静かで落ち着いた空気の中、コーヒー豆を焙煎する音・お湯を注ぐ音・波の音など、BGMのように漂い風景に寄り添う音が心地よかった。予想を超えるようなドラマティックな出来事が起こるわけでもなく、どちらかと言>>続きを読む
心がほんのり温かくなる、73歳のおじいちゃんの、オンボロトラクターでのロードムービー。
トラクターで(自力で)行くことにこだわり、すごくゆっくりゆっくり、でもひたすらに目的の場所へ向かう姿が、おじい>>続きを読む
新しい生命の誕生ってこんなにも神々しいものなのか、、と今さら思った。2027年、人類全体が原因不明の不妊になり子供が生まれなくなって18年の近未来が舞台。
子供が生まれない世界は厭世観漂い、まさに世>>続きを読む
ファミリー仕様の映画だと言ってしまえばそのとおりかもしれないけど、私は好きです。夜な夜な博物館の展示物が動き出すという基本軸に変わりはないものの、安定のおもしろさ。博物館や美術館が大好きでアメリカ自然>>続きを読む
the 伊丹十三な映画だなと感じました。実はそんなに大きなことを言えるほど伊丹監督の作品を数多く観ているわけではないんですが、現実社会の何かを切り出して独特なエンターテイメント性を加えるのに長けていて>>続きを読む
大人になるということ。そのこと自体が出会いと別れに満ちたドラマなので映画にするのは不思議なことではないけれど、12年の歳月を費やしたというのがやっぱり凄い。ストーリーはフィクションでありながら、それを>>続きを読む
映画の中盤、真実が見え、自分の思い込みが正された瞬間、呆然としました。亡くなった息子が作った曲、遺した歌。息子の死後、遺品の中から彼の音楽を見つけた父が、湧き出てくる想いをのせてそれを歌う物語です。>>続きを読む
映像とBGMで構成された たった12分のショートストーリー。海面が上昇し水没していく街。積み木のように家を上に建て増しながら家族との思い出が染み込んだ家に住み続けるおじいさんの物語。セリフもない短い短>>続きを読む
死刑制度反対の活動家が殺人罪で死刑を求刑され執行まであと3日というところから物語が始まります。『死刑制度』と『冤罪』に問題提起する社会派映画でもあり、謎解きをするサスペンス色もあって、引き込まれました>>続きを読む
王道展開の王道青春映画です。アメリカの田舎都市、大学へ進学せず、目的意識がないままなんとなくつるんで毎日を過ごす4人の19歳が大学生への対抗心から芽生えたエネルギーを自転車レースに注いで、というお話。>>続きを読む
お茶目な狸の奮闘を通して、都市開発による環境破壊に警鐘を鳴らす映画です。狸たちのおどけた風貌からは想像しなかったけれど、かなり社会派なお話でびっくりしました。自然との共生ってとても難しくて深いテーマ。>>続きを読む
アフリカ ケニアで医療に従事する日本人医師。今から44年前、JICAの前身である海外技術協力事業団(OTCA)から専門家としてケニアに派遣された外科医、柴田紘一郎さんがモデルです。
ディープアフリカ>>続きを読む
実在の人物ラモン・サントロペの手記Letters from Hell(地獄からの手紙)を元にしたスペイン映画。海での事故で脊椎を損傷して首から下が全く動かせない四肢麻痺の状態で28年間寝たきりの男性が>>続きを読む
インセプションやパプリカなど夢や記憶に入る話はおもしろいので期待して観ましたが今ひとつでした。特殊装置を使って他人の意識に入り込み連続猟奇殺人の犯人から人質の居場所を聞き出すというアイデアと極彩色の凝>>続きを読む
二階堂ふみの、期待を裏切らない自然な演技は想定していたけど、渋谷すばるがいい味出してるのにはポジティブにビックリした。記憶を失い鏡に写る自分を見て”誰や” と呟くシーンや、思い出そうとして思い出せず >>続きを読む
いったいなぜ、こんなことになっちゃったんだろ??というのが正直な感想です。ディズニー大好きだけどこれはちょっとあんまりかと。それぞれの物語のその後が描かれ、ピースが繋がり融合された物語が生まれるのだと>>続きを読む
凡人には理解も想像もできないことを考えつくから異質に見える。常識を覆すアプローチや発見は検証されるまではただの変人か気ちがいにしか見えない。変人・気ちがい扱いされるから友もできにくくなる。それが天才の>>続きを読む
エディ・レッドメインの演技にただただ脱帽です。
イギリスを代表する理論物理学者であり最も有名な筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者の1人でもあるホーキンス博士。自由に伸縮できない指、神経さえも抜き取ら>>続きを読む
モンタナの美しい自然に彩られた家族との思い出を紡ぐような物語。陽光が反射しキラキラと輝く水面、羽のように舞うフライフィッシングの釣り糸、せせらぎの音。親子や兄弟の日常。田舎で起きるちょっとした出来事や>>続きを読む
フランソワ・オゾン監督作品。17歳のイザベルが売春行為に本当に求めていたのはお金ではなく、もちろん快楽でもなく、ありのままの心と心の交流だったのだろうか。求めていたというより、探していたと言ったほうが>>続きを読む
立場を超越したお互いへの思いに胸が締め付けられるようなやるせなさを感じた。
ドニーことFBIの潜入捜査官は若き日のジョニー・デップ、うだつのあがらないマフィアのレフティにはアル・パチーノ。家族との生>>続きを読む
心を閉ざした天才、年齢差の大きい ”友” との出会い、変化、旅立ち。グッドウィルハンティングと微妙に設定が似てるなぁと思ったら、監督が同じ。ガス・ヴァン・サント監督の作品でした。グッドウィルハンティン>>続きを読む
陽気なラテン音楽とシンプルでわかりやすいストーリー。ひねりや 凝ったプロットは無いけどおもしろかった。挫折や失敗はやっぱり成功の母ですね。仕事を失い、息子との関係も一度は危うくなり、醜態ぶりを世間にさ>>続きを読む
プライドと偏見。まさにこの言葉どおりのお話でした。プライドが邪魔をして自分の気持ちを素直に伝えられない男と、人の言葉を真に受けて最初から偏見の目でしか相手を見ることができない女。ベタでもどかしくなるテ>>続きを読む
ひと言で言うと『人生いろいろ』群像劇。ひとつひとつのお話自体は想像の範囲なんだけど、歌舞伎町のラブホを舞台にしたことで、それぞれの人が抱えた事情に、より信憑性が出ていたと思う。やりたいことはこんなこと>>続きを読む
好きか嫌いかで言ったら間違いなく嫌いだ。犯罪を快楽やゲームのように行う狂った青年。まるでスタイリッシュなことのように描かれるレイプシーン。これでもかと繰り出される暴力には嫌悪感を覚える。悪人を善人に矯>>続きを読む
むむむむ〜って感じの青春SFモキュメンタリーでした。『自制心があまり働かない、ネガキャラのティーンズが超能力を持つとこんな顛末に ・・』な映画。デイン・デハーンのキレっぷり、いっちゃってるヤバい目つき>>続きを読む
スウェーデンのジャズシンガー、モニカ・ゼタールントの伝記映画。音楽がすごく素敵でした。特にスウェーデン語での「I New York」は素晴らしかったです。1960年代のレトロ感と北欧らしいポップ感が混>>続きを読む
ネットが生活の一部となり、それによる犯罪やトラブルが日常茶飯事の出来事となった今、他人事とは思えない怖さを感じました。なりすまし、個人情報の漏洩、出会い系、PCの遠隔操作などインターネットやSNSが発>>続きを読む
それぞれを、色のコードネームで呼び合うプロの強盗たち。時系列がバラバラなので最初のうちは彼らの関係や事のいきさつがわからずモヤモヤするけど、登場人物に順番に焦点があたり、それぞれの視点から話が進み、ま>>続きを読む
ウェス・アンダーソン監督によるストップモーションアニメです。シニカルな風味は感じるけど、想像していたような毒っぽさは無くて観やすかった。お話自体は単純で、自分の主義主張を通し本能のままに生きようとする>>続きを読む
2月に試写会にて。宮部みゆき原作の小説の映画化。惹き込まれた。同級生の死ははたして自殺か殺人か? 学校内裁判というあり得ない話だけどおもしろかった。設定はともかく『大人やメディアは信用できない、自分達>>続きを読む
イラクとの戦争で狙撃手をつとめた実在の人物クリス・カイルの話。
『心も戻ってきて』というクリスの奥さんの悲痛な言葉に見ているこちらも胸が痛くなった。戦争から帰還するたびに夫の無事に安堵する一方で、段>>続きを読む
末期ガンの17歳 ヘイゼルが親の勧めでしぶしぶ参加した若いガン患者の集まりで、骨肉腫で片脚を失ったガスに出会いお互いに惹かれ合っていく。不治の病の恋愛ものという ベタ過ぎる設定なのに鑑賞後感が今までの>>続きを読む
1948年のイタリア映画。題名そのままの、自転車を盗まれてしまいそれを探すというシンプルな話ですが、当時の世相や父と息子それぞれの思いがよく伝わってくる、切ない映画です。たかが自転車と言えど、この父親>>続きを読む
トヨエツ演じる大学教授のふてぶてしいほど飄々とした態度と憎らしいほどのマイペースぶりを楽しむ映画( ̄▽ ̄)。
こんなにずうずうしい人が現実に目の前にいたら、なんて感違いオヤジなんだと思うはずだし、勝>>続きを読む