hummingbirdさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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女吸血鬼(1959年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

中川信夫監督、天知茂の吸血鬼もの。タイトルの「女吸血鬼」は出てこない。

作品を通して天知茂の吸血鬼ぶりがやっぱり見もの。新東宝らしい独特のチープさが内容に合ってなくて、前半は今ひとつに感じるけど、ク
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雪夫人絵図(1950年製作の映画)

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溝口健二監督の誕生日に。戦後のリアルな生活を描いた「夜の女たち」の次の次の作品なのに、「雨月物語」「山椒太夫」に近い重厚なテイストになってる。

珍しいことに、この作品はアップも、同じ場面を別の角度か
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嵐を呼ぶ友情(1959年製作の映画)

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同じ監督の「嵐を呼ぶ楽団」のようなジャズバンドの話かと思ったら、メインは親子の確執。小林旭がシリーズものをやり始める前の作品のようだ。

川路民生と沢本忠雄のダブルトランペットがすごく絵になっていて、
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さいころ奉行(1961年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

千恵蔵主演、61年のオールスター時代劇

江戸を騒がせる世直し党の事件に、千恵蔵と、彼が出会った人々が絡む。

金さんは千恵蔵が何度も演じている当たり役。遊び人の金さんの時と、お白洲の金四郎の時のセリ
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わが町(1956年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

織田作之助原作(監督と仲が良かったらしい)。大阪の長屋で暮らす男の人生を明治・大正・昭和を通して描く。

川島雄三にしては珍しく、とてもオーソドックスな内容だと思う。

主人公のターやんは個性が強く、
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月蝕(1956年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

殺人が起き、被害者を知っていた男たちが、過去を振り返る(このパターンは元ネタがあるんだろうか?)。過去が少しずつ明らかになっていくのと、なぜ殺されたのか?という興味が続き面白い。

すごい長回しがある
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お転婆三人姉妹 踊る太陽(1957年製作の映画)

4.5

梅次先生、日活時代のミュージカル。

主人公の三姉妹にペギー葉山、芦川いづみ、浅丘ルリ子、お母様は轟夕起子。男性陣が、フランキー、岡田真澄、裕次郎、安部徹と超豪華。

さらに、月丘夢路、新珠三千代、北
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愛怨峡(1937年製作の映画)

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溝口健二は重厚な内容が多いけど、これは見やすい作品(成瀬でいうと「放浪記」あたりに近いかな)。

「祇園の姉妹」で長回しをやっていたはずなので、この作品も当然長回し。

長回しのシーンには、そうする理
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地獄の底までつき合うぜ(1959年製作の映画)

3.7

千恵蔵の「地獄」シリーズ2作目?。前の「奴の拳銃は地獄だぜ」と出演者はかなり共通しているけど、設定も話も全く別で、スタッフも違っている(これ以降、脚本は同じ人になったようだ)。

映像は東映にしては丁
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まぼろし怪盗団 悪魔の王冠(1955年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

「まぼろし怪盗団」最終作。

今回は月丘千秋のダイヤが狙われ、波島進が魔王の密使の隠れ家に乗り込んで対決する(いつもとは逆パターン)。

南原宏治は大臣に化けて現れ、隠れ家に戻ってからは、ようやく素顔
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まぼろし怪盗団 魔王の密使(1955年製作の映画)

3.6

「まぼろし怪盗団」第2作。

波島進の大ピンチの続きから始まる。今回はバレリーナと社長のダイヤが狙われる。一方、波島進は魔王の密使の目的を暴こうとする。ゲストに藤里まゆみと月岡千秋、山口勇。

クライ
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まぼろし怪盗団(1955年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

怪盗「魔王の密使」南原宏治と、探偵・波島進の対決。キャストに「警視庁物語」の出演者が多数。監督も。

点数は3.6と迷ったけど、旧作はいつも低めのスコアになるので、3.7で。

南原宏治は得意の演技力
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奴の拳銃は地獄だぜ(1958年製作の映画)

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千恵蔵主演の地獄シリーズ(現代劇のノワール)。神戸のギャングとそれを捜査する警察、ギャングに雇われた謎の男・千恵蔵。

なんと千恵蔵は冒頭1/4ぐらいは出てこない。代わりに山形勲と進藤英太郎の悪役が対
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怪談お岩の亡霊(1961年製作の映画)

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加藤泰の61年の作品。これは作家的な作品かな?(時代劇が斜陽だったから自由な作品が撮れたのか、それとももう偉くなってたのか?)

カメラを固定した長回しは多いけど、後の時代の作品ほど、俳優の動きが凝っ
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警視庁物語 不在証明(1961年製作の映画)

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シリーズ15作目。スタッフが変わったせいか、雰囲気が変わっている。

刑事は中山昭二に変わって千葉真一(この若い刑事枠と監督は数作ごとに、その時々の若手に入れ替わるようだ)。期待されているのか、出演シ
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雪崩(1956年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

山本薩夫監督のメロドラマ。地主の息子の岡田英次と使用人の娘・津島恵子が戦後再会して…という話。

岡田英次は善人で昔は人の役に立とうと理想に燃えていたけど、今は仕事や研究に没頭しているという設定(こう
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にっぽんGメン(1948年製作の映画)

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千恵蔵主演の現代劇(チャンバラ禁止令の時代のようだ)。「警視庁物語」のような犯罪捜査もので、製作は東映の前身に当たる東横。

スタッフ・キャストも東映の人が多いけど、現代劇だし、皆若いのが珍しい。原健
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点と線(1958年製作の映画)

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名作とかではないんだろうけど、東映らしいソツのない仕上がり。フィルムの色合いがシックで柔らかい。アグファカラーなのかな?

謎解きは駆け足なので本の方が良いかも。映画は犯人の心境がよく説明されていて、
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悪の愉しさ(1954年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

アマプラにあった千葉泰樹(この当時は東宝の専属ではなかったらしく、東映の作品)。

一見普通の人の主人公の意外な一面が明かされるオープニングから、主人公の悪党ぶりが面白くて、下世話な興味で最後まで見て
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影なき男(1934年製作の映画)

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ハメットの同名作品の映画化でユーモア・ミステリー。豪華でモダンな生活、クセのある登場人物と、おしゃれなセリフで、すごく雰囲気が良い。

ハメットのハードボイルドは登場人物が多くて頭がごちゃごちゃになる
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らせん階段(1946年製作の映画)

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20世紀初頭を舞台にしたシオドマクのミステリー。46年作品なのに立派な美術。

冒頭を除いて、舞台はほぼ主人公の働くお屋敷。このセットが大きくて、いくつかの部分が実際につながっている。

廊下から広い
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小判鮫 お役者仁義(1966年製作の映画)

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「お島千太郎」のように、美空ひばりの歌と同名の舞台の映画化のようだ。主役2人の息は合ってるし、役柄も彼らに合っていて、ぐっと面白くなってる。他のキャラクターもそれぞれに魅力があって、楽しい作品。

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新蛇姫様 お島千太郎(1965年製作の映画)

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ひばり・林与一のコンビで最初の映画だろうか。同じコンビでやった舞台「お島千太郎」の映画化(個人的には、お島・千太郎は別の俳優が良かった)。

同じコンビの次の作品「小判鮫 お役者仁義」と比べると、こち
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間諜(1964年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

江戸から阿波へ送られたスパイ。

普段の沢島監督の娯楽時代劇と違うのに、すごく完成されている(こういう作品のパターン、当時の東映で既に確立されていたのかな?)

主人公たちは見た目が足や衣装がボロボロ
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警視庁物語 遺留品なし(1959年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

シリーズ11作目。アパートで電話交換手が殺される。

監督撮影は村山新治・佐藤三郎。刑事は前回と同じ。音楽も前回と同じ富田勲で、こちらの作品ではジャズ。

今回はいつも以上に、捜査に徒労が多い。珍しく
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警視庁物語 一〇八号車(1959年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ10作目。パトロール中の警官が射殺される。

刑事役は前回と同じメンツ。1作目で刑事だった関山耕司が警官役。

監督は村山新治と若林栄ニ郎。撮影は村山監督とコンビのことが多い佐藤三郎。村山監督
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一心太助 男一匹道中記(1963年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

錦之助の一心太助シリーズ最終作。太助とお仲が新婚旅行に出掛ける話。

旅先が舞台なので、家光などは少ししか登場しない。錦之助が彦左のモノマネをするシーンあり。錦之助はごく薄いメイクだと思う。

シリー
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酔いどれ無双剣(1962年製作の映画)

3.7

クレジットはないけど、設定は山本周五郎の「赤ひげ」だろうか。さらに、任侠もののテイストを加えて、東映作品らしい内容に(「人生劇場」は翌年)。

赤ひげならぬ、豪快先生は市川右太衛門、若い医者に東千代之
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大江戸評判記 美男の顔役(1962年製作の映画)

3.9

かなりの名作だと思う(こういう作品は埋もれないでほしい)。

映画化もされた「一日だけの淑女」(「ポケット一杯の幸福」)と「河内山宗俊」を足したようなストーリー。ラストに向けて、この二つの話の絡まり具
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警視庁物語 顔のない女(1959年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ9作目。荒川でバラバラ遺体が見つかる話。上映時間は74分で長め。

監督は「魔の伝言板」などの村山新治。撮影は今回は高梨昇という人。音楽は富田勲で、60〜70年の洋画風でとても良い。今回も見ご
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警視庁物語 魔の伝言板(1958年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

シリーズ8作目。連続タクシー強盗殺人

スタッフ・キャストは7作目と同じ。山本麟一に個性が出てきた? ゲストは三井弘次と田中春男で、モンタージュ写真で先に登場するのが楽しい。

複雑な事件を堀雄二が表
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警視庁物語 七人の追跡者(1958年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ7作目。マンホールで女性の死体が発見される話。監督は「上野発五時三十五分」の村山新治、撮影も佐藤三郎と同じコンビ(今のところこのコンビが一番好み)。

中盤、堀雄二が女給さんの家を訪ねる場面で
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警視庁物語 夜の野獣(1957年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ6作目。スリが絡む殺人事件

これはいつもより上映時間が長く、シネスコ。モブも多くて、迫力がある。撮影もうまい。刑事は前回より1人少ない。豪華ゲスト。

長いからか面白い。刑事たちはグループに
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警視庁物語 上野発五時三五分(1957年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

シリーズ第5作。レース場での殺人

刑事に新しく波島進と佐原広ニ。捜査一課長は前の人に戻った。前回まで刑事役の須藤健はおでん屋の親父。犯人役は出番は短いけど、そうか!と思った。

監督・撮影はシリーズ
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警視庁物語 白昼魔(1957年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

シリーズ第4作。車泥棒の話。スタッフ・キャストは3作目と同じ。

これまでの作品とは違って最初に犯人が分かる。丹念な捜査の描写は少なめだけど、ラストはラブストーリーのような内容と、レストランから砂浜へ
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警視庁物語 逃亡五分前(1956年製作の映画)

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「裸の町」(48)のようなドキュメンタリータッチの捜査もの。シリーズ第1作。脚本が警視庁鑑識課出身の長谷川公之。

出演者は後の方と大体同じ。山本麟一が真面目なスーツ姿で面白い。南原伸二(宏治)はこの
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