hikarouchさんの映画レビュー・感想・評価

hikarouch

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正欲(2023年製作の映画)

4.0

原作未読。見ている間中ずっと自分自身の思想や経験に照らして思考させられ続けるので、その時点でもう作品として完全に成功しているよね。

どういう方向に向かうのかなかなか見えてこない話で、それこそがこの作
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.0

良かった!でも、ちょっと期待し過ぎたかも!
前評判を見聞きして、見る前から「これは自分の今年ベスト級の作品かも!」と意気込み過ぎたのが良くなかった。

前世からの深い繋がりが感じられるイニョン(縁)を
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ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(2004年製作の映画)

2.8

ハリポタ修行、細々と続いてます。

この第三作は、シリーズ中でも一際シリアスな雰囲気を醸し出し、これまでのと比べると格段に「普通に見れる」作品だった。明瞭過ぎない話運びが、集中力と興味を引きつけ、維持
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.7

3時間の長い映画を作るなら、これくらいやれよ!というほどの傑作だと思う。
映像の美しさ、音楽音響の凄まじさ、超豪華キャストによる演技、時系列を巧みに操る脚本にセリフ、長さを感じさせないリズミカルな編集
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

4.1

いやーーー、最高!初見!

コアの話は極々シンプルで分かりやすい。でもそこかしこに意味深な演出やカットが散りばめられており、深読みや読み解きの余地も多くありそう。

デ・ニーロの演技はさすがだが、幼き
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

3.7

音楽映画かと思っていたらー、倦怠夫婦映画でーしたー。チッキショオオオオ!!!いや嬉しいけど。

冒頭から、ブラッドリー・クーパーの老けメイクがすごいよ。これだけ接写されてもウソモノに見えない。そして美
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

3.5

中規模アニメ映画としては、全く悪くないというか、みなさんの評判どおり十分に良いと思う。

ただぼくは原作漫画のあの世界観に毒されてしまったので、常にそれと比べて「うーん、同じだけど、なにか違う」と思い
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.1

おと!音の圧!(となりのトトロより、「ネコ!ネコのバス!」のときのメイちゃん風)

まずとにかく音がやべえ。1作目は配信視聴だったので、IMAX DUNE初体験だったけど、これだけ強い音に晒され続けた
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雪山の絆(2023年製作の映画)

4.5

凄まじい話だ。凄まじい映画だ。ちょっとこれは、圧倒的だった。個人的には、ここ最近みた映画の中でも随一の破壊力だった。

とにかく観賞中ずっとしんどくて、途中で何度再生を止めようと思ったか分からない。で
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.2

注:1作目だけ見た時点の感想です。

嘘だろ!という第一印象。めっちゃくちゃ面白いじゃん。聞いてた話と違う。考えてみれば、ドゥニ・ヴィルヌーヴがやる宇宙戦記ものなんだから、そりゃ面白いに決まってるんだ
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.8

思った以上に軽妙で、非常に見やすい。

【黒人文化】を過剰に商品化して消費するエンタメ業界に対する強烈な揶揄がかまされている。ただそれをコメディとして描いているので、声出して笑っちゃうし、楽しく見れた
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ハリー・ポッターと秘密の部屋(2002年製作の映画)

2.5

ぼーっと見てたら、何が起きてるのかさっぱり分からなかった。なんかセリフで色々説明し過ぎてるようで、全然入ってこない。

プロットと舞台や小道具の美術にほぼ全てのリソース投入してて、映画としての演出や脚
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ハリー・ポッターと賢者の石(2001年製作の映画)

2.5

一回り以上年下の部下たちに勧められて。

思ったよりは見れた。特に序盤の世界設定説明あたりはなかなか良くできててワクワクできる。

だがしかし、映像や世界観のギミックと、プロットそのものしかない映画で
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.2

なんだろな、分かったけど、分からないというか。少なくとも、「この映画はこうだ」と言い切れるほどには消化できていないけど、もう見てから1週間以上経つので、消化されることもなかろうということで、消化不良感>>続きを読む

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

3.5

原作のライトなファン目線の感想。

良い意味でも、悪い意味でも、原作の漫画をできるだけそのまま実写化パックでお届けしますよと。

アクションはとても良かった。冒頭の二○三高地からして、キレイには描いて
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.0

タイトルの第一印象で、「夜明けのすべて」ってww となってしまい、あまりに厨二病くさくて敬遠してたけど、どんどん良い評判が入ってくるので調べてみたら「ケイコ 目を澄ませて」の三宅唱監督ではないか、と金>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

2.0

映画の好みが合う、自分より一回り以上年下の若者から「2023年ベスト!」とまで言われたので、大幅に遅まきながら鑑賞。しかもモノクロではなくオリジナルのカラー版。

ちなみに、ゴジラ映画はほとんど見たこ
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グリーンマイル(1999年製作の映画)

3.2

実は見たことなかったシリーズ。

舞台は死刑囚収容棟。出てくるのはほぼほぼ死刑囚と看守のみ。過酷な刑罰や暴力や犯罪の描写も多い。
そう考えるととんでもなく酷いお話なのだが、映画としてはどこかおとぎ話的
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.0

2024年、館1発目。
原作ファン、というか原作者の和山やまのライトなファンなのだが、その目線からもこの映画化はとても上手くいってると思った。

原作漫画が、ビジュアルや突飛さではなく、間とワーディン
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.9

なるほどこれは、各所で絶賛の声を聞いたのも納得ですわ。

正月の集まりのわちゃわちゃした環境でながら見をするという最低の見方だったので、細かい話のスジは追えてないんだけど、そんなこと気にならないくらい
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オットーという男(2022年製作の映画)

3.6

見る前に予想された通りのお話。それでも良い。それだから良い。

人は誰も一人だが、それでも独りでは生きていけないのよね。人生とは、人間関係のことだわ。

オットーや周りの人たちの背景を後から少しずつ明
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.1

静かなアート映画だなーこれ2時間見てられるかなー、とちょっと不安になったんだけど、後半の展開でガッツリ心掴まれて、終わってみたらとっても良い映画だった。

柄本時生がどうしようもないやつで、遅刻はする
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終わらない週末(2023年製作の映画)

4.0

これ大好き。ジュリア・ロバーツの「I F**KING HATE PEOPLE!!」から始まるオープニング最高。

※事前情報ナシで見たほうが楽しめると思うので、興味ある人は以下読まないことをオススメし
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.1

噛めば噛むほどに味が出る。
長い映画だけど、映像も演技も、提示される問題も興味深いので、気づいたらワケわからないラストで映画が終わってた。(ワケは後から理解した。)

まあみんな言うことだと思うけど、
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バビロン(2021年製作の映画)

3.2

自分はチャゼル監督の「ラ・ラ・ランド」がとても好きなんだけど、本作を見終わってみて一番驚いたのが、この映画が「ラ・ラ・ランド」と似ているところが非常に多かったこと。でも、「ラ・ラ・ランド」のが好き。断>>続きを読む

ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.7

見応えは十分。フィンチャーだもの、そりゃそうだ。

ただ同時に、これがフィンチャー?というほどに、老成というのか、角の取れた印象の作品でもあった。

主人公はスナイパーなので、その時を待って、待って、
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クリード 過去の逆襲(2023年製作の映画)

2.9

ここ最近見た映画の中で、感想をまとめるのが一番難しかったかも知れない。

一言でいうとガッカリしたんだけど、そう切って捨てるには惜しい映画でもある気がしている。このシリーズが好きだし、アドニス・クリー
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非常宣言(2020年製作の映画)

4.0

すっげえええ。これは120点です。終盤の手前までは。

特に序盤第一幕の素晴らしさよ。緊張感半端ないし、画に高級感あるし、話運びに必要な情報を過不足なくばら撒くしで、痺れまくり。「これは、、て手練の仕
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水は海に向かって流れる(2023年製作の映画)

3.5

全く評判聞かないけど、原作の漫画が相当好きだったので、見てみた。そしてこれはなかなか、良かった。

田島列島さんの淡々としてシュールな原作の世界観とはかなり雰囲気が違って、プロットの大筋は同じだけど、
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

3.8

局所的に熱烈な称賛コメントを聞いていたので、結構期待値があがりつつ、同時に猜疑心をいだきつつ見たのだけど、間違いのない良品でした。

一見バカバカしく見えるコメディなプロットを通して、人にとっての大切
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さかなのこ(2022年製作の映画)

3.9

何を置いても、輝く能年玲奈を見られる幸せよ。磯村勇斗、柳楽優弥、夏帆となかなか強力な俳優陣を脇に置いて、堂々たる主演ぷり。さかなクンの伝記映画で、主演に彼女を持ってきたキャスティングの大勝利でしょうこ>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.9

品の良い映画。

これほどに言葉に頼らずに観客に感じさせる(NOT考えさせる)作品を久しぶりに見た。

生きていくことの切なさや、人生の中で情熱を燃やせる何かに出会うことの素晴らしさや、人と人とが繋が
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めまい(1958年製作の映画)

2.8

あらすじがめちゃくちゃ面白いし、巨匠にこんなこと言うのもアレですが脚本も編集も上手い。近年の作品と比べると情報量が格段に少ないおかげで、ゆったりと画の構図の良さや衣装やインテリアの良さを味わえる。>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.3

見る前から明らかに苦手なタイプのジャンル映画だと思っていたけど、話題作だしアカデミー作品賞だしというので、Netflix配信が来たタイミングで見た。

感想は、思った通り苦手だなということと、それでも
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カールじいさんのデート(2023年製作の映画)

2.2

吹替版で鑑賞。

「え、なにこれ」という感想。これからピクサーの新作長編を観るのに、出鼻挫かれた感が強かった。

もう故人なので悪く言いづらいが、カールの吹替が酷かった。。。

ただでさえ英語文化独特
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

2.5

選択の余地がなかったため吹替で鑑賞。

全然悪く言うつもりはないけど、シンプルに、面白くなかった!

水や火がキャラクターだったらどういうことが起こるか/できるか、というお題に対しての応え方はさすがの
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