K2さんの映画レビュー・感想・評価

K2

K2

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

テーマとしてはやはりと言うか当たり前と言うかどうしても日本人としての感性で受け止めざるを得ないシーンはある。歓喜にわく実験が成功した瞬間に、自分の頭の中に広島、長崎の焼け野原の風景が現れ、涙が溢れた。>>続きを読む

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.7

見始めて「まるでドン・コルレオーネじゃん」と思ったら、ゴッドファーザーのテーマ曲が流れて笑ったけれど、とても切なくて美しい映画だ。

人間の愛憎という概念はホント鬱陶しい。
人間の犬や猫との関係や、動
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.1

あらためてゴジラという映画はヒューマンドラマだったと再認識。

覚悟を持った人間の強さ、尊さ、美しさ。
未来のために人間はどう生きるべきか。
きっと世界中で多くの人々がこの映画の描くテーマにVFX技術
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ムーンライト(2016年製作の映画)

3.2

自分らしく生きるということ。
人を愛するということ。

それらは人生の根幹だ。
しかしそんなシンプルなことが
実は人生で一番苦しくて困難だったりする。

映画の中で流れる音楽と、何とも美しい映像美と心
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.6

結局何が真実かなんてわかんないわね。
死人に口なしの言ったもん勝ちか⁈

俗に言うハリウッド映画や火サスが刷り込まれていると、アイツか⁈いややっぱりアイツか⁈そろそろ来るか⁈と勝手に思いを巡らせてまん
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弟は僕のヒーロー(2019年製作の映画)

3.8


思春期における自分の事だけを考えて大事な人を傷つけてしまう態度や行動、それに葛藤する自分、は大人になる通例儀式だ。
そのプロセスがあってあらためて自分にとって本当に大切なものを再認識できるのだから。
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笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

3.1

終始痛苦しい気持ちで観ていた。

「お笑い」に関わる人は、自分の力で人を楽しませたい、笑顔にしたい、喜ばせたい、といった想いが強い人がなるものと何となくイメージしていたが、承認欲求、もっと言えばここま
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0


まずはとても良い映画でした。
そして面白いと思ったのは、日本を舞台にした日本人が出てる映画なのに自分的に外国の映画に見えたという事。

人生は楽なものではないとは言え、ルーティン化している一日の生活
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正欲(2023年製作の映画)

3.7

この映画で描かれるフェティシズムは確かにインパクトのあるものだが、極論何だってよいのだろう。それが主題ではないのだから。

自分は普通でない、社会と、周りの人と違う、と感じながら生きていくことの苦しさ
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愛にイナズマ(2023年製作の映画)

3.8

まず多分に個人的な感想として、家の場所柄東京湾フェリーを使って家族で出掛ける事が多かったので、土地の空気感に親しみがあり、家族の雰囲気をより感じることが出来た気がした。同時にコロナ禍では誰もがやさぐれ>>続きを読む

JFK(1991年製作の映画)

3.9

まるで映画のような悲劇だ。

人間の社会は、いつの時代も
権力と権力にこびりつく利益に
群がる卑しい連中が蔓延る。

全く人間という生き物は、
ロクな生き物ではない。
下手な知識はあっても
賢く知恵を
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BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

3.6

安藤サクラ、大した役者さんです。
彼女が主役で映画そのもののクオリティと価値がより高まった作品だ。

勿論、宇崎竜童や生瀬勝久のスパイスも絶妙で弟君も頑張ってました。

生い立ちが壮絶にグチャグチャで
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ふたりのマエストロ(2022年製作の映画)

3.3

クライマックスの「オイオイ⁉︎」感は置いておくとしてw

映画の良さ、言い換えれば映画のもつ大きな力のひとつは、ストーリーとは関係なくも、その映画が自分の大切な人や出来事や記憶をあらためて想い出すキッ
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猫と、とうさん(2022年製作の映画)

3.3

猫好き男はアメリカでは変な偏見で
見られるのか、まったく。
あの国は自由な国のイメージがあるけれど
実は結構コンサバだったりするからな。

誰に何を言われようとも、おじさんも愛猫で癒されて
仕事のスト
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.5

ザッツ・エンターテイメント。
シリーズ王道のストーリー展開で、
列車のシーンは、シリーズ1作目の
オマージュさえ感じる原点回帰感満載。

唯一無二のムービースター、
トムクルーズの一挙手一投足を、
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キングダム 運命の炎(2023年製作の映画)

3.8

紫夏の回が随分とフィーチャーされてます。
涙止まらずでしたが、やはり政に関しては
「子役いなかったのか?」と言いたくなってしまう。。
9歳の男の子が受けた絶望とその後の覚醒覚悟はリアリティのある眼差し
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怪物(2023年製作の映画)

4.1

カンヌ映画祭脚本賞受賞。
素人から見てもその評価に頷ける。

ボタンの掛け違いが重なっていくストーリーを、邪魔せず自然にスマートに、様々な伏線で回収していく。そして皆がそれぞれに事情がある事をさらっと
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

2.5

映画として、ストーリーとして、脚本や背景設定を含めて余計な情報を与えたくない、という監督の意図は感じる、が。。

余計な情報と最低限必要な情報。「観客の想像力に任せる」「余白を大切にする」という言い方
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アルマゲドン・タイム ある日々の肖像(2022年製作の映画)

3.0

観る前は、アンソニー・ホプキンスが孫に温かく、そして為になる言葉をかけて、優しい母親のアン・ハサウェイのもと、子供が成長していく物語かと想像する。

遠からずな部分はあったけれど、自分としては気づくと
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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.5

ケイト・ブランシェットを観る映画。
ルックスからてっきりドイツがルーツな方での配役かと思いきや意外や意外、オーストラリア出身の女優だったとは!

類稀なる才能と権力、嫉妬、復讐、
セクシャリティ、スキ
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EO イーオー(2022年製作の映画)

3.2

ロバ目線で人間模様を見る映画か。
正直なところ、監督の伝えたいメッセージは
何だったのかを明確に理解することが出来なかった。

眼差しは常に寂しげで、流れるままに運命を生きていくEO。フランスの道楽男
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タッチ3 君が通り過ぎたあとに(1987年製作の映画)

3.3

タッチは当時のアニメ、殊更高校野球漫画の中では洒落た台詞回しで、フランス映画のように基本淡々と、ミニマルで、台詞のない画も多く、涼しげで夏休みにぴったりだった。

今考えてもこんな話し方する高校生いな
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さよならゲーム(1988年製作の映画)

3.2

才能に恵まれた者恵まれない者、
夢叶わう者叶わぬ者。

後者は後者なりに顔を上げて、
胸を張って、慰め合ったって
人生を生きて行けばいい。

パリタクシー(2022年製作の映画)

4.0

いい映画です。

素敵なヨーロッパの街並みを走りながら、時折り楽しく華やかな50年代の雰囲気や空気を感じさせるジャズを聴きながら、ひとりの女性の壮絶な人生が語られる。
まさに映画だからこそ楽しめるスト
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