映画好きの柴犬さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.7

器量

 すごく地味。ざらざらとした画質、昭和な雰囲気の漂うボクシングジム、川べりの風景。ボクシングジムの閉鎖というイベントはあるが、大きな起承転結のドラマがあるわけでもなく、淡々とケイコ(岸井ゆきの
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ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

3.8

さすがにハードル上げすぎ?

 紆余曲折を経て、やっと公開されたのはよしとしても、やっぱりもうちょっと早く公開できていればなぁ。もし「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」より先に公開されていたら、全
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ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.7

誰のための完璧?

 オリビア・ワイルド監督二作目はサイコなサスペンス・スリラー。ジャンル的にも、現実が揺らいでいく演出とかもなかなか好み。オロオロするフローレンス・ピューや、謎めいたジェンマ・チャン
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沈黙のパレード(2022年製作の映画)

3.7

黙秘をあえて沈黙というところに、ちょっと違和感

 前作「真夏の方程式」が、トリックとしても作品としても少々小ぶりな感じだったのに対し、本作は二転三転する展開に豪華な出演者を並べて真犯人を目眩しするな
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.2

ハトです!

これはいい。タイムループものの新たな傑作。

 ループにハマってることになかなか気がつかないっていうのは、案外ない設定な気がする。それを上司に如何に気づかせるかっていうのを、無駄を省いて
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ヴィレッジ(2023年製作の映画)

3.6

中村獅童の能が見どころ

 「デイアンドナイト」に近い雰囲気を感じるムラ社会もの。出演者は豪華だし、映像も綺麗だけど、物語に新鮮味がなく、藤井道人監督にしては平凡な印象。

タイラー・レイク 命の奪還2(2022年製作の映画)

3.8

アクション、アクション、アクション

 ストーリーは超絶シンプルな救出劇。ただひたすらにアクションで押しまくる。これはちょっと、大画面で見たかったかも。

 特に、最初の刑務所からの救出劇の、長回し風
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母性(2022年製作の映画)

3.6

母性は呪い

 愛情を注げばいい子に育つというけれど、注ぎすぎると依存症になってしまうこともあるのかな。一時流行った一卵性母娘は共依存を指す言葉だったが、これは娘(戸田恵梨香)が一方的に母親からの愛に
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怪物(2023年製作の映画)

4.3

怪物を探すから、怪物が作られる

 カンヌ受賞がネタバレに近いことになってしまった是枝裕和監督の最新作。個人的には是枝監督作の中で一番好きな作品になったし、ラストシーンの余韻は生涯ベスト級。

 少年
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もっと超越した所へ。(2022年製作の映画)

3.8

米は元気の元

 ダメ男にハマる4人の女性のエピソードを並行して描くんだけど、クライマックスの超越展開が舞台っぽいなぁと思ったら、舞台作品の映画化だったのね。エピソードの切り替えとかは映画ならではの演
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さかなのこ(2022年製作の映画)

3.8

属性より個性

 さかなクンをモチーフとしたミー坊(のん)が、さかな好きの幼少期からテレビの人気者になるまでを描くコメディ。冒頭、「男も女も関係ない」的なテロップが出るが、男性であるさかなクンを女性で
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夏へのトンネル、さよならの出口(2022年製作の映画)

3.8

無くしたものより、今手に入るもの

 過去に無くしたものを取り戻せる代わりに年をとる(今を失う)というトンネルをギミックとして使って、過去に囚われた高校生の男女が前に向かって歩き出す姿を描く、ライトノ
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スワン・ソング(2021年製作の映画)

4.0

白鳥の最期の一鳴き

 余命わずかの男(マハーシャラ・アリ)が、残される家族を悲しませないために、人知れず自分のクローンと入れ替わろうとする、地味だけど骨太な近未来SFドラマ。

 Appleオリジナ
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サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

3.9

サバ缶寿司うまそう

 ノスタルジックな少年のひと夏の冒険と友情のものがたり。田んぼの畦を歩くシーンで、自分が子供だった頃に一気に引き戻された。昭和な雰囲気に、ありそうでなさそうな、でもありそうなエピ
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タン・ソイ:美しき殺し屋(2023年製作の映画)

3.6

いや、タン・ソイって名前出てきたっけ?

 ハリウッドにも進出しているベトナムのアクションスター、ヴェロニカ・ンゴーが監督を務めるアクション映画。以前見たヴェロニカ・ンゴー主演の「ハイ・フォン:ママは
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キル・ボクスン(2023年製作の映画)

3.8

ところで、あの子の父親は誰なん?

 Filmarksのスコアが意外に低いんだけど、なかなかに面白い。

 『名もなき野良犬の輪舞』『キングメーカー 大統領を作った男』のピョン・ソンヒョン監督の描く「
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聖なるイルカ(2022年製作の映画)

3.5

あの子はイルカの化身?

 このあらすじ、嘘じゃないけど完全に狙ってるよね。これを長編で見せられたらあらすじ詐欺で怒るけど、ショートフィルムなら許せるし、実は?!っていうオチもいい。

ワイルド・スピード/ファイヤーブースト(2023年製作の映画)

4.0

もう、みんな出ちゃえばいいんじゃない😅

 面白かった!前作「ジェットブレイク」が少々やりすぎで大味な感じがしたので、本作はもういいかなと思っていたんだけど、見に行って良かった。

 まずは、アクショ
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ワイルド・スピード MEGA MAX(2011年製作の映画)

3.9

「ファイヤーブースト」に同じシーンが出てくるってことで、予習として再見。うん、見といて良かった。

 「ワイルドスピード」シリーズで初めて見たのがこの作品だったけど、ど迫力とアイディア満載のカーアクシ
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羊飼いと風船(2019年製作の映画)

3.7

風船って、そっちか

 古い仏教的生死観が残るチベットで、望まない妊娠をした母親の葛藤を描く。

 転生を信じて中絶を認めないなんて、一周回って怪しい新興宗教みたいだなと思ってしまったけど、古い価値観
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百花(2022年製作の映画)

3.8

きっと、忘れていたのはない

 母(原田美枝子)との間にわだかまりを抱える息子(菅田将暉)が、認知症になった母を世話することで、母との関係を見つめ直す。

 勝手に恋愛映画だと思い込んでいたら、全然違
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今夜、世界からこの恋が消えても(2022年製作の映画)

3.9

韓国でリメイクされそうな予感

 ジャンルとして確立した感もある記憶障害系青春ラブストーリー。三木孝浩監督お得意の淡い色調と丁寧な心情描写で切ない恋を描き切る良作。

 途中、どんでん返し的な展開はあ
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STILL:マイケル・J・フォックス ストーリー(2023年製作の映画)

3.9

止まっちゃいられない

 パーキンソン病と闘うマイケル・J・フォックスの半生を追うドキュメンタリー。現在のインタビューと過去の再現で構成されているんだけど、再現パートを本人出演ドラマ・映画のシーンの引
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失われた時間/フォローイング・イヤー(2021年製作の映画)

3.6

周年=執念

 なるほど、ショートフィルムらしいワンアイディアでひねりを効かせた作品。しかし、ネタバレになっちゃうから何も書けないな。

とはいえ、あのカードは誰が仕込んだんだろう?

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.3

お見事!

 監督解任騒動など紆余曲折を経た末の、ガーディアンズたちの(疑似)家族の絆と自立を描く見事な完結編。MCUの直前の3作品「アントマン&ワスプ:クアントマニア」「ブラックパンサー/ワカンダ・
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パーフェクト・ケア(2020年製作の映画)

3.8

肝っ玉の座ったロザムンド・パイクが米倉涼子に見えて仕方ない😅

 後見人制度を悪用して高齢者の資産を掠め取る悪徳ケアマネージャー(ロザムンド・パイク)が、次のターゲットに選んだ老婆にはヤバいバックがつ
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ビリーバーズ(2022年製作の映画)

3.7

信じるものは救われる?

 人生に疲れた人が離島でほのぼの暮らす話かなと思って見始めたら、全然違った😅人生に疲れたってのは合ってたけど、宗教にハマって思考停止し、挙句に己の欲望に歯止めが効かなくなって
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GHOSTBOOK おばけずかん(2022年製作の映画)

3.6

炎上しない山崎貴なんて(失礼!)

 山崎貴監督作では「DESTINY 鎌倉ものがたり」に近い、王道異世界冒険ファンタジー。「DESTINY〜」よりも対象年齢を下げて、小学校高学年とそのファミリーをタ
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僕が愛したすべての君へ(2022年製作の映画)

3.5

エラーの謎は、やっぱりわからない

 特に深く考えずに「君を愛したひとりの僕へ」を見てから鑑賞。結果的にこの順番で良かったんじゃないかな。

 「君愛」がかなりガチSFなのに対して、本作のメインストー
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君を愛したひとりの僕へ(2022年製作の映画)

3.5

企画はいいけど、クオリティが今ひとつ

 表裏一体となる2つの作品で描くパラレルワールドラブストーリー。マルチバースばやりの昨今の中でも、なかなかに面白そうな企画。まあ、一見関係なさそうなエピソードが
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ブラックアダム(2022年製作の映画)

3.9

正義のあり方とは?

 最近若干停滞感があるマーベルに対して、世界観よりも個々のキャラクターを全面に押し出したDCの方がスッキリと面白みが出ている気がする。アンチヒーローものだと、いい人か悪い人かどっ
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こちらあみ子(2022年製作の映画)

3.9

応答したりしなかったりがちょうどいい(かも?)

 周りとのコミュニケーションが取れないちょっと変わった子・田中あみ子(大沢一菜)の何気ない言動で崩壊していく家庭を、あみ子本人の目線で描く。

 昨年
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

4.0

次は、お掃除屋さんスピンオフ希望

 ちさと(高石あかり)とまひろ(伊澤彩織)の美少女殺し屋コンビの第2弾。毎作着実にステップアップしていく阪元裕吾監督だけど、本作も軽く前作を超えてきた。

 本作は
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グリッドマン ユニバース(2023年製作の映画)

4.0

賞味期限は守りましょう

 「SSSS.GRIDMAN」「SSSS.DYNAZENON」の一気見からの劇場鑑賞。メタ、パラレルと来て、「スパイダーマン:スパイダーバース」のようなマルチバース全員集合お
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哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)

3.7

人間の本性?

 ウィルスによって人々が凶暴化する中、離れ離れになってしまった恋人を助けに行こうとする、台湾製ゾンビ映画。まあ、死ななくなるわけじゃないので厳密にはゾンビじゃないし、凶暴化しても人格や
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X エックス(2022年製作の映画)

3.4

序章?

 A24にしては平凡な作品。なかなか話が進まないし、ホラー描写も型通りで先が読めてしまって怖くない。序盤から老婆パールに違和感があり、特殊メイクで若い人が演じてるぽいことに気がつくと、マキシ
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