ひばさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

BULLY ブリー(2002年製作の映画)

5.0

開始1分であぁ…となり5分であらゆる貧相さに気付き人間というものを諦めたスピード説得力映画。高速社会の今つくられた映画かと思ったわ。仮に原作から察するにぎりぎりジェネレーションX世代だとして、戦争も終>>続きを読む

特捜部Q Pからのメッセージ(2016年製作の映画)

5.0

"神というものを信じてない人類だけど"、初めて見たときはそう言い訳した。大好きなシリーズ3作目、何度も繰り返し見て何度も思うことが変わる。言葉は意図や現象を説明し同調するものであるが、偏見を助長するの>>続きを読む

社会から虐げられた女たち(2021年製作の映画)

4.5

この映画の終盤には舞踏会のシーンがある。多くの舞踏会を見てきたが、この作品は凄まじい。女の人生がそこにあったからである。登場する女性多くが心を躍らせ憧れとされてきた夢のような空間は女の人生の結晶であり>>続きを読む

シンデレラ(2021年製作の映画)

4.0

自然界のとりあえずたくさん産んどきゃ一人は残るだろの仕組みの中、一人で自立して生きていけることが唯一の人類の長所なのに、なんかトータル的に前者の仕組みをジェンダーの面からほんのり拡張しただけになってて>>続きを読む

陰陽師 〜おんみょうじ〜(2001年製作の映画)

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ながら見だったけど平安時代?貴族しかいねえぞ!って綺麗なとこしか映さないもんだから城内も城外も直線!直角!で見てて気持ちよかった。しかも真田さんがあまりに平行直角に動くし軽いもん切るときあまりに軸が垂>>続きを読む

アイダよ、何処へ?(2020年製作の映画)

4.2

1995年、ボスニア紛争末期2万5000人が国連基地に保護を求めた。忠誠の証拠を明示しやっと人権という尊厳が手に入る、それが通訳者だった。言葉を貴重品と扱いながら用いる人間は蔑ろにする。武器を大事にし>>続きを読む

ザ・ハント(2020年製作の映画)

4.2

すごく面白かった。わたしが一番すきなのは大して信条も責任感も他者への執着(要するに愛する人のためとか)も一切なく、ただいきなり殴られたから殴り返した、が繰り返されるところ。ただ一瞬の焦燥に対して持てる>>続きを読む

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

4.0

そもそも自分がミステリーに向いてないこと、そんな都合よい薬品はありません😡とムカしたこと、大惨事を予感しながら泳がせていた無責任なこと、クリストファープラマーがまた『ゲティ家の身代金』やってるんで見る>>続きを読む

スケアリーストーリーズ 怖い本(2019年製作の映画)

4.2

怖いよぉ…と震えながらも60年代アメリカの輝きと影、やたらゆっくり迫る印象的な怪物たちは時代の波の象徴&筋書きを書くのは時代の権力者(家父長)、己を癒すため物語を今も書き続ける弱者、というつくりが良い>>続きを読む

シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年製作の映画)

5.0

トニーレオン100浴びる覚悟で行ったら1000年分のトニーレオン浴びてスクリーンに許し乞いてたら終わった。MARVELなら円盤にギャグリールが入るんじゃねと気付いて今虚無に許し乞いてる。狩猟民の血流れ>>続きを読む

ダイ・ハード3(1995年製作の映画)

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文字ないけどジェレミーアイアンズにキレ散らかしてるのがわかるコップの絵が見つかったので感想を探してたら見つかった↓

3までは良かったのに…ってぼやき見たけど3ジェレミーアイアンズの高貴さで隠してるけ
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オールド(2021年製作の映画)

4.1

超高速化する社会への警鐘と曲解した自然淘汰による猟奇な混合技はシャマランの優しさに満ちた弱者の大盆から溢れた弱者にとってはとても冷酷なものであった。こういう人間なら死んでもしょうがないという悪意が非常>>続きを読む

ワン・デイ 悲しみが消えるまで(2017年製作の映画)

4.2

自分の物語は既に終わった人同士がお互いの人生の残り香だけ浴びてたまにまばたきをしてる感じで良かった。マジックアワーは慎ましく傍観を許すだけ。ただカーテンコールを待っている。やさぐれたキムナムギルに別に>>続きを読む

白頭山大噴火(2019年製作の映画)

4.2

ビョンビョンとハジョシの行きずりブロマンスに動悸を抑えられないオタク白頭山。白頭山あいつスマホのロックナンバー2人が出会った日とかよ。果たしてイソンギュンはどう思うかな!!!!!!(『PMC』)

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アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

5.0

見よう見よう思って数年経ってようやく見た。『オンザミルキーロード』だなぁ思ってたら20年前にこれを同じ人が撮ったという事実に衝撃を受け、20年経ってなお物語は終わることなく新たに悲劇を蓄積する世界に失>>続きを読む

幼い依頼人(2019年製作の映画)

4.0

児童虐待物語にわたしが求めてるのは高潔さでも勧善懲悪でもねえんだなんとなくよさげに終わらせてはいけない。虐待に終わりはない。子供は生きるために罪を被り続ける。それにしてもこんなすべてが露悪な世界ある…>>続きを読む

グッバイ、ケイティ(2016年製作の映画)

4.0

もうどうでもいいと思ったとき内心煩わしく思う存在はこちらが消えろと言う前に捨ててやると吠えて勝手に消えるが、どうでもいいを貫くには善人に「すいませんでした。ありがとうございました」と言って後ろ髪を切っ>>続きを読む

13日の金曜日(1980年製作の映画)

4.0

昔お化け屋敷でやっと出口で座って靴履き替えるときに安心しきった客の足首を隙間から掴むってのをTVでやってて、ほんと最低だよな。な!!!!な!!!!!!!!!!!!!

6時間(2019年製作の映画)

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だって自分で死ぬ穴掘らされた歴史があるのに!?と思いつつ即身仏というものもあるので…わたしはあなたの悩みは世界の動きが速すぎて思考実行の機会すらないのではと考えるので、スマホ埋めてなんもない空間で6時>>続きを読む

欲しがる女(2016年製作の映画)

4.2

逆にこれだけ女でありながら自由に賢くなにも所有せず助けも必要なくある意味自立して生きられるなら羨ましくも思う。絶対こんなタイトルじゃないと思って原題調べたら『Irréprochable (英題:Fau>>続きを読む

悪童日記(2013年製作の映画)

4.3

できれば見たくないもので埋め尽くされた映画だった。もはや人間は滅ぶべき論を通すとそれで死ぬのは力のない弱い人間だということがよくわかる。演者のケアはされているのかな。自分自身を罰することで鍛えても、罰>>続きを読む

エル・スール(1982年製作の映画)

5.0

光る影が世界を半分覆っている。沈黙という抵抗をして生きてきた身としては失った人を前から後ろから辿る映画としてとても心に残るもの。残るのに何も戻っては来ない。じゃあ一体これはなんなんだと問い続け心の片隅>>続きを読む

聖なる飼育(2017年製作の映画)

4.0

トキシックポジティビティ、ゲインロス効果、不和を嗅ぎ付け共感を演じる道化、一つの生命体となり個人を捨て統一をはかるファシズム的誘惑、自分を俯瞰できなくなる強迫観念が襲う。全員が同じ方向を向いてこそ得ら>>続きを読む

ボヴァリー夫人(2014年製作の映画)

4.2

画面の人物と服と背景のコントラストがすごすぎて物語そっちのけで見入る。感動した。色って自然の中にこんなにもあるんだなってすごっ…え?すご…いいながら見てた。同じドレスが自然にも人工にもぴったりはまって>>続きを読む

ウンギョ 青い蜜(2012年製作の映画)

4.2

自尊心を女子高生で満たそうとする老人と老人を消費しつつ羨望も重ねる弟子のデカ感情!心の拠り所として老人を慕う女子高生、疎ましく思うけど凪払う様に力を入れないような触れ方で女子高生を遠ざける大人としての>>続きを読む

蒼い衝動(1986年製作の映画)

4.0

すごい感動しちゃった現代のアホアホ下ネタ映画のパイオニアでは。数年に一回くらいの周期で官能映画見まくる時期があって、自分でもよくわかんないんだけどエロシーンにはさほど興味がなく(単調に見えるからだと思>>続きを読む

アマンダと僕(2018年製作の映画)

4.5

失ったものの形がわからないから何の喪失を痛んでるのかもわからない。大人でさえ自分の気持ちを表せないのに、だったら街頭に感情を載せてほしい。嫌いなものは植木鉢にいれる。エルビスは建物を出た、それでも人は>>続きを読む

ペトラは静かに対峙する(2018年製作の映画)

4.0

なんか…ヨルゴスランティモスとアリアスターがカルピスになって底意地悪い方のヴィルヌーヴをぶっかけた感じの…確かに芸術は嘘をつく、まさに自己セラピーで鑑賞者なんて眼中にない、まどろこしさを唐突に意地悪い>>続きを読む

Summer of 85(2020年製作の映画)

4.0

どちらかが死んだら墓の上でダンスを。ダンスとは無駄な動きであり言葉の代わりであり互いが互いを複雑にし意味付けせず受け止める側が何を感じるかに制限はない。クラシカルな撮影編集に幻想と死を擦り合わせ淡いピ>>続きを読む

ライトハウス(2019年製作の映画)

4.2

見たとき体を楽にする薬を飲んでたので微睡みの中ぼんやりと延々と微かな差違を孕みながら繰り返し続くストレス性図への理解が及ぶ前に次へ次へと連れていかれる悪夢巡りだった。この監督作品で思うのが動物が神秘性>>続きを読む

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

5.0

もう言われ飽きた。やられ飽きた。感じ飽きた。しなくていい努力を生まれてから強いられることも、自分にも責任があると思うことも、他人を責めるのは悪いと思うことも、飽きたと言って傷を隠すことも。お前がこけに>>続きを読む

トゥモロー・ウォー(2021年製作の映画)

4.4

思い思いの多分これで良しの格好で集合し責任の所在も不鮮明クソ適当体制のなか多彩な格好で死んでいく市民、知らんとこ行くのに何も情報は与えられずに輸送機関も不安定、そして自分に関係ない未来人のために戦う戦>>続きを読む

ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

4.5

何故か思い出すのは死ぬ前の顔ぶればかり。『キャプテンマーベル』がこれから生きる女の子たちへのエンパワーメントなら、『ブラックウィドウ』は今まで這いつくばって生きてきた女性への弔い映画といった感じ。自由>>続きを読む

SEOBOK/ソボク(2021年製作の映画)

4.2

近未来の無機質な青と生命を司る緑の融合で画面は埋まる。死は生命の輪を維持し人間を人間たらしめる行事であり、死を恐れなければ欲望も葛藤も無限になり破滅するという。生と死の反目からもう一歩先を覗いてみる。>>続きを読む

ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

4.0

出ていくとき「なんか……フフッ…良い日だな」って出てったお兄ちゃんとすれ違ってよかった。ゴジラ派でもなくコング派でもなく御年46億歳地球を応援した。大地讃頌地球派のテーマ曲つくりました

「ブラジルま
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2gether THE MOVIE(2021年製作の映画)

4.5

すごく幸せそうでこっちも幸せで泣けてきた。こんな作品が基盤になって育ってく時代になってくんだろうな。あんな風に誰かを真っ直ぐ見つめ歌いたいと願う人がいる世界、なんと羨ましい。そんな世界が変わってもあな>>続きを読む