新人のボクサーとして注目を浴びつつある主人公。取材に来た記者が、捨て子だったという主人公の生い立ちをネタとして捉えていて嫌な感じ。なんでボクシングをするのかという質問に対しての「これしかねぇから」とい>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
最初から悲劇が決まっている話だから観ていてつらかった……でも巴さんが居たからこそ、その後の温かい剣心があったんだなって思う。
心が擦り減っている剣心も、感情を押し殺しているような巴さんも、いつ折れて>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
市川崑監督の野火では省いていた隊と病院との往復をあえて描いていることで、軍隊の理不尽さがより伝わった。
また市川版では淡々と俯瞰して描かれていた戦争の描写がおどろおどろしくて、戦争の恐ろしさがかなり直>>続きを読む
しょっぱなからどの人も生気がない。疲労困憊。栄養も足りてないのに死と隣り合わせに重労働させられて、ひたすら気の毒。
悲惨な出来事の連続だけど撮り方が淡々としていて、人間を俯瞰して捉えているようだったか>>続きを読む
一緒に暮らす仲良しふたり。
小物や部屋の様子がモダンで上品。
家のない女性に親切にして、ふたりしてその女性に恋に落ちてからは関係が一変、職場でも喧嘩するようになる。喧嘩を止めるまわりに言った職場の上>>続きを読む
大森くみこさんの活弁と柳下美恵さんの生演奏付き上映。
音や言葉の臨場感がすごいっ。
サイレント映画を活弁と生演奏付きで観るの初めてだったけど、こんなに楽しいんだーって驚いた。また機会があったら体験した>>続きを読む
山にピクニックに来たカップルがその山に埋蔵金があるという噂を聞き、途中で幽霊に遭遇しながらも大判小判を掘り当てて結婚する。教訓ゼロでハッピーエンドに振り切っているのが気持ち良い笑
彼氏にお金が無いか>>続きを読む
潜水艦Uボートに乗って戦う人たち。乗組員の平均年齢は19歳、艦長は若干30歳。むごい。
酔いに酔った出立前夜の狂騒。ああいう状況なら、お酒があるなら酔うしかない。Uボートの乗組員は、ヒトラーの命令で出>>続きを読む
警察航空隊に所属する主人公が政府の陰謀を掴んでそれを防ぐという単純明快な話で、割りと何も考えずに観れた。
空の景色は素晴らしく綺麗だったけど、その下に暮らす人々に渦巻く陰謀は汚らしい。主人公が空での>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
15世紀から19世紀に至るまで続いた奴隷貿易で、アフリカから1200万以上の黒人が奴隷として西欧に連れて来られたという。
その殆どの黒人が人間の尊厳を奪われ、虐待や性被害を受けて時に殺されていたとい>>続きを読む
ホドロフスキー監督が提唱する心理療法「サイコマジック」。監督自身が胡散臭すぎて教祖じみているところもあったけど、その心理療法は一見おかしなことをやっている風に見えながらもけっこう効果ありそう。
自分>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
『エル・トポ』でも少し思ったけど、登場人物や世界観にカリカチュアみたいな印象を受ける。
前半は物語の筋がもう殆ど曖昧で、イメージやメッセージの連続。この映画を製作中に監督が「私は預言者なのかもしれな>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
荒野を幼い息子と旅するエル・トポ。
息子、何故か全裸。
敵の愛人を奪うと平気で息子を置き去りにするの唖然とした。
おびただしい数のうさぎの死体が積まれている場面は本物を使っているらしい。監督自ら空手>>続きを読む
コメディタッチのエンタメアクション。
戦争の名残り、殺人マニア集団。暴力の恐ろしさというか愚かさが、笑いと相性良いのかもしれないってちょっと思った。軍靴の音みたいな音楽が度々流れて、イカれた雰囲気にあ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
嫌がらせで夫に親権を奪われた知り合いの娘を取り返す為、アメリカからトルコまで追いかけて来た主人公。
相手が意外と良い奴っぽいのが若干気になったけど、前作に引き続き圧倒的な強さと選択の余地を与える姿勢が>>続きを読む
原作を読んで再鑑賞。
約500ページの小説を90分に収めているわけだから当たり前だけど、かなり大幅に物語が改変されている。それでいて設定やキャラクターの魅力を何倍にも感じさせられた。
物語の構成力に世>>続きを読む
狼たちが森を駆ける場面の躍動感、高揚感が半端じゃない! 自然の描写が美しいし観ていて楽しかった〜。出来れば僕も混ざりたかった笑
渦巻く生命のイメージ。動物の力強さ、神聖さを感じる。ケルト音楽っぽい曲も>>続きを読む
女(娘)に物語をきかせていたからとかいう全く理解不能な理由でお父さんがタリバンに連行され、お母さんと姉、パヴァーナ、幼い弟だけになった一家。
タリバン政権下のアフガニスタンでは女性だけで出歩いてはい>>続きを読む
マフィアに憧れ子どもの頃から見習いみたいなことをして、実際にマフィアになるヘンリー。家庭は割りと普通で問題もなく、完全に好きが高じてマフィアになっているのがかえって恐ろしい。
主にヘンリーの視点から>>続きを読む
まだ物が豊かで自由のあった戦争前、戦争が始まってからの物資の不足や絵を描いているだけで斥候を疑われる監視具合。戦争自体愚か極まりないけど、平和な時との落差がまた怖い。大勢がいっぺんに何かに洗脳されたみ>>続きを読む
すっごく好きな映画だった。
優しくて好奇心に満ちた少女くらいの年齢の姫、温かみのある絵柄に中世ヨーロッパを彷彿とさせる王国のたたずまい、ファンタジー、もの凄く懐かしい感覚にとらわれて、子どもの頃大好き>>続きを読む
子どもの頃の感覚や空想の描かれ方がとっても自然。こういうものを大人になっても忘れずに、あるいは思い出して、作品にしっかり落とし込むのって意外と出来ないことだし好印象だった。
突然駆け出したり踏切の枕>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
boid sound映画祭。
大型マングラー(洗濯用プレス機)に取り付いた悪魔。処女の血によって活性化。アイデアがすごい。更にマングラーがイカついっ。造形が禍々しかった。音も流石の凄まじい迫力で怖かっ>>続きを読む
boid sound映画祭。
素晴らしい音でした。上映前に音響調整した主催の方のトークがあって、「トロトロになって嫌な現実より夢の中で生きたい気持ちになる」というようなことをお話してくれていたけど、個>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ホラーコメディで気楽に楽しく観れた。
のっけから次々と人が殺されていって中々に凄惨だけど、殺し方が独創的で感心してしまった。オリジナルの殺し方なのかな?
クリストファー・ランドン監督、殺される人の人>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
自分の中の正義に従って行動する警察官のアンドレ。勤務中の犯人射殺回数が多いことを序盤から問題視されているから盲目的な正義の危うさを予感したけど、決して無闇に殺したりはしないし、思っていたよりもずっと冷>>続きを読む
躍動感のある楽しい音を劇場で浴びるように体験出来て気持ち良かったです。踊りたくなった。心の中で踊っておきました。年内にスタンディング上映もするとのことだから、日程合えば是非また観に行きたいなあ。
身>>続きを読む
上西監督の前作『ひとくず』が良かったので鑑賞。
『ひとくず』は虐待をテーマにした切実な映画だったけど、今作は昭和感と人情味の溢れるエンタメ作品。
挫折した人、心に傷を負った人が出てくるのは前作と共通す>>続きを読む
子どもの頃の夏休みを思い出させるような雰囲気。夏休みにさほど良い思い出はないし、この映画でも楽しいことばかりじゃないんだけど、それでもすごく心が豊かになる作品だった。食事の場面多かったけど全部美味しそ>>続きを読む
まさに山水絵巻のような素晴らしい映像美と、家族をテーマに俯瞰して描かれる市井の人々。
横スクロールが印象的で、絵巻をスルスル広げているみたい。心地良いカメラの動きだった。孫権の呉があった地域が舞台らし>>続きを読む
僻みからくる感情なのかもしれないけど、上流階級の人たちの価値観や暮らしぶりを観ていて暗い気持ちになった。偏見にとらわれない華子には悪い印象ないけど『パラサイト 半地下の家族』の「お金は心のシワを伸ばす>>続きを読む
倦怠期なのにデキ婚するカップル。彼氏の真生と彼女の緑。個人的にはおぼっちゃまの真生が全く合わなくて、最初は観ていてキツかった。友達のノリも相当ウザい。
でもそれぞれの生い立ちや抱いている葛藤がわかっ>>続きを読む
繰り返される同じ場面。
人も行為も何通りかあったけど、機械的でただ目の前のことをこなすだけなさまが虚しくて、そういう人々を揶揄しているようでもあった。
前半は半醒半睡で観ていたから夢と少し混ざった感>>続きを読む
息子の育児のため長距離を移動する撮影は控えていたアニエス・ヴァルダ監督。ということで、自分が住んでいる街を撮ることに。その中で更に撮影範囲を自ら制限して作ったらしい。
「母親」や「妻」という役割によっ>>続きを読む
ミレーの絵から着想を得て「拾う」という行為をテーマにした現代版『落穂拾い』のドキュメンタリー。
まず農業では機械の発達と普及によって伝統としての落穂拾いは既になくなっていた。かわりに見られるのは、規>>続きを読む
民話をイメージする物語に東北弁、郷土玩具の張子や泥人形。温かくて何となく懐かしい印象。
同時に特集が組まれていた川本喜八郎監督の作品からは日本の伝統芸能を取り入れた幽玄の美を感じたけど、岡本忠成監督>>続きを読む