映画好きの柴犬さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ガメラ3 邪神<イリス>覚醒(1999年製作の映画)

3.7

えっ、そこで終わり

 2が面白かったので劇場に見に行ったら、もやもやして帰ることになった作品。冒頭の渋谷のバトルとか、特撮のカッコよさはさらに極まっていたけど、ストーリーはいろいろ盛り込もうとして、
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ガメラ2 レギオン襲来(1996年製作の映画)

3.9

平成ガメラシリーズ最高傑作

 テレビでやってたのを何気なく見て、「なにこれ面白いじゃん」となった作品。遠景のショットとか、今までにないかっこいい見せ方が斬新だったし、人間側とガメラの連携が機能して珍
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ガメラ 大怪獣空中決戦(1995年製作の映画)

3.7

樋口真嗣はいい仕事をしてる

 「GAMERA -Rebirth-」に合わせて再見。平成ガメラシリーズは、リアリティあるストーリーと、アナログな特撮技術の粋が合わさったいい作品。自衛隊が協力してるのも
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赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。(2023年製作の映画)

3.4

もしかして、シリーズ化あり?

 童話をモチーフにしたミステリー。赤ずきん(橋本環奈)が主人公で探偵役だけど、話の題材はシンデレラ。シンデレラの話をこういうふうにミステリーに仕立てるのか、っていう原作
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.6

せめて命綱はつけようよ

 高所恐怖症の人にはキツイという口コミだったけど、「フリーソロ」や「MERU」とかのリアルなクライミングドキュメンタリーを見たことがあると、本作のクライミングにはツッコミどこ
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少女は卒業しない(2023年製作の映画)

4.0

傑作

 余談だけど、AKB48の初期の卒業ソング「桜の花びらたち 2008」のMVが、少女たちの卒業式前後のセンチメンタルなちょっとしたエピソードのショートムービー仕立てになっていて、それを思い起こ
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土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)

3.7

一人で生まれて、一人で死んでいく

 熟年版「リトル・フォレスト」って感じかな。沢田研二と松たか子のサバサバとした関係がいい。熟年だけに、死の匂いがつきまとう感じがするけど、それも自然の営みの一部とい
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(2022年製作の映画)

3.6

ファザコンだったの?

 日活ロマンポルノ50周年記念プロジェクトの一作。原作では、主人公さわ子(福永朱梨)はファザコンなんだね。映画だとその辺がピンとこなくて、同世代との付き合いが苦手でおじさんとば
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金の国 水の国(2023年製作の映画)

3.8

ライララさんの素顔が見たい

 これは、意外と出来がいい。ほんわかした絵柄で、もっとベタベタのラブストーリーかと思っていたら、意外としっかりした宮廷政治劇だったりしたので驚いた。もちろん、作風はほんわ
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バビロン(2021年製作の映画)

3.8

とにかく熱量がすごい、けど長い

 無声映画からトーキーへの移行期を舞台に、スターたちの栄枯盛衰を描く。というとよくある題材に聞こえるけど、なんでもありだったあの時代への愛が溢れていて、尺も3時間越え
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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.7

束縛してくる人は、男女問わずいるけどね

 「エクス・マキナ」のアレックス・ガーランド監督作。スコアが意外なほど低いし、確かにヘンテコな作品ではあるけれど、まずまず面白かった。

 夫の死を目撃した主
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わたしのお母さん(2022年製作の映画)

4.1

死ぬまで分かり合えない

 そぎこまれた演出と意味のある間合い。これは傑作だと思う。ドラマチックな展開はなく、ただただ母(石田えり)と長女(井上真央)の関係を描写していく。しかも、娘にはほとんど台詞が
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非常宣言(2020年製作の映画)

3.7

流石に威嚇射撃はないでしょ

 ソウル発ハワイ行きの飛行機の中で、殺人ウィルスがばら撒かれる、航空パニックサスペンス。

 この手の韓国映画って、サスペンスの中にもコメディタッチを織り交ぜてくることが
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ぼくらのよあけ(2022年製作の映画)

3.7

団地で未知との遭遇

 団地に擬態した宇宙船を見つけた子供たちが、宇宙船を宇宙に返そうと奮闘するジュブナイル。

 近未来的なAIロボット設定から、スクールカーストや親子関係のようなリアルな子供たちの
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ミニオンズ フィーバー(2022年製作の映画)

3.8

 イルミネーションのコメディは、ストーリーそっちのけのドタバタが食傷気味で、見ていて途中から飽きてしまうことが多いんだけど、本作はその辺のバランスが良くて、最後まで飽きずに見ていられた。まずは、しっか>>続きを読む

エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

3.6

殺しまくりで、ファーストどころじゃないけどね😅

 前作から13年越しの続編にして前日譚。しかも、エスターを演じるのは、まさかの前作と同じイザベル・ファーマン。流石に成長した顔立ちだけど、まあこの方が
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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

3.9

逃げるは恥でもないし役に立つ

 閉ざされた宗教コミュニティで起こったレイプ事件をきっかけに、女性たちがコミュニティを出ていくか、残って戦うかを選択するための2日間の議論を描く。

 浮世離れした宗教
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

3.9

法が犯罪者を守ってる

 ニューヨークタイムズの二人の女性記者が、ハーヴェイ・ワインスタインの性暴力事件を取材する過程を淡々と描く。被害を受けた女性が声を上げることがいかに難しいかが、取材の困難さを通
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別れる決心(2022年製作の映画)

3.9

パク・チャヌク監督らしさが感じられる大人のラブストーリー

 「ラスト・コーション」以来のタン・ウェイは、円熟味を増しつつも年齢不詳な魅力が炸裂。直接的な色気ではなく、仕草やふとした表情から放たれる謎
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.1

TAR→ART→RAT→TARR

 圧巻。TAR(ケイト・ブランシェット)が、クラシック界(ART)の頂点から、自らの下劣な行い(RAT)によって追い落とされ、本来の自分(TARR)を取り戻して再生
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月の満ち欠け(2022年製作の映画)

3.4

惜しい。もうちょっと、やりようがあったんじゃないかな。

 生まれ変わりを題材としたファンタジックなラブストーリー。題材はいいけど、直前に見た「レジェンド&バタフライ」と同じような、やりたいこととやり
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レジェンド&バタフライ(2023年製作の映画)

3.5

意欲作ではある

東映70周年に、従来の時代劇の枠にとらわれない時代劇を作ろうという意欲はひしひしと伝わってきた。誰もがよく知る信長の天下取りを背景に、合戦シーンや歴史の説明を極力省いて、信長と濃姫の
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ある男(2022年製作の映画)

4.0

素性と属性からは逃れられない

 死んだ夫の素性が実は別人だったっていう「嘘を愛する女」のような設定だけど、はるかに骨太なヒューマンドラマ。

 夫(窪田正孝)の素性を弁護士(妻夫木聡)が探るというミ
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モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

3.8

前半は、ちょっとゆるいコメディタッチで国連加盟承認をめぐる韓国と北朝鮮の駆け引きを描き、後半は一転して「アルゴ」ばりの内戦からの脱出劇。韓国と北朝鮮の相容れないそれぞれの事情を抱えながら、命がけの脱出>>続きを読む

はりぼて(2020年製作の映画)

3.6

まあ、日本の地方政治なんてこんなもんでしょ。

風刺を超えてほとんどコメディ

ゼイラム(1991年製作の映画)

3.4

公開当時なら「おー」となるところだけど、さすがに令和の時代に見ると、昭和的ゆるさやテンポの遅さが気になっちゃうな。

技術的な面はともかく、ゼイラムの造形は今でも見劣りしないし、森山祐子さんのコスチュ
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言の葉の庭(2013年製作の映画)

3.6

 もう10年前なんだね。

 話自体は、まあシンプルでありふれたラブストーリーだけど、心情と情景描写の積み重ねが沁みる。

 ただ、情景描写の密度に比べてキャラクターが弱かったりと、まだ全体のバランス
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スパイダーマン:スパイダーバース(2018年製作の映画)

4.3

 改めて見てみると、モラレスの成長譚ってこともあって、「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」に比べてノリが軽いな。でも、とにかく怒涛の展開の「アクロス・ザ・スパイダーバース」に比べて、伏線>>続きを読む

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.5

So Cool!

 いや、これはすごいわ。前作を軽々と超えるストーリーと映像の密度で、体感3時間ぐらいの感覚。「世界を変える」と謳った「ザ・フラッシュ」が霞んでしまうほど。

 マルチバースものとか
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シャドウ・イン・クラウド(2020年製作の映画)

3.7

本当の敵は、クソな男ども

 これは拾い物。極秘任務を負った訳あり女性兵士(クロエ・グレース・モレッツ)が乗り込んだ爆撃機でトラブルに巻き込まれるんだけど、90分弱のタイトな中に、密室ワンシチュエーシ
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リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

3.6

アンダー・ザ・シーに、自然と体が動き出す🎶

 ちょっと低めのスコアには訳があって、鑑賞したTOHOシネマズ日本橋シアター5の映像がなぜかすごく暗くて、せっかくの色鮮やかな海の世界が台無しだった。配信
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かがみの孤城(2022年製作の映画)

4.0

傷ついたから手を差し伸べられる

 オオカミの面を被った謎の少女に導かれて、鏡の向こうにある海の上の孤城に集めれられた7人の少年少女が、願いを叶えられる鍵を探す、青春ファンタジー。

 ここのところパ
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奈落のマイホーム(2020年製作の映画)

3.6

ノリは軽いが、家は沈む

 ソウルの住宅事情を背景にしたディザスターコメディ。雰囲気は「EXIT」に近いけど、さらにコメディ寄り。起こっていることの深刻さに対して、ノリが軽すぎて、逆にノリきれない感じ
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それだけが、僕の世界(2018年製作の映画)

3.9

イ・ビョンホンのロボットダンスに笑った

 やさぐれた元ボクサーの兄(イ・ビョンホン)と、自閉症だがピアノの天才の弟(パク・ジョンミン)の交流を描くヒューマンドラマの佳作。弟と出会った兄がボクサーとし
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カゾクノキョリ(2023年製作の映画)

3.8

押してダメなら引いてみる

 母親が尋ねてくるとオタオタする同性カップルを描く「Veils」の続編。モヤモヤ全開の「Veils」に対して、テンポの良いコメディタッチが、ある意味吹っ切れた二人の気持ちを
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Veils(2021年製作の映画)

3.8

モヤモヤ

 ウェディングフォトを撮ろうとする同性カップルが感じるモヤモヤを描くショートフィルム。シーンとシーンの間に挟まれる暗転もそうだけど、演出もストーリーもなんかモヤモヤする。でも、それって二人
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