藤原直樹さんの映画レビュー・感想・評価

藤原直樹

藤原直樹

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ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)

3.7

ワンダーウーマン単独2作目。
前作に引き続きパティ·ジェンキンスがメガホンをとった本作は映像のダイナミズムに加えて前作以上にメロドラマ的アプローチに力が入っている。
特殊な方法で舞い戻ったスティーブと
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夜と霧(1955年製作の映画)

4.2

アラン·レネ監督の記録映画。
実際の映像が放つ生々しさが強烈。
編集とナレーションによって監督の切なる想いが伝わってくる。

約30分程の作品だが、そこらのホラー映画よりずっと怖い。
人間の行いが一番
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ダウンサイズ(2017年製作の映画)

4.1

とても面白かったのだけど、ここでの評価は芳しくないようで驚いた。
確かにコメディ映画を期待して観た人は肩透かしを食らうかもしれない。

アレクサンダー·ペイン監督作では「アバウト·シュミット」が大好き
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ある日どこかで(1980年製作の映画)

3.3

「スーパーマン」のクリストファー·リーブ主演のロマンチックなラブストーリー。

時空を超えて紡がれる愛というのはとても興味惹かれるテーマなのだけど、クリストファー·リーブの大根役者ぶりが鼻について物語
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白いカラス(2003年製作の映画)

3.9

「クレイマー、クレイマー」のロバート·ベントン監督がメガホンをとった人間ドラマ。
ニコール·キッドマンとアンソニー·ホプキンスの名演が心に残る秀作。

生涯、誰にも言えない秘密を抱えた老人と悲しみを背
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ジェーン・エア(2011年製作の映画)

3.8

何度も映画化されてきた不朽の名作。
キャリー·ジョージ·フクナガがメガホンを取った。

とにかくミア·ワシコウスカの透明感が素晴らしい。
真実の愛を知ったヒロインの感情を繊細に演じている。

色彩を抑
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プッシャー2(2004年製作の映画)

4.2

前作と同様に今回もコペンハーゲンの裏社会を舞台にしたダークなクライム映画になっている。
前作でフランクの相棒だったトニーが今作の主人公だ。
手持ちカメラの臨場感たっぷりなドキュメンタリータッチの映像と
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美しき冒険旅行(1971年製作の映画)

4.5

過酷な自然の中に取り残された姉弟がアボリジニの青年と旅をするドラマ。

編集による意味付けが重要視されてい
る。
生と死、文明社会と自然など対比や反復が巧く機能している。

美しく、ゾッとするほど広大
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16歳の合衆国(2002年製作の映画)

4.1

痛みや悲しみで溢れた人生、繊細さ故にそれらを背負い込む主人公。
嘘をつき、傷付いて、傷付けて、過ちを犯しながら生きる人々。
主人公の心を通してそれらが浮き彫りになっていく。

胸が痛くなる作品。
ラス
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アメリカン・スリープオーバー(2010年製作の映画)

3.8

"スリープオーバー"たった一夜のお泊り会の最中にいくつもの青春が交錯する。「イット·フォローズ」のデヴィッド·ゴードン·ミッチェル監督の長編デビュー作。
若い監督のデビュー作ということもあって荒削りな
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ローズマリーの赤ちゃん(1968年製作の映画)

3.5

ロマン·ポランスキー監督のスリラー映画。
このテの作品、つまり悪魔の子を身籠った女性がヒステリーを起こしていく神経症的スリラーはいくつか良作があるがこの作品はその中でもかなり面白い。
ミア·ファローと
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グローリー(1989年製作の映画)

4.2

南北戦争時に史上初の黒人部隊が結成される。
これは彼らの誇りと勇気の軌跡。
自由と誇りの為に戦った彼らの勇姿に胸を揺さぶられる。

大佐である主人公の葛藤、黒人兵士達のドラマ、北軍にさえ蔓延っていた人
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ブルークラッシュ(2002年製作の映画)

3.3

青春映画の軽快さとサーフィンの爽快感がマッチした一作。
本物のプロサーファーが多数出演しているんだとか。
個人的には初めてのサーフムーヴィーだが、ドラマとしては陳腐。
恋とか友情みたいな要素は薄いし、
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波止場(1954年製作の映画)

4.5

映像も音楽も脚本も素晴らしい。
一番素晴らしいのはマーロン・ブランドの熱のこもった演技。
鑑賞後の胸を鷲掴みにされるような感覚。

何のために闘うのか、闘う為に何を犠牲にするのか、、、
この映画は正し
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ラスベガスをやっつけろ(1998年製作の映画)

3.8

何やらよくわからない。
これはアメリカを蝕んでいたドラッグ文化への警鐘なのか。
ドラッグまみれの反ドラッグ映画というのが面白い。

クリスティーナ·リッチ、キャメロン·ディアス、エレン·バーキン、トビ
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パッセンジャー(2016年製作の映画)

3.1

素晴らしい映像効果と広大な宇宙で冬眠から目覚めてしまうというシチュエーションが素晴らしい。
ただストーリーはヒネリが無いし、ご都合主義的な部分が多い。

キャストはジェニファー·ローレンス、クリス·プ
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アパートの鍵貸します(1960年製作の映画)

4.2

何だこれは、、、ハリウッド製コメディの最高峰と呼ばれるだけある。
名匠ビリー·ワイルダーが監督した本作はコメディ映画でありながら、独身サラリーマンの悲哀を描ききったドラマでもある。
独身でお人好しで社
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プレミアム・ラッシュ(2012年製作の映画)

2.9

うーん、、魅力的なのは疾走感のある映像だけで脚本は稚拙だし、魅力的な登場人物もいない。
役者は良いのに、それを無駄遣いしている。

約90分という短い尺ながらも観るのが苦痛になっていく。
もう少し脚本
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誰かがあなたを愛してる(1987年製作の映画)

4.0

物語はシンプル。
大きなヒネリがあるわけでもなく、ストレートに進んでいくストーリーは今観ると少し物足りないかもしれない。
だが、それすら気にならなくなるのはやはり登場人物のキャラクターに魅力があるから
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グリーン・インフェルノ(2013年製作の映画)

3.1

イーライ·ロス監督が「食人族」をモチーフに撮り上げた食人ホラー。
モチーフというか、、、まんま「食人族」だった。

この監督らしい悪趣味でブラックな笑いと現代社会に対する批判的視点は良い。
ゴアシーン
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デーヴ(1993年製作の映画)

3.6

「ゴーストバスターズ」のアイヴァン·ライトマン監督のコメディ。
ケヴィン·クライン、ベン·キングズレイ、シガニー·ウィーバー、ヴィング·レイムス、フランク·ランジェロ等豪華キャストに加えて多数のカメオ
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メイジーの瞳(2012年製作の映画)

3.8

これは"共同親権"というテーマをヒロインの少女目線で描いたドラマだ。
彼女は冒頭から終盤まで身勝手な大人達に振り回される。
その中で描かれていくのは"子供にとっての幸せ"や"家族のカタチ"についてであ
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いつか晴れた日に(1995年製作の映画)

3.8

アン·リーがメガホンを取り、エマ·トンプソンがジェーン·オースティンの原作を脚色した本作は胸を締め付ける切ないラブストーリー。
19世紀のイギリスが舞台であり、衣装やセットデザインまで凝りに凝っている
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トップ・ファイブ(2014年製作の映画)

3.5

クリス·ロックが監督、脚本、主演まで兼ねたコメディ映画。
狙い過ぎなくらいオシャレチックな演出に鼻白む人もいるだろうが、皮肉や風刺に満ちたユーモアとマシンガントークで押し切る力業で意外にも楽しめた快作
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スウィンガーズ(1996年製作の映画)

3.7

ダグ·リーマン監督、ジョン·ファブローが主演兼脚本を担当したコメディ。
コメディと言ってもガハガハとバカ笑いする映画ではなくて随所でクスクスっと笑わせるタイプの映画だ。
失恋を乗り越える為にラスベガス
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アリータ:バトル・エンジェル(2018年製作の映画)

3.5

これ実は原作の存在も知らずに観たのだけど、原作ファンはどんな反応をするんだろう。
ジェームズ·キャメロンが脚本を手掛け、ロバート·ロドリゲスがメガホンをとったとあらば期待する他ない。
壮大で素晴らしい
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ストーン(2010年製作の映画)

3.5

ミラ・ジョヴォヴィッチ、エドワード·ノートン、ロバート・デ・ニーロの三者が共演したサスペンスドラマ。
ハラハラしたサスペンスを期待すると肩透かしを食らうかもしれない。

エロティックな描写やショッキン
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恋人たちの予感(1989年製作の映画)

3.7

「シュアシング」や「スタンド·バイ·ミー」で知られるロブ·ライナー監督作。
ロマコメを得意とするノーラ·エフロンが脚本を担当。
そしてロマコメの女王メグ·ライアンとビリー·クリスタル共演ときたら面白く
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フレンジー(1972年製作の映画)

3.7

ヒッチコックがイギリスに戻って撮ったスリラー映画。
主人公は暴力的で自己中で言い訳しかしない、その上酒癖が悪い。
それでも信用してくれる人達がいて....彼らを失った主人公が最後に助けを乞うたのが実は
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大列車強盗(1972年製作の映画)

3.4

むさ苦しい男共の中で一際耀く紅一点アン=マーグレットがとってもプリティ。
ジョン·ウェイン、ロッド·テイラー、ベン·ジョンソンの3人の信頼関係や新しく組んだガンマンとの間に芽生える絆もまた良い。
痛快
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ケージ・ダイブ(2017年製作の映画)

1.4

このレビューはネタバレを含みます

今年観た映画の中では一番最低の出来だった.....
ファウンドフッテージ映画は今や全く珍しくなく、二番煎じになりやすいジャンルだ。
それなりに見せ方やアイデアが重要になってくる。
ケージの中から間近の
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カサブランカ(1942年製作の映画)

3.9

"君の瞳に乾杯"ってセリフはこの映画から来ていたのか!

編集、カメラワーク、音楽、演技、、そして何より脚本が良い。
イングリッド·バーグマンは天使のように美しいし、仏頂面でシニカルで悲観論者に思えた
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赤ちゃん教育(1938年製作の映画)

3.4

ハワード·ホークス監督のドタバタコメディ。
ケイリー·グラントとキャサリーン·ヘップバーンがフレーム内を縦横無尽に駆け巡り、息をつく間もないほどのスピード感で笑わせてくれる。
多くのコメディ映画にて引
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ゴーストランドの惨劇(2018年製作の映画)

3.8

オチはそこまで衝撃的ではないのだけど、緻密なストーリー設計と怒涛の伏線回収にカタルシスを感じる一本。
パスカル·ロジェらしい悪趣味な描写は健在で対象が可憐で清楚な少女とまぁ、いよいよフェティシズムを全
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バーバレラ(1967年製作の映画)

3.5

68年公開のB級SF映画。
ポップで独特なビジュアルと荒唐無稽なストーリー展開、、、そして何よりジェーン·フォンダの魅力がこれでもかと詰め込まれた快作。
宇宙船を吊り上げているワイヤーが見えていたり、
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ライトスタッフ(1983年製作の映画)

3.7

サム·シェパード、スコット·グレン、ジェフ·ゴールドブラム、エド·ハリス、デニス·クエイド、、、豪華キャストで描くトゥルーストーリー。
命がけでアメリカ初の宇宙への有人飛行に挑んだ男達の熱いドラマ。
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