原作からのエピソードの他に、冒頭の説明どおり創作も交えながら、幻想的な世界が描き出されている。美しく高貴な女性との思いがけない体験の部分は題名どおり「雨月」の世界だが、それとともに、失って初めて分かる>>続きを読む
成瀬巳喜男監督作品には林芙美子原作が多い。どれも世知辛く、不遇をリアルに見せるもので気持ちがザラザラするような質感が漂う。やりきれなさを感じながらもしっかり生きていく主人公の強さが演じる高峰秀子の個性>>続きを読む
古い映画でもと、さほど期待してなかったが、意外に。同時に複数の人物を描く群像劇はこの映画からと言うが、よく脚本をまとめたなと思う。瀬戸際、崖っぷちの人々が同じホテルにあって一夜の間浮き沈みを味わう。波>>続きを読む
導入のシーンから結末を予感させている。実話を元にしたとのことだが、文通による友情が深まっていくあたりは微笑ましくもある。アンソニー・ホプキンスの紳士ぶりが後年の「日の名残り」での印象に通じるものがあり>>続きを読む
歌舞伎や文楽のスジって、こう思わせておいて実はという展開が多いと思った。この映画は原作の面白さを現代に伝える意味で価値あり。
余談だが、吉右衛門の兄役滝田裕介と血のつながらない義父役の加藤嘉は顔が何と>>続きを読む
J・フォード 西部劇だけではなかった。馬車がトラックに変わったと思えばこれもアメリカで生きる厳しさを描いているとも言える。
家族丸ごと移動するのが山田洋次監督「家族」のようでもある。
戦いと平穏。情熱と虚無。ソビエト映画らしいテーマだが、ドグマティックではなく、誰にでも受け入れられる大らかさがあるいい映画。女でスナイパーはニキータを彷彿させる
トリュフォーはヒチコックの大ファンというが、男女二人の少しコメディがかったタッチであったり、モノクロでもあり、ヒチコックのイギリス時代のサスペンスを思わせるものがある。そう言えばラストのカメラの部品が>>続きを読む
トリュフォーの不倫もの。こんなことしていたらタダじゃ済まないだろうなと思いながら見ていたが、やはり最後は、、、
決定的証拠が思わぬところからこぼれ落ちる展開が上手いと思った。
印象は以下の三つ
・プールを持ってる富裕層の虚栄に満ちた社交の様
・何かに傷ついた男が家にたどり着くまでの物語
・他人の家のプールを無断で泳いで渡り歩く不可解な人物。パンツ一丁で。初めから謎だが、話が>>続きを読む
岡田茉莉子の派手な顔立ちは鄙びた温泉宿には如何にも不似合いで、花も実もある身をくすぶらせるには惜しいだろうなという気にさせる。
最後の渓谷を俯瞰したシーンや古城跡で語合う二人の背景に祭りの行列が遠くに>>続きを読む
原題ossessióneは妄想、何かに取り憑かれているという意味で、標題から考えると、女の金銭欲や事を起こしてしまった後の男の苦悩に焦点を置いているのではと思ってしまう。
それにしても、制作1942年>>続きを読む
1982年、時代背景の違いを感じる。現在では作れない、作らないだろう。監督の1人佐藤純彌の作品は中国に関係の深い作品が多く興味深い。
二人がステージで歌うシーンは見せ場の一つなのだが、踊りが素人っぽくて可愛い。曲も良い。