くるみさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

くるみ

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あの胸にもういちど(1968年製作の映画)

4.0

風を切る疾走感と共に60年代の音楽、すごくいい!そしてアランドロンにバッシバシ鞭で打たれてみたいと、私のドM心を刺激するオープニング。
結婚前から関係を持つ男に会うため、バイクに跨り国境を越える美女マ
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沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇(1995年製作の映画)

5.0

何も持たざる女を怒らせると怖い!完璧だ面白かった‼︎ 設定・細かな演出が好みのうえに、もう一人の主役イザベルユペールが最高。下品でガサツだけど影があり、奇人以上、狂人未満の絶妙なラインの演技に惚れた〜>>続きを読む

三重スパイ(2003年製作の映画)

3.5

ロメール作品で初めて気分が沈んだ〜あの親しみやすさはどこに!実際に起きた未解決事件をもとに監督が脚色したものでロシアから亡命してきたスパイと思われる男とその妻の話。妻の目を通して進行するから夫の活動は>>続きを読む

サイコ・ゴアマン(2020年製作の映画)

4.2

鬼畜度MAXの少女ミミvs地球人を駆逐したい宇宙の殺戮者サイコ・ゴアマン(名前超ダサで良い)毒を以て毒で制すシステムでミミが地球を救ってくれるかと思えばそうでもなく…おバカでユルいけど痛快で少し可愛い>>続きを読む

奇跡の丘(1964年製作の映画)

4.0

率直な感想として、キリストと聖書における各説話が現実的というか冷静な視線で描かれている事が驚き。
そして当時の人々の暮らしがとてもリアル。カリスマ宗教家となりつつあるキリスト、司祭達の焦り…磔刑を見守
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素晴らしき放浪者(1932年製作の映画)

4.2

モノクロなのに色彩映像が伝わる絵画的な美しさ!そして何と言っても底抜けに自由人である強烈キャラを演じるミシェルシモンの演技が素晴らしかった。
命の恩人の家に強引にパラサイトして感謝するどころか商売道具
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紹介、またはシャルロットとステーキ(1961年製作の映画)

3.9

部屋の壁際に立ったままのゴダールに、女子がお肉一口だけ食わすというシュールな画が忘れられない
成熟した大人の会話劇って雰囲気なのに、やってる事はツッコミどころ多過ぎて色々と渋滞してるのが面白い♪

恋愛日記(1977年製作の映画)

3.7

脚がキレイなお姉さんを発見すると、口説き落としたいギア入っちゃって衝動的に何でもやっちゃう激ヤバおじさま。
なのに不思議と女性に愛される男ベルトランの、恋愛に纏わるトラブル話が次々に展開される内容で、
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ペピ、ルシ、ボンとその他大勢の娘たち(1980年製作の映画)

4.0

おふざけがスゴい〜。倫理観吹っ飛ばしたゲスな内容で特に女子には嫌悪感スゴそ…と覚悟決めて観たらズッコケ感半端ない!超ポップだね♪さらに、いやこれは…というセリフからの切り返しが斜め上イッてて、は?笑…>>続きを読む

暗殺のオペラ(1970年製作の映画)

3.9

聞いてない…結構不気味な話だったのね!昔、殺されてしまったという父の死の真相を探る為、かつて彼が住んだ街を訪れるのだけど到着の瞬間から町人が薄気味悪くソワソワ。
いちいちセリフも謎めいて神経に障るから
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ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

4.1

身じろぎもせず一点を見つめるショットが数分間。なんとなく…彼女の気持ち、分かってしまうその怖さ。
誰が決めたルーティンではないのに毎日の規則性に心の均等を見出すしかなかった不幸。しかし全く同じ日はない
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さすらいの青春(1966年製作の映画)

4.2

悲哀に満ちた青春物語。沁みたなぁ…。自分の想いは置き去りにして他者の幸せを願う、そんな青臭い生き方しかまだ知らないこの主人公達が眩しすぎた!そして手軽に人と繋がる現代では薄れつつある感情がここにはある>>続きを読む

ルクス・エテルナ 永遠の光(2019年製作の映画)

4.0

冒頭や合間に挟まれる巨匠達の言葉は、敬意の表れと同時に、我こそ彼等を追随する者だ、という宣言。それは過去になく秘めた熱情を見せつけられた気がする…トガり倒してますね!!
混沌としたドラマと視覚効果を通
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乙女の祈り(1994年製作の映画)

3.8

仲良しの少女2人が起こした実際の事件が基づいていると思うと直視できない所もあるけど、そこに至るまでの少女達の同情したくなる程の痛み、いやらしい目線でしか見てくれない大人への怒りが割とちゃんと描かれてる>>続きを読む

冒険者たち(1967年製作の映画)

3.8

アランドロンが信じられないくらいカッコいい!男も惚れる種類の色気だ❤︎それぞれに夢を追い挫折した男2人女1人の仲良し3人。爽やか青春ドラマのような前半からのまさかの展開…。
好感が持てるポイントは、恋
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愛の昼下がり(1972年製作の映画)

4.0

子供と愛する妻もいるのに、街を闊歩する見知らぬ女性の人生が知りたいとか言い訳しつつ、下心たっぷりな妄想をする。そんなナルシス全開男がへんてこネックレスをぶら下げている画にワクワク。
そしてこれまた拗ら
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天使(1982年製作の映画)

4.0

不可思議な映像の反復、光と闇を使った古典的な効果は、1920年代のシュルレアリストのマン・レイそのものって感じ。かと思えは先端的なパートもあって、一コマ撮影やアニメーションの合成は技術と時間を費やして>>続きを読む

ミスターX レオス・カラックス(2014年製作の映画)

3.7

レオスカラックス本人はあまり出ない、だから観終わった今でもミスターX謎のまま。だけどドニさんが沢山喋っているので満足。丁寧にも作品ごとで出演者が監督についてかなり率直に語っていて驚きも多かった、という>>続きを読む

ある現代の女子学生(1966年製作の映画)

3.4

ロメールがフランス外務省からの依頼を受けて制作したという、短篇映画の女子学生篇。世界各国に向けてフランスPRの映像なので面白くはないけども、まずそれをロメールに依頼しちゃうってところが進んでますね。な>>続きを読む

小さな仕立て屋(2010年製作の映画)

4.5

ルイ・ガレル監督作品。台詞の言い回しやモノクロの陰影の活かし方はフィリップガレル風。でも彼の作品で感じる気難しさはなく、若干困ったちゃんの男性が女優に恋をして翻弄される話で、程良くまとまっていて詩的で>>続きを読む

クレールの膝(1970年製作の映画)

5.0

冒頭から空と溶け合う湖の美しさにときめき、良い予感。しかしその爽やかさの真逆を行くおじさんのフェチっぷり!それと勘違い具合がロメールらしくて、これまた私の好きなタイプの作品!
題名そのままクレールとい
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昨日・今日・明日(1963年製作の映画)

3.8

マストロヤンニとソフィアローレンが共通して主演を務めるオムニバス形式のラブコメ3話。
フェリーニのアマルコルドを思わせる庶民パワー&ポジティブ全開な1話目は、マストロヤンニが奥さんの尻に敷かれた主夫で
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パリのナジャ(1964年製作の映画)

4.0

ロメールが映し出す日常的なパリの情景と共に、留学生として外国から来たナジャがパリを語る。等身大のナレーションが初々しい!

コレクションする女(1967年製作の映画)

5.0

女を馬鹿にする男を滑稽に描いているのが、いつだってロメールは女性の味方だと感じさせてくれる。そしていくら男をコレクションしたとしても魅力的にしか映らないアイデという女の子、監督が表現すれば嫌味がない!>>続きを読む

天国にちがいない(2019年製作の映画)

3.5

難しい事は考えずに目は楽しませて貰いました!シュールな画の連発〜パレスチナ人としての問題をコメディタッチで伝える事で、身近な問題として捉えて欲しいって事らしく…そうなの?わかりにくい。
少し調べた上で
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マルティナは海(2001年製作の映画)

3.6

青い海と奔放に振る舞う美しいマルティナ、まるで絵画!おまけに美乳で惜しげもなく披露されるのが嬉しいポイント。マルティナが暮らす街に着任した教師との恋のドラマは、二転三転するし、超変態めいてくるし、アッ>>続きを読む

ギルガメッシュ/小さなほうき(1985年製作の映画)

3.5

ギルガメッシュ叙事詩…を偽装したとはあるけれど痕跡すらもないように思える。羽生えてるのは神獣かな?それより机の中に世界が広がってる様子はヤン・シュヴァンクマイエルのアリスみたい。
ブラザーズクエイ短篇
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ショック集団(1963年製作の映画)

3.8

精神病院にいるであろう殺人事件の真犯人。それを突き止め新聞記者として名をあげたい野心家の男が患者として潜入する話。早い段階で男の行く末は見えてきてしまうものの、社会批判を忍ばせながら娯楽作品として個性>>続きを読む