幸福さんの映画レビュー・感想・評価

幸福

幸福

映画(20)
ドラマ(0)
アニメ(0)

バレッツ(2010年製作の映画)

3.5

マルセイユのマフィアという設定が良い。映像が美しい。老いたジャン・レノはさながら生きながらえたレオン(22発の弾丸を受けて生き延びた不死の男L'immortelだし)だが、実話を元にしたというには恐ろ>>続きを読む

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

4.7

松岡茉優がすごい。あまりにも完全に憑依した演技に脱帽。〝普通〟からちょっとだけ、本当にちょっとだけズレた女の子を演じるのが上手すぎる。シーンの見せ方も(気付かせないだけのさりげなさで)爆裂に上手いから>>続きを読む

セブン(1995年製作の映画)

3.4

サスペンス・ミステリーとして本当によくできていると感じた。後味は死ぬほど悪い。ブラッド・ピット、かっこいい。

動くな、死ね、甦れ!(1989年製作の映画)

4.6

ソ連映画は初めて。独特の雰囲気の中で進行する美しい子供の世界。モノクロに融け込む。子供の視点の柔らかさがありながら現実の刺々しさがはっきり残っている。このバランス感覚には驚愕。

サーミの血(2016年製作の映画)

4.2

死ぬほどつらい。劇映画だからこそのつらいことの詰め合わせ。サーミとしてもスウェーデン人としても生きられなかった一人のサーミの物語。鬱屈した気分で劇場を出る。

ボヴァリー夫人(2014年製作の映画)

2.7

ミア・ワシコウスカ、エズラ・ミラーは最高。それ以外のことについては口を開きたくない。

セザンヌと過ごした時間(2016年製作の映画)

4.2

ひたすらに美しい南仏の故郷の風景と、それなくしては育たなかった二人の男の、違う道を歩みながらも、決して離れることはできなかった、愛より難しい友情の物語。

はなればなれに(1964年製作の映画)

4.7

アルテュールが本当に良い。不思議の国のアリスのようなオディールと二人の強盗の掛け合いがコメディタッチで描かれている。また、数多くの映画に対するパロディに満ちていて、新たな映画の流れをつくる風があった。

マイノリティ・リポート(2002年製作の映画)

3.8

よくできたミステリーSF。何においても手堅く、文句のつけようがない高水準の映画だった。

ナイトクローラー(2014年製作の映画)

3.8

ギレンホール、ひたすらに恐ろしい顔をしている。最高のスリラー映画。

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

4.4

少女のきわめて内面的で、ささいな、しかし重大な変化を、繊細に描き出している。スペイン内戦を家族の分裂と重ね合わせつつも、小さな希望を示唆する手際は鮮やかである。寡作な監督と知ったので残りのふたつの長編>>続きを読む

スレイブメン(2016年製作の映画)

4.6

攻めすぎでしょ……。どんなにむちゃくちゃでただひたすら派手でおかしくて愉快なことやっても実力のある書き手ならこれだけしっかりまとめてくるんだなと。シナリオの書き手としての監督に感心してしまった。オタク>>続きを読む

At the terrace テラスにて(2016年製作の映画)

4.1

非常におもしろかった。石橋けいはコメディエンヌとして、また女香る女優としての二面がとても映えてきれいだった。監督いわく演劇をキャストもシナリオも変えずにそのまま映画にしたというここまできたら斬新なつく>>続きを読む

劇場版 MOZU(2015年製作の映画)

2.0

松坂桃李に2点。ファン映画にしてもたちが悪い。1stシーズンの出来が懐かしい。

アナと雪の女王(2013年製作の映画)

3.6

アナとエルサの関係がいい。クリストフがすごくいいキャラクターで、彼のおかげでぐっと好きになった。全体的には音楽が素晴らしいのと、キャラクターの描写が細かいのがいい。

明烏 あけがらす(2015年製作の映画)

3.2

多少クスッとはきたがスベってる部分のほうが多かった。吉岡里帆がいい味を出していて、それ以外は凡庸だった。菅田将暉やムロツヨシも凡庸に使い潰してる。ちょっと残念。つまらんとまでは言わないが、金を払ってま>>続きを読む

ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)

4.2

誰も信じられない状況に追い詰められて、初めて剥き出しになる人間のすがた。人は大袈裟な理由や理屈がなくとも人を殺すし殺される。引鉄を引いた男は、相手の持つ銃の引鉄を引いているのと同じなのだ。渾然とした人>>続きを読む

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

4.7

音楽が愛を紡ぎ、演技が狂気を掻き立てる。芸術家という生き物は時に狂おしく、時に愛らしく、恐れと怒りと悲しみとすべての渾然とした感情を込めて、表現する。わたしたちには彼らが必要だ。愛したい、愛されたいと>>続きを読む