HidekiIshimotoさんの映画レビュー・感想・評価 - 32ページ目

ジンジャーの朝 〜さよなら、わたしが愛した世界(2012年製作の映画)

3.5

お久しぶりのハリーポッター、じゃなくてサリー・ポッター。出だしからビンビンに蛇足を排したサクサク展開キモチいい。全編ムダなく簡潔な90分青春ドラマ。全編蛇足の如き邦画青春ドラマ界は見習って欲しい。紅葉>>続きを読む

五条霊戦記//GOJOE(2000年製作の映画)

4.0

俺的にはうひょー!サイコー!と観てしもたのに世間では酷評されてる映画代表作。つまらん退屈おもろないと集団リンチ的にやられてるので己の感性がボコボコにされた気分。生まれてきてすいません。日陰でひっそり生>>続きを読む

ストーンズ オレ!オレ!オレ! ア・トリップ・アクロス・ラテン・アメリカ(2016年製作の映画)

3.5

南米ツアーから初のキューバ公演までの記録。ビンビンのライブ。2016年!ミックもキースも72歳!めちゃ仲いい!楽屋でのカントリーホンクやばい!そんで飛び跳ね笑い咽び泣くラテンのストーンズファンの愛にキ>>続きを読む

脳内ニューヨーク(2008年製作の映画)

5.0

楽しげな日常のちいさな裂け目からフト虚無を垣間見て立ちどまったことのある人、生きていって死んでいくこの人生とは何なんだろう?と思ったことのある人たちなんかにお薦めな本作。亡きホフマンを筆頭に名優盛り沢>>続きを読む

陸軍中野学校(1966年製作の映画)

4.0

ファンになった時にはとうにあの世の人で、画面の中ではギンギンに存在感を放っているのにもう居ない。という夭折の大スターたちがいる。その存在感、あるいは非在感は何ともフシギな感じで、俺ら庶民は夭折じゃなく>>続きを読む

フラッシュ・ゴードン(1980年製作の映画)

4.0

俺がもし大巨匠イングマール・ベルイマンに育てられた大名優だったなら、もちろんこの荒唐無稽米B級SF映画に出て本気でB級悪の皇帝演じてみたい。なんて虚言ほざいてしまうくらいこのマックス・フォン・シドーは>>続きを読む

どぶろくの辰(1962年製作の映画)

4.0

むちゃ楽しかった。三船vs三橋に燃えた。淡島vs池内にアガった。三船×淡島×池内に萌えた。三船×三橋も萌えた。1962年作となってるけど、どうやら当時の日本にゃ人権とか殺人罪はなかったようだ。むちゃく>>続きを読む

ブレックファスト・クラブ(1985年製作の映画)

4.0

リアル青春映画の傑作と昔から噂だったのを今ごろ鑑賞。いきなり大天使ボウイ様の御言葉で幕が開け慌てて心で正座する俺。次々ブーたれて補習授業にやって来るのはスクールカースト各界の訳あり各代表者。舞台はなぜ>>続きを読む

Ray/レイ(2004年製作の映画)

4.0

差別、悪癖、伴侶の支え、仲間との確執、ジャンル飛び越えの型破りな才能、最高のステージパフォーマンス、をこれ以上ないくらいの本人感でアカデミー主演男優賞ゲット、とまあ改めて観れば『ボヘミアン・ラプソディ>>続きを読む

シャレード(1963年製作の映画)

4.0

休日の昼映画に古き良きヘプバーンとか丁度ええわい気分で観始めたのだけど、あまりにカッコいいオープニングタイトルにマッソーやらコバーンやらマンシーニの名が出てくりゃもう本気で観入る。いやいや、なんてお洒>>続きを読む

ブラック・スワン(2010年製作の映画)

4.5

凄い。唸る。3回目の鑑賞でも発見の多いめくるめくカメラワークと音響。ハリウッド映画はドルビーシステムのため音響は服の擦れるの音からなにから全てアフレコらしいけど、どんだけ緻密なんじゃ。ヘッドホンで聴く>>続きを読む

あん(2015年製作の映画)

4.0

樹木希林が国宝級の役者だったとしみじみ思い知る晩年代表作。その渾身演技を全身で自然に受けとめ涙する永瀬正敏にこっちも涙。河瀬直美監督も実孫も見返しては涙したことでしょう。死んだら墓石じゃなくて木を植え>>続きを読む

わたしに会うまでの1600キロ(2014年製作の映画)

3.5

これより『奇跡の2000マイル 』の方が好きなのはリースよりミアの方が倍好きってのもあるけど、ミアの方がこれの倍の3,200kmも歩いてるからかもしれん。まあどっちもパねえ距離。どちらも実話。どちらも>>続きを読む

日本の夜と霧(1960年製作の映画)

5.0

大島渚は誰も撮れない映画を誰も撮らないやり方で創り続けたと思う。けど巨匠と呼ばれた監督たちは皆そういう映画だけを撮ってきたはずだし、この作品を観直して大島渚も確かに世界の巨匠監督の一人だったと実感した>>続きを読む

三文役者(2000年製作の映画)

4.5

もし役者に転生できるならもちろん俺は殿山泰司になりたい。邦画史上に輝く美顔美声俳優なのだから。もちろん演技も唯一無比。何か異論のある方いるだろうか?いたとしたら貴殿は映画というものが何も分かっておらん>>続きを読む

散歩する侵略者(2017年製作の映画)

3.5

黒沢清による人類再考察SF。色々考えさせられる。色々思わされる。けど観終わって思ったのは、すっかりおばさんになったキョンキョンだけど、俺はチュー出来る。だった。

トゥルー・グリット(2010年製作の映画)

4.0

公開時の感想は、コーエンbrにしちゃジミやなぁ女の子もジミでヘンやなぁ…だったのにまた観たらヘイリーちゃんの可愛さとジェフ爺の格好良さにすっかりやられた。逆でもいい。ヘイリーちゃんの格好良さとジェフ爺>>続きを読む

汚名(1946年製作の映画)

5.0

「上等なコニャックを舐めてるよう」と武満徹に言わしめた本作。その武満氏の盟友大江健三郎が小説家を志した時、「すでにドストエフスキーがいるのに君は小説を書こうというのか?」と友人に言われたそうで、もしか>>続きを読む

ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)

5.0

久々に観てみりゃ1作目とかなり毛色が違っていたと気付かされる。エイリアンの1と2くらいに違う。何が違うのかはマイケル自身がはっきり言っている。「時代が違う」と。自ら築きもしたこの新しい時代でマイケルは>>続きを読む

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

5.0

久々に観てみたけどやっぱり映画史上の大傑作。いやもうまるで一分の隙もない175分。長いのに意外と展開早くてもう充分見飽きたと思ってたシーンをまたもドキドキしながら観てしもた。映像と物語の印影の何という>>続きを読む

ランブルフィッシュ(1983年製作の映画)

4.5

最高の白黒映画その③。
キャスト見りゃ分かるけどかっこいい男しか出てない(ニコラス・ケイジ除く)漢の映画。かっこいいにはカッコつけてるダサさも含む(主にニコラス・ケイジ)が、これ観るとそれでいいのだと
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デッドマン(1995年製作の映画)

5.0

最高の白黒映画その②。
デローン、バオーンと鳴り響くニールヤングの異形の即興ギターと荒野のモノクロがたまらん。撮影はヴェンダースと『アメリカの友人』『パリ、テキサス』も撮った名手ロビー・ミュラー。半分
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マンハッタン(1979年製作の映画)

5.0

最高の白黒映画その①。
これを最も美しい白黒映画として挙げる人は多いかと思う。特にポスターにもなってるブルックリンブリッジ?のシーンとかはモノクロ浪漫の極致で只々うっとり、で撮影監督はというと『ゴッド
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フューリー(2014年製作の映画)

4.0

町山解説にちょっとグッときて2度目。特に戦車ファンでもなくまぁあえて言えばペーニャファンなんだけどグッときた。スターウォーズの百倍怖い弾光やばい。化け物ティーガー戦車との一騎打ちアガる。ダディなブラピ>>続きを読む

シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

3.5

荒波を越えて未来に船出したあの二人がその後どうなったのか。特に上玉すぎて浮いてた彼女がどうなったのか?やっぱり無惨に夢破れストリッパーかなんかに堕ちてジャンキーになってボロボロになったんじゃないのか?>>続きを読む

オリーブの林をぬけて(1994年製作の映画)

5.0

『アメリカの夜』や『8 1/2』は映画撮影をめぐるつまりは映画の映画だった訳だけど、これはいきなりの冒頭から映画の映画の映画というぷへーな展開で頭がグルグルしてくる。前作でのんびりせっせとアハマッド少>>続きを読む

そして人生はつづく(1992年製作の映画)

5.0

㊗️DVD化。で『友だちのうちはどこ?』と続いて観れるというこの至福。ノートの押し花の至福感がまだ胸に残っている。けどこれ公開時に観た時の印象で残っているのはたわいない会話とボロ車と道。それだけ。よう>>続きを読む

ヴィンセントが教えてくれたこと(2014年製作の映画)

4.0

よく考えたらまあ夢物語かもしれん。踏んだり蹴ったりな人々が残した血の轍をせめて笑いと優しさで彩っただけなのかもしれん。けどたぶんコメディって本来そういうものなんだろうな。ゲラゲラ笑ってるうちにワナワナ>>続きを読む

海辺の生と死(2017年製作の映画)

4.0

かつて知人の紹介でこの映画の舞台の加計呂麻島へ1週間ほど遊びに行った。何にも知らなかった奄美のこの離島にはその後好き好んで5回も行くことになり、島尾ミホの住んでた花富という集落にも何度か行ってみた。で>>続きを読む

女の一生(1967年製作の映画)

3.5

岩下志麻観音菩薩様を苦しめるクズ亭主に観てる我が怒りは沸点に達し、すぐさま大魔神召喚儀式の準備し始めてたら殺されやがったぜざまあみやがれゴミ野郎が!あとは腐れ外道カス息子の田村正和じゃ!と燃え残った怒>>続きを読む

俺たちステップ・ブラザース -義兄弟-(2008年製作の映画)

3.5

馬鹿映画『俺たちニュースキャスター』から超馬鹿映画の本作やって超越馬鹿映画『アザーガイズ』撮ったあとサブプライムローン問題についての秀作『マネーショート』叩きつけてきて、新作では元副大統領ディック・チ>>続きを読む

タイム・マシン/80万年後の世界へ(1960年製作の映画)

4.0

ガキンチョのころかぞくでてれびでみた。まだじんせーごちゃごちゃしてなかった。けどこれみたとき、いわくいいがたいキモチでむねがいっぱいになった。キョムかもしらん。まだキョムとかてことばもしらんかった。も>>続きを読む

FOUJITA(2015年製作の映画)

3.5

誰もが淡々と喋るのはまあこの監督の作風として、皆が淡々と演じると役者さん方の役者としての天性というものが滲み出るね。お久しぶりの井川比佐志、岸部一徳は相変わらずの貫禄だし、中谷美紀もなかなかの艶っぷり>>続きを読む

キャピタリズム マネーは踊る(2009年製作の映画)

3.5

民主主義と資本主義って何となく一緒くたにされてきたような印象があるけど、この映画ではそこをはっきり線引きして見せてくれる。ウォール街の豚どもは巧妙に民主主義的言葉を使い、米に限らず日もどこも豚どものそ>>続きを読む

エクソシスト/ディレクターズ・カット版(2000年製作の映画)

4.5

サクッと観れる配信映画で古い映画観直し、新たな発見するのは楽しい。これ観ての再発見はホラーなのに恐怖を煽る音楽が殆ど無いことと、メリル神父がついにあの部屋に入るまでになんと100分以上かけてたというこ>>続きを読む

コンテイジョン(2011年製作の映画)

4.0

肉体が死に引き摺り込まれる時ってこんな感じかと震え上がるグウィネス・パルトローの死にざま。こんなん観たの『叫びとささやき』のハリエット・アンデルセン以来かも。死亡後のあの表情はもうどひゃーって感じに生>>続きを読む