はまさんの映画レビュー・感想・評価

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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

3.8

LIONで名演技だったデヴ・パテル主演だったので気になって視聴。

終始緊迫感が凄い。怖い。
実話ベースのため、この人には助かってほしい、と思うような人の命も無惨に奪われていく。映画やゲームでは当たり
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.0

全編ワンカット風の映像で没入感が凄い。
作中では2時間以上の時間が経過しているにも関わらず、リアルタイムに彼らの経験を追体験しているような感覚があった。

プロットは前線の別部隊に伝令を届けるだけとい
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最強のふたり(2011年製作の映画)

4.1

粗野で教養のないドリスと、堅物のフィリップ。って構図だと思ったんだけど、フィリップは本質的に堅物じゃなくてユーモアたっぷりの人間なんだなと思った。

要介護人と介護者っていう関係性じゃなくて、人の本質
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ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

4.3

アマプラの見放題終わる前に滑り込み鑑賞。

映画をよく観るようになったのは原田マハのキネマの神様に感化されてからで、最初に観たのがこの作品だった。
(確かその時観たのは完全版)

トトの幼少時代の出来
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ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

3.9

老人養護施設から逃げ出してきたダウン症のザックと、他人の漁場を荒らして逃げ出してきたタイラー。お互いにお尋ね者同士の旅に妙に癒やされる。

タイラーが明らかに擁護できない悪いやつなんだけど、ダウン症の
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アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)

3.7

祖国を守るため、家族を守るため、死んだ仲間を弔うために戦地に赴いて英雄であろうとするクリス。

無事に戦地から帰還できても、愛すべき妻子がいる豊かな日常がどこか空疎なものに感じられてしまうのは、「伝説
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しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス(2016年製作の映画)

4.1

若年性リウマチを患ってたこともあり、身内からも腫れ物のように扱われていたモード。

そんな彼女を家政婦として雇ったエヴェレットも、粗野で頑固で初めは見ていていい人間だとは思えなかった。

だけど、長く
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イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014年製作の映画)

4.0

第二次世界大戦下で武力ではなく知力で戦った英雄の話。

暗号解読が物語の主軸にはあるものの、アラン・チューリングの複雑な人間模様にスポットが当てられていて、物語に深みがある。

アスペルガー症候群ゆえ
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LION ライオン 25年目のただいま(2015年製作の映画)

4.2

最後のシーンで泣いてしまって、エンドロールが終わった後に挿入された文章でまた涙腺に来てしまった。

愛情に満ちた養父母に育てられて何不自由ない生活を手にしたサルーが、インドの家族のことを忘れて幸せを手
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世界にひとつのプレイブック(2012年製作の映画)

3.7

物語の序盤、躁うつを克服できてないパットが問題を起こすシーンが多かったのと、心の傷を患ってるパットとティファニー以外の登場人物も感情の起伏が激しく、癖のある人が多くて少し入り込みづらかった。

ダンス
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.1

粗野で乱雑なトニーも、気品があるが潔癖すぎていけいかにも上流階級の人っぽいドクも最初は好きじゃなかったが、行動をともにするに連れてお互いを信頼し、人間味を増していく二人がどんどん魅力的になっていった。>>続きを読む

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011年製作の映画)

4.0

序盤は父をなくした喪失感がつきまとっていて、オスカーやリンダの気持ちになるといたたまれなくてしんどかった。

鍵穴探しを続けながら一つずつに苦手を克服していくオスカーの成長は、苦しくても少しずつ前進し
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ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

3.9

世間的に英雄視される一方で、本当に着水の必要があったのか、無意味に乗客の命を危険に晒す行為ではなかったのかと疑われるサリー。

どちらが悪いという話ではなくて、NTSBも今後の安全のために厳粛に事実を
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イエスマン “YES”は人生のパスワード(2008年製作の映画)

3.9

もっとヒューマンドラマ的なイメージあったけど、愛すべきアホ映画だった。

何に対してもノーと言ってあらゆる物事を避けてしまうカールがイエスマンになって人生が好転しだすのは、いかにも映画らしいというかフ
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シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014年製作の映画)

4.0

ネットの批評家によってどん底に落とされた一流シェフの復活劇。

挫折からの復活というストーリーは見ていて元気が出るし、不器用な父親が唯一の誇りである料理を通じて親子の絆を取り戻していく様も良かった。
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フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年製作の映画)

3.7

知らずに周りの人達を巻き込んでいくフォレストの半生は映画らしいエンタメ感があって面白い。

ただ、ジェニーが身勝手すぎて好きになれなかったのが残念。ストーリー上大事な役どころだからもっと好意を持って見
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インセプション(2010年製作の映画)

4.0

難解さと、映像の魅せ方がまさにノーラン映画という感じ。

夢の中では時間の経過するスピードが異なることと、夢を階層化することだけでこんなに面白いストーリーを描けるのが凄い。

モルの存在によって、ミッ
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レオン 完全版(1994年製作の映画)

4.1

大人の男性としてはおおよそ不器用なレオンと、年の割に成熟しきったマチルダの精神性がミルクやタバコに表れていたり、観葉植物の扱われ方だったり、小物を使った演出がお洒落。

たしかに今の御時世だと物議を醸
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セッション(2014年製作の映画)

3.9

最後のシーンが良かった。これに尽きる。

最後のセッションはお互いの復讐が発端になってると思うんだけど、そんな攻撃的な感情のぶつかり合いの狂気の果てで生まれたカタルシスにはグッと来た。

ただニーマン
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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

静謐な感じと、昔のブラウン管のような画角で描かれる映像が特徴的。

ホラーかと思わせてラブストーリー、と思わせて実は哲学的な話だと感じた。

掛け値なしに楽しめたかというとなんとも言えないけど、すごく
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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

4.3

おっとりとしながらも健気な性格のすずを通して日常が描かれるので、戦時下ながらも当時の人達のたくましさを感じた。

すずや北條家、呉の人達が生き生きと描かれてるからこそ、その日常が壊されてしまったときは
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プレステージ(2006年製作の映画)

3.5

原作者のクリストファー・プリーストの小説(本作とは別作品)が面白かったので視聴。

トリックそのものはちょっと無理があるというか、ズルいなーと思うもののミスリードの仕方や伏線の張り方、最後のタネ明かし
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.0

フレディ・マーキュリーのカリスマと、それ以上に孤独を感じる映画だった。

音楽史に名を刻んだ伝説的なバンドも全てが順風満帆じゃないし、だからこそ抱える葛藤も多いんだなーと思った。

色々なドラマを経て
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沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

4.1

遠藤周作の原作も読んでいたので、心が疲弊するのを覚悟しながらの視聴。
期待以上の重厚さだった。

自分の信仰心故に他人が死ぬ状況下で、人を救うために表面的にでも信心を棄てることと、司祭として信徒のため
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チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)

4.2

血の繋がってない他人が、血を分けた両親より愛を育んでくれることもある。
異性同士の恋愛より純粋で美しい同性愛もある。

でも不条理で複雑な世の中では、そんなマイノリティはマジョリティに負けてしまう。
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ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

4.0

夜も遅いし短めの映画を、と思って見始めた作品。

0時の鐘と共に1920年のパリに時間旅行し、そこで恋をするというロマンチックなストーリーと、映像や音楽の綺麗さがよくマッチしていて、秋の夜長にぴったり
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.8

ストーリーに予想だに出来ないような衝撃展開がある訳でもないけど、その分素直に楽しめた。

各所でかかるビートルズの音楽がジャックの心情とマッチしてて沁みる。
Help!の流れるシーンが一番良かった!
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ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

4.3

作中ではオギーと周囲の関係性を、太陽とそれを取り巻く惑星と表現してたけど、惑星達がとてもキラキラとしてて愛おしい。

特に印象的だったのは姉のヴィアで、多感な年頃には両親の愛を十分に受けられていない気
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ぼくの神さま(2001年製作の映画)

3.5

ナチス占領下のポーランド。
ユダヤ人というだけで殺される理解し難い時代に、子どもたちが見た現実が生々しく描かれている。

純粋無垢で優しい性格のトロが、自己犠牲を続けることでイエスのように人々を救える
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スクラップ・ヘブン(2005年製作の映画)

3.4

前半はテンポが良くて笑いながら観れたけど後半はテーマが重苦しくなってくる。

「拳には拳を、世の中には想像力を」
常識や法律に縛られてる社会に想像力が欠落しているのか、そういった世の中に抗っていこうと
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パターソン(2016年製作の映画)

3.9

詩を読むのが好きな主人公パターソン。
韻を踏むように繰り返される日常の描写の中に少しずつ新しいドラマがあって、そのリズムとスピード感が心地良い。

感情の起伏が少なくて何を考えてるか読みづらいパターソ
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蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

3.9

演奏時の演出が大げさになりすぎず、きちんと音楽を聞かせてくれてるのが良かった。
月夜の連弾はドラマチックだったし、亜夜の過去との対峙も明石の熱意と諦観で揺れ動いてる様も見事に描かれてた。
役者さんが皆
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メメント(2000年製作の映画)

3.9

過去に向かって進むカラーのストーリーと、時系列に進むモノクロのストーリーが交錯していくのは斬新だった。

最後の入れ墨の謎が分からないから解説見てもう一度通しで観たい。

レ・ミゼラブル(2012年製作の映画)

4.2

ジャン・バルジャンに感情移入してると、ラストは涙無しには見られない。

けど、バルジャンと対立してたジャベール警部の方が印象的だった。
作中で最も象徴的な人物。

アマンダ・サイフリッドの歌がとても上
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

3.8


目に楽しい色彩とカメラワークが特徴的。
軽快なテンポで進むストーリーと裏腹にグロテスクな描写やブラックユーモアも多かった。
話より目と耳で楽しむ作品。