広島カップさんの映画レビュー・感想・評価 - 34ページ目

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ティム・バートンのコープスブライド(2005年製作の映画)

3.8

バートン美学がギュッと凝縮。
オドロオドロしい美術、アメリカ映画らしい温かいエンディング、誇張された異形趣味、それに加えて本作ではコメディタッチがかなり滲んできています。

チャップリンのファンである
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映画 ひつじのショーン~バック・トゥ・ザ・ホーム~(2015年製作の映画)

4.0

羊毛のように優しくて温かい笑いがいっぱいのひつじのショーン。
Eテレで放送している短編は勿論ですがこうして映画になってもそれは変わりません。
長編になって更に冒険潭としての面白さが加わっています。
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パラノーマン ブライス・ホローの謎(2012年製作の映画)

3.5

これはCG?
ここまで見事にやられてしまうとそんな疑いの目も向けてしまいたくなるようなストップモーションアニメ。
ストップモーションっぽく無いのが欠点と言えば欠点といえるかも知れません。
それぐらい見
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フランケンウィニー(2012年製作の映画)

4.5

娯楽作品としても美術作品としても見事な作品です。

ストップモーションアニメとしてそのキャラクター造形の素晴しさ。
なんとなく日野日出志の漫画を連想させるマン丸目玉に小さい黒目。そこに「君達疲れてんの
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千年女優(2001年製作の映画)

3.5

年老いた映画女優の藤原千代子。
彼女へのインタビューにより若き日からの波乱万丈の日々をふり返りつつ進行するという作りの今敏監督の映画愛を語るような作品。

なんとなく『タイタニック』(1997)で年老
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アイアン・ジャイアント(1999年製作の映画)

2.7

このレビューはネタバレを含みます

塗装もしてない(?)金属でできていて、触ったら冷たそうな宇宙からやって来た巨人に対して「命(life)は死んでも霊(soul)は生き続けるんだよ」と教える地球の少年。
俺もそうなのか?と考える鉄の巨人
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パプリカ(2006年製作の映画)

3.3

夢と現。
その間を行ったり来たり。

あまりに両世界の間を揺れるので現実感が頼もしくなり、しっかりした物に掴まりたくなります。夢の世界に住むのはちょっと辛そうです。

本作の中には昔の映画の場面が時々
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未来のミライ(2018年製作の映画)

2.6

渡辺篤史が観たら感心ばかりしてそうな家。
主人公の家族が住む横浜市磯磯区?のその家が主な舞台。

「傾斜地を逆手にとったような造りが独特で素晴らしいですネェ」
「中庭に面した窓の大きさがありがたいです
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機動警察パトレイバー THE MOVIE(1989年製作の映画)

2.6

1989年の製作で時代設定は1999年の東京。

いきなり東京の下町の密集する家並がレイバーと言われるロボットの暴走によって破壊されて行くではないですか。
ある程度のリアリティを持たせようとしたストー
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東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)

4.1

たたみかけるような展開で最後どうなるか全く読めないストーリー。
雪の降るクリスマスから大晦日にかけて、東京の街を舞台に繰り広げられるホームレス三人によるヒューマンドラマ。最後の方はアクションの味付けも
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ロリータ(1962年製作の映画)

3.5

二周りくらい歳の離れた女に溺れてしまった中年男を描きます。

憐れなり...
自業自得でしょ...
致し方ないそんなこともあるよ...
しっかりしろよ...
いい歳してさ...
そこが人間の恐ろしい所
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ミス・ポター(2006年製作の映画)

3.8

ピーターラビットを描いた絵本作者ビアトリクス・ポターの自伝物語。

子供の頃から英国湖水地方の自然に触れて育ったポターは、画用紙の上に自然にいる動物を描いて育ちました。
精緻で柔らかいタッチの彼女の絵
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パニック・イン・スタジアム(1976年製作の映画)

3.0

70年代の娯楽映画史にその名を残すパニック映画ブーム。
本作と同年の1976年にはジョン・ギラーミン版『キングコング』があったり『カサンドラ・クロス』があったり『グリズリー』があったりしていましたがそ
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ニューヨーク東8番街の奇跡(1987年製作の映画)

3.6

ドローン然としたUFO型宇宙人がニューヨークの片隅で真面目に生きる人々に奇跡を起こす話。

地道にやっていればいつかきっと良いことがあるという紋切り型のストーリーと、ドローン星人の可愛らしさがファンタ
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希望のかなた(2017年製作の映画)

3.9

中東から欧州へ流れる難民問題が根深く底に流れる、フィンランドが舞台の人間ドラマ。

カウリスマキ監督の持ち味全開です。
どちらかというとそうした問題意識というより人間の良心の方にシフトした描き方、と言
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老人と海(1958年製作の映画)

3.3

文庫本が薄~かったので中学生の頃に夏休みの読書感想文にしたような記憶が...?

日本でもお馴染みヘミングウエイ原作小説の映画化。
キューバの漁村に暮らす老漁師が巨大カジキマグロと格闘する話。
スペン
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5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生(2017年製作の映画)

2.8

ミュンヘンに住む視力が健常人の5%しかない若者が一流のホテルマンを目指す実話ベースの物語。

数々の困難を乗り越えて最後には目標は達成されるのだろうなと思いながらの鑑賞になります。
本人の努力はもとよ
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ディストピア パンドラの少女(2016年製作の映画)

2.3

ジェマ・アータートンがゾンビ映画に出ているというのでどんなんかな?と思って観てみました。
彼女は前半は頑張っていましたが後半は急速に失速していきました。
彼女、必要だったかしら?

ゾンビ映画のパター
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リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

3.5

ご先祖様は大切にしなきゃ。
お彼岸のお墓参りは欠かしてはいけないし、仏壇の掃除もマメにやらないとなぁ、とおそらく観客は皆思う作品です。

家族の大切さを説く本作。主人公から数えて五代前のファミリーまで
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お熱いのがお好き(1959年製作の映画)

4.2

小気味良いとはこの事。
気持ちよくチャキチャキと進むビリー・ワイルダーのラブコメディ。
ちっともモタモタしないのでスッ~と喉元を通って行く劇中でマリリンがケトルからやるバーボンウイスキーのよう。

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エレファント・マン(1980年製作の映画)

2.6

実在の人物に基づく話だそうですがストーリーは大分事実と変えてあるようです。メリック本人の人柄さえもです。

"徹底的にやる"ということは、例えば..

野球でいえば8回まで10対0でリードしているのに
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フローレス(1999年製作の映画)

4.0

ドラッグクイーン(フィリップ・シーモア・ホフマン)と構音障害のある脳卒中片麻痺患者(ロバート・デ・ニーロ)。
おネエ喋りのフィリップが上手く声を出せないロバートに歌を唄うことによって発声のリハビリをす
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冬冬の夏休み(1984年製作の映画)

3.8

これは台湾版シーナワールドです。

台北に住む兄妹の母が手術入院となり、そのあいだ夏休みを田舎の祖父の家に行って過ごすことになります。
田舎の夏休みに二人に起きる様々な出来事。

地元の子供達との川遊
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ストレイト・ストーリー(1999年製作の映画)

5.0

「時間も金も才能もあげるから映画を一本撮りなさい」
なんて夢のような話を誰かから頂いたとしたら、私は迷わずロード・ムービーを撮りますね。笑

そんな来るべき時に備えて(?)お手本にしたい作品に出会いま
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ダウンサイズ(2017年製作の映画)

2.8

人口増加等人類の様々の問題を解決するアイデアとして人間を小さくする人間縮小化技術が開発されます。
普通の人間を模造紙サイズだとすると花札サイズあるいはそれ以下に小さくしてしまう技術です。
ある夫婦が「
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ミュンヘン(2005年製作の映画)

3.8

猫田、横田、森田、嶋岡、大古、南ら今でもパッと名前を挙げることができる往年の名選手を揃えて、史上初の金メダルを獲得した日本男子バレーボールチームが印象に残っているミュンヘン五輪。

「黒い9月」の一団
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ザ・クライアント 依頼人(1994年製作の映画)

3.8

ある男の自殺現場にたまたま居合わせた少年。そのことによってある議員の殺人事件に巻き込まれます。
この少年が女弁護士(スーザン・サランドン)に弁護を依頼するタイトルの"依頼人"になる訳です。

子供なら
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さよなら子供たち(1987年製作の映画)

4.0

読売巨人軍が今年他所から獲ってきた三番バッターと同じ名前の監督の自伝的作品。

1944年ドイツ軍の占領下のフランス。カトリックの寄宿学校で生活する子供達。
ある日そこに転校生がやって来て主人公の少年
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隣のヒットマン(2000年製作の映画)

3.0

気のいい男(マシュー・ペリー)の家の隣にマフィアのヒットマン(ブルース・ウイリス)がもし引っ越してきたら?というコメディ。

冷酷なはずのヒットマンに何故か気に入られてしまう男。
マシューとブルースの
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ダーク・スター(1974年製作の映画)

3.0

宇宙では、あなたの悲鳴は誰にも聞こえない....

モトイ

宇宙では、あなたの笑いは誰にも聞こえない....
宇宙空間は広いし、地球からは遠いし、笑いも爆笑でもないし。

地球から遠く離れた宇宙に浮
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けんかえれじい(1966年製作の映画)

3.8

男のケンカは一対一で素手でやるもんじゃ!

なんて気取ったルールなんかぶっ飛ばすケンカの日々。昭和10年頃の岡山旧制中学の男子学生達。

敵味方の人数は普通にアンバランスだし武器の使用もお咎め無しのそ
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パリの恋人(1957年製作の映画)

3.5

アステアのファーストステップを薄暗い現像室の中で踏ませてもったいを付け、オードリーの前衛っぽさも加えたソロのダンスも薄暗いバーで黒い衣装で踊らせている。
全体に少しサービスが悪いなあと感じる所もありま
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ビバ!マリア(1965年製作の映画)

3.8

何故か原題とはビックリマーク"!"の位置が違う邦題。
フランスを代表する二人の女優が競演するルイ・マルのコメディ。

個人的には高校生の時にテレビで観ていたミーちゃんとケイちゃん、つまりピンクレデイの
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見えない恐怖(1971年製作の映画)

3.3

星印の付いたブーツ(月星じゃないですよ)を履いた異常者。理不尽な理由でヒロイン(ミア・ファーロー)の命を狙うサスペンス。

異常者は開巻から正体を現さず足元や手元しか見せません。
加えてヒロインも盲目
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悪の花園(1954年製作の映画)

3.5

これこそ日本独自のタイトルをつけるべきでしたね。
タイトルから受ける作品の印象は本作とは全然違うものでした。

メキシコ奥地にある金の眠る鉱山に初対面の女の夫を救出に向かうことになる、というかなり無理
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ウォーリー(2008年製作の映画)

3.5

世界はピカピカ世界とゴミゴミ世界に分れ人間はブクブクに肥って地球を逃げ出している未来。
そんななか地球に残って一人セッセとゴミの世界を掃除(整理)するロボットのウォーリー。
ある日彼はゴミの山の中に生
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