HeroMさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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ヒート(1995年製作の映画)

4.5

パ・チーノとデ・ニーロ。脂の乗り切った2大俳優が醸す緊張感。
ダブル主演の対比と群像劇のバランス。スタイリッシュかつ骨太。他もキャラが立っていてただの脇役に収まらない。全てが高次元でまとまった傑作。
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます



Q観た後は「どうすんだこれ。風呂敷広げ過ぎだろ」って思ったけど。
結局は開き直ったように親子喧嘩へ収束して大円団。

エヴァは魂でそのATフィールドは心の壁。
これをロボットアニメに落とし込んだ
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孤狼の血(2018年製作の映画)

3.2

仁義なきシリーズのオマージュ作品。
警察主人公の勧善懲悪もの。消耗される若者たちの命というテーマは無い。あくどい警察に振り切ってもよかった。
頂上作戦〜完結編にあった警察の台頭を描こうとしたのだろうが
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フォーカス(2015年製作の映画)

2.8

後半の尻すぼみ感。スケールダウンしちゃいかんだろ。
「えっ?こんだけ?」ってなったわ。
想像の何倍も下回って終わったからなんか恥ずかしかった。あほくさ。

レッド・ドラゴン(2002年製作の映画)

3.2

レクターちょい役。
犯人の心理描写やトラウマを突いていく巧みな犯人の追い詰め方が鮮やか。
ハンニバルシリーズだがただの前日譚という位置づけ。

仁義なき戦い 完結篇(1974年製作の映画)

3.6

付け足し感が凄いけど市岡の狂犬ぶり、松村への世代交代がメイン。
大友勝利は千葉真一の方が良いかな。

仁義なき戦い 頂上作戦(1974年製作の映画)

3.8

1つの時代が終わっていく様を描く。
1番込み入っていて色んな人が出ては消えていく。
警察にもキャラを立ててほしいところ。
まあそうするともっととっ散らかるか。
眉無し辰夫が良い味出してる。

暴力に翻
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仁義なき戦い 代理戦争(1973年製作の映画)

3.9

終わり方が良い。シリーズイチの何とも言えなさ。
かなり政治が込み入ってきて説明的。
元々のキャラは置いといて新キャラに入り込む時間が無く死んでいく。
シリーズ通しての「消耗される若者の命」を表現するが
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仁義なき戦い 広島死闘篇(1973年製作の映画)

3.8

若すぎて欣也って全然分からん。
勝利イッちゃってるしマジで何言ってるか分からん。
松永イケメンすぎ。

仁義なき戦い(1973年製作の映画)

4.2

原点にして頂点。
第一作ということでその後の同作品群より政治や女、金の要素が少なくて観やすい。
終戦直後の日本における暴力が純粋に描かれ、そのエネルギーが超豪華俳優陣の名演によってほとばしる。
ブレブ
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キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

2.5

アホ映画の続編。
前作のヒットでキャストがより豪華になってしまった。

確かにガンアクションはなかなかの完成度。しつこい英国紳士云々が無ければ少しは観れた。
見どころはエルトンジョンの飛び蹴りとwor
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遊星からの物体X(1982年製作の映画)

3.9

不気味さ、疑心暗鬼、グロテスク。全てが一級品の古典。色褪せない。
南極という密室、氷原にあって燃やすしか無いというコントラストが秀逸。
一部プロットの甘さも見えるがSFと言うことで許せる。
なんと言っ
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ミスティック・リバー(2003年製作の映画)

3.9

流石はイーストウッド。伏線の忍ばせ方、謎の残し方、それらが明らかになって行く過程。このバランスが緻密に計算され尽くしているかのような鮮やかなストーリー進行。
あまりに良く出来すぎていて、逆に解釈の余地
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スーサイド・スクワッド(2016年製作の映画)

3.2

まあ、良くも悪くもアメコミらしい薄っぺらいストーリー。
キャラは立ってるし、キャストも良いだけに勿体無い。
悪党のプレゼンは結構盛り上がったがそこから尻すぼみが凄い…

イングロリアス・バスターズ(2009年製作の映画)

4.2

タランティーノの得意とする理不尽で突然の暴力がナチス映画と最高にマッチしている。
いつもの冗長な会話劇がもたらす緊迫感と、戦時中という背景が化学反応を起こす。
時代が時代なだけに激渋なサントラは鳴りを
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300 <スリーハンドレッド>(2007年製作の映画)

-

過去視聴。
とにかく映像が凄くて気持ち良い映画だったという記憶。

ディストラクション・ベイビーズ(2016年製作の映画)

3.2

matsuri studioのサウンドが最高。
向井の独特なディストーションギターが歪んだ暴力描写にマッチして不穏な空気を醸している。

乱暴な人、威を借る人、狡い人…社会の縮図としての世紀末としては
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オアシス(2002年製作の映画)

4.1

歪な愛の形に見える。しかし観進めるにつれ自らの歪んだ眼に気付かされる。
燃え上がるその愛はバカに真っ直ぐで普遍的だ。
そこには「差別をなくしましょう」とか「障害者の人権を」など表面的な偽善や洒落臭さは
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ペパーミント・キャンディー(1999年製作の映画)

4.0

人は走馬灯に何を見るのか。
幸せだった瞬間か、悲しかった瞬間か、後悔の瞬間か。
その人生を象徴するのだろう。
ずっと後の作品になるが「ミスター・ノーバディ」を思い出した。
あの涙。彼の人生はそこで終わ
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ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

3.8

ドランの集大成と言うべきか、単に欲張ってどっちつかずと言うべきか。
母と息子の愛、同性愛と自らを偽る虚しさ。これまでのドラン作品で時に激しく、また哀しく、ドラマティックに描いてきたテーマが詰まっている
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ポンヌフの恋人(1991年製作の映画)

3.7

シーンの1つ1つ、セリフの1つ1つが輝く。ご存知、アレとかアレとか。
燦めく恋の刹那を切り取った名作。

一方のストーリーはカオスそのもの。ミュージカルかと思うほど脈絡が無い。
うつつを抜かしたような
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ソナチネ(1993年製作の映画)

3.8

北野映画はやはり花火が印象的。
ほとばしる命の輝きは銃声とその光の明滅の様に儚く美しい。

「死ぬことが怖くなると死にたくなる。」生き様の美学はもちろん、死に様の美学がそこにある。
セリフが少なくても
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娘は戦場で生まれた(2019年製作の映画)

4.5

そこにタブーなんて何もない。あるのは目を覆いたくなる圧倒的なリアルだけ。

彼女たちが録り続けた現実。我々には何もできないかもしれない。しかしこれだけはできるはずだ。
彼らの血と涙を観ること、爆撃の音
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レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

4.5

これはすごい。
圧倒的な負のエネルギー。暴力による抑圧と怒りが何の罪も無い子供たちに投射され悲劇はより悲惨な方向へと転がり落ちる。
そこにジャン・バルジャンはおらず、彼の聖者に成り得たのに、すべき事を
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ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!(2018年製作の映画)

4.1

ラウリポラーがクレジットされている時点で観るしかない。
メタル好きをニヤリとさせるネタだらけで楽しい。
キレイなガテラルボイスに爽やかなブラストビート。良質なメロブラ。

「メタル好き」って言うと「あ
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ANNA/アナ(2019年製作の映画)

3.8

カラクリ自体はよくあるスパイ物の域を出ない。
しかし、音楽、小物、モチーフ、アクションが抜群に良い。
スタイリッシュな緩急をつける音楽、小物を使ったキャラ付け、モチーフによる人物描写の深み、鮮血のキャ
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小説家を見つけたら(2000年製作の映画)

3.7

追悼、ショーン・コネリー。

殻に籠もる頑固ジジイと殻をやぶこうと必死にもがく若者の清々しい交流を描く。
誰かの為に、自転車に空気を入れ、街へ漕ぎ出すシーンはとても美しい。

マイルスの物哀しいミュー
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哀しき獣(2010年製作の映画)

4.1

ナ・ホンジンの中では1番観やすくて分かりやすい。
蛇が自分の尻尾を食べる。救いようの無い、どうしょうもないラスト。「アシュラ」の様な壮絶なカタルシスが最高。

アクションがゴチャゴチャしてやや見辛いの
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マシニスト(2004年製作の映画)

3.9

積み上がっていく負のエネルギーやフラストレーションが絶妙なバランスの上に成り立つ。クリスチャンベイルの鬼気迫る怪演が為せる業だ。

伏線となる違和感を見つけては、「ん?ちょっと待てよ…」「てことは、そ
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ナイスガイズ!(2016年製作の映画)

3.6

観たのを忘れていたくらい頭空っぽで楽しめる。
テンポの良いコメディでサクサクカチッとハマるストーリー。
名優2人のバディはもちろん悪役もキャラが立っていて文句無しの完成度。
同時に、観たのを忘れていた
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インターステラー(2014年製作の映画)

4.3

流石としか言いようがない。
毎度の事だがブッ飛んだ物語世界をアッサリと構築しそこに観客を惹き込んでいく。
まずこの鮮やかなツカミと伏線の這わせ方に震える。

ジャンルを超え時代を超え、物理的に優れた映
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メランコリック(2018年製作の映画)

3.7

このキャッチコピーが少しでも気になったらぜひ観ましょう。

場面と状況の設定だけで文句なしに惹き込まれる。
ちょっととぼけたシュールな笑いは無機質な世界観と少し素人臭い演技に混ざって絶妙なバランスの上
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.6

古典的でオーソドックスな推理小説の趣き。
突出して良い所は無いが及第点は余裕で越えてくる。
推理の幅が狭まりすぎず最後までああだこうだ楽しめる。
いくつか推理を当てたりハズしたり。推理物の王道的愉しみ
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イエスマン “YES”は人生のパスワード(2008年製作の映画)

4.0

流石のジム・キャリー。イイ話コメディの決定版。
何事にも2つ返事で飛び込んでいく事。大事だとみんな分かってるけど実践は難しい。
誓約でもなんでも、時に無理矢理前を向くことは人生を好転させてくれる。no
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パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)

4.2

シェイプオブウォーターのデルトロらしいダークファンタジー。

前半はグロテスクな空想で過酷な現実を暗喩する。後半にかけて加速する苛烈な運命はより直接的な表現になる。
空想と現実。どちらがより目を覆いた
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チェイサー(2008年製作の映画)

4.0

圧倒的バイオレンス、吐きそうになる胸糞悪さ。振り切れた負のエネルギーを殴り飛ばすような暴力の配置。

コメディを交えた緩急はナ・ホンジンぽさなのか。
皮肉たっぷりに韓国の貧富や権力の腐敗を盛り込む。
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