ichitaさんの映画レビュー・感想・評価

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みじかくも美しく燃え(1967年製作の映画)

3.6

夢のように美しい映像とピアノコンチェルト。無邪気に戯れひたすらに愛に溺れる男女。がま口財布の可愛さ。中身はどんどん減っていく。そして腹は空くのだ。ひもじさの描写にはリアリティあった。
銃声が切なく響く
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霧の中の風景(1988年製作の映画)

4.2

映画初出演の子役演じる姉弟が初々しくも、いじらしくたくましい。あのジジイは許すまじ。
幼い姉弟にふりかかる不幸と失望の連続のなか、現実離れしたショットや旅芸人の存在がお伽話のように差し込まれ、映画とし
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スウィート・シング(2020年製作の映画)

4.2

紗のかかったようなモノクロの画像とシビアな現実にファンタジックな展開。KAREN DALTON のSOMETHING ON YOUR MINDが沁みる。

鹿は未来を導く聖獣なのだとか。

こうのとり、たちずさんで(1991年製作の映画)

4.0

川越しの結婚式。国境の、その一歩の緊張感と可笑しみ。電柱と作業員のシーンには息を飲む。
コウノトリは縄張り意識が強い鳥なのだとか。

白いトリュフの宿る森(2020年製作の映画)

3.8

人も物も景色も映り込むもの全てのなんとも言えない趣と冴え渡る構図がドキュメンタリーとは思えない。森とおじいさんと犬。
高値で取引される白いトリュフに群がる欲深い人々と変わらない営みを望むおじいさん達が
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福田村事件(2023年製作の映画)

3.9

普通の庶民を描くパートが気を衒い過ぎているような気がしたことやあざといセリフや描写が若干雑音だったところを差し引いても、記録を破棄したからって無かったことにはできないよという監督の思いを強く感じる作品>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

4.0

脚本ノア・バームバック色強めのグレタ・ガーウィグ作品。バービー人形はおもちゃ屋で箱入りの売り物で見たことある程度で手にしたことはない。リカちゃん人形でさえ持ってなかったし遊んだこともないので配信でもい>>続きを読む

FLEE フリー(2021年製作の映画)

3.8

アフガニスタンを逃れ家族はバラバラになるが、それぞれが離れていても思い合い、宗教的な禁忌をも超えて理解し合う姿に感動。

アラバマ物語(1962年製作の映画)

4.0

人種差別や貧困や障害に対する偏見を正攻法で描くヒューマンドラマ。30年代のアメリカ南部アラバマを舞台に弁護士アティカスが暴行の嫌疑をかけられた黒人の弁護を引き受ける。
「その人の靴を履いて歩き回ってみ
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GUNDA/グンダ(2020年製作の映画)

3.6

動物というか家畜を、擬人化したナレーションなど入れることなくじっくりと観察する。モノクロで劇判もなく。
子豚たち、ちょっとずつ顔が違うんだな。乳飲んでブヒブヒ寝て起きてブヒブヒ。
鶏の慎重そうに出され
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そばかす(2022年製作の映画)

3.8

劇中、佳純(三浦透子)は真帆(前田敦子)の声が良いと言っていたが、確かに前田敦子の声もいいけど三浦透子の声の方が好きだな。歌も抜群に上手いし。テーマ曲も良い。
気が合えばその気もあるだろう的単細胞男と
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夜の女たち(1948年製作の映画)

4.0

戦後間もない頃の大阪のパンパンたちのさまざまな人生を点描する溝口健二得意のジャンルの力作。溝口が低迷状態からようやく抜け出す足がかりとなった作品らしい。田中絹代が初の汚れ役に挑戦。日本語字幕で観ないと>>続きを読む

ミスタームーンライト~1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢~(2023年製作の映画)

3.5

ビートルズの前にビートルズなし、ビートルズの後にビートルズなし。
来日公演関係者、公演に行った著名人、ファン、来日公演後に生まれたアーティスト、ありとあらゆる人が語るビートルズ。エンドロールでは一般人
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愛と追憶の日々(1983年製作の映画)

3.5

母ひとり子ひとりの濃厚な母娘の関係。何でも話せてぶつかり合ったり気を揉んだりという関係は自分からは遠い物語だったので入り込めなかったな。いつものバッチリメイクより娘の看病でおろそかになった薄化粧の母役>>続きを読む

クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

アクション無しのスパイ映画といえば『フェアウェル』も家族模様を折り込んだ淡々としたストーリーだったが、こちらに至っては素人スパイ。何故引き受ける!ってなる。その英国人スパイ、グレヴィル・ウィン役のカン>>続きを読む

Billie ビリー(2019年製作の映画)

4.0

壮絶。

エラ(エラ・フィッツジェラルド)が"彼が行ったわ"というと"パンでも買いに?"と思うがレディ(ビリー・ホリデイ)が言うとその男は二度と戻ってこないだろうと思う。とインタビューで語られていた。
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柳と風(1999年製作の映画)

4.2

窓ガラスアドベンチャー。風という天然の敵が少年の行手を阻み、窮地に追い込む。終盤のあと一歩!のハラハラ感が凄い。観終えると、この85分がとてつもなく愛おしい時間に思えてくるのだ。

アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台(2020年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

確かに予想外だけども、何だかあのラストは受け入れ難いものがあったかな。その後再犯してないのであれば、あの経験が更生プログラム的な効果があったのかも。なんて我ながら面白くない捉え方してるな。

君だけが知らない(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

「彼女がその名を知らない鳥たち」に似た設定なので早々に大まかな展開は読めてしまった。
結婚式のツーショット写真はそういうことかとわかるラストが切ない。

クラッシュ(1996年製作の映画)

3.0

相当危険な変態行為。
命の危機を感じてアドレナリンが出まくるってこと?クラッシュシーンからのSEXシーンの連続。セリフも何を言わせてんの!ってくらいエロい。
自分の車が廃車になる程の激突経験あるので思
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旅立ちの時(1988年製作の映画)

3.7

反戦活動家として指名手配されFBIに追われる両親と兄弟。17歳の兄ダニーを演じるのはリバー・フェニックス。親の主義に振り回される子供というところは自身の生い立ちにも重なる部分があるのかな。逃亡生活が身>>続きを読む

遠い夜明け(1987年製作の映画)

4.0

70年代アパルトヘイト政策下の南アフリカ。黒人運動家スティーブン・ビコを批判した記事を書いたことから、新聞社の編集長ドナルド・ウッズはビコと会うことに。ウッズはビコの人間性に魅せられ、現実のアパルトヘ>>続きを読む

あなたの顔の前に(2020年製作の映画)

4.0

静かな迫力のある佇まいとトレンチコートにクラッチバッグが恐ろしくカッコいいサンオク。
タバコを吸うは橋の下。それを待つ妹とのショットがなんだか滑稽。
昔住んでた家を訪れたときのどうでもいい小さな嘘の不
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イントロダクション(2020年製作の映画)

3.7

心の奥の方がザワザワと騒ぐ。ちょっとした会話のちょっとした毒気や白々しさ。視線に見え隠れする本音のようなもの。冬の海から上がって抱きしめてくれる友人の、あれは抱擁?
それにしても酔っ払ってデカい声出す
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ナワリヌイ(2022年製作の映画)

4.0

2020年8月20日、ナワリヌイは旅客機内で毒物によるものと見られる体調不良に陥り、同年9月7日に回復するまで意識不明の重体となっていた。盛られた毒はノビチョク。リトビネンコ事件のようにポロニウム21>>続きを読む

Summer of 85(2020年製作の映画)

4.0

オーディションでアレックス役を獲得した新人フェリックス・ルフェーブルの青臭さがハマり役だった。ダヴィドにどんどん夢中になっていく様子とか恋に溺れる狂おしさとか彼の持ってるピュアな雰囲気と演技の拙さも効>>続きを読む

スイミング・プール(2003年製作の映画)

3.7

イギリスの女流ミステリー作家サラ・モートン(シャーロット・ランプリング)は、新作のアイディアが浮かばないスランプに陥り、出版社社長ジョン(チャールズ・ダンス)の勧めで彼の南仏の別荘に出かけることになる>>続きを読む

裸足で鳴らしてみせろ(2021年製作の映画)

3.5

直巳役の人が甥に似ててなんだかずっとこそばゆかった。
想いを確かめ合うように身体ごとぶつかる2人。何度目か、というか最後の取っ組み合いで崩れたバランス。並走していた車が分岐で離れるシーンの切なさよ。

私の血に流れる血(2015年製作の映画)

3.7

困惑。変な映画っていっぱいあるけどこの難解さは格別の味わい。17世紀から唐突に場面が変わって前半とどこをどう繋げていいのか戸惑ったわ。しばらく放心状態。

とにかく魔女裁判の拷問がきつい。

エルム街の悪夢(1984年製作の映画)

3.0

初めて観ました。シリーズ化されてたのも知らず。これでもかと盛り込んでくる怖がらせ展開には笑いが込み上げてくる。シャキーンの爪も細工した手袋よね。とりあえず壁と天井は這う。あんなに血が吹き出したら干物み>>続きを読む

ポルターガイスト(1982年製作の映画)

3.0

多分観るの2回目。監督はトビー・フーパーだけどプロデュース・脚本スピルバーグの色が濃いめのホラー。父親は「before!after!」と腹芸やったり、他の家族も砂嵐画面のテレビが点滅眩しくやかましいな>>続きを読む

招かれざる客(1967年製作の映画)

3.8

人種差別問題を訴えてきたサンフランシスコの白人家族のもとに娘の婚約者として現れたのは黒人だった。迎えた両親の動揺と狼狽、黒人のメイドも嫌悪感を示す。当時はどうだったかはわからないが今観るとそうはならん>>続きを読む

風の中の牝鷄(1948年製作の映画)

3.8

戦後、外地からなかなか戻らない夫を幼子と共に待つ時子(田中絹代)。貧しい暮らしのなか、息子が病気になり入院費が必要になる。そこで…。
小津作品には珍しいシリアスな展開と暴力シーンがありなかなかに衝撃的
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レア・セドゥのいつわり(2021年製作の映画)

3.2

レア・セドゥの、とあるけどどうなのタイトル。現実なのか妄想なのか。12のエピソードはほぼ会話劇。レア・セドゥとの会話は特に哲学的でスリリング。小説家ってモテるけど本妻に詰め寄られると弱いって話し(違う>>続きを読む

Future is MINE - アイヌ、私の声 -(2020年製作の映画)

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“私がしようとすることはすべて私が望んむことではなく私の先祖の願いであるのでしっかりと私がしたならば先祖の心を楽しませる”
アイヌとして生まれアイヌとしてどう生きればいいのか悩む萱野さんがアメリカの先
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カステロ・カヴァルカンティ(2013年製作の映画)

3.7

たった8分に監督らしさがギュギュと詰まったショートフィルム。PRADAとのコラボ。