hokutoさんの映画レビュー・感想・評価

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デッドマン(1995年製作の映画)

4.0

ある男の死出の旅路、魂のロードムービー。
生と死を詩的に彷徨うのには、モノクロがピッタリ。
フェードしていくシーン展開も、上品な小噺を聞いてるようで心地よい。

ニールヤングのギター1本でのサウンドト
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アイアン・ジャイアント(1999年製作の映画)

4.8

1957年のアメリカ。
ソ連とアメリカは冷戦状態。
少年ホーガースくんと、地球外から来た巨大ロボが仲良くなっていく。
ETしかりグーニーズしかり、こういう時だいたい少年は
センスのいいかわいい自転車に
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ロブスター(2015年製作の映画)

3.5

独身はホテルに監禁されて45日以内に相手が見つからなければ動物にさせられる世界。
この切羽詰まりすぎた箱庭においてはアプローチも皆さん、短絡的で異常です。

好きでもないことを、相手に合わせて必死に好
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Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

4.5

誰もがうらやむような玉の輿に乗ったハンター。
でも日々の生活や妊娠を通じて、生きる目的が他人のものになってしまったような違和感を覚えていく。
自分が自分ではない感じ。
空の入れ物のような感じ。
時間は
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.5

まず出っ歯でタイツでヒゲでマイクスタンドとか変な長さでアクションもちょっとおもしろい感じなのに、カッコいいって凄くないですか。
今まで気づいてなかった、唯一無二のクイーンの魅力に気づかされる。
そり
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ゼロ・グラビティ(2013年製作の映画)

5.0

映画という枠を軽々と超えて、新しい体験をさせてくれる。
どんな枠に収まらないようなそんな作品。
宇宙にひとりという本物の孤独。
夢も希望もなくそれは現実でしかない。
いやが上にも肌身で感じさせられる人
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シーモアさんと、大人のための人生入門(2014年製作の映画)

3.6

音楽と人生のあり方を一体としてきた神レベルのピアノおじいちゃんがシーモアさんだ。
ここまでひたむきに芸術に身を捧げているとひとつひとつの言葉の含蓄がすごい。すごすぎて一言も聞き逃せない。
シーモアさん
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グッバイ、サマー(2015年製作の映画)

4.0

女の人にわかるのかな〜!?
この男同士の友情感とか。
喧嘩したあとの仲直りする感じとか。
伝わるのかな〜!?

溢れる創作意欲や才能を吐き出しきれなくてやきもきする感じ。
ゴンドリーの少年時代はまんま
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アスファルト(2015年製作の映画)

4.3

灰色の団地に奇妙な出会いが積み重なって、孤独がスローモーションで溶けていくような話だった。
不器用だったり不自由なコミュニケーションしかできなくても外に出て行こうよ、って言われた気もした。

フランス
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ヴィンセントが教えてくれたこと(2014年製作の映画)

4.0

俳優には2種類いる。
ビルマーレイか、それ以外か、だ。
ビルマーレイの魅力が存分に詰まった良作です。
ナオミワッツも凄い!
ただ美人なだけじゃないぜ。
泣けた。

バッド・マイロ!(2013年製作の映画)

3.0

くだらなさ、B級感、ストーリーのペライチ感、伏線を回収しない感じ、どれもお正月にぴったりの映画だった!
全てはマイロの可愛さに収束する…。
肌のソフビ感とか人形ぽいのがぬるぬる動くCGとかけ離れてたと
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百円の恋(2014年製作の映画)

4.5

ポスターに書いてあるとおり、ちゃんとKO覚悟で見に行ったけどそれを上回る安藤サクラっぷりにぼっこぼこにされ、二目と見れないツラにされました。
素晴らしい女優さんだ。普段のふにゃふにゃした感じからのギャ
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FRANK ーフランクー(2014年製作の映画)

4.0

音楽的才能のみが唯一の生きる方法である人たち。
そんな人たちが作り出すものは、美しくて奥深くて聞く度に発見がある感じ。
全てを捨てた人間が作り出すものの、ピュアさ。
サラリーマンも出来そうなアーティス
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her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

4.0

声だけなのにスカヨハの圧倒的な存在感。
OSにしちゃハスキーすぎるだろ。
朝方の場末のバーのママかよ。
だがそれがイイ。
この映画はただのデジタルなものとの疑似恋愛って単純なもんじゃなくて
人と人との
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ビル・カニンガム&ニューヨーク(2010年製作の映画)

4.4

ビルの発言は名言ぞろい。
服はその人の文化そのもの。
時には何よりも雄弁にその人を語るもの。
だから見てて飽きないのか。
服は鎧。世の中を生き抜くための。
わかる。着てて自信がつくような服を選ぶし。
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スティーブ・ジョブズ1995 〜失われたインタビュー〜(2012年製作の映画)

4.0

アップルフェチの友達と見た!
案の定やるき50%増し、iPad Air欲しい度50%増しという結果になりました。
終始ドヤ顔の職人は、ただただいいものを作りたい、という想いのみでつき動いていた。
どん
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苦役列車(2012年製作の映画)

3.0

どこの誰から見てもダメな青年が本気で物書きになろうとし始めるまでの道のりを描いた人生という名のロードムーヴィ。
非常によくわかるこのダメさ加減。
うまくいきそうになると壊したくなるとことか・・・。
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ノーコメント by ゲンスブール(2011年製作の映画)

3.0

年を追うごとに深みを増し、いかした伊達男になっていくゲンスブールという男のドキュメンタリー。
作り手の私情を全く挟まないありのままスタイルが心地よい。
この人のこと、なにも知らないで見に行った。ニヒル
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サウンド・オブ・ノイズ(2010年製作の映画)

3.5

ノイズの音粒。
連続するノイズは雑音なのか音楽なのか。
それを認識する間には壁がある。
人はここをなかなか超えられない。
むしろ超えようともしない。
この壁を痛快にぶっ壊していく犯罪ドラマー集団6人組
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デタッチメント 優しい無関心(2011年製作の映画)

4.0

人生、人と関わらない方が楽なのは間違いない。
ただ、逃げ続けている間に生きている実感はない。
それに逃げても逃げても、どうしようもなく関わってしまうのが世界。
それでも逃げてる。
そんな風に生きている
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シュガー・ラッシュ(2012年製作の映画)

3.8

ゲームの悪役たちが自分の存在や人生の意味を考えはじめる。
どんなに良い仕事をしても感謝されない毎日、このままの状態がずっと続くのか不安になってしまう中、物語が展開してく。ってこの時点でものすごく夢があ
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最強のふたり(2011年製作の映画)

3.8

見るまでフランス映画とは知らず。
クスッと笑えるシーン満載でよかった!!
女子は何よりの特効薬さ。
しかしラストは泣かせる…いい映画。
ジョークは何より大事だなーとか色々とドリスの真似したくなる。
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ミヒャエル(2011年製作の映画)

3.0

日常に潜む異常性のさりげない描写に反吐が出る、演出が限りなくハネケ風味な佳作。
それもそのはず、監督はハネケのキャスティング・ディレクターを長く勤めたマルクス・シュラインツァーという人みたい。
初監督
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ルビー・スパークス(2012年製作の映画)

4.3

最初に出会った頃の言いようの無い多幸感に包まれてる感じ。
そして暮らしていくにつれて自分の思い描いてた相手の像と食い違う現実にやきもきする感じ。
それをどうにかしようともがく感じ。
恋愛の様々な要素が
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ヴァンパイア(2011年製作の映画)

3.0

変態的な殺人鬼や自殺志願者の中に岩井監督の美意識を垣間見たような…。
ただ、いままでより生と死のテーマがすごくはっきりしてるし、
自分には重すぎたり心当たりがありすぎたり、
下衆いシーンもあったりで結
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青い春(2001年製作の映画)

3.8

松田と言えば翔太ではなく龍平。
自分の高校も不良たちばっかりだったので、なんだか懐かしい。
あの頃のどうしようも無い退屈さとか将来への漠然とした不安とか無気力感とかギリギリ感出てる。
松本大洋の作品全
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HICK ルリ13歳の旅(2011年製作の映画)

3.3

ちょと背伸びして家出してみたムッチムチクロエの成長痛、「HICK ルリ13歳の旅」。 クロエたんは黒髪よりやっぱり金が良いと思いました。 穏やかでカウボーイなロードムーヴィかと思いきや意外な展開に。 >>続きを読む

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

3.8

予告見たら前田メインかと思いきや実は菊池が主軸なんだなっておもった。
前田にとっての武文のような存在だった桐島が自分に何の相談もなくいなくなったことへの喪失感や器用だけど何もできていない自分に悶々とす
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テイク・ディス・ワルツ(2011年製作の映画)

3.2

ミシェルが主人公だけど完全に旦那目線で見てしまった。
ひどく気の長い冗談を告白するシーンは泣ける。
やっぱりお互いを思い合う、相手を楽しませる「努力」はずーっと必要なものなのかなとか色々考えさせられた
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東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)

4.0

ホームレス3人が捨て子を拾っちゃって母親を必死で探していく。
小さな偶然の積み重ねが奇跡を生む!
今さんの作品はアバンギャルドなイメージがあるけどこれはすごくあったかい気持ちになれる作品。
薄汚い東京
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

5.0

デニーロ&スコセッシ最強コンビの幕開け。
狂気と哀愁を演じさせたらデニーロの右に出るものはいないと思う。
愚直なまでにストレートな方法論で孤独からの脱出を計るトラビスの姿にはパンクを感じざるを得ない。
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アイム・ヒア(2010年製作の映画)

4.3

「好きになる」ということは「自分がぶっ壊れる覚悟ができてる」ってことなんだってことをロボットという体を借りて表現している。と思った。
共感しすぎて、主に涙腺などが大変な状態になりました。
スパイクジョ
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(500)日のサマー(2009年製作の映画)

3.8

トムのような経験はきっとほとんどの男子はしてるはず…小悪魔むかつくぜ!!!
でも小悪魔にとことん弱いのも男…。
サマーは果敢に運命の糸を手繰り寄せ続けてるだけだ。
でもそんなサマーにトムはうじうじ…も
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ラストデイズ(2005年製作の映画)

3.8

淡々と静かに、孤独なブレイクの後ろ姿を追い続ける。
静寂が川のせせらぎや森のざわめきを際立たせる。
そこにはいわゆる映画的な盛り上がりや演出などは一切ない。
ブツブツとつぶやきながら歩き回るブレイクが
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イウォーク・アドベンチャー(1984年製作の映画)

4.5

ふかふか+ぶさかわ=最強!ってことですね…当時スターウォーズのスピンオフってことも知らずに見てた…。
イウォークの主食のスナック菓子的なやつが異常なうまそさ。