ピッツア橋本さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

4.5

"遠ざかる90年代の思い出"

アメリカの90年代序盤から中期にかけての不良たち、そして彼らに憧れ染まっていく主人公の心模様を描いた青春ドラマ。

まず序盤に出てくるスーファミ、エアマックス、スト2T
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おもちゃの国(2007年製作の映画)

4.2

“まだ見ぬワンダーランドへ”
WWⅡ、アウシュビッツ収容所に連れていかれるユダヤ人たちをテーマにした13分強のドイツの短編映画。

ピアノパートナーの親友が“おもちゃの国”に行くらしい、というパワーワ
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ミスター・ガスパッチョ(2016年製作の映画)

4.0

"無口な彼女の事情"

お気に入りの人形ガスパッチョの前でしか素直に話せない、思春期の女の子が主人公の恋愛青春ストーリー。13分半のフランス短編映画。

前半は活発な女友達と同じ目線で、主人公の奥手ぶ
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リッチーとの一日(2012年製作の映画)

4.7

"自傷男に生意気な天使を"

バスタブで手首切って死のうとしてるリッチーに一本の電話。それは疎遠だった妹から姪っ子の面倒を急だか見てほしいとの一報だった。男は朦朧とした意識の中で一考し、止血して姪を迎
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ラヴィ・ド・ボエーム(1992年製作の映画)

4.5

"愛してるけど、貧乏じゃ生きられないわ"

パリで売れない画家、しがない物書き、偏屈な音楽家の3人の男が力を合わせて貧困を生き抜くドラマ。

アキカウリスマキ監督といえば、みんなで力を併せて乗り越える
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トレマーズ ブラッドライン(2015年製作の映画)

3.9

"今度はネバダだ!"
シリーズ第5作にあたるトレマーズ 。今回は絶対生存しないはずの南アフリカにグラボイズが発生し退治してほしいという依頼を受け、ハゲ銃マニアのガンマーが新たな助っ人を連れて行くストー
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荒野にて(2017年製作の映画)

4.5

"We will reach somewhere together"

父子家庭の16歳の少年が、不倫相手に父を殺されたのをきっかけに、職場でずっと可愛がってた競走馬ピートと車を奪って母を訪ねにいくロ
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Cam Closer(原題)(2013年製作の映画)

4.0

これまた驚く。
スマホ越しには映るけど、実際の部屋には何もいない。という二重構造を活かした3分弱のサスペンスホラー。

この監督のスタイリッシュなホラーアイデアは本当にすごい。
にしてもこのムチムチ女
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Pictured(原題)(2014年製作の映画)

4.1

まさに貞子みたいな絵画。ちょっと目を離したスキに微妙に絵の中の黒髪少女の立ち位置が変わっていて、チラ見するたびに移動する。あるいは絵の中を飛び出した模様…
3分21秒のホラー映画。

そもそもなぜこん
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Lights Out(原題)(2013年製作の映画)

4.0

あー、びっくりした〜🤣
部屋の灯りを消した瞬間に一瞬見える人影。それから逃れるようにあれこれ対策を講じるムチムチの金髪女性が交差する3分弱の超短編ホラー。

『シャザム!』の監督の新人時代の作品群と思
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CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)

4.0

"天国のような地獄にようこそ"
ダンサー達が集まって、踊りまくり、キメまくり、ケンカしまくり、ヤリまくるドラッグムービー。いや、ここまで狂ってるとホラー映画かも。

音楽はダフト・パンクとかエイフェッ
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競争(2014年製作の映画)

3.2

港でジョギングしてる初老に突如、スーツの男が声をかけてくる。男は初老がかつてリストラした社員だと言い、初老はもう俺は貧乏だから因縁吹っかけてくるな!と口論になるところから始まるショートフィルム。多分ス>>続きを読む

his(2020年製作の映画)

5.0

"彼のこと、彼らの明日"

東京に疲れ、岐阜の田舎でゲイである事を隠しながら静かに暮らす宮沢氷魚。そこに突如、最愛の元彼、藤原季節が娘を連れてやってきた…
という同性愛と家族問題の交差を濃密に描いた恋
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Closet Space(原題)(2016年製作の映画)

4.3

"クローゼットの中には〇〇がふったっつ〜♪"
引越しきたばかりのアパート。何もないクローゼットにモノを入れて締め、また開けるとソレが2個になっている。やるほどに倍々に増えていくという現象を活かした3分
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ザ・ブラック・ホール(原題)(2008年製作の映画)

4.0

"気持ち良いアイデアです"
とあるオフィスのプリンターから何故かコピー用紙型のブラックホールが出てくるという話。3分間の短編。

藤子不二雄的なSF漫画タッチともいえよう。

主人公がその紙型ブラック
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NO LINE(2017年製作の映画)

3.9


女子高生が謎の悪男に誘拐されるのを、仲良しメガネ同級生が目撃&救出に向かう短編アクション映画。ザ日本の低予算自主映画って感じ。

全体的に無駄がなく整っていて見やすい。

武器とキャラクターのバラン
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オースティン・パワーズ(1997年製作の映画)

4.0

"愛嬌満点の笑顔"

67年に活躍していたド派手なアイドルヒーロー、オースティンパワーズが30年の冷凍保存ののち1997年に現れ、宿敵のDr.イービルを倒すために奔走するコメディアクション。

ずっと
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ゾンビと花束(2015年製作の映画)

2.5

ゾンビになった男が、ある女性の家にユルッと入ってきて求婚する話。

セリフがダラダラしてたし、興味深いメッセージも無かった。笑えなかった。メイクも微妙。

7分弱の尺ですら長くダルく感じた。喋り方だけ
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世田谷ラブストーリー(2015年製作の映画)

3.8


行定勲監督作の文字通り、世田谷で起きる小さなラブストーリー。
back numberの同名曲が先なのか後なのか、歌詞内容と完全にリンクした、もじもじした男子の心情をベースにした話。
女の子のちょっと
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動物の狩り方(2010年製作の映画)

4.2

"学べ、命の食べ方を"

家にもクラスに馴染めない高校生の能年玲奈がある日の山林で、動物を狩りながら山籠りしている村田雄浩に出会い感化されていくちょっと風変わりなハートフルドラマ…と言い切れない寂しさ
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たべるきしない(2005年製作の映画)

3.9

"綾瀬はるかファンじゃなくとも楽しめました"

綾瀬はるかがちょうど二十歳頃の短編映画。尺は17分弱。やや地方のずっと食べてる女子高生をユルく爽やかに演じている。
食べる気しない、理由は失恋。
ちょい
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ランデヴー(1976年製作の映画)

4.1

“ノンストップカーアクション。ただしノースタント一発撮り。ドライバー監督本人”

クロードルルーシュ監督が愛車のメルセデスベンツを自分が運転して、パリの街を爆走するやんちゃなドキュメンタリー一発撮り。
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アンダルシアの犬(1928年製作の映画)

4.2

"

フランスの鬼才、ルイスブニュエルの処女作短編。
何となく男女の悲哀や別れを描いてる風だけど、全てが摩訶不思議な印象映像の先行、あるいは集合体。

目玉をカットするインパクトは凄まじいけど、根拠は
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ノー・マンズ・ランド(2001年製作の映画)

3.6

"ラストがかわいそ過ぎます"

とある塹壕における戦争と犠牲者を描いた戦争映画。

ロケーションが面白くてノーマンズランド(誰もいない塹壕"で展開されるボスニアや国間の微妙な縄張り争いというか睨み合い
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マーズ・アタック!(1996年製作の映画)

3.9

"火星からの遊星人X"

文字通り、地球に襲来してきた火星人を米国はジャックニコルソン大統領が中心となって迎え撃つSFアクション。

グロ可愛い火星人達の非情なる攻めが見所。和平のシェイクハンドをした
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わたしは光をにぎっている(2019年製作の映画)

4.3

"銭湯は永遠の輝き"

超内気な田舎少女の松本穂香が知り合いのツテを辿って東京の下町の銭湯で働くことになるハートフルドラマ。

銭湯や冒頭のみずうみ等の水面の映り方が全体的に優しくて美しい。
そこに沿
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初恋(2020年製作の映画)

5.0



「三池さん!今まで色んなクソみたいな映画企画全部答えてくれてありがとうございます!お礼に監督のほんとうに好きな映画、作りたい映画を作ってください!金とヒトならいくらでもかき集めます👍✨」とどこかの
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スパイナル・タップ(1984年製作の映画)

4.4

"細く長く生きることを選んだ奴らの物語"

伝説のロックバンド、スパイナルタップの密着ドキュメンタリー映画。という体で展開される音楽コメディドラマ。

伝説といえば聞こえはいいが、要は誰も覚えていない
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来る(2018年製作の映画)

4.5

“とある松たか子の霊波動”

妻夫木聡、黒木華夫婦の元に突如自宅窓をぶち破って襲いかかって“来る”何か。特に二人の娘が危ないようだ。妻夫木君は家族を守るべく友人で考古学者の青木崇高の紹介でライター岡田
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カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇(2019年製作の映画)

4.3

"ニコラス怒らす黒い影"

とある山林の一家の庭に隕石が落下したのをキッカケに、様々な超常現象が起こりだすニコラスケイジ主演のSFオカルト映画。

その隕石のパワーやらサタニックな娘の呪文やら、リング
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透明人間(2019年製作の映画)

4.3

"見えざる悪意"

天才理工学者の元カレが透明人間になって元カノをストーキングするサイコホラーサスペンス。

この元カレの透明人間へのなり方が面白かった!
見る前は何となく妖怪や心霊現象的なものを想像
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プラン9・フロム・アウター・スペース(1959年製作の映画)

3.0

※ティムバートン『エドウッド』を観たからこの点数です

職業監督エドウッドが徹底的に低予算で作った伝説の低レベル映画。なぜかフルカラーになって復活。

地球調査に来た宇宙人が墓場から死者を3人くらい蘇
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ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

4.2

"新型コロナで夏を満喫出来ない我々にオススメ"

プロレスラーに憧れて施設から脱走したダウン症の青年と漁師仲間を裏切った中年がお互いの逃走中に出会い、青年がずっと入門したかったプロレス道場を目指すロー
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赤い殺意(1964年製作の映画)

5.0

“赤い殺意、黒い影、灰色の結末”
線路沿いの民家に住む夫婦。嫁の貞子はある日、強盗に会いそのまま強姦される。「何も起こらなかったんだ」そう自身に言い聞かせながら、亭主関白な夫の小言や姑のいびりにも耐え
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(2018年製作の映画)

4.3

“”

偶然、銃を拾った大学生がそのスリルに憑りつかれ狂っていく話。ハードボイルドサスペンス。

正直、あらすじ見た時点では余りにもシンプル過ぎてどうかなあと思っていたけれど、実際良かった。

モノク
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ムーラン・ルージュ(2001年製作の映画)

4.2

“狂乱のニコールキッドマン”

ニコールキッドマン、ユアンマクレガー主演のミュージカル映画。
豪華絢爛なスタジオロケーション、クラシカルからポップスまで何でもありのミュージカル選曲、そしてコテコテにエ
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