ぼのごさんの映画レビュー・感想・評価

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ショーイング・アップ(2023年製作の映画)

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淡々と時間が進んでいく。リジーの状況は別に悲惨ではないけど、かと言って順調という程でもなく、創作活動が思うようにいかなかったり人間関係がぎこちなかったりする焦燥感が伝わってきた。

飼い猫が怪我をさせ
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ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

踊りを見るのは好きだし、挫折と新しい人生というテーマに惹かれて応募した試写会。
冒頭数十分間の動揺と緊張感、ダンスの美しさが素晴らしかった〜!
舞台で怪我をして、1〜2年はダンスが出来ないと医者に言わ
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別れる決心(2022年製作の映画)

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お互いに違う世界の中で生きてきたヘジュンとソレ。ふたりとも生きづらさを抱えていたにしろ自分の世界と噛み合って過ごしていたのに、境遇も価値観も全く異なる存在を好きになって、これまでの自分が崩壊していく。>>続きを読む

リトル・モンスターズ(2019年製作の映画)

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ところどころ下ネタがあってひゃーってなったけど、子どもたちは可愛いし笑えるし、ゾンビのビジュアルも本格的なんだけど、イマイチ緊迫感に欠ける登場人物たち(でも皆ちゃんと真剣!)との絡みがシュールで面白か>>続きを読む

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

リアリティのあるダークな世界観、強いけど他のヒーローほど超人的過ぎない肉体、繊細でゆれる精神。バットマンは共感できる部分や身近に感じる要素が多くて、観ていて居心地が良かった。
ド派手なカーチェイスとか
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子供の情景(2007年製作の映画)

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学校に通いたいけど、家にノートもえんぴつもない少女。父親がいる描写はないし、母親は少女に赤ちゃんの子守りを任せて働きに出ているし、経済的にこの女の子が学校に通うのは難しそうだった。

字を読めないのに
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くれなずめ(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

『くれなずめ』ってタイトルいいな。日が暮れそうでなかなか暮れない、そんな状態が続くのって素敵だと思う。くれなずんで生きるの、いいですね。

主人公たちは30手前で少しずつオジサン化しているけど、仲間が
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私たちのハァハァ(2015年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

九州から好きなバンドのライブに行くため、自転車で上京を試みる四人の女子高生。無邪気さ瑞々しさが最高だった。

途中で疲れて自転車の旅を諦め、ヒッチハイクし出す流れは笑えたけど、危なっかしくてハラハラ。
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自分の事ばかりで情けなくなるよ(2013年製作の映画)

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群像劇でそれぞれ主人公が居たけど、大東さん演じるツダの狂い方と池松さん演じるリクオの怒り具合が鬼気迫っていて、特に印象に残った。
大東さんがアドリブで関係ない車の窓ガラスを割って、飛び散った破片で顔が
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サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)(2021年製作の映画)

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錚々たる面々の黒人アーティストたち。30万人の観客を動員した歴史的なフェスだったのに、黒人のイベントだからと陽の目に当たらず、これまで忘れ去られていたらしい。どれだけ黒人が軽んじられていたかということ>>続きを読む

絶叫のオペラ座へようこそ(2014年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

「実際に起こった出来事をミュージカルで忠実に再現しています」
っていう冒頭の文章と、忠実に再現する気が全くない内容とのギャップがふざけていて笑えた。それと犯人のメタル感が最高。

演劇キャンプの参加者
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息をするように(2021年製作の映画)

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寡黙だけど頭の中は言葉でいっぱい。作中に溢れる主人公の語りが内容的にはだいぶ共感出来るものだったんだけど、かなり直接的で気恥ずかしさを感じてしまう部分もあった。たぶん、共感出来るからこそっていうのもあ>>続きを読む

漁港の肉子ちゃん(2021年製作の映画)

4.5

苦労に苦労を重ねて生きてきた肉子ちゃん。壮絶な人生だけど、朗らかな性格は一切ブレることがなく、つらい経験をしているだけ人の痛みにも敏感でめちゃくちゃ優しい。子どものキクコちゃんも大人の事情に振り回され>>続きを読む

月は上りぬ(1955年製作の映画)

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舞台となる奈良の古都の日本建築がめっちゃ雅やか。登場人物たちも皆裕福で和歌を詠んだりもして、優雅な人たちが奥ゆかしい純愛をしていく。

家政婦さんが不憫な扱い受けているのは気になったし殿上人のラブコメ
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乳房よ永遠なれ(1955年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

序盤の家庭での男尊女卑加減や、離婚後の世間の腫れ物に触るような扱いが酷くて引いた。現代と多少は形が違うものの、常識に起因して息苦しさへと繋がるのはどの時代も変わらないんだなぁ。

ふみ子の旦那は最悪だ
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ゆらゆら帝国 2009.04.26 LIVE @日比谷野外大音楽堂(2009年製作の映画)

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『空洞です』とかもモロそうなんだけど、『あえて抵抗しない』の「さしずめ俺は一件の空家さ」みたいな歌詞とか、ゆらゆら帝国からは空っぽの美学みたいのを何か感じる。曲から漂ってくる空虚感とか孤独のようなもの>>続きを読む

ミッシェル・ガン・エレファント “THEE MOVIE” -LAST HEAVEN 031011-(2009年製作の映画)

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生き急いでいるかのように全力なライブ風景と、あけっぴろげな歌詞が最高だった。
『青い春』にミッシェルの楽曲が使われていたのをきっかけに聴き始めたけど、こんな良いバンドを知ることが出来て良かったと改めて
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カネコアヤノ Zeppワンマンショー2021(2021年製作の映画)

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カネコアヤノさんは好きでたまに聴いてる。このライブでも本気で歌っている感じが好印象だった。

バンドのメンバー全員楽しそうに気持ち良さそうに演奏していて、多分良いことなんだけど、なんか自意識混じってい
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幼い依頼人(2019年製作の映画)

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実話を基にした虐待についての話で、傍観者に対しての風刺もされていた。
虐待をする当事者の最悪さもさることながら、首を絞められた跡があるのを見て見ぬふりした担任や、ダビンの話に耳を貸さなかった警察、虐待
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ツリーから離れて(2021年製作の映画)

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ミラベルとの同時上映。

自由に動き回る子どもを、子を大切に思うあまり過剰に叱りつける親アライグマ。叱られてもなかなか自制のきかない子アライグマ。その内ハイエナに出食わしてしまい襲われるけど、危機一髪
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ミラベルと魔法だらけの家(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

日常に魔法が自然と溶け込んでいる雰囲気が面白かった。コロンビアが舞台なこともあってマジックリアリズムを連想させる。
ラテン系の陽気な音楽にも楽しさが溢れてた。リン=マニュエル・ミランダさんの楽曲は『イ
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狂った果実(1981年製作の映画)

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基本的には温厚そうな主人公哲夫の突発的な暴力。自制が効かない、感情のコントロールが上手く出来ないという点も、この人の生きづらさの要因になっているように思えた。

自業自得、って言っちゃえばそうなのかも
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月曜日のユカ(1964年製作の映画)

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ユカを演じる加賀まりこさんが超絶可愛らしくて最初は頬が緩んだけど、段々とユカの空っぽ具合が痛々しく感じて心が痛んだ。

序盤に飲み屋で大人たちがユカのことを「いい子」だって噂しているのがどう考えても「
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乾いた花(1964年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

出所したばかりのヤクザ者の村木と、賭場に入り浸るギラついたお嬢。押し出しが良くて華がある二人だけど、心のうちに満たされない何かがあって、タイトルに似合っていた。

少しでも刺激を求めて通う賭場の熱気と
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夜叉ヶ池 4Kデジタルリマスター版(1979年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

休暇を使い夜叉ヶ池の伝承を調べにとある村までやって来て、厄介ごとに巻き込まれる山澤。こういう風に何処かに行って非日常体験をするお話って、遠くに行って普段の自分や日常を消し去りたい欲求を少し叶えてくれる>>続きを読む

間宮兄弟(2006年製作の映画)

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仲良しの間宮兄弟。ほのぼの感と思いやりに溢れた関係が素敵。笑えたし、なんか癒された。

恋人は居なくて、恋をしようと家に女性を誘ってみたりして、結局恋愛にまでは発展しないんだけど、そこからまた少し交友
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鳥の歌(1995年製作の映画)

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16世紀のアンデスにやって来たスペイン人遠征隊を批判的に捉える映画を撮りに、ボリビアの先住民の村までやって来た撮影隊。
でも先住民に対する差別意識が無自覚にあって、その横柄な態度は結果的に、彼らが撮っ
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マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

最小限に抑えられている台詞や動作。限られているからこそ、表情やその時々の気持ちをあらわす歌の歌詞が印象に残った。

岨手由貴子監督と脚本家の大江崇允さんが講師としてトークショーに来ていて、お二人の考察
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ダンサー・イン・ザ・ダーク 4Kデジタルリマスター版(2000年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ビョークは中学生の頃から好きでサントラは何度も聴いていたけど、映画は観ていなかった(胸糞映画として有名みたいだから、観る勇気がなかなか出なかった…!)。でも今回リマスターで公開されて観に行って、好きな>>続きを読む

エロス+虐殺(1970年製作の映画)

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冒頭に示される文章が無駄に難しい言葉を使ったややこしい内容で、この拗れ方は苦手かもなってぼんやり思ってちょっと身構えちゃった。
「春三月縊り残され花に舞うと吟じた大杉栄と乱調の美の生涯を生きた伊藤野枝
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GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

素子がビルの上から下に広がる街へ飛び込んで、光学迷彩で身体が景色に溶け込んでいく序盤の場面がすごくかっこいい!
この場面って純粋に視覚的にも素晴らしいんだけど、後に素子が人形使いと出会って最終的にネッ
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宇宙人の画家(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

呂布カルマさんのラップが好きなので気になって鑑賞。お気に入りの曲を映画館で聴けて大満足(選曲良かった)。評価低かったから、失礼ながら映画の内容に関してはあまり期待していなかったんだけど、独特の雰囲気で>>続きを読む

スペースバンパイア(1985年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

滅茶苦茶な勢いとエネルギーがあって、その上グロい描写もあるし音うるさいしトビー・フーパー監督の映画はやっぱり疲れる…!

でも馬鹿馬鹿しいくらいのはっちゃけ具合でいいなって思います。
爆破に次ぐ爆破、
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1秒先の彼女(2020年製作の映画)

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なんかチェン・ユーシュン監督の他の作品観ていても思ったけど、登場人物のほとんどが社会でうまくいってなさそうで、自分が混ざっていても違和感ないような雰囲気だから観ていて居心地が良い笑
でも皆一生懸命で悲
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熱帯魚(1995年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

すごく温かいんだけど、同時にずっしり重い映画だった。

序盤の主人公の恋する少年っぷりがとっても瑞々しい。バス停で毎回渡せないラブレター、海底で好きな女の子と戯れる空想とか可愛らし過ぎてもうニヤけちゃ
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草の響き(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

主人公の和雄を演じる東出さんの張り詰めた表情が上手かった。つらくてつらくて、自分のことでいっぱいいっぱいで壊れそうな人の顔してる。

可哀想なんだけど、和雄のことを色々気遣っている妻の純子の方も危うい
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