はるさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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マイ・ブックショップ(2017年製作の映画)

4.2

良作だと聞いたのは公開が終わってしばらくした後だった。それが一昨年のことで、気になっていたのをようやくWOWOWで観たのだけど、これがとても良かった。
舞台は1959年のイングランド東部(East A
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ブルース・ブラザース(1980年製作の映画)

4.5

しばらくぶりに見直す今作は、初見のTV放映時の「吹き替えが微妙」という印象が消え失せるほど何度も観てきた。折に触れて観返したくなるし、古びないことに気づかされて、その都度笑い、そして感動してしまう。や>>続きを読む

ハッピー・デス・デイ 2U(2019年製作の映画)

4.2

公開当時は前作と同時期に上映されるなど、話題になっていたが結局観なかった。今ではアマプラで見放題になっているけれどその前のレンタル配信が安くなっていたタイミングで前作ともに鑑賞。
前作では『恋はデジャ
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チャーリーズ・エンジェル(2019年製作の映画)

4.1

監督・脚本のエリザベス・バンクスは『ピッチ・パーフェクト』『ハンガー・ゲーム』で知られる俳優だが、彼女を最初に印象付けたのは『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』での銀行窓口係の演技だった。端役とはい>>続きを読む

スキャンダル(2019年製作の映画)

3.8

今作の体裁は好きなものだと感じた。多くの方向に向けられた鏡のようで、観る者のリテラシーに委ねてもいる。
個人的にはニコール・キッドマンが久しぶりに悪いところ出してきたなと思いながら、プライベートな時間
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音楽(2019年製作の映画)

4.4

昨年から高評価が聞こえていたので、地元での公開日に鑑賞。ほぼ前情報を入れずに観たのでエンドロールのキャストを見ていろいろ驚いた。もちろん竹中直人だけはわかったけど。
ロトスコープで製作された作品という
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.0

DolbyCinemaで鑑賞してからしばらく経ったが、とりあえずその時のフラッシュな感想と気になったことなどをまとめたい。
やはりロジャー・ディーキンス一流の「どう撮ってるんだ」という撮影が気になりな
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

4.2

ダニエル・クレイグが真相解明に挑む役ということで、やはりどうしても『ドラゴン・タトゥーの女』のことを思い出してしまう。しかし今作のクレイグは軽妙さと若干のクセの強さも感じさせる演技を見せている。それは>>続きを読む

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

3.9

こちらは公開後3週目に観たのだけど、前評判としてエクスキューズがある作品だということは聞いていた。詳細は知らずに薄っすらと「女性記者についてのこと」だということだけ把握。だからスクラッグス女史が登場す>>続きを読む

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.1

WW2当時のベルリンには約7,000人のユダヤ人が隠れていて、終戦まで生き延びたのは1,500人だという。
繰り返し作られるナチズムにまつわる映画の中でも今作はかなり異色だろう。戦時の子供を描いた作品
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.8

笑えそうなところが笑えない。そこに皮肉があるから。
逆にそこで笑ってる輩は、コッチが笑えるところで笑わない。
本当に色んな見方ができる作品だと思うし、わかりやすさもありながら、いくつもの違和感は隠喩と
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エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

4.1

韓国は20世紀までは“麻薬清浄国”と呼ばれていたというが、近年で爆発的に摘発が増加しているという。劇中でも捜査官たちが「ヒロポン」と発音する(経緯は言うまでもない)覚せい剤やコカイン、大麻などだが、ど>>続きを読む

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.4

やはり音の良い環境で観ることをお勧めしたい今作。DolbyCinemaは今作のようにレーシングカーの様々な動作音を堪能するのにも適していると思わせる。爆音気味の設定も気が利いていた。シフトチェンジの音>>続きを読む

ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋(2019年製作の映画)

4.1

シャーリーズ・セロンはスカルスガルド兄弟と縁があるなあ、ということはともかく、年末年始で観た『幸福路のチー』『テルアビブ・オン・ファイア』に続いてまたも政治面を含んだ作品である。たまたまというよりも、>>続きを読む

テルアビブ・オン・ファイア(2018年製作の映画)

4.0

昨年末に観たときには、その直後にゴーンがレバノンへ逃亡し、合衆国によるソレイマニ司令官暗殺からのイラン情勢の急変などということが起きるとは思いもしない。

軽妙なコメディ作品である今作では、エルサレム
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幸福路のチー(2017年製作の映画)

4.5

台湾発の長編アニメーションということで、今作は日本での上映の前から話題になっていたと思う。とにかく評判が良くて、そうでなかったら地方でもこうして観られることはなかっただろう。そうして上映館でまず予告編>>続きを読む

イエスタデイ(2019年製作の映画)

4.2

ビートルズがいなかったら、ビートルズが結成されなかったら、彼らが出会わなかったら。それは音楽シーンにとどまらず、社会やポップカルチャーにおいても何かが生まれなかったり、逆に何かが生じた可能性もあるだろ>>続きを読む

惡の華(2019年製作の映画)

4.3

原作者と映画監督が相思相愛でこの企画が進んだということで、それは良いことだしこういう作品では重要なことだろう。映画を観たあとで原作を読んだが、味わいが異なってどちらも良かったし、その順番だったからこそ>>続きを読む

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

4.2

いろんな意味で大反響のあった前作を受けての今作。観る前に緊張してしまう映画は『スターウォーズ』しかありえない。「受け入れること」で楽しむのがこのサーガなのだという考え方はプリクエルで獲得した。だからシ>>続きを読む

ドクター・スリープ(2019年製作の映画)

4.0

やはり「『シャイニング』の続編」ということで身構えてしまうが、前評判として「前作を批判していた原作者のキングが今作を評価している」ということもあり、それをこちらはどう評価すればいいのか笑、などと考えた>>続きを読む

若おかみは小学生!(2018年製作の映画)

4.2

公開時はこのヴィジュアルとタイトルでさすがにチェックしていなかったが、当時から評判は聞いていて、いつかは観ようと思っていた。先日、レンタル配信が安くなっていたタイミングで鑑賞。とても配慮の行き届いた作>>続きを読む

アナと雪の女王2(2019年製作の映画)

4.0

字幕版にて。やはりエルサのメインの「Into the Unknown」歌唱シーンは圧倒的で、軽く鳥肌が。ココだけでも元が取れると思う。前作とは逆のベクトルで感情が爆発する。
前作の「Let it Go
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アップグレード(2018年製作の映画)

4.0

近未来SFをやるならやはりAIを扱うことになる、ということだけど今作は少し変わったアングルになっている。スリラーというかホラー要素もある辺りは作家の経歴を見て納得。
制作費もかけていない分、ちょっとし
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ターミネーター ニュー・フェイト(2019年製作の映画)

4.3

T3〜5を無かったことにした今作は、続編でありながらも原点に帰るような仕上がりになった。リンダ・ハミルトンとシュワルツェネッガーの共演というだけでなく、マッケンジー・デイヴィス演じるグレースの存在も大>>続きを読む

メランコリック(2018年製作の映画)

3.9

今作は『ジョーカー』の直後に観たので、そこでの面白さもあった。ちなみに『天気の子』も今年の夏だったなと。
これらの共通項は観ればわかるし、それが何によってかなのを考えるのも楽しい。

まあ今作の製作に
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ジェミニマン(2019年製作の映画)

4.1

ドルビーシネマ3D+in HFRにて。今作は映画を観るという行為よりもまず「新しい体験をする」ということがあった。それは開始数秒で感じられて軽く鳥肌が立った。事前にはアクションシーンでのそれを期待して>>続きを読む

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

3.9

国際ピアノコンクールに出場する4人のピアニストを描くために、事前にそれぞれの演奏音源を収録するという判断をし、その人選にも十分こだわったという。そういうことを知らずに観ていたから、演奏シーンでのクオリ>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.3

強い立場の側が弱い方を不当に扱い、排除しようとする状況がある。さらには弱い者の中でも「より弱い者」を、という具合だ。現代のさまざまな歪みや悪意、劣化するモラルが次々と主人公を痛めつけていく描写は辛いし>>続きを読む

アス(2019年製作の映画)

3.8

『ジョーズ』ネタ辺りで笑わせてもらいつつ、前作よりもカッチリした仕上がりに、この作家のこれからを色々と期待させられる。

それにしても『ムーンライト』と同様にアフリカ系俳優の写されかたが良くて、こうし
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神様メール(2015年製作の映画)

3.6

いわゆる「余命もの」ということが出来るのだけれど、スケールは世界中であるし基本的にブラックなコメディにまとまっていて国内でよくあるアレとは違う。邦題と日本版ポスターのピリ・グロワーヌの愛らしいルッ>>続きを読む

アド・アストラ(2019年製作の映画)

4.0

やはりこのようなSF作品では「あのOdyssey」のことが頭をよぎるし、企画の初期段階からそのOdysseyのことは意識されていたという。実際、それは観ればはっきりとすることだが、あまりうまくいってい>>続きを読む

台風家族(2019年製作の映画)

4.0

草彅くんをスクリーンで観るのは『中学生円山』以来ということになるが、その際にも感じた(不思議な)凄みは今回も発揮されている。彼の起用が決まると、脚本も書いている市井監督は当て書きにすることにしたそうだ>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.1

『アポロ11 完全版』の後にこれを観たので「また1969年‥」という感慨がありつつ、あの事件がアポロ11号の帰還から2週間ほど後のことだったと知ることになる。リックとクリフはイタリアで月面着陸のニュー>>続きを読む

アポロ 11 完全版(2019年製作の映画)

4.0

未公開映像が多くあって、静かな作品ながら興奮があった。なぜ着陸ポイントに計算違いが生じたのか、など舞台裏を知っていればいるほど楽しめるだろうし、『ファーストマン』の鑑賞が近いことも良かった。
まさかこ
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