茂野介里さんの映画レビュー・感想・評価

茂野介里

茂野介里

二流の人

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

3.0

これは、エンタメは信じているが、映画を信じていない人の映画だ。見やすい作品だと思うし行間を詰めていく工夫は評価したいが、僕は総体的に好きではない。

マイノリティ・リポート(2002年製作の映画)

4.0

冒頭の運びは素晴らしく、遊具がとてもカッコいいのだが、途中から怠くなっていく。要はあざとい。しかしスピルバーグの作品の中では相対的に薄めな方で楽しめた。リンカーンの目がくり抜かれて、南北戦争の銃で終わ>>続きを読む

レディ・ガイ(2016年製作の映画)

4.5

ロドリゲス演じるオトコ女が自分で自分を承認するため彼女と別れて、レクター博士紛いのシガニーウィーバー演じる整形外科医と対決する姿に感動。シガニーウィーバーは他人に承認されたい気持ちが表に出てしまい過ぎ>>続きを読む

北野武 神出鬼没(1999年製作の映画)

3.9

蓮實と北野武の微妙な距離感がいじらしい。これは恋愛映画である。

希望のかなた(2017年製作の映画)

3.3

【追記】高評価のつもりだったが、やっぱりラストが気になった。ネタバレになるが、ラストの主人公を刺したバカ右翼のことがあまり説明されていないのは決定的に良くないと思った。彼にも人生があるわけでね。これは>>続きを読む

欲望のあいまいな対象(1977年製作の映画)

3.6

フローベールのような話だなと思った。期待よりも普通の映画で可もなく不可もなく。こういうのなら小津の方がうまいんではなかろうか

宇宙戦争(2005年製作の映画)

3.8

少女が美しく、『ジュラシック・パーク』でもやりやがったクソつまらないかくれんぼと、何箇所かあるあざといシーンがなければいい作品だったと思う。特に宇宙人に殺された人間たちが着ていた衣服がヒラヒラと舞うシ>>続きを読む

フライト・ゲーム(2014年製作の映画)

4.0

リーアム・ニーソン演じる匿名の保安官が捜査し監視する側だった序盤から、徐々に観衆に見られる側へと追いやられ、ついには犯人の嫌疑がかけられてしまうサスペンスは素晴らしかった。みんなを見ていたリーアム・ニ>>続きを読む

ダーク・シャドウ(2012年製作の映画)

4.0

後半だけの視聴なんだけども、なんだろう。死人の方が愛があるというモチーフをほんとうにストレートにやっていてティムさんの中では交換が持てる作品だ。

ナイトメアー・ビフォア・クリスマス(1993年製作の映画)

4.0

子供のときにほんとうに好きだった映画なんだけど、ブギーはほんとうに怖かった。今みると怖い布を纏っているけど、中身は毛虫でしかないというコメディだなとわかる。

バットマン リターンズ(1992年製作の映画)

4.2

非リアのバットマンがリア充になろうとしているペンギンの足を引っ張る映画で、観ててペンギンが可哀想になった。みんな下になればなるほど、自分を安心させるために上ではなく、嘲るための下をつくるわけだよね。

ラスト・オブ・モヒカン(1992年製作の映画)

4.5

視線の誘導で魅せられる傑作。狙ったものは打ち損じるが、狙わず適当に撃つラストはガンガン当たっていて、これだからマイケル・マンはやめられないぜと思った。

マイアミ・バイス(2006年製作の映画)

4.9

毎度のことながら、マイケル・マンには泣かされてばかりいる。見えない敵を不可視のものである熱源の光によって把握するスナイパー、見えるものが撃てず、転ぶことで、見えていなかった辛うじて見えるようになる足を>>続きを読む

ファイヤーフォックス(1982年製作の映画)

4.7

イーストウッドの素晴らしさとは、何と言っても「愛嬌」ではないだろうか。まずパッケージが面白い。無敵の男が乗った飛行機は、そりゃ強くなるわな。前半のサスペンス部分ではショットとショットの繋がりがかなり無>>続きを読む

ハートブレイク・リッジ/勝利の戦場(1986年製作の映画)

4.8

フルメタルジャケットよりも、断然にこちらの方が傑作なのだが、あまり知られてない。「ハートブレイク」=失恋者の物語で、戦争に負けるということは帰る場所をなくす事に他ならない。ベトナム戦争で帰還したは良い>>続きを読む

裏切り者(2000年製作の映画)

4.4

小道具が素晴らしい。前科者が社会に復帰しようにも、トンネルから出ることが出来ず、けっきょく腐敗した世界にまた入ってしまう物語で、ニューヨークの労働者階級の暮らしを描くため、非常に庶民的な家具が冒頭から>>続きを読む

インサイダー(1999年製作の映画)

4.7

マイケル・マンほどの芸術家となると、考える前に撮るのだろう。ありもしない虚像と名誉に悩むラッセルクロウに対比されるアルパチーノ。ラストの告発ビデオを観る子供たちの姿はハッピーエンドなのかバッドエンドな>>続きを読む

ALI アリ(2001年製作の映画)

4.5

ラストの相手を挑発して体力を消耗させる戦いがシブい。雨でラストを飾るのもマイケルマン的。ほんとうにこの人はなにを撮ってもうまいな。

ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー(1981年製作の映画)

5.0

車に反射した夜景の光と音楽が美しい。車のライトによって顔に影ができる組長や冒頭のセリフなくモーションですべて説明できる銀行破りの演出は圧巻と言わざるを得ない。これは夜の光に反射して美しく光る高級車のよ>>続きを読む

キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

3.3

序盤で前作の人物を皆殺しにするのは思い切った作戦だが良い方向に出たと思う。ただ『キングスマン』である必要があるのかどうか。アメリカもので作らせたら良かったんじゃないかな。

ブラックハット(2015年製作の映画)

5.0

サーバーのなかを蠢く電気信号のように、僕たちは世界中を動き回る群衆である。本作はそんな夜によって光が強調される街灯のような世界とハッカーカップルが自由を求めて光の混沌と戦う作品である。今まで『ヒート』>>続きを読む

ドミノ(2005年製作の映画)

2.7

『エネミーオブアメリカ』では嵌っていたカメラがカチャカチャうごく撮影がまったく嵌ってなくて笑ってしまった。

アンダーカヴァー(2007年製作の映画)

5.0

いづれにせよ主人公は父を失うストーリーを丁寧に描ききった傑作。ニューヨークの雨が印象的で『ミスティックリバー』を想起した。

戦争のはらわた(1977年製作の映画)

4.7

シュタイナーの心理とアクションをうまく交錯させて、エモーショナルを掻き立てる傑作。シュタイナーとそのほかの軍人の違いは、戦争の後があるかないかである。シュタイナーには戦後はない。戦争という現在を生き続>>続きを読む

ホワイトハンター ブラックハート(1990年製作の映画)

4.9

一見すると主演がイーストウッドではない方が良い様にみえるが、実はそうではない。ヒューストンを演じるのがおっちょこちょいな喜劇風の役者なら、単にラストで観念して映画を作り始めたということになるが、これを>>続きを読む

シモーヌ(2002年製作の映画)

3.6

娘以外が烏合の衆。アルパチーノに監督をやらせるのが問題だったって話ではないか。

コラテラル(2004年製作の映画)

5.0

ジェイミーフォックス演じるタクシー運転手が山羊髭トムさん演じる殺し屋に人生を指南される作品。伏線の回収、演出は満点。同じような主題を扱っている『タクシードライバー』よりも、断然こっちの方が面白い。なに>>続きを読む

フェイス/オフ(1997年製作の映画)

3.9

水が飛び散るシーンが砂のようでうつくしかった。

デジャヴ(2006年製作の映画)

4.7

凄い。妙に動くカメラと撮られていること意識させるトニスコの演出と合った題材である。時間は不可逆である。そして時間芸術である映画は夢を観せてくれる。その夢がいくらか道理に合わなかったとしても問題ではない>>続きを読む

ヒート(1995年製作の映画)

4.9

素晴らしい恋愛映画。仕事の中で生きる男の話なのだが、それは「仕事」が恋人になってしまっている人間のことだろう。アルパチーノにしろロバートデニーロにしろ、逝ってしまった同僚の目を十字架のように背負いこん>>続きを読む

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

4.2

面白い。何者かになろうとしている少年を取り巻く三人の女性の物語。彼女たちは少年に影響を与え、少年もまた影響を受けようとするのだが、女たちの方は一歩も外には出ず枠の中で収まりきり、少年は一人相撲している>>続きを読む

メッセージ(2016年製作の映画)

3.0

ぼくが昔『涼宮ハルヒの消失』が好きだったことを思い出させてくれた作品である。中学生だったか、あの時は雪降り積もる中で一人たたずむ長門有希の姿が単に美しいとだけ思っていたが、今思うとあの作品はキョンが日>>続きを読む

パブリック・エネミーズ(2009年製作の映画)

3.9

長い。しかしドン・シーゲルに対するリスペクトを感じた。良作

全員死刑(2017年製作の映画)

2.9

ラストのリビングの斜め上からのショットは『カリスマ』に似た不穏さを感じたものの他は不気味さもユーモアもちょっと感じられなかった。機材がよくなった結果『孤高の遠吠』にあったノイズがなくなってしまい、聞き>>続きを読む

エネミー・オブ・アメリカ(1998年製作の映画)

3.8

『パブリック・エネミーズ』と間違えて予約したのだが、これが大当たりだった。まず、しきりに映る砂嵐、湯気、日射といった、観ることを妨害する「ノイズ」が非常に美しい。監視社会というよりも、監視社会につきも>>続きを読む

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