朱音さんの映画レビュー・感想・評価

朱音

朱音

シネマ忘備録:2018/06/22~
評価基準として☆4以上は文句なしの傑作。
4.5以上はパーソナリティに触れる作品などが多く含まれる。

映画(91)
ドラマ(0)

アシュラ(2016年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

清々しいほどにクレイジーな韓国ノワールの快作。

悪徳市長と、これまたおよそ正義とは程遠い検察捜査官の対立を、その両者の板挟みの立場となってしまった刑事ハン・ドギョンの視点で描いた本作。
冒頭のドギョ
>>続きを読む

ザ・ギフト(2015年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

物語自体はネット掲示板などでよく見られる卑近なもので目新しさはないが、それなりに信憑性を感じるし、何というか嫌味のようなものが生々しく伝わってくる。

本作はサイコスリラーとしてカテゴライズされており
>>続きを読む

ロッキー(1976年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

勝つ為の、ではなく、負けない為の闘い。と言うのが何より最高のメッセージ。

折をみては定期的に鑑賞したくなる本作。
シルヴェスター・スタローンという映画人の実人生とも深くリンクしたロッキー・バルボアと
>>続きを読む

アンフレンデッド(2015年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

全編を通して主人公が見ているPCのデスクトップ画面のみで描かれるというアイディアが何より秀逸で、POV形式の派生として、ひとつの可能性を見せた作品。
その見せ方にも様々なPC・アプリケーション特有のギ
>>続きを読む

NERVE ナーヴ 世界で一番危険なゲーム(2016年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

SNSや動画投稿などのエッセンスを視覚的にふんだんに取り込んだ映像は、この手のものを積極的に扱った作品群の中で頭ひとつ抜けて上手いと思う。物語上の必然性もあるし、レトロ・ゲームを想起させるカラフルでポ>>続きを読む

ゼロ・ダーク・サーティ(2012年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

9.11以降、CIAのパキスタン支部に派遣されたチームによる約10年にも及ぶアルカイーダの指導者ウサーマ・ビン・ラーディン追跡の捜査と、特殊部隊による潜伏現場への突入の瞬間を、ドキュメンタリックに描い>>続きを読む

サプライズ(2011年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

映画の主に前半の恐怖演出のクドさ、おなじみのそろーりそろーりからの驚かせ演出、不穏な空気を表した低音の音楽が終始鳴り続けるなど安易な表現が繰り返され非常に退屈。
面白味のないフレ―ミングと、モタついた
>>続きを読む

ディーパンの闘い(2015年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

冒頭、難民で溢れかえるキャンプの中をカレアスワリ・スリニバサン演じるヤリニが「この子供はあなたの子か?」「あなたたちの親はどこ?」と親を亡くした子供を探して訪ねて回るシーン。最初は保護する為にそうして>>続きを読む

泣く男(2014年製作の映画)

1.8

このレビューはネタバレを含みます

率直に言って、物凄くダサい映画だと思った。
ウエットな話をこれでもかというほどウエットな演出でもって、重いテンポ、回りくどい構成で描いていて非常に退屈に感じた。
そのうえサスペンスとしても、ノワールと
>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

センス・オブ・ワンダーに溢れたまさにパーフェクトな続編!

前作であれほどの最高打点を叩き出したジェームズ・ガン監督、ファンの期待値は大幅に上がり、凄まじいプレッシャーがあったのは想像に難くない。そ
>>続きを読む

マイティ・ソー バトルロイヤル(2017年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

前作と言っても良いのかな?2作目の「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」から一転してカラフルでポップなアクション・コメディ映画になった。

個人的にソーのシリーズは設定がぶっ飛び過ぎてて、キャラクターも
>>続きを読む

マン・オブ・スティール(2013年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

DCEUの一作目、マーヴェルと比べて色々言われがちだけれど、本作に限って言えば出来は悪くなかった。どころかコミック的な画のカッコよさ、完成度はとても高かったと思う。

ヘンリー・カヴィルの惚れ惚れする
>>続きを読む

インシディアス(2010年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

「死霊館」が大好きなのでこちらもかなり期待して観たが、ジェームズ・ワン監督は相変わらず物語の中心となる一家のキャラクターと彼等の絆を描くのが本当に上手い。
登場人物は皆、善良で親しみやすい人物たちなの
>>続きを読む

7月22日(2018年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ポール・グリーングラス監督の新たな代表作だと思う。
2011年7月22日にノルウェーで実際に起きた連続テロ事件の犯人ブレイビクと、彼の弁護を引き受ける事となったリッペスタッド弁護士、巻き込まれた被害者
>>続きを読む

ショーン・オブ・ザ・デッド(2004年製作の映画)

2.3

このレビューはネタバレを含みます

キャラクターは親しみやすく、下らない言い争いなどのやり取りもそれなりに小気味良くはあったが、全体的にいわゆる面白演技なのでコメディとしてもゾンビ・サバイバルとしても冷めてしまう。
思いのほかバイオレン
>>続きを読む

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017年製作の映画)

2.7

このレビューはネタバレを含みます

ホラー映画としては非常に残念な点が目立つ作品。
ペニーワイズはその人にとっての恐怖の対象を具現化してみせる事で、人間の恐怖心を食らって強大になっていく化け物なのだが、その設定があまり活かしきれていない
>>続きを読む

ザ・ロード(2009年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

終末を描いた作品でこれほど過酷で美しい作品には出会った事がない。
文明が崩壊し、自然が朽ち果て、あらゆる生物が死に絶える、灰色の世界が圧倒的なリアリティで描写される。

飢えや寒さに耐え、物資もなく汚
>>続きを読む

ノック・ノック(2015年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

キアヌ・リーヴス演じるエヴァンは愛妻家で子煩悩な、いわゆる善良な市民である。妻は芸術家として認められていて、自身も建築家として仕事に勤しみ、お金もあって、若い頃にはDJをやっていて、音楽へのこだわりは>>続きを読む

ハプニング(2008年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

M・ナイト・シャマラン監督自身が「シックス・センス」を大ヒットさせたことで一躍ハリウッドのスター監督の仲間入りを果たし、「アンブレイカブル」「サイン」とそれなりの成功を収め、その後のいくつかの作品でコ>>続きを読む

シングルマン(2009年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

はぁ…、溜息しか出ない。
香気漂う耽美でエレガントな世界観、愛する人を失い、人生を締め括ろうとする男の目に映る日常の、離れがたさ、何とも言えないもどかしさが哀感たっぷりに描かれる。

1960年代のロ
>>続きを読む

ジェーン・ドウの解剖(2016年製作の映画)

1.9

このレビューはネタバレを含みます

一家が惨殺された家の地下に埋められていたのは身元不明の女性の遺体。
冒頭の発見シーンでローラ・パーマーもかくやという白く美しい死体に、これから始まるであろう謎が謎を呼ぶ展開にワクワクした。

身元不明
>>続きを読む

ぼくのエリ 200歳の少女(2008年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

生きることの残酷さと、孤独な魂が身を寄せ合うように結ばれてゆく美しい映画。

撮影監督のホイテ・ヴァン・ホイテマによる被写界深度の浅いピント表現が素晴らしく、映像に独特の濃密さをもたらしている。
雪に
>>続きを読む

イントゥ・ザ・ストーム(2014年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

所謂ディザスター・ムービーの中でも竜巻をメインにした作品は数多くあれど、私の中では96年にヤン・デ・ボン監督の撮った「ツイスター」を最高峰として挙げていたのだが、本作はそれを塗り替えてくれた。

本作
>>続きを読む

エクス・マキナ(2015年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

この感覚を言い表すなら、子供が産まれた瞬間に立ち会ったかのような、いや厳密に言うなら巣立ちの瞬間と言えるのかな。
人工知能を持ったひとりの新人類が支配やしがらみを凌駕して世界に降り立つまでを、極めてミ
>>続きを読む

アナイアレイション -全滅領域-(2017年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

シマーの内部ではあらゆる情報、通信や、あらゆる生物のDNAが持つ遺伝子情報までもがプリズムのように歪められてしまう。
その影響によって驚異的な速度で構造が変容し続ける生態系と、その内部へと赴く人間の身
>>続きを読む

哭声 コクソン(2016年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

スパイク・リー監督の「サマー・オブ・サム」のような、偏見や孤立、疑心暗鬼の連鎖が暴走し悲劇を生む、といった内容の社会派サスペンスかと思いきや、さらにとんでもなく捻くれた作品だった。

宗教的なメタファ
>>続きを読む

LOOPER/ルーパー(2012年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

タイムスリップとクライム・ノワールの組み合わせが思いのほか相性が良く、非常に新鮮味のある作品だった。
冒頭の殺しのシーンはインパクトが強烈で、このシーン一発で本作の趣向を問答無用で叩きつけてくる構成が
>>続きを読む

セッション(2014年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

芸術の価値とは善悪の彼岸にあるもの。

ユダヤ系ドイツ人の名指揮者オットー・クレンペラーは自らをインモラルな人間だと公言して憚らず、悪態や情事などスキャンダラスな逸話を数多く持つにも拘わらず、楽団員た
>>続きを読む

バサジャウンの影(2017年製作の映画)

1.6

このレビューはネタバレを含みます

終始退屈な映画だった。
「セブン」や「羊たちの沈黙」といった名作から派生し、大量生産されてきた90年代の猟奇殺人サイコスリラーの焼き直し。
神聖に見立てられた遺体、世俗に対する義憤に駆られた犯人象が蓋
>>続きを読む

何者(2016年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

社会と向き合う若者のパーソナリティという普遍的な題材を独特の切り口で描いていて、意表をつく面白さだった。
前情報をあまり入れずに、タイトルやキャストの顔触れなどから勝手に、所謂イニシエーションものの、
>>続きを読む

葛城事件(2016年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

キャラクター造形が恐ろしい程にリアル。
何所にでも居そうな人間の、誰にでもありそうな歪み、傲慢や独善、臆病や卑屈な感情がひとつの家の中でゆっくりと時間をかけて縺れてゆく。
気が付いた時には取り返しのつ
>>続きを読む

アントマン(2015年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

多様なアイディアと遊び心に溢れたアクションシーン、まるでオモチャ箱をひっくり返したような映像表現が楽しく、アトラクション・エンターテインメントとしては大満足。
アントマンというヒーローの特質がコメディ
>>続きを読む

ゲット・アウト(2017年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

異なる人種間の微妙な距離感や空気感、モラルなどのライン上にあるセンシティブなユーモアと緊張感を、そのままホラーに置き換えるというセンスが抜群に素晴らしく、新鮮!

前半と後半とで物語のリアリティ・ライ
>>続きを読む

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(2016年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

本作ではヒーロー達がその超人的な能力で強大な敵とのド派手なバトルを繰り広げてきたその裏側で、その戦いに巻き込まれ、傷を負い、大切な人を失った側の存在がクローズアップされる。
前作ウィンターソルジャーで
>>続きを読む

鋼鉄の雨(2017年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

デリケートな題材を扱ってはいるが、あくまでもエンターテインメントに徹した作りで大いに楽しめた。
北の体制、組織体系や要職などの内部事情をはじめ、それに対する南側の動きなど、ディティールの部分は普段ニュ
>>続きを読む

>|