aiさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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いつかの君にもわかること(2020年製作の映画)

3.5

愛する息子を誰に託すか。恐らく里親候補たちのどこに預けても、マイケルは幸せになる可能性がある。エリートの家、可愛いウサギがいる家、大家族の家…。未来がどうなるか分からないのに選り好みすることは親のエゴ>>続きを読む

オマージュ(2021年製作の映画)

3.0

映画業界で女性が仕事をすることについて、今はかなりマシになったとはいえ、まだまだ厳しい。女性が外で仕事をすること自体、ハードルが高いというのがよく分かる話だった。映画の中でも外でも、昔も今も…過去の映>>続きを読む

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

3.5

前情報まったく入れてなかったので、こんなにキツい話だとは思わなかった…。あらゆる暴力が弱者に牙をむく80年代。力による暴力、性差別による暴力、権力による暴力、侮蔑と罵倒、示威行為…。美しい海辺の街に佇>>続きを読む

マジック・マイク ラストダンス(2023年製作の映画)

3.5

やりたい仕事と得意な仕事が違ってしまったマイク…。いきなり現実の辛さを思い知らされるが、そこで出会ったマックスが新たな道を示す…。「こういう画が撮りたい」という目的ありきで、場の繋ぎ方がちぐはぐな感じ>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.0

出てくるのは身内や近所の人ばかりなのに話は宇宙規模という、並行宇宙の面白さ。敵が迫ってピンチなのにジャンプ台の条件がただの奇行で笑ってしまう。「スイス・アーミー・マン」の荒唐無稽でシュールな世界観がス>>続きを読む

ベネデッタ(2021年製作の映画)

3.5

当時の修道院は持参金が無ければ入れないとは知らなかった。ベネデッタが幻視で出会うキリストがイケメンでちょっと笑う。聖母像の使い方…!バーホーベン的なエログロが冒涜すぎる。ベネデッタが本気なのか騙す気な>>続きを読む

ワース 命の値段(2019年製作の映画)

3.0

9.11で亡くなった人の最後の通信や遺族の悲嘆などが生々しく語られるので、災害などにトラウマのある人は注意です。被害者への補償という困難な事業に意気揚々と乗り込むケン…あまりに楽観的すぎて危ういと思い>>続きを読む

アラビアンナイト 三千年の願い(2022年製作の映画)

3.5

小さな壺に封印された魔人の3千年前からの物語…だけど、2500年ずっと封印されていたので途中が抜けている。しかし、続きが気になる語り口はメチャクチャ上手い。魔法が受け入れられていた古代、権謀術数渦巻く>>続きを読む

逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

4.0

この船には乗りたくない…!客層最悪だし、船長も最悪…。スタッフ間でも職域ごとに階層があり、人種で区別されてることもなんとなく分かってしまうのがリアル。冒頭のカールとヤヤの口論が男女逆転の構図を示してい>>続きを読む

仕掛人・藤枝梅安(2023年製作の映画)

3.5

すごい続く雰囲気だな〜と思ったら2部作なんですね。でも事件は一件落着で終わります。誰が出したか分からない殺人依頼。調査を重ねて納得した時に殺しを実行する梅庵たち…。映像はこだわりを感じるし、殺陣のテン>>続きを読む

ICE ふたりのプログラム(2018年製作の映画)

3.5

サーシャが出てくるのがかなり遅いんだけど、最悪の第一印象から短時間でラブコメ度数をグッと上げて「ナージャにはサーシャが必要」と思わせる手腕が凄すぎる。母を亡くし、スケートしかないナージャだったか、同時>>続きを読む

アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

3.5

量子世界、見た目は奇妙だけど物理法則が割と現実世界に似通ってて量子っぽくないなと思った。本当にスターウォーズっぽい。なんかもっと理不尽で突飛なのを期待してたけど…。ジャネットがなかなか真相を話してくれ>>続きを読む

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

3.5

ウッカリしてたけど、長距離列車の話だからほとんどが手持ちカメラで撮影されている。若干酔った…。2等客室でもメチャクチャ狭くて潜水艦みたい。偶然出会った二人があちこち旅しながら心を開いていく過程は良かっ>>続きを読む

呪呪呪/死者をあやつるもの(2020年製作の映画)

3.5

ドラマは未見。全力疾走&激強のゾンビヤバい…。中盤で弱点が判明するけど、その弱点を突く暇も無い。ゾンビが生まれた背景、そしてゾンビを倒す力を持つ人物、それぞれに悲しい事情があって切なかった…。事件は一>>続きを読む

「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ(2023年製作の映画)

3.5

映画館の大スクリーンに映える大迫力。このクォリティでテレビ放送されていたとはすごい。漫画も面白かったけれど、そこに音と動きが加わることでさらに見応えが増していた。ただ、ほとんどテレビ放送のままなので、>>続きを読む

バイオレント・ナイト(2022年製作の映画)

3.5

サンタクロースの服がなぜ赤いのかが分かる話だった。サンタが迷い込んだ家にとんでもない強盗団が来て…でもサンタはちょっと魔法が使えるだけのおじさんなので戦うどころではなく…と思ったら終盤、意外な過去が明>>続きを読む

FALL/フォール(2022年製作の映画)

4.0

これは本当に高所恐怖症の人は要注意です。観る前に必ずトイレに行ってください。私は高い所好きですが、それでもめっちゃ怖かった…。「高い所は怖い」というのを初っ端で観客の脳裏に刻み込むのが上手い。塔を上る>>続きを読む

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.5

先入観なく見てほしいからあまり書けないけど、動物が酷い目に遭うのと、ちょっとグロいシーンがあるので要注意です。これはコメディではないでしょう…。閉鎖的な田舎のコミュニティに属したことある人なら、この島>>続きを読む

ピンク・クラウド(2021年製作の映画)

3.5

「この映画は2017年に書かれ、2019年に撮られた」という注釈が冒頭にある。もしこれを2019年に観ていたら、普通のSFと感じていたかもしれないが、今は現実と色々絡めて考えてしまう。情報の少なさに苛>>続きを読む

モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

3.5

映画界では言わずと知れた巨匠が、名誉賞を受賞するまでオスカーとは無縁で、伝統を重んじる作曲界では孤立していたとは意外だった。膨大な音楽知識と旺盛な実験精神によって築かれた引き出しの多さが、本人のセンス>>続きを読む

ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

3.5

「ウィッチ」「ライトハウス」でエガース監督の作風をだいたい知ってたので今回も相変わらずだな〜と思ったけれど、初見の人は「なんだこれ?」と戸惑うかもしれない。近代的倫理観の通じない世界であらわになる人間>>続きを読む

エンドロールのつづき(2021年製作の映画)

3.5

サマイは「映画を作る」よりも「映画を見せる」方に関心が強いと思う。スクリーンへ届く光に興味を示すシーンから彼の映写に対する執着が始まり、次第に極まって何でもありになっていくのはかなり引く…。ちゃんと教>>続きを読む

パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女(2020年製作の映画)

3.5

冒頭からキレッキレのカーチェイスで大興奮!あらゆる手段で追っ手をまく手際の良さにシビれる。演じているのがコワモテじゃなく少女っぽさのある人だから新鮮。過酷な人生の末にたどり着いた「特送」という職業…。>>続きを読む

非常宣言(2020年製作の映画)

3.0

エボラ出血熱のような危険な感染症でも隔離して対処する方法はあるのだから、この劇中のような過激な反応は現実には無いと思う。「絶対着陸させてはいけない極限状態」を想定したフィクションとして楽しむものだろう>>続きを読む

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.0

セクハラで炎上しても大統領になったトランプ。そんな絶望を乗り越え、記者たちは新たな問題に挑戦する。あらゆる手段、あらゆるツテを頼って関係者に話を聞きに行く。メインの記者が小柄な女性二人というのが新鮮に>>続きを読む

ドリーム・ホース(2020年製作の映画)

3.5

馬の名前が良い。まだ走り出してもいないのに、名前の場面でジーンときてしまった。どこまで史実どおりか分からないけれど、ジャン以外の人たちの話はもう少し掘り下げる必要があったような…。ハワードが家族を放置>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.5

コロナ禍によって多くの人たちが居場所、あるいは拠り所となるものを失くした。ハンデを持ちつつ懸命に生きていたケイコも、それに巻き込まれてしまう。ジャンルで言えばスポ根に近いが、ケイコを取り巻く人たちとの>>続きを読む

理大囲城(2020年製作の映画)

4.0

半年に及ぶ籠城戦の過酷さ。リーダーがいない組織は民主的ではあるが、それ故の脆さもある。カメラは淡々と出来事を映す。記者による撮影が許されていたことが驚きだった。ほとんどの参加者は顔にモザイクをかけてい>>続きを読む

ノベンバー(2017年製作の映画)

3.0

エストニアの不思議なダークファンタジー。使い魔のような存在のクラットのデザインや挙動が独特で、冒頭から度肝を抜かれる。見慣れたファンタジーではない。村人の倫理観なども現代とは違っていて、ルールや人間関>>続きを読む

そばかす(2022年製作の映画)

4.0

私も昔から結婚願望無いし恋バナ苦手だったので、実体験と重なることが多くて「あるある〜」とうなずきまくりだった。今はだいぶ寛容になってきたけど、まだまだ「女性は結婚しないと生きていけない」「男性は結婚し>>続きを読む

ある男(2022年製作の映画)

4.0

これは謎解きが主題ではなく、「偏見が人の人生を左右する」という話である。あらゆる場面に偏見が出てくる。悪口だったり、褒めてるつもりの言葉だったり、統計上の数字だったり…。登場人物だけでなく、観客も試さ>>続きを読む

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

3.0

HFR3Dで鑑賞。前作の予習は必須。確かに映像はメチャクチャ綺麗だけれど、すべてがクッキリ見えすぎてゲーム画面のような作り物感が出てしまうのが不思議。こんなにリアルなのに、なぜ…?ハッピーエンドで終わ>>続きを読む

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.0

原作はリアタイで読んで以来で、細かいところを忘れていたものの、結末が分かっているのにそれでもこんなにハラハラドキドキできるなんて、やっぱりこの試合はすごい。バスケの動きを滑らかに表現した3Dと、リアル>>続きを読む

ブラックアダム(2022年製作の映画)

4.0

予告編があまり面白そうじゃないし、特に期待してなかったけど、メチャクチャ面白かった!カーンダックという架空の国、常に何らかの勢力に支配されてるという設定のおかげで公用語が英語でもそんなに違和感は無い。>>続きを読む

ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ(2021年製作の映画)

4.0

家父長制度と身分制度がガチガチに強かった時代、生きづらかったのは女性だけではなく、男性もだった。マネジメント能力皆無なのに家計を支えることを求められ、好きな人と出会っても結婚を祝福してもらえない。ルイ>>続きを読む

ペルシャン・レッスン 戦場の教室(2020年製作の映画)

4.0

生き残りたい一心でペルシャ人になりすます主人公。首尾よく大尉に気に入られて好待遇を得られたものの、寝泊まりするのは囚人宿舎なので、仲間たちの酷い境遇や絶滅収容所への移送を間近に見る…。これは肩身が狭い>>続きを読む