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ポンヌフの恋人(1991年製作の映画)

3.2

映画好きの方からの評価は高いみたいだけど、個人的には好みではなかったかな。物語がゆったり進むことは問題ないのだけど、おそらく私は言語を重視する人なので、ここまで極端にセリフが少ないと退屈してしまうみた>>続きを読む

終電車(1980年製作の映画)

3.8

若きカトリーヌ・ドヌーブを堪能。でも、それだけじゃなくて、この作品に終始流れる空気感が好きだなあ。どこか気だるいのだけれど、退屈させない感じ。この監督の他の作品も観てみたくなる。

初見ではつかみづら
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グレート・ディベーター 栄光の教室(2007年製作の映画)

3.9

ディベートが日本に根付いた文化だったら、絶対にのめり込んでたなあ。負ける気がしない。

ヘンリー視点の物語でも良かった気がする。そのほうが終盤の展開も、さらにこみ上げてくるものがあったのかなと。

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1984(1984年製作の映画)

3.7

原作を読んでいる人からしたら、ものすごく消化不良に感じられるのではないだろうか。どうしても2時間という枠に収めようとするならこうなるのだろうが、だったら4時間かけてでもじっくり描いてほしい気もする。>>続きを読む

ネットワーク(1976年製作の映画)

3.5

あらすじを読んで期待MAXで臨んだけど、なんか散漫とした映画だった。後半はずっとスマホをいじってしまった…。

でも、テーマは面白いと思うので、いまの時代でリメイクしてくれたらいいな。

『ゴッドファ
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エレファント・マン(1980年製作の映画)

3.6

主人公を不憫に思う気持ちがあっても、この時代に生まれていたら彼を苦しめる側の人間に回らないとは限らない。人間とはそれくらい都合が良く、ええカッコしいな生き物。

さすがに女優の終演後の振る舞いにはグッ
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デッドマン・ウォーキング(1995年製作の映画)

4.0

テーマ性、役者の演技、演出やテンポ、どれを取っても満足できるレベルで、「ティム・ロビンスやるな」というのが率直な印象。

ヘレンが被害者の両親まで訪れて話を聞こうとする姿勢は、はたして愛なのかエゴなの
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ 完全版(1984年製作の映画)

3.7

4時間という長編だが、そこまで長さを感じさせない。時系列で描いてくれたほうがわかりやすいと思うものの、時系列で描いたら冗長に感じられてしまうのかも。

ラストシーンでの笑顔はどういう意味なんだろうなあ
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告発(1995年製作の映画)

3.9

「殺人犯と弁護士の友情」に主眼が置かれがちだが、個人的には「正義を貫く弟 vs 長いものに巻かれる兄」という構図をより際立たせても面白い作品になったのではないかと思う。

ワインで言えば「骨格がしっか
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ハムレット(1990年製作の映画)

3.5

『マクベス』や『オセロ』は主人公の心情に入っていけたけれど、『ハムレット』は「メンヘラこじらせ男子」の域を出ない描かれ方のように感じられてしまって、感情移入するどころか嫌悪感すら覚えてしまった。

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ナザレのイエス(1977年製作の映画)

4.0

6時間はたしかに長いが、聖書を忠実に再現しながらも、しっかり人間ドラマとしても成立しており、非常に素晴らしい造りだと評価できる。

『最後の誘惑』はイエスを狂人のように描いてると感じたが、この作品のよ
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夏至(2000年製作の映画)

4.0

『ノルウェイの森』が酷評されたトラン・アン・ユン監督の3作目。

鮮やかな色彩も、ねっとりとしたベトナムの空気も、ハロン湾の水上生活のシーンも、すべてが美しかった。

映像が美しすぎてストーリーに没入
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永遠の語らい(2003年製作の映画)

3.3

2003年とそこまで古い映画でもないのに、どうしてあんなに古びた感じの映像にしたのだろう。各地、曇り空が多かったのも意図的なのか気になった。

にしても、ラストがあまりに唐突だよ。

リトル・ブッダ(1993年製作の映画)

3.7

27年前の映画とは思えないほど映像が美しかった。

3人の子どもの登場とその結末には釈然としないものが。もう一捻りできなかったのかな。

王子時代のキアヌ・リーブスが死や苦難を知っていく過程がいちばん
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家路(2001年製作の映画)

3.2

テーマとストーリーは好み……のはずだったけど、とにかく退屈。起伏に乏しい、淡々と進む映画が好みな私でも、途中で飽きてしまうほどだった。特に舞台上の芝居のシーンはあんなに長くなくていいと思うけど。孫の存>>続きを読む

楢山節考(1983年製作の映画)

3.9

緒形拳があれだけ控えめな演技なのに、隠しきれない色気が滲み出る。とはいえ、見せ場は終盤のみ。もう一度『復讐するは我にあり』を観たくなる。

親殺しという最大の禁忌さえも、「山岳信仰」と「村の掟(集団心
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セルピコ(1973年製作の映画)

3.8

孤立無援のなかで正義を貫くことが、いかに耐えがたい苦難を生むのか。アル・パチーノが信念と孤独を、ほんのり狂気を交えながら、うまく表現している。

ヒロイン役をもう少し魅力的に描いたほうが、物語に厚みが
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若者のすべて(1960年製作の映画)

3.9

なぜロッコはあそこまでシモーネに寛容なのか。その気質をただ「家族思いのイタリア人らしいよね」というステレオタイプだけで片づける気にはなれなかった。

回想シーンで幼少期のエピソードが挿入されて、その謎
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キリング・フィールド(1984年製作の映画)

3.8

クメール・ルージュの狂気や異常性、そして歴史的にどういう文脈で何が行われていたのかを知ろうと思うと、かなり情報が不足していて置いていかれる。

しかし、ピュリッツァー賞受賞のジャーナリストのエゴと良心
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ビルマの竪琴(1985年製作の映画)

3.8

『ひょうきん族』のたけしのパロディではさんざん見ていたけれど、映画自体はこれが初見。もう35年も前の映画なのだなあ。

いったい、私はどれだけ水島の決意や覚悟を理解できているのだろう。いまの日本に、ど
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