Ichiroさんの映画レビュー・感想・評価

Ichiro

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プレイグラウンド(2016年製作の映画)

3.7

ストレスの発生源、そしてその出て行く先が淡々と描かれる。少年犯罪特有の無軌道で無邪気な凶暴さ。すべてが終わったあとの二人の退屈そうな顔が印象的だった。まるで翌日もルーチンで同じことをするかのような顔。>>続きを読む

気まぐれな唇(2002年製作の映画)

3.4

初期作品だからか、普通のラブロマンス然としていたのが残念。ホンサンス的なすれ違いがストーリーに欲しかった。それでも何気ない会話の描写、登場する映画監督のキャラクターなどはこのころから完成している。

アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

4.3

死の濃厚な匂いが映画全体を通して漂う。それと同時に漂う奇妙な祝祭感が素晴らしい。死こそが悲惨な現世からの救いであると祝祭しているようにも見える。映画全体をまとめるラストシーンは個人的にベスト・ラストシ>>続きを読む

自転車泥棒(1948年製作の映画)

3.8

プロレタリア映画的な悲惨さの描写。悲惨だけど人生は美しい、みたいな映画は多いがこれは違う。そのリアリズムが良い。映画黎明期ならではの実験的な演出も見られた。食堂のシーンを見てチーズが食べたくなった。

ウィスキー(2004年製作の映画)

3.1

映画を通してマイナスがゼロになるのを見ただけで、プラスにはなっていない。あまり見る甲斐がない映画だった。

ヴェラ・ドレイク(2004年製作の映画)

4.1

どんな立場の人にもその人の正義があり、どれも一概に善悪を判断できるものではない。それでも社会の力学の中で望まない結果が起きてしまうこともある・・・という話。マイクリー映画、そしてイギリス映画の常連の名>>続きを読む

カラマリ・ユニオン(1985年製作の映画)

3.6

社会からの疎外?カフカ?とかいろいろ考えてしまったけどフランク達の無軌道な行動をただ見て楽しむだけでいいんじゃないか、という結論に。見るロックンロール、といった味わい。ヘルシンキの人にとってエストニア>>続きを読む

僕と未来とブエノスアイレス(2004年製作の映画)

3.3

家族愛、そしてユダヤ人としてのアイデンティティ。ちょっと単調だったのが惜しかった。ブエノスアイレス、確かにこういうガレリアを街中で見かけたな。

ハハハ(2010年製作の映画)

3.6

安定のホンサンス。すれ違いの恋愛群像劇。ムン・ソリは特別美人なわけじゃないけど、愛嬌があって魅力的だ。
ホンサンス見てたら韓国に行って韓国料理をいろいろ食べたくなる。食事シーンが印象的なのだろうな。

恐怖分子(1986年製作の映画)

3.9

初エドワードヤン。正直ストーリーを追いきれずあらすじを鑑賞後に見て全体像を把握した。それでも最後まで見せてしまう画の綺麗さ、ゆったりとしたテンポ、抑えられた語りが印象的だった。監督のファンになってしま>>続きを読む

パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

4.8

素晴らしかった。すごいぞカウリスマキ。しがない、不器用な労働者の冴えない生活が描かれ、その中に生活の小さな喜びがちりばめられている。そして最終的に人間を救うのは誰かからの誠実な愛なのだ。美しい映画だと>>続きを読む

つながれたヒバリ(1969年製作の映画)

4.2

自分と考えの違う人々が跋扈し、蹂躙される中でたくましく生きる人々。結局心の平穏は自分の周りの人々との関係の中で生まれるものであって、それはどんなに悲惨な状況でも獲得しうるものなのだというヒューマニズム>>続きを読む

スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団(2010年製作の映画)

2.5

エドガーライトの作品で初めてついていけなかった一本。監督らしさは十二分に感じられた。

レインボー(2015年製作の映画)

3.4

ちょっとうまくいきすぎな感もあったが、爽やかな佳作のロードムービーだった。何かに導かれていくように進んでいくところに東洋的なものを感じた。ここまでヒロイックに描かれるあたり、Shah Rukh Kha>>続きを読む

ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!(2007年製作の映画)

4.6

腹よじれるかと思った。徹底したB級っぷりが最高でした。オマージュもちりばめられていて映画愛を感じた。すごいぞエドガーライト。
排外主義への批判もミソになっている。寛容とか公共の利益ってどういうこと?と
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プレイタイム(1967年製作の映画)

3.4

画面の中そこかしこで出来事が発生する映像に見入ってしまう。映画というよりタチの作った世界を覗き込むような感覚。ただ、小ネタのギャグが続く作風はドラマ性に欠けた。

教授とわたし、そして映画(2010年製作の映画)

3.8

昨日見た初期作品と違い、好みのホンサンス映画だった。登場人物の職業や役者を使いまわして、ここまでバリエーション豊かに人間関係を描いて見せるのは凄い。

秘花 〜スジョンの愛〜(2000年製作の映画)

2.5

うーむ、初期作品だから仕方ないとも言えるが、普通のロマンス映画で楽しめず。

白いリボン(2009年製作の映画)

4.0

後回しになっていた白いリボンをやっと見れた。第一次大戦前のドイツの村で、末期ながら生き残っていた封建制度と宗教による倫理の支配、そしてそれらのほころびをひたすら見せられる144分間。ほころびができてい>>続きを読む

ソニはご機嫌ななめ(2013年製作の映画)

4.2

やっぱりホンサンスは面白い!理想と現実の間でもがくソニと、そんなソニに翻弄される既にそこそこの成功を収めた男たち。ソニの小悪魔的な可愛さが良い。ソニのようにもがく若者に思い切り好きなことをやってみろよ>>続きを読む

二人のトマ、旅に出る。(2016年製作の映画)

3.5

まったり見れる佳作。グリーンランドの風景と人々が良い。ストーリーは少し起伏に欠ける。

白夜のタンゴ(2013年製作の映画)

3.9

タンゴ演奏者たちのドキュメンタリーでありかつ、ロードムービー。アルゼンチンの演奏者が異文化であるフィンランド文化に触れて自分達の演奏するタンゴを見直していく過程が面白かった。フィンランド人演奏者の言っ>>続きを読む

好きにならずにいられない(2015年製作の映画)

3.8

恋愛映画というより、一人の男の成長物語。そういう意味では”500日のサマー”に通じるものがある。ラストカットが素晴らしい。正直あまり期待せずに見たが、素晴らしかった。
アイスランドの寒々しい光景も良い
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3人のアンヌ(2012年製作の映画)

3.3

ウーム、これがカンヌのコンペに出たのか…という感想。佳作だけどそれ以上ではなかった。お坊さんとの問答のシーン、あとイザベルの演技はなかなか良かった。
これがホンサンス2本目なのですが、韓国人男性の気質
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メニルモンタン 2つの秋と3つの冬(2013年製作の映画)

3.4

フランス映画らしい詩的さ。登場人物がこちらを向いて語りかけてくるのが面白かった。佳作。

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

3.8

テーマは前作から踏襲したもので、新たな発見には乏しい。大作映画としては十分楽しめた。
引用を多く感じた。ストーリーは聖書なしには語れないし、ゴズリングの役名はカフカからでしょう。

マイヤーウィッツ家の人々(改訂版)(2017年製作の映画)

4.6

こんなに素晴らしい作品がNetflix限定なのか、という衝撃。確執を抱えながらも愛し合う家族の機敏がよく観察されている。コメディとしても面白い。映画のテーマとしては定番とも言える”家族”に真摯に向き合>>続きを読む

自由が丘で(2014年製作の映画)

3.6

初ホンサンス。時系列と手紙の関係の遊び心がいい。韓国人の監督が韓国人を良くも悪くも感情的な人々として描いている一方、ステレオタイプに支配されることを否定する発言が盛り込んであるのが興味深かった。どうい>>続きを読む

4月の終わりに霧雨が降る(2017年製作の映画)

4.2

ゆったりとした時間のもと送られるモラトリアムを描く。アピチャッポンへの言及とともに語られていたが、実験的ではあるもののファンタジックではなく、全く別物。あくまで私的なテーマと現実的な描写、そして少しの>>続きを読む

はじまりへの旅(2016年製作の映画)

3.4

子が親を親にする、という話。ロードムービーを期待したが、旅自体には焦点が当たっていないように感じた。

ポーカーの果てに(2017年製作の映画)

4.0

政治的な悲惨さを笑い飛ばすようなコメディ。緻密な会話劇で見応えがあった。

ドリーム(2016年製作の映画)

3.8

ブラックミュージックが黒人女性の力強さを際立たせていた。数十年でここまで変わったならこれからまだまだリベラルに世界はなっていけるんじゃないか、と思えた。

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