冬のしじまさんの映画レビュー・感想・評価

冬のしじま

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イコライザー2(2018年製作の映画)

3.2

中盤まではやや散漫な印象があったが、ラストのバトルで面白くなった。
絶対正義の権化である主人公は徹底的に敵を殺していく。
私は暴力が嫌いだが暴力的な表現は好きな、まあ一般人である。それが最後は痛そうだ
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ウインド・リバー(2017年製作の映画)

3.9

こと物語では劇的な出来事が怒らないのは悲劇だし失敗だ。
この映画では殺された少女に身に何が起きたかわかるとき、劇的な要素は一つもなかった。そこにあったのは欲にまみれた人間の愚かしい行動だ。現実のつまら
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探偵はBARにいる3(2017年製作の映画)

1.7

全体的に作りが荒い。
半社会勢力に狙われている男が、家探しされた事務所にのこのこ戻るだろうか?私がやくざ者なら何人かは残しておくだろう。彼の友人の家や実家にも。
一番うーんってなったのはアクションシー
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レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

2.8

少年が通過儀礼たる冒険を経て一人前の男として成長する物語。
面白いのは設定を現代の延長線上の未来に据えたことか。
主人公の「冴えない」感も良かったし、現実の制限を受けない(コロコロ変わるアバター、無重
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ランボー 最後の戦場(2008年製作の映画)

3.0

地球の何処かで実際に行われている残虐行為を糾弾するという意味では、描写が残酷なのは非常に良い。暴力の非道さを真摯に描いている。アクションに関しては申し分ない。
しかし作中に個人的な感情のつけ入る好きが
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スプリット(2017年製作の映画)

3.2

前作である「アンブレイカブル」は善悪が書かれていた。今作でもそのテーマが継承されていて、主人公の女の子と群れは似たような境遇で育った。一方はそんな状況に対処するために別の人格を作り出し、一方は他者と断>>続きを読む

アンブレイカブル(2000年製作の映画)

3.3

人はいかにヒーローになるのか。そして悪人になるのか。
イライジャはヒーローになるには人とは異なる優れた能力が必要だと考えた。ところがデヴィッドはヒーローだったろうか。いや、しがない警備員でしかなかった
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セッション(2014年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

音楽に打ち込み、そして今でも音楽と離れられない会社の方々におすすめされて鑑賞。
良かった。私自身は音楽とは気楽に付き合っているが、それでもいろいろ思うところがある。ラストに関してはいろいろな解釈がある
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白鯨との闘い(2015年製作の映画)

3.0

メルヴィルの「白鯨」を読み終えたのでこちらを観てみた。白鯨の映像化ではないから本の内容とは違うのは全然大丈夫。こちらは捕鯨そのものというよりは捕鯨を含む当時の航海の過酷さがメインになっているようだ。船>>続きを読む

ピエロがお前を嘲笑う(2014年製作の映画)

3.1

ハッカーもの。ハッキングやダークネットなど時勢を抑えつつ物語が意外にしっかりしているのは、青春映画だから。冴えないオタク少年が気の合う仲間と出会い、酒を飲み、暴れ、女の子と遊んで、自分を(直接的にも、>>続きを読む

ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

2.9

アクションはさすがだが、ストーリーが良くわからない。
引退希望の殺し屋が復習のために立ち上がる、という筋のために細部が犠牲にされている印象。裏世界の人々を縛るという印についてもその効力のほどがいまいち
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COP CAR コップ・カー(2015年製作の映画)

3.8

なんとなく見始めて子供が重要な役回りで出てくるところで気持ちが萎えてしまった。子供は無敵だからだ。特に大作では。簡単に言うと死なない。
私は別に子供が映画の中でひどい目にあってほしいわけではない。ただ
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砂の惑星(1984年製作の映画)

3.2

酷評されている、とのことで構えた見たけど面白かった。
話は単純だけど、それ故おとぎ話のような感じ。原作は長い物語らしいから、端折るのに苦労したんだろうな。でも現実離れした物語を、SF的なコスチュームや
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狼の挽歌(1970年製作の映画)

3.0

凄腕の殺し屋という設定のブロンソン。能ある鷹は爪を隠す、といった趣で落ち着いて格好良いのだが、なぜだか惚れた女性にはとことん弱い。かなりまったり進むなあと思っていたらあのラスト。ほぼあのラストのために>>続きを読む

ダークタワー(2017年製作の映画)

2.8

私は長い原作の冒頭の部分しか読んでないのでなんとも言えないが、原作を変更しつつもその魅力を残そうとしている作品だと思う。ガンスリンガーはイラストなどから原作では白人の男性のイメージだったが、映画の主人>>続きを読む

ロード・オブ・ウォー(2005年製作の映画)

3.7

短編小説の「猿の手」やインターネットで見かける押すと誰かが死に代わりにお金がもらえるという小話を思い出した。
彼にとって銃は売ってもその先のことは本当に気にならないのだ。主人公の冷静なビジネスマンとい
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キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

3.2

なんとなく頭の中にある古き良きスパイ映画を形にしたような感じ。秘密基地や監視装置、多機能な車など機能自体は今風だけどギミック自体と見た目はレトロ感。そういった意味ではパロディだが、戦闘シーンは息を飲む>>続きを読む

REC レック4 ワールドエンド(2014年製作の映画)

2.5

手持ちカメラを完全に捨てたのは潔くて良いかもしれない。
部隊を船にしたのは閉塞感を出したかった(予算の関係というのもあるのだろうか)のかもしれないが、あまりその舞台装置を活かしきれてないなという感じ。
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米軍極秘部隊ウォー・ピッグス(2015年製作の映画)

2.1

戦争を題材にしたおとぎ話みたいな映画。
落ちこぼれたちを古強者が一流の兵士に鍛え上げて敵地に潜入。痛いシーンも出てくるし、装備や車両などは結構重量感があるのだが、特にこちらに訴えかけてくるでもなく淡々
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ディストラクション・ベイビーズ(2016年製作の映画)

3.9

とにかく泰良が良かった。ほぼ彼に関しては内面が行動から伺えない(異常に暴力的なやつだとしかわからない)ため、途中まではキャラクターが見えないのだが、結局ただの暴力的な男でしかなかった。それが最高。彼な>>続きを読む

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017年製作の映画)

3.2

原作を読んだのは何年前なのかもう思い出せないが、結構よく原作の雰囲気が再現されているのではなかろうか。キングといえば個人的にはあの河を渡る屋根付きの橋なんだけど、ラストのシーンでそれが映ってテンション>>続きを読む

バーフバリ 王の凱旋(2017年製作の映画)

4.0

前作に引き続き鑑賞。
前作で王国は各地を平定し、今作でもいよいよ宮廷内での兄弟王子の権力争いとその遺恨を晴らすことがメインになる。極彩色の世界で人間以上の力を発揮する主人公たちはもはや人を超えて神の世
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KUSO(2017年製作の映画)

3.2

Flying Lotusが映画を撮ったという。ちょうどSonic Maniaで目にした彼のステージングはとても素晴らしいものだったので、映画も見に行くことに。
巨大な地震で大きく変容した世界を舞台にい
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人間機械(2016年製作の映画)

3.7

インド生まれのラーフル・ジャイン(1991年生まれでまだ27歳だという)が監督として、インド、ドイツ、フィンランドの3か国で制作されたドキュメンタリー映画。

原題は「Machines」で2016年に
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エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

初めて「エイリアン」を見たのは小学生低学年の頃。暗がりからエイリアンが襲ってくるのではと怖くてその夜は眠れなかった。
今作は私的にはダメだった。映像は申し分ない。後味が悪いラストも全然良いと思う。でも
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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

平気で嘘をつく、人を殺す汚い大人の世界で自分のルールで戦う主人公が格好良かった。誰よりもうまく車を操れるのにどこにもいけない、そんなベイビーが出会ったのがデボラで、彼女と一緒なら今の境遇を脱して好きな>>続きを読む

スレンダー 長身の怪人/都市伝説:長身の怪人(2015年製作の映画)

2.0

残念ながら面白くない。途中で見るのを諦める程つまらなくはないのだけど。
というのもホラーだけど化け物に対してルール(縛り)がない。例えば暗闇の中だけ動ける、走ることはできないが徒歩でどこまでも追いかけ
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ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

苦境にある女性をナイトたる男性が助けるという王道的な話ではある。ただしナイトの方はトラウマと孤独で半分おかしくなっている。面白いのは女性がただ助けられる存在ではないこと。

物語の中盤から合法なのか非
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ハート・ロッカー(2008年製作の映画)

3.5

戦争の恐ろしさについて描いた作品。
「ハート・ロッカー」というタイトルは苦痛の極限状態という意味もあるらしい。しかし人間とはどんな極限状態にもなれることができる。800以上の爆弾を解体したジェームズは
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万引き家族(2018年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

通常の作品は世界観は一つ持っている。しかしこの作品には二つの世界観がある。
家族の世界と、その外側の世界だ。世界、世界観は何か?それは視座の違いだ。万引きは悪いことなのは百も承知だが、あなたは映画見進
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バーフバリ 伝説誕生(2015年製作の映画)

3.9

細かい辻褄や簡単な物理法則など無視し、逆に見せ所を過剰に演出した物語は勝者によって編纂された歴史、もしくは神話に見える。ただし主人公には良い意味で神々しさはなく、しかし王たるものとして勇気と優しさ、な>>続きを読む

パトリオット・デイ(2016年製作の映画)

2.9

実際のテロ事件を扱った映画。
稀に見る速度で犯人を逮捕した顛末を描いているが、近代的な捜査というよりは事件の周囲にいた人々の事件前後の数日間を丁寧に描いている。単に爆弾の威力というのではなく、テロが日
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ジェーン・ドウの解剖(2016年製作の映画)

3.8

奇抜なシチュエーションをウリにした映画かな?と思ってみたらびっくり、(確かに奇抜な設定だが)中身は至極真っ当なホラーだった。人間はわからないものが怖いわけで、死体を切り開いて調べるという行為がむしろ逆>>続きを読む

夜に生きる(2015年製作の映画)

3.0

ギャングものだが原作小説の無骨なロマンス(ハードボイルドさ)をうまく映像化している。ベン・アフレックは結構原作を読み込んだのではなかろうか。かくいう私もデニス・ルヘインが大好きでこの映画の原作も勿論読>>続きを読む

ムーンライト(2016年製作の映画)

4.4

1人の男性の少年時代から長じて大人になるまでを3つの年代に分けて撮っている。どの年代も淡々と主人公シャロンの日常を映し出していく。シャロンはひどい環境に生まれ育つが、この映画ではどの問題にも解決が全く>>続きを読む

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