hi1oakiさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.0

メインキャストからチョイ役まで、目の眩むような豪華さ。ポスターに書いてある人が本当にみんな出るんだもの。
ともすれば保守的懐古趣味と取られてしまいそうな、50'sアメリカなデザインをバッキバキにオシャ
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(2021年製作の映画)

4.1

アリ・アスターがプロデュースに名を連ね、“1901年に制作された世界初のストップモーションアニメ”が発見されて復元したという設定の短編。
いきなり観に行くとその“設定”を鵜呑みにしてしまう人も多そう。
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オオカミの家(2018年製作の映画)

4.1

様々な映画やドキュメンタリーの題材になっている“コロニア・ディグニダ”。ドイツからナチス残党がチリに渡って作ったカルト教団の共同体。
そのフェイク・プロパガンダ映画という設定。同じクリストバル・レオン
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クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

3.4

“この映画は何をしているの?”という感じ、そして肉体とテクノロジーに焦点を当てているという点で、もうデヴィッド・クローネンバーグ御大らし過ぎる作品。
クローネンバーグの作品ってだいたいにおいて、たとえ
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オペラ座 血の喝采 完全版(1988年製作の映画)

3.6

クソ暑いけど、日本の夏は悪くない。
世界の名作・奇作・怪作ホラー映画がリバイバル上映されるから。リマスターの恩恵もあるけど、劇場のスクリーンで観れるのがいいじゃない。

今作も先日観た『ヘル・オブ・ザ
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ヘル・オブ・ザ・リビングデッド 4Kリマスター版(1980年製作の映画)

3.0

日本では配信も無いし、ソフトはプレミア価格過ぎて買えない、そんな半ば伝説的なゾンビ映画。
それが4Kリマスター!?
劇場でかかる!?
パンフまである!
なんで!?

名作でも傑作でもなくて、“で、面白
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クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男(2019年製作の映画)

3.9

マイケル・マドセンがタランティーノのこと好きすぎて、観ていて照れる。まぁタラによって飛躍したり復活したりした役者多いからね。本人より上の世代から慕われるのも納得。
サミュエル・L・ジャクソンなんて『パ
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古の王子と3つの花(2022年製作の映画)

3.7

ベニエ食べたくなるー。
お盆明けたら仕事帰りに食おう。

オムニバス仕立ての各話は、どれも地位のある(あった)美男美女同士の話で、特に意外性も無いんだんだけれど、エジプトでは壁画のような、オーベルニュ
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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

4.1

原作者の高橋留美子から“コレはコレ”みたいな別物認定を受けたとか受けないとか。
基本的に“オリジナルはひとつ”という日本の漫画文化から飛び出したアニメ映画として、マスターピースな評価を受けるエバーグリ
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バービー(2023年製作の映画)

4.2

なんか公開直前に公式が『オッペンハイマー』との件でやらかしてしまったおかげで、“日本人なら観に行くな”みたいな意見があがったこの作品。
いやいや…グレタ・ガーウィグ×ノア・バームバックの新作で、マーゴ
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トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023年製作の映画)

3.6

子供の頃から日本のオモチャの逆輸入アニメとして慣れ親しんだトランスフォーマー。実写映画化当初は吹替版アニメで慣れ親しんだ用語が使われていなくて困惑したけど、なんだかんだここまでちゃんと付き合っています>>続きを読む

イノセンツ(2021年製作の映画)

3.7

この団地超能力キッズ映画、予想以上に大友克洋の『童夢』だった。
無邪気さ故の無計画と無責任。怖い怖い怖い。

傑作『わたしは最悪。』でヨアキム・トリアーとともに脚本を担当したエスキル・フォクトによる監
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DASHCAM ダッシュカム(2021年製作の映画)

3.7

コロナ禍を経たライブ配信型POV。
劇中の配信フォーマットは本人役で登場のアニー・ハーディが実際にやっていたスタイル&キャラだそうで。

新しい世代の映画って感じがビンビンに伝わってくる。
『ブレア・
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.6

前作までは観てるけど、特に復習もせずにまったく話を覚えていない状態で鑑賞。
結果的に全然それでもOKかと。

見せたいアクションの合間にストーリーを挟み込む。そのひとつひとつのアクションの完成度が異次
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ニモーナ(2023年製作の映画)

3.8

中世ヨーロッパと現代社会(未来?)を重ねたような架空の世界。“自分と違うものを剣で貫けば英雄になれると教えられている”社会。それはまさにマイノリティをSNSでの匿名の発言という剣で斬るという行為。
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ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.9

ランブレッタを駆り、酒とエスプレッソをがぶ飲みする悪魔祓い師(祓魔師)。
イイ!

原題を直訳だと『教皇のエクソシスト(The Pope's Exorcist)』。日本語の響きは『女王陛下の007』の
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ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

3.6

下北沢トリウッド×ヨーロッパ企画製作の映画第一弾。
これ撮影の手間を考えると頭がウワァーッてなるよね。あれを先に撮って…映し出して…ウワァーッ!!!っていう。

“時間(2分!)”にまつわる話で、そこ
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マッド・ハイジ(2022年製作の映画)

3.7

ブラックスプロイテーションやナチスプロイテーション等を筆頭とするエクスプロイテーション映画の歴史に新たに加わったスイスプロイテーション!
あらゆるスイスのステレオタイプを自虐的に小馬鹿にするスタイル。
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.5

ジブリガチ勢ではないのですが、この(宣伝しないという)宣伝には乗せられてみようかと思い、初日鑑賞。

ジブリの初長編のラピュタでさえナウシカからの繋がりで徳間書店が製作に入っていたけれど、今作は日テレ
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フルートベール駅で(2013年製作の映画)

4.1

オスカーを背後から追うカメラワークや“なぜこんなことになってしまったのか”的な描写や台詞を最小限に抑えている点は、ドキュメンタリー風を通り越して、さながら想田和弘監督の観察映画のように、観るものに“さ>>続きを読む

未来戦記(2022年製作の映画)

3.5

『パシフィック・リム』のような雰囲気を醸し出し『パシフィック・リム』のような音楽が流れ、ニール・ブロムカンプとか『アイアンマン』からの影響を隠そうとしないパワードスーツとか、その他にもアニメやゲームか>>続きを読む

Pearl パール(2022年製作の映画)

3.7

テクニカラーテイストでサイコパスを描く。
本題に入るのが遅い…からの殺戮博覧会というスタイルは前作『X』と同じ。
しかし今回はそこに乗せるのは“老い”ではなく“若さ”。若さ故の渇望を漲らせる主人公なわ
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悪魔を見た(2010年製作の映画)

4.1

観てそうで観てなかった映画。
正確には観てると思って観てなかった。

鬼が悪魔を作り出し、悪魔がその鬼をさらに醜悪なものにし、さらに鬼はその悪魔を完全なものにしてしまう。そんな映画。
バットマンとジョ
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

2.9

ジェームズ・マンゴールドが映画作るのうまいっていうのはわかるけど、そこまでして作る必要があった作品なのかな?っていう感じかな。ノレない。
どうせ別の人に監督任せるなら007みたいなフランチャイズ映画と
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

4.1

珠玉の旅館SF喜劇。
このフォーマットで、ループの時間やシチュエーション変えて世界各国バージョン観たいですね。監督や予算、それこそ国が変われば状況判断や悩み、宗教、思考や解決方法も変わると思うので。
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マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

3.8

ストップモーション&ライブアクション・モキュメンタリー。
ずーっとジェニー・スレイト(『レゴバットマン』のハーレイ・クイン)の優しい声が心地よい。
主人公は貝ではなく“貝殻”。“喋る生き物映画”ではな
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アドレノクロム(2017年製作の映画)

2.6

アドレノクロムという都市伝説をベースにエロスとバイオレンスと狂気を描きたかったのだろうけど、そのどれもが中途半端だなぁ。
その上さらに、保守思想とか陰謀論とかドキュメンタリー風とかまで詰め込み過ぎてて
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プー あくまのくまさん(2023年製作の映画)

3.3

別にすごく面白いってわけじゃ無いんだけどさ、ディズニーのアニメーション『Winnie the Pooh』ではなく原作である児童小説『Winnie-the-Pooh』がパブリック・ドメインになったため実>>続きを読む

哀愁しんでれら(2021年製作の映画)

2.7

出演している役者さん達の演技の好き嫌いは別として、自分にはこの作品が何を誰に伝えたい/訴えたいのか全くわからない。
ネット等で見かける“なんでこんなモンスターみたいな人がいるんだろう怖いね”みたいなエ
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.1

前日に観た『ザ・フラッシュ』とテーマが似通っているのは、どちらがパクったとかそういう話ではなく、そもそもアメコミヒーローって長年続けるための新陳代謝の手段としてこういう多次元構造に行き着くモノなので、>>続きを読む

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

4.2

楽しかったぁ!

とりあえずマイケル・キートンが予告で出てて、そこは事前に見せなきゃいいのになぁ…とか思ってたら…いきなり“キャー!ついにブルーとグレーの配色のバットマンが!”とか歓喜!

しかしも
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.8

ただの紙かと思ってたらレモン汁で何か描いてあって火で炙ったら“え?そんな事描いてあるの!?”っていう映画。

長編初監督というシャーロット・ウェルズ。
“あえてわかりづらく撮っている”としても“わかり
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.2

ジェームズ・ワンは製作(+原案?)だけとは重々承知な上で、とはいえブラムハウス×アトミックモンスターだし、脚本は『マリグナント』でもワンと組んでたアケラ・クーパーだし… “AIの暴走”と“呪いの人形”>>続きを読む

ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

4.0

出演作としては、テリー・ギリアムの『バロン』、クローネンバーグの『イグジステンズ』、ダグ・リーマンの『go』、ザック・スナイダー×ジェームズ・ガンの『ドーン・オブ・ザ・デッド(リメイク版)』…等なかな>>続きを読む

テリファー 終わらない惨劇(2022年製作の映画)

2.9

期待外れだった前作よりはいいかなぁ。
とはいえ、スラッシャー/シリアルキラーとオカルト/ファンタジーの間を行き来するふわふわした話にはイライラする。
例えば夢だとわかっているシーンで延々と殺戮を続けら
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雄獅少年/ライオン少年(2021年製作の映画)

4.0

『ヤング・マスター 師弟出馬』をはじめて観た時の興奮を思い出したって人多いのでは?
王道スポ根映画であり王道功夫映画でもある獅子舞映画。3DCGアニメーションである事を最大限に活かした躍動感と高揚感が
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