広島カップさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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五人の突撃隊(1961年製作の映画)

3.5

昭和19年、インパール作戦遂行中のビルマ戦線。日本軍の前線は銃弾も食糧も底をつきかけていて撤退の時期を探っていた。
野球でも大差で負けている試合に登板する投手は敗戦処理と呼ばれるが、正にそんな役割を担
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異人たちとの夏(1988年製作の映画)

3.5

風間杜夫、永島敏行がクサイ金持ち業界人の役で幕開けして、観る気がやや失せたところに片岡鶴太郎の登場。この落差が実に大きくて作品に一気に引き込まれてしまいました。
彼は下町浅草に住む頑固で自由な寿司職人
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ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

2.4

本日(2023.7.17:海の日)灼熱列島、酷暑だ!ビールだッ!ホラーだっ!

梅雨明け前のお盆前なのにこの暑さは異常だ!
必然的に冷たい生ビールとホラーの冷やし効果に対する期待も高まる。こうしたホラ
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護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

3.0

東日本大震災に生活保護受給者問題を絡めた脚本。震災当時とその九年後の殺人事件を描いている。
地震と津波で生活が立ち行かなくなり生活保護の対象になる人達の心の中を描いているパートは切なくなる。特に倍賞美
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妖怪大戦争(1968年製作の映画)

2.0

毎日暑くてかないません。
連休は家でグッタリ。レビューもグッタリ。

鑑賞対象年齢がよく分からない作品。子供向けなのだろうか?ニッチ好きの大人なのだろうか?

バビロニア(現在のイラク)から日本にやっ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

2.3

「俺はもう作らない!引退だ!」
などと世間に正面切ってウソをついて騒ぎを起こし、ある日突然手の平を返したように本作を作ったかと思えば、「宣伝なんかしなくたってどうせ客は入るに決まっている!」という態度
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ハイド・アンド・シーク 暗闇のかくれんぼ(2005年製作の映画)

2.6

ロバート・デ・ニーロとダコタ・ファニングのサスペンススリラー。
二人は顔の全く似てない親子の役。
デ・ニーロには全く父性を感じないし、ダコタには子供らしい可愛らしさを感じない。共に表情に暗さを浮かべな
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劇場版 荒野に希望の灯をともす(2022年製作の映画)

5.0

脳外科医の中村哲さんはアフガニスタンで現地の人々の命を救う為に人道支援活動を行った。
初めは医療ボランティアとして現地に乗り込んだ中村さんはやがて診療所を開設し次に「ここでは医療だけでは人々を救えない
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眠狂四郎 女妖剣(1964年製作の映画)

3.4

高知県宿毛市の呉服商の家に生まれる。地元の高校を卒業後、親戚の経営する大分県の旅館でフロント係の仕事をしていた折、「全国温泉旅館美人コンテスト」でミス温泉に選ばれる。23歳の時に俳優研修生として大映に>>続きを読む

プリデスティネーション(2014年製作の映画)

2.8

タイムワープ物の厄介さを感じさせて見事な作品。

過去と未来を何度も行ったり来たりしているうちにナニがナンだか分かり難くなってしまう。
「この辺が脚本の見事さなんですよ」と脚本家のニコニコ顔が目に浮か
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大脱出(2013年製作の映画)

3.5

久しぶりの"大ナントカ"タイトル作品の観賞。
しかも大筋肉系の大スターの共演。
本作と似たような逃げ出す作品系では高倉健、菅原文太共演の『大脱獄』(1975) 、大スター目白押し出演の『大脱走』(19
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林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

3.0

ある日突然バスの中で記憶を失った中年男。名前や住所など自分を証明する物も持っていなかった。
病院に送られた彼は捜索願いも出されておらず、仕方なく新しい生活を獲得するためのプログラムを受けることになる。
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

3.5

『LOGAN ローガン』(2017)のレビューでも書きましたが、シンなんとかというタイトルが許されるならばロウなんとかというのも許されてしかるべきと思います。

ロウ → 老(rou)、低(lo
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ミニミニ大作戦(1969年製作の映画)

3.8

泥棒の大仕事は楽しんでやらなきゃダメ!っと、映画にはいつも言われている気がします。
オーシャンズ・シリーズ、チャーリーズ・エンジェルシリーズ、ルパン三世シリーズもそうですけれど、特にチーム戦になると皆
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メジャーリーグ2(1994年製作の映画)

3.4

典型的漫画的野球映画第二弾!
相変わらずのダメダメ男軍団の奮戦記。

シリーズ物のパート2はマンネリ化を避ける王道手段として普通はパワーアップさせるのに、何故か第一弾に比べるとパワーダウン気味です。特
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引っ越し大名!(2019年製作の映画)

2.6

NHK大河ドラマのタイトルにビックリマーク(!)が付けられた時代劇というと「新撰組!」三谷幸喜脚本(2004)ですが、同ドラマが大変つまらなかった記憶も同時にあります。これって本当に新撰組?という感じ>>続きを読む

イタリア旅行(1953年製作の映画)

3.2

イングリッド・バーグマンは生涯に三度の結婚を経験しています。
二度目の相手が不倫関係の末に1950年にゴールインした本作(1953)の監督ロベルト・ロッセリーニ。
二人の夫婦関係は1957年まで続いた
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憧れを超えた侍たち 世界一への記録(2023年製作の映画)

4.0

もちろんリアルタイムでTVに齧り付いて見ていたし、特集記事が載ってる雑誌も可能な限り目を通したし、その後のTV特番も必ず録画して見ていたからもう知らないシーンなんか無いんじゃないかと、初めて目にするシ>>続きを読む

リグレッション(2015年製作の映画)

3.5

父親による娘の虐待事件を追う刑事(イーサン・ホーク)は悪魔崇拝集団が背後にあると睨んで真相に迫って行き徐々に精神的に追い詰められ、追う者がいつしか追われる立場に...

『アザーズ』(2001)で立証
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JOY DIVISION ジョイ・ディヴィジョン(2006年製作の映画)

3.0

セックス・ピストルズに影響を受けた数多あるパンク以降のニューウェーブバンドの一つジョイ・ディビジョン。
若い頃にニューウェーブに夢中になっていた私がエアポケットのように聴き逃していたバンド。
当時は"
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心霊ドクターと消された記憶(2015年製作の映画)

2.2

心霊のドクターではないし、記憶も消されたわけでもないし...こんな無責任な詐欺的邦題で、私のようなミステリー好きで心霊に興味がある観客が釣られてしまうんですね。
本題は"Backtrack"で後戻りと
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三十九夜(1935年製作の映画)

4.0

「ヒッチコックが三十九歳の時の作品ヤ!」
と、言ってみたかったけれども本当は三十六歳の時の作品です。

たった八十八分の間に目まぐるしく出来事を詰め込んで次から次へと観客を迷路に誘い込み、もしかしたら
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プロフェッショナル(1966年製作の映画)

3.0

私には『荒野の七人』(1960)で馴染みのある遠い山にエコーするような西部劇における独特の拳銃の発砲音(パッコワーン、みたいな)。本作でもそれが聴けたのでほぼ近い年の製作というアテが付きました。※19>>続きを読む

Ryuichi Sakamoto: CODA(2017年製作の映画)

4.0

私の学生時代、今で言うなら検索ワードランキングを大いに賑わせていたであろう頃のYMOを初めて聴いた時には、思っていたよりも人間臭い音で拍子抜けした記憶がある。
コンピュータミュージックなのでもっとキラ
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ほの蒼き瞳(2022年製作の映画)

3.2

ミステリーが映画として成立するにはその雰囲気作りが非常に大切です。基本的には暗くて寒い舞台の方が雰囲気が上がる気がします。
本作はそれらを醸成するカメラ、衣装や音楽が平均点以上で満足でした。奇を衒うこ
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喜劇 急行列車(1967年製作の映画)

3.5

1966年製作の本作は東京発長崎行き特急さくら号に昭和の笑いを乗せて走ります。

私が子供の頃にTVに出ていたお笑い系の人が多く出ていて、さすがに爆笑とはなりませんが今観ると懐かしさ100%でニヤニヤ
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バーバー吉野(2003年製作の映画)

3.9

吉野ヶ里遺跡は佐賀県にありますが"吉野刈り"という髪型はおそらく静岡県にあります。
ビートルズのマッシュルームカットは耳まで隠れていますが本髪型は耳が出ているマッシュルームッポいやつ。
その町唯一の床
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そして人生はつづく(1992年製作の映画)

3.8

♪ジーグザグザグ、ジグザクジグザグ、一人キリッ!
「スニーカーぶる〜す」by近藤真彦(1980)
日本ではマッチがジグザグしていますが、イランでは険しい山を登る道がジグザグしています。

アッバス・キ
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怪物(2023年製作の映画)

2.9

怪物は誰かって?
凝った作りにしている脚本(カンヌで脚本賞を受賞)ですが、子供と見せかけて大人という事でしょうか。

子供達に任せておけばいいのに大人が出て来て問題を掻き回しているように見える。
問題
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かもめ食堂(2005年製作の映画)

3.5

フィンランドの首都ヘルシンキで日本食レストランを始めた日本人の女(小林聡美)。
開店当初お客が全然来なくて少し心配になるけれども、多分潰れないでしょうという予測が容易に可能な画面。小林の肝の据わった表
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波紋(2023年製作の映画)

4.2

東京郊外の住宅街に住む中流家庭の中年夫婦の話。
一人息子と要介護状態の夫の父親と同居している二人はすこぶる仲が悪い。
東日本大地震が起きた後のある日突然夫が家出をしてしまう。程なく父親は他界し息子は九
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めがね(2007年製作の映画)

2.9

おそらくは日頃のストレスから逃れるために携帯電話が通じない所に行きたいと思って南の島に旅行に来た女(小林聡美)は、観光でもしようと思っていたが地元住民に何もせずに黄昏れることを勧められた。

「黄昏れ
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ぼくたちの哲学教室(2021年製作の映画)

4.5

ベルファストの小学校における哲学の授業の様子をメインに、その学校での先生と児童の日常を伝えるドキュメンタリー。
校門に爆博物が仕掛けられたり今もなお憎しみ合いが続く北アイルランド紛争についても授業では
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岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

2.8

幸田露伴と紛らわしい主人公の名前。
幸田の方は文化勲章も受賞した近代の文筆家だが岸辺の方は漫画家で今まで他所でも見たことがない特殊な能力を持つ。相対した人間の過去をその顔を本のように変形してそこに活字
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

5.0

如何にもバスケをやってそうな背高ノッポのニイちゃんネイちゃんがイッパイ来ていて映画館は独特の雰囲気、観る前から雰囲気がアゲアゲでした。

井上雅彦の確かなペンを象徴する五人のニイちゃん達の登場シーンか
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ゴジラVSビオランテ(1989年製作の映画)

3.5

平成に入ってから作られたゴジラ映画は観た事がなかったのですが、昭和ゴジラとは趣きが違っていたのには驚きました。時代が変わればやはり変わるものだなぁと思いました。
遺伝子操作に加えて超能力の登場は時代的
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