ゆうしゅんさんの映画レビュー・感想・評価

ゆうしゅん

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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.3

世界的な大ヒットなのに日本では未公開に終わるのかと諦めていたが、ようやく観賞できた。
学生時代、物理学を研究していたので、アインシュタイン、ボーア、ハイゼンベルクと次々と登場するスター学者に心惹かれた
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.5

GCS池袋で観賞。凄まじい映像体験だった。
私の映画人生でも、アラビアのロレンス、2001年と並ぶ衝撃度。よくぞあのSF小説の金字塔をここまで映像化したな。長生きはするもんだ。映画館を出ると砂歩きをし
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ナショナル・シアター・ライブ 2024 「ディア・イングランド」(2024年製作の映画)

4.0

三度の飯と並んでサッカーと演劇が大好物の私にとってマストな舞台が映像で観られると、日本橋へ。
ベッカム、ルーニーらがいながら不振のイングランド代表を率いたサウスゲート監督と選手を描いた物語。
倉敷保雄
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.5

ミッドサマーでぶっ飛んだ世界を見せてくれたアリ・アスター監督の最新作で、どうしても期待値上げて見てしまう。
前半は、マッドマックスぽい都会の治安悪化をドタバタなスプラッター・コメディで描いて最高だった
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.5

オッペンハイマーと並ぶ、今年のアカデミー賞有力作ということ。
フランケンシュタインぽいダークSFをベースに、女性解放を謳う朝ドラ風の隠し味がピリリと辛いコース料理の観。
子供の脳が移植された主人公の女
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枯れ葉(2023年製作の映画)

4.0

今年の映画初めは、この作品。
あれ?この監督、引退したんじゃ?宮崎駿みたい(笑)
『PERFECT DAYS』みたいに、ミニマリズムな演出だけど、ジワジワ心に響く。所々でウクライナ情勢を伝えるラジオ放
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.5

ヴィム・ヴェンダースが東京を舞台に役所広司主演で撮り、カンヌ男優賞。渋谷区の公衆トイレを清掃する日々を描く。主人公はほとんど喋らない。実験的な作品に見える。観客の想像力をMAXまで高め、ようやくドラマ>>続きを読む

ナポレオン(2023年製作の映画)

4.0

ナポレオンの生涯を2時間半に収めるには無理があることは百も承知。総集編を見てるみたいという批判もあるが、自分としては十分に楽しめた。マリーアントワネットのギロチン、エジプト遠征、アウステルリッツの会戦>>続きを読む

暗殺のオペラ(1970年製作の映画)

3.5

「暗殺の森」を見た勢いで、昔WOWOWで録画したこの映画も見る。これも、ファシズムに巻き込まれる人達のドラマ。しかし、イタリア、凄いな。田舎にもあんなオペラ劇場があるのか。

暗殺の森(1970年製作の映画)

4.5

4K修正版をU-NEXTで。1900年、ラストエンペラーはリアルタイムで体験していたので、つい見たつもりになってたけど。こんなに凄い作品だったとは。まるでカラヴァッジョの絵のように、バキバキに決まった>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.0

今回は、終戦後の昭和22年に、東京がゴジラに襲われるという設定。駐留米軍はソ連との争いを避けるために、ゴジラの上陸を静観。旧日本軍の人達が、廃棄されかけた軍船などを使って対抗するというものだ。ゴジラの>>続きを読む

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

3.5

SF大好きですが、アメコミものは食傷気味なので、今回のようなオリジナル企画は歓迎。
核攻撃への報復のためAIとの戦争を始めた西欧VS「AI」と共存するアジアという対立構造が面白い。
宇宙ステーションか
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キリエのうた(2023年製作の映画)

4.0

岩井俊二らしい繊細で美しい独特の映像美が、178分という尺を全く感じさせない。BiSHのアイナ・ジ・エンドが運命に翻弄される路上ミュージシャンを演じる。彼女の圧倒的な歌の力があったから成立した傑作だ。>>続きを読む

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

3.8

『イコライザー THE FINAL』。言わずと知れた、私が大好きな「舐めてた相手が実は殺人マシーンでした」映画。今回の相手はイタリアンマフィア。虐げられる村人のために立ち上がり、身の回りの小物を武器に>>続きを読む

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.0

『ジョン・ウィック:コンセクエンス』。控え目にいって最高!2時間49分を感じさせない圧倒的なアクションシーンの無限連射。パリのサクレクール寺院で、キアヌ222段の階段落ち。真田広之vs座頭市ドニーのバ>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

4.0

グロそのものの描写は控えめだが、かなりメンタルにくる。「地獄への道は善意で舗装されている」というが、正義中毒に駆られた集団の狂気は本当に恐ろしい。

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.5

大好きなウェス・アンダーソン監督の新作。オシャレで可愛い映像に溢れていたけど、米国の演劇事情が分からないと乗っていけないところもあり、前半は少しウトウト。でもアレが出現する場面から話が回り始め、引きこ>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.3

ジブリが苦手な私ですが、宮崎駿監督の遺作と言われ、前情報を全く伝えない斬新な宣伝に釣られて見てきた。監督らしい可愛い化け物ファンタジー満載でポカーンとなる。監督の悪夢の中を探検する、フェリーニみたいな>>続きを読む

オルメイヤーの阿房宮(2011年製作の映画)

3.0

シャンタル・アケルマン監督つながりで、Amazonプライムのチャネルで視聴。
『地獄の黙示録』のコンラッドの処女小説が原作だったとは。
欧米の文化の押しつけや家父長制的な抑圧などが独特の視点で描かれて
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.0

いや~恐れ入りました。
予告編で出てくる断崖絶壁からバイクで飛び降りるシーンはじめ、息継ぐ暇もないスリリングなシーンの全部乗せ。2時間43分がアッという間。
アクション映画もここまで突き詰めると、アー
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ナショナル・シアター・ライブ 2023 「オセロー」(2023年製作の映画)

3.5

人間が嫉妬で滅ぶ姿を突き詰めた悲劇だが、今回の演出は人種差別に加えて、ミソジニー(女性蔑視)を重視してた。

インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

3.0

このシリーズ、1と2で大ファンになったけど、その後は飽きてきたので、見る気はなかった。でも期待ハードル下げて見たら、結構面白い。ジョンウィリアムズが爆音で流れるとテンション上がる。
出だしのアクション
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ナショナル・シアター・ライヴ 2016「ハムレット」(2015年製作の映画)

4.0

8年前、カンバーバッチ主演ということで、10万枚チケットが即完売した話題の舞台。衣装や設定は現代に寄せているけど、「生きるべきか死ぬべきか」等の古典的な名台詞は今も私たちの心を鋭く射貫く。
冒頭、ハム
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囚われの女(2000年製作の映画)

3.5

主人公の恋人さん、自分の邸宅で一緒に住んでるけど、ベッドも別々。透きガラス越しに別々にお風呂に入る。「あなたの部屋でイチャイチャする?」と言われても、「いや、いい」と断って、服を着て愛撫するだけ。だけ>>続きを読む

アンナの出会い(1978年製作の映画)

4.0


映画『TAR/ター』へ大きな影響を与えたとされるアケルマン監督の『アンナの出会い』見たら、本当に驚いた。廊下を歩くところを横から撮ったアングル、ホテルの窓を開ける動作、タイミングが見事に一致。映画監
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ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

4.5

途方もなく長い題名の映画。
英国映画協会が昨年発表した史上最高の映画100第1位に選ばれたとか。へぇ?私、映画ファンなのに全く知らん。
東京で今上映しているので見てきたら、いや〜凄いとしか言いようのな
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怪物(2023年製作の映画)

3.8

『怪物』は羅生門形式の映画。
小学校で起きたイジメを、母の視点→先生の視点→子どもの視点と、本質に迫る内容になっている。
前半は学校側の対応があまりにクソ過ぎて気分が悪くなる展開。さすが坂元裕二の脚本
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.2

公開を待ちわびていたTAR。
ベルリンフィル初の女性首席指揮者がパワハラで失脚する物語で、指揮者役のケイト・ブランシェットがキレッキレ。
独語でリハーサルする佇まいだけで5億点です。
クラシック大手レ
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劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE(2023年製作の映画)

4.0

シリーズ第3期から離脱したライト層のワシだけど、評判いいので見てきた。難解なクライムSFの世界観が全開で、頭がクラクラしたけど、トータルとしては最高でした。やはり常守朱と狡噛の恋愛に発展しないバディの>>続きを読む

茶飲友達(2022年製作の映画)

4.0


単館系からジワジワ話題になった作品。実際に摘発された高齢者売春クラブが舞台に。高齢者の性というタブーを扱いながらも、若者にも広がる社会的孤立や閉塞感を描く。人間は結局、孤独に耐えられない生き物。家族
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.0



スピルバーグの最新作。
彼が映画を志す原点となった幼少青春期の家族との交流。
陳腐な映画賛歌だろう、でもガキの頃から見てきたスピだもん。付き合うかと行ったら、とても面白くてビビった。
そして、映画
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

4.0

黒澤明『生きる』は海外でも評価が高いド名作。
リメイクって無謀な。脚本がノーベル文学賞のカズオイシグロ?じゃ見に行くかと。
うわっ、めちゃ泣いてしまった。
舞台は戦後間もない英国に変えてるけど、設定は
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.5

潰れそうなコインランドリーを営む中国系の60歳女性が、宇宙の危機を救うため、マルチバース(平行宇宙)でカンフーアクションするぶっ飛んだSF。アカデミー受けしにくい作風なのに、LGBT・アジア移民・承認>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.5

昭和ライダーはリアルタイム世代ではあるけど、熱烈なファンではない。どちらかというとキカイダー派。
それでもショッカーとの戦闘シーンを、ちゃんと大人が観賞できる残酷バイオレンス・アクションに仕上げ、サイ
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Winny(2023年製作の映画)

4.0

噂に違わずメチャ面白かった。
法廷モノとして、
司法・警察腐敗を暴く社会派としても、
見どころが多い。
2000年代前半、日本を駆け巡ったファイル交換ソフトWinny。
ソフト開発した天才プログラマー
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