otomisanさんの映画レビュー・感想・評価

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がめつい奴(1960年製作の映画)

4.0

 がめついお鹿婆さんだが、なぜか身無し子のテコを養っていて、さもしいだけなのでも、ケチなのでもないらしい?
 一見して渋ちんくらいにしか見えないが、ひとたび口を開けば、後年のヒョウ柄のおばはんとかバブ
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中国女(1967年製作の映画)

3.7

 銀行家の娘アンヌは農村で下放を経験したら哲学の出来が良くなってバカロレアに受かってしまったらしい。若い時の成功体験は強力である。あらためてほかの若い連中と共産主義や毛沢東やらを勉強しだしたら、どうや>>続きを読む

オデッセイ(2015年製作の映画)

3.7

 宇宙飛行士とはつまらん奴で、宇宙にただ一人の火星人になったら3sols(三日三晩)ぐらいヤケ酒漬けでもよかろうにと思うのだが、そうはならないよう訓練されているのか、もともとそんな資質に恵まれてないの>>続きを読む

ヘル・フィールド ナチスの戦城(2020年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

 深夜、消し忘れたテレビから流れてきたのがこちら。ナチスで地獄の城と聞けば不死身の妖怪兵士かなんかの培養中が相場というわけで、朝っぱらから笑わせるじゃねーかと思ったら、ナチスに殺された富豪一家の幽霊だ>>続きを読む

ギルダ(1946年製作の映画)

3.9

 捜査二課は殺しなんぞじゃ騒がない、挙げるのは自由世界への反逆。というわけで、タングステン・カルテルを潰してしまえばあとは野となれ。イカサマ師上がりのジョニーにも謎のヴェールに包まれたギルダにも用はな>>続きを読む

その人は昔(1967年製作の映画)

3.4

 襟裳の波と浜、昆布採りの人を背景に舟木の「その人は昔、海の底の真珠だった」で始まって、そのまま歌と一緒に映画も4分で終わってしまいそうな雰囲気だ。嗚呼、舟木が歌う通りその人の運命も知れ、舟木もまた生>>続きを読む

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.2

 ふと、妙な事を思ってしまった。大枚叩いて警察を挑発する意見広告を掲げ、結果、傍からは署長を自殺に追い込んだと目され、挙句に署には火まで付けてしまう強面ミルドレッドがあっさり全面無罪となる成り行きと、>>続きを読む

快楽の悪の華(2013年製作の映画)

3.5

 「快楽の悪の華」と聞けば客の半分は身を退くだろうと配給元は踏んだに違いない。惹かれて飛びついたあとの半分はガッカリして半分観てお開き。これで、この映画がなんの話か誰も知らないままとなる寸法だ。この映>>続きを読む

ママおうちが燃えてるの(1961年製作の映画)

3.4

 まことにのんびりしたような切羽詰まったようなタイトルに笑ってしまった。しかし、お家が燃えてしまったら大ごとだ。しかも、ママはそばにいない、それは明らかに電話での報告文である。
 フタを開けてみると、
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女は女である(1961年製作の映画)

3.9

 アンナ・カリーナ似の息子をめぐってJPBでもう一幕の夢。

昆虫大戦争(1968年製作の映画)

3.1

 いいネタを仕込んだと思うが映画の出来はさっぱりだ。
 見ようによっては映画狂いの高校生にまとまった金を渡して彼らの力ずくを信じて撮らせてみたよな感じで、大ネタ、小ネタの整理が付かずに自滅したという具
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未知への飛行(1964年製作の映画)

4.4

 巨大な監視モニター上に眺める戦場風景は魔法使いが幅を利かせていた頃からお馴染みだが、近くは「モダン・タイムス」の社長が「なまけ者」工員にムチを入れ、市場戦でライバル社を覆滅する増産を企図する道具とし>>続きを読む

サイレンシング(2020年製作の映画)

3.9

 槍の穂先が黒曜石?カナダの辺境地帯には原始人でも居るのか?と思ったら、ガラス質を透かして"MB"の文字が。

 若い娘の死亡事件を巡る謎が数万年スケールからごく最近まで縮んでしまったうえに若い娘限定
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ミナリ(2020年製作の映画)

4.0

 渡米10年、長男としてずっと弟妹たちへの支援を担ってきたんだろう。実家への仕送りも役目を終えて、これからは自分の夢をかなえるために働きたいジェイコブなんだが、ひよこの鑑別名人で重用されるというのにな>>続きを読む

七人の刑事 終着駅の女(1965年製作の映画)

4.0

 広小路からガード下、不忍口を入るとそこも街の続きそのままで、もう上野駅といわれても出札口も改札も人混みと飛び交う他人の無駄話に紛れてしまい、自分は何をすべきでどちらに向かおうかと我を立て直そうとする>>続きを読む

北の橋(1981年製作の映画)

4.0

 爪弾きな女二人がホロホロと渡る世間の場末風景、その行く先は瓦礫と廃墟だらけ。そこも今じゃあ立派な公園や商業地でマリー終焉の歩道なんかは跡形もあるまい。あの時分は、イカレ気味のバチストが「影武者」に斬>>続きを読む

散歩する侵略者(2017年製作の映画)

3.8

 「宇宙人」の概念はどこで仕込んだ?「宇宙人」は抽象的でないからOK?などと立ち止まって見ると、周りにある細々がみな各様である事、さまざまな部分の複合である事、意味の多様さに気が付いて、なら「宇宙」に>>続きを読む

ホット・ロック(1971年製作の映画)

3.9

 日本でルパン三世が毎週のように脱獄でがんばってた頃、アメリカのドートマンダーは円満出所の優等生、超大国の泥棒は官費で余裕の「別荘」暮らしだ。時代もピッタリ半世紀前、晴れた日には世界一のWTCで北館と>>続きを読む

ジャッキーと女たちの王国(2014年製作の映画)

4.0

 フランスに対する?逆さまの世界を描いたのはアラビア名を持つ男。この映画制作の翌年早々に「シャルリ・エブド事件」が起きるが、彼はこの制作の時分まで十年ほど同社に在籍していたという。立派に因縁めいている>>続きを読む

イグジステンズ(1999年製作の映画)

4.0

 どちらがマシかと聞かれれば、ピルグリマージの"CZ"のほうが、脊髄にジャックインしない分、"XZ"より好感が持てる。しかし、あのエイリアンの初期幼生もどきなのをあたまに乗っけるイメージも気色悪い。>>続きを読む

リバー・ランズ・スルー・イット(1992年製作の映画)

4.2

 兄は弟の骨を拾ってやりに戻って来たのかもしれない。それは、おおむかし、釣り師になるといった弟に、そんな職業はないと笑った事への落とし前のようでもある。それならボクサーになると弟は返したが、そんな笑い>>続きを読む

白いリボン(2009年製作の映画)

4.1

 推定有罪なのは子どもたちかと思いきや、その子どもたちもどよめかすように、領主館とその周辺では小作人の妻の事故死、そこには何らかの不作為ありと憤る息子によるうっぷん晴らしの畑荒らし、領主の倅への謎の暴>>続きを読む

家路(2014年製作の映画)

4.1

 原発事故の放射能汚染で立ち入り禁止となった実家に20年ぶりで戻った男が、耕作が途絶えて4年目の水田で稲作を始める。
 ひょっとすると本当にこんな人がいるかと思いネットで探すが見つからない。むしろ、自
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キカ(1993年製作の映画)

3.8

 キカのおっかさん?かと思えば本人で、そんなキカおばさんの若い時分の事件かと思いきや、おばさんのまま通すしで、こちらはずっこけっ放しだが、こんな映像の希少種はコケてでも見ておくのがいい。夢にまで出てく>>続きを読む

NINE(2009年製作の映画)

3.8

 墜ちた巨星の回生映画「NINE」は撮影開始1秒で終わってしまう。その2年前、筋も思い浮かばず悩みに悩んで1フィートも撮れずに終わった「ITALIA」は、歌って踊ってロブ・マーシャルまで動員して2時間>>続きを読む

第8監房(1956年製作の映画)

3.7

 戦争を引き摺る男女の出逢いで始まって、警視庁物語所轄篇で終わるといった趣だ。つまり、先の男女の物語は男が戦争の記憶を清算する中で女の死と共に潰えてしまうのだが、その男が物語のクライマックス、決闘篇で>>続きを読む

追跡(1947年製作の映画)

4.0

 こころがどこかに飛んでるような、サイコな雰囲気のジェブ(ロバート・ミッチャム)に目がいって忘れがちになるんだが、この物語を裏で仕切っていたのはカラム夫人だったようだ。で、何を仕切っていたかというと、>>続きを読む

セントラル・ステーション(1998年製作の映画)

4.1

 意外と言っちゃ語弊もあろうが、渡る世間に鬼がいない感じのブラジルだ。なんだか、ドーラおばさんが一番ヒトが悪そうじゃないかと笑ってしまった。

 もちろん、浮浪児の預かりのフリをした臓器売買屋もいるし
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

4.0

 父親であるとは進んで名乗れない立場であっても、息子がもういい年齢に達したのに何も面白い事のなさげに強張っているのを見れば、生きるヒントを与えたくもなるだろう。その点、この父親は自分にただならぬ自信、>>続きを読む

テロ、ライブ(2013年製作の映画)

4.0

 SCNの顔、ユン・ヨンファの言葉なら市民の誰もが信じると思われてしまって、ラジオ局に島流し中のユンは、こうしたテロリストの思い違いをうまく捌いて見せれば、テレビ界にカムバックする絶好の機会だ、としか>>続きを読む

秘境(1949年製作の映画)

3.8

 何のためかウェルカム・アリゾナ映画。というのも通称「迷信の山」の噂の大金鉱脈に立ちはだかった謎の殺人鬼がやっと仕留められて晴れてゴールドラッシュ解禁という次第だから。
 100年前に発見されていなが
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女と男のいる舗道(1962年製作の映画)

4.1

 ゴダール謹製、主演は細君と聞くだけでワクワクする自分の反応が面白い。ところが、ふたを開けてみたら畳の上で死ねない女の物語で、ま、ゴダールらしいといえばその通り。
 しかし、この女、「ナナ・クランフラ
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別離(2011年製作の映画)

4.0

 公けの審問所で妻シミンは娘テルメ―の成長にイランの地は好ましくないと平然という。アフガンならタリバンが、イラクなら公安が黙ってはいないだろう。ではシリアなら?訴える先を探すより難民として出国してしま>>続きを読む

彼女が消えた浜辺(2009年製作の映画)

4.1

 なにが最悪だと言っても、望んだことなどないのに便宜上であるにせよ誰かが死んでいてくれればいいなんて思うことほど悪い事態はないだろう。ところが、セピデーはエリの婚約者に向かって、このお見合い旅行に際し>>続きを読む

ダンケルク(1964年製作の映画)

4.1

 フランス兵の週末はダンケルクから英国へ。
 しかし、この「週末」がなぜ英語と同じ"Week-end"なのか?ケベック人は使わないこの言葉をフランス本国で常用しているという。長らく角逐を続けた隣国から
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アメリ(2001年製作の映画)

4.0

 いきなりモンマルトルの羽虫と老コレールの悲劇が紹介されて、アメリが受胎する前のフランスはこんな有様でした、と言いたげだ。
 もっとも、当のアメリも[たぶん誤診に満ちてるだろうが医者には違いない冷淡な
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